インプラント治療の年齢制限と高齢者のリスクとは

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インプラント治療の年齢制限と高齢者のリスクとは

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

医師からの説明を受けている高齢者

インプラント治療には、高齢者特有のリスクが存在します。高齢者は、免疫力の低下や骨の脆弱化により、感染症やインプラントの安定性に関する問題が生じやすいです。

この記事では、インプラント治療の年齢制限と高齢者が直面するリスクについて詳しく解説し、安全かつ効果的な治療を受けるためのポイントを紹介します。

インプラント治療とは

インプラント治療イメージ

インプラントとは、人体に埋め込む人工物全般を指し、人工臓器の一部とされています。歯科診療におけるインプラントはデンタルインプラントと呼ばれますが、近年では単にインプラントと呼ばれることが多いです。

インプラント治療は、歯を失った部位に人工の歯根(インプラント体)を埋入し、その上に人工歯を装着することで歯を補う治療法です。従来の治療法であるブリッジや入れ歯と比べ、インプラントは審美性と機能性が高く、男女問わず多くの患者さまが希望しています。

インプラント治療のメリットとしては、隣接する健康な歯を削る必要がないことや、固定力が強いため咀嚼能力が高いことが挙げられます。また、見た目も自然で審美性に優れているため、自信を持って笑えるようになるでしょう。

インプラント治療に年齢制限はある?

インプラント治療に年齢制限はあるかイメージ

インプラント治療には外科手術が伴います。そのため、患者さまが手術に耐えられる健康状態であると判断された場合に限り、治療が行われます。

一般的には、20歳から70歳までの年齢層がインプラント治療の対象とされていますが、年齢だけで制限されるわけではありません。70歳以上の患者さまでも、健康状態が良好であればインプラント手術を受けることが可能です。

しかし、高齢者には特有のリスクが存在します。特に、持病を抱えている場合は注意が必要です。

例えば、高血圧や糖尿病といった生活習慣病を持つ患者さまは、外科手術の際に特別な配慮が必要となります。糖尿病の方は出血しやすく、高血圧の方は局所麻酔薬に制限があるため、手術のリスクが増加するのです。

インプラント治療を希望する際には、まず担当の歯科医師と詳細なカウンセリングを行い、自分の健康状態やリスクについて十分に理解することが重要です。

何歳からインプラント治療はできる?

何歳からインプラント治療はできるかイメージ

インプラント治療に適した年齢は、一般的には20歳前後からとされています。インプラントは、顎の骨に人工歯根であるインプラントを埋め込み、人工歯を装着して失った歯を補う治療法です。

しかし、天然歯と異なり、インプラントは顎の骨の成長に対応することができません。そのため、顎の骨がまだ成長途中の段階でインプラントを埋め込むと、歯並びや見た目に影響が出る可能性があります。

16歳頃には親知らずを除く永久歯が生え揃いますが、その後も顎の骨の成長は続きます。インプラント治療を開始する適切な時期を判断するためには、歯科医師の診察を受けて顎の骨の成長が止まっているか確認することが重要です。

顎の成長が止まっておらずインプラント治療を開始できない場合は、隣の健康な歯を利用して入れ歯や仮歯を装着し、一時的に対処する方法もあります。見た目や機能を一時的に補いながら、成長が完了するのを待つことができます。

インプラント治療ができないケース

インプラント治療ができないケースイメージ

インプラント治療は、全ての患者さまに適応可能なわけではありません。以下に、インプラント治療が難しい、または不可能なケースについて詳しく説明します。

年齢が低い(主に未成年の場合)

インプラント治療では、顎の骨に穴をあけて人工歯根を埋め込む必要があります。そのため、顎の骨の成長が完全に終了していることが重要です。

成長途中の顎にインプラントを埋め込むと、成長とともにインプラントがずれて歯並びや見た目に影響を及ぼす可能性があります。一般的に18歳以下や20歳未満の患者さまには、インプラント治療を行わないとする歯科医院が多いです。

骨量が不足している

インプラント治療では、歯茎の内側にある歯槽骨に人工歯根を埋め込みます。歯槽骨が十分な厚みと強度を持っていなければ、インプラントが安定しません。

骨粗鬆症などで歯槽骨が脆弱な場合、インプラントがしっかりと固定されず、抜けたり折れたりするリスクが高まります。そのため、インプラント治療を行う前に、歯槽骨の状態を詳細に評価し、必要に応じて骨造成などの手術を検討しなければなりません。

喫煙習慣がある

喫煙者、特にヘビースモーカーは、インプラント治療が難しい場合があります。喫煙するとニコチンが血管を収縮させるため、人工歯根と顎の骨の結合が妨げられます。

また、喫煙者は歯周病になりやすいため、インプラント手術後も特別な注意が必要です。このため、インプラント治療を希望する喫煙者には、禁煙が強く推奨されます。

虫歯や歯周病がある

口内に虫歯や歯周病がある場合、インプラント手術中に口腔内感染を引き起こすリスクがあります。特に、重度の歯周病があると、インプラント周囲炎と呼ばれるインプラントの周囲組織を破壊する病気が発生する可能性が高まります。

インプラント手術を行う前に、完治させる必要があるでしょう。

糖尿病を患っている

糖尿病を患っている場合、インプラント治療が困難になることがあります。血糖値のコントロールができている場合は可能と判断されるかもしれませんが、安定していない場合は難しいでしょう。

糖尿病の方は免疫力や抵抗力が低下しているため、手術後の傷口の回復が遅くなる傾向があります。また、歯周病のリスクも高いため、インプラント手術後にインプラント周囲炎を発症する可能性が高まります。

人工透析を受けている

腎疾患を抱えており人工透析を受けている患者さまも、インプラント治療は慎重に検討しなければなりません。免疫力が低下しやすく、手術後の回復が遅くなる傾向があるためです。

また、透析によって感染リスクが高まるため、インプラント手術中の傷口の管理が難しくなります。重度の腎疾患の場合は、インプラント治療は基本的に推奨されません。

妊娠している

インプラント治療は妊娠中に絶対にできないわけではありませんが、手術や投薬、レントゲン撮影が必要となるため、母子の安全を考えて避ける歯科医院が多いです。

また、妊娠中は身体面だけでなく精神面も不安定になりやすいです。インプラント治療によるストレスが妊娠に悪影響を与える可能性があります。

高齢者がインプラント治療をするリスク

高齢者がインプラント治療をするリスクイメージ

高齢者がインプラント治療を受ける場合、いくつかのリスクが伴います。以下に、主なリスクについて詳しく説明します。

インプラントと骨が結合しにくい

高齢者は、若年者と比較してインプラント体と骨が結合しづらいです。インプラント治療は、歯茎を切開し顎の骨を削った後に、人工歯根(インプラント体)を骨と結合させます。

高齢になると、免疫力の低下に伴い傷口の治癒が遅くなり、インプラント体と骨がしっかりと結合できない場合があります。結合不全が起こると再度手術を行わなければならないため、治療期間が延長し、リスクも増大します。

感染リスクが高い

高齢者のインプラント治療では、細菌感染のリスクが非常に高くなります。手術の際に切開した歯茎や削った顎の骨から細菌が侵入し、感染症を引き起こす可能性が高まります。

このため、治療を受ける前に細菌感染のリスクを理解し、適切な予防策を講じることが重要です。

費用が高額になる

インプラント治療は、他の歯科治療と比較して高額です。1本あたりのインプラント治療の費用は、約30万~40万円です。入れ歯は5,000~2万円、ブリッジは2万~3万円程度なので、インプラントが高額なことがわかるでしょう。

さらに、インプラント治療は保険適用外であるため、全額自己負担となります。医療費控除を利用して税金の還付を受けることはできますが、それでも金銭的な負担は大きいです。

定期的なメンテナンス費用や治療期間の延長による追加費用も、治療を受ける際は考慮しなければなりません。

まとめ

インプラント治療を受けている高齢者

インプラント治療は、一般的に20歳から70歳までの方に行われます。

20歳未満では顎の骨が成長途中であり、インプラントが安定しない可能性が高いため基本的に治療は推奨されていません。また、70歳以上でもインプラント治療は可能ですが、持病の有無や全身の健康状態に注意が必要です。

特に、糖尿病や骨粗鬆症などを患っている方は、治療の適応外となることがあります。高齢者の場合、免疫力低下や骨の脆弱化により、感染リスクやインプラントの安定性に問題が生じやすいです。

そのため、治療前には歯科医師と十分に相談し、適切な検査や準備を行うことが重要です。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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セラミックはなぜ高い?高額でも選ばれる理由と値段を抑える方法

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

セラミックが高いというイメージ

セラミックは見た目が良い素材、というイメージを多くの人が持っているかもしれません。高額にも関わらずセラミックが選ばれる理由について、疑問に思ったことはありませんか。

今回は、セラミックの種類ごとの値段や、セラミックが高い理由、セラミックが選ばれる理由などについてくわしく解説していきます。

セラミックが高い理由

セラミックが高い理由イメージ

セラミックが高い理由は、おもに以下の3つが考えられます。

  • 自費診療だから
  • 材料費が高いから
  • 製作に手間とコストがかかるから

それぞれくわしくみていきましょう。

自費診療だから

銀歯や歯科用プラスチックのレジンなどで歯を補う場合は、保険診療となるので費用の1〜3割を負担すれば治療を受けられます。

しかし、セラミック治療は基本的に健康保険の対象外となるため、費用は全額自己負担になります。また、自由診療なので歯科クリニックごとに自由に費用を決められ、クリニックごとに費用が大きく異なることも特徴です。

材料費が高いから

セラミックの材料自体が高額であることも理由の一つです。セラミックは見た目が良いだけでなく、汚れが付着しづらかったり、変形・変色も起こりにくかったりとさまざまなメリットのある素材です。そのため、保険適用の素材と比べより素材の値段も高額になるのです。

また、セラミックを接着するときのセメントには、レジンセメントと呼ばれる劣化が起こりにくく歯との密着力が高いものを使用します。型取りの際には精度の高いシリコン製の印象材を使用するなど、セラミック本体以外の部分でも費用がかかっています。

製作に手間とコストがかかるから

セラミックの型取りが終わったら、その模型をもとに歯科技工士と呼ばれる専門の技術者がセラミックの被せ物や詰め物を製作します。一つ一つ手作業で製作されるため高い技術が必要になり、その分技術料が多く発生します。

また、セラミックの製作の精度をより高くするために最新の設備を揃えている技工所もあります。そのような技工所に依頼すると、品質の良いセラミックが完成しますが、技工所に支払う技工代が高額になるでしょう。

セラミックの種類と値段

セラミックの種類と値段のイメージ

一言にセラミックといっても、さまざまな種類があります。次はセラミックの種類と値段について確認していきましょう。

オールセラミック

100%セラミックでできた詰め物・被せ物です。色調を細かく調整できるだけでなく、天然歯が持つ透明感や艶を再現できるため非常に審美性が高いことが特徴です。

詰め物の場合は4〜8万円程度、被せ物は8〜18万円程度が相場です。

ジルコニア

オールセラミックよりも強度が高い素材です。人工ダイアモンドと呼ばれるほどの強度があり、奥歯などの力がかかりやすい場所や、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方に使用することが多いです。

費用相場は、詰め物が4〜10万円程度、被せ物が10〜20万円程度です。

ハイブリッドセラミック

セラミックとレジンを混ぜて作られた素材です。レジンが入っているので他のセラミック素材よりも安価なことが特徴です。条件を満たせば、保険適用で受けることが可能な場合もあります。

ただし、レジンが入っているため経年劣化したり飲食物によって着色したりすることがあります。

詰め物の場合は2〜5万円程度、被せ物の場合は4~10万円程度が費用相場です。

メタルボンド

内側が金属、外側がセラミックでできた被せ物です。金属を土台とするため非常に強度が高いことが特徴でしょう。奥歯にも問題なく使用できます。

ただし、金属アレルギーの方は使用できません。金属イオンが溶け出すことで歯茎が黒ずむメタルタトゥーのリスクもあります。

費用の相場は8〜15万円程度です。

ラミネートベニア

セラミックでできた薄い板を歯の表面に貼り付ける治療方法です。歯の形を整えたり、歯の色を白くしたり、見た目だけを改善させる審美治療に分類されます。

費用の相場は5〜15万円程度です。

高くてもセラミックが選ばれるのはなぜ?

高くてもセラミックが選ばれる理由を考えている人

セラミックは、費用が高額になるにもかかわらず選択する方が多いです。歯科医師からセラミックを勧められた経験がある人もいるのではないでしょうか。

高くてもセラミックが選ばれる理由をみていきましょう。

  • 虫歯になりにくい
  • 長持ちする
  • 歯茎の変色が起こりにくい

一つずつ解説していきます。

虫歯になりにくい

一度治療をした歯は、何もしていない健康な歯に比べて虫歯になりやすいです。

しかし、セラミックの詰め物や被せ物をした歯は、銀歯やレジンで治療した歯と比べると虫歯が再発するリスクを抑えられるといわれています。セラミックは汚れがつきにくく、変形しにくい素材だからです。

セラミックはレジンや銀歯と比べて表面がツルツルとしていて、食べかすなどの汚れがつきづらいです。汚れがついても、ブラッシングで簡単に落とせます。

虫歯は、歯の表面に付着するプラークの中にいる細菌が繁殖することが原因で起こります。ツルツルとしたセラミックの素材はプラークが付着しにくいため、細菌繁殖が抑えられるのです。

また、銀歯は硬いので割れにくいというメリットがありますが、素材自体が変形する可能性があります。変形すると歯と詰め物・被せ物の間に隙間が生じ、細菌が侵入して虫歯になるリスクが高まります。

セラミックは変形をほとんど起こさないので、虫歯になりにくいのです。

長持ちする

虫歯になりにくいことは、セラミックがやり直しになる可能性が低いということです。セラミックを長く使えるので、作り直しのために歯科医院を受診する回数を減らせます。セラミックは変色も起こりづらいので、審美性の低下から作り直すこともほとんどありません。

一般的に、セラミックの寿命は10〜15年程度といわれています。適切なセルフケアと定期メンテナンスをしっかり行っていれば、長期間使える可能性があるのです。

歯茎の変色が起こりにくい

セラミックは金属を使用しないので、金属の溶け出しによる歯茎の黒ずみの心配がありません。銀歯の場合、金属が溶け出すことで歯茎が黒ずみ、審美性が低下することがあります。

一度黒くなった歯茎は、レーザー治療などの特殊な処置を受けなければ改善が難しいといわれています。金属は、歯茎の見た目にも影響を与えるリスクがあることを覚えておきましょう。

ただし、セラミックの中でも、内側に金属を使用するメタルボンドの場合は注意が必要です。

セラミックの値段を抑えるには

セラミックの費用を抑えるため医療費控除申請をしている様子

最後に、セラミックの値段を抑えるためにできることを確認しておきましょう。

  • 複数の歯科クリニックの費用を比較する
  • ハイブリッドセラミックを選ぶ
  • 医療費控除を利用する

それぞれ解説していきます。

複数の歯科クリニックの費用を比較する

セラミック治療は自由診療のため、費用は一律ではありません。歯科クリニックごとに自由に値段を設定できます。

そのため、複数のクリニックの費用を比較して、その中から希望にあう歯科医院を選ぶのも一つの手です。セラミックの費用をホームページに掲載している歯科クリニックも多いので、いくつか確認してみるといいでしょう。

ただし、値段が高いクリニックのセラミックが悪いというわけではありません。費用が高額になる分、設備や素材にこだわっているケースもあります。

ハイブリッドセラミックを選ぶ

セラミックの中でも、レジンとセラミックを混ぜているハイブリッドセラミックを選べば費用の負担を抑えられます。オールセラミックやジルコニに比べると耐久性や審美性は劣りますが、少しでも安くセラミックを入れたい方には適しているかもしれません。

また、ハイブリッドセラミックは一定の条件を満たしていれば、保険適用で治療可能です。一度歯科クリニックで健康保険が適用されるかどうか確認してみるといいでしょう。

医療費控除を利用する

セラミック治療は、医療費控除の対象となる場合があります。

医療費控除とは、1年間(1月1日から12月31日)の間にかかった医療費の合計が10万円を超えた場合に所得控除が受けられる制度です。総所得金額が200万円未満の方の場合は、総所得金額の5%を超えた場合に対象になります。

見た目を良くすることが目的のセラミック治療は医療費控除の対象外ですが、治療目的であれば対象となる場合があります。セラミックの費用が安くなるわけではありませんが、制度を利用すれば、税金の一部が戻ってくるので経済的な負担を軽減できます。

まとめ

セラミック治療で綺麗な口元になった人

セラミックが高額になる理由には、自費診療であること、材料費が高いことなどが挙げられます。高額になるにも関わらず多くの人がセラミックを選ぶのは、虫歯になりにくい、長持ちする、歯茎の変色が起こりにくいなど、値段の高さを上回るメリットがあるためでしょう。

種類によって費用や特徴が異なるため、一度お近くの歯科クリニックで相談してみましょう。

セラミック治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

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インプラントで歯茎が黒くなることがあるの?原因と防止策

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントで歯茎が黒くなった人

インプラント治療を受けることにより、失った歯を取り戻し、自分の歯に近い感覚で噛むことができるようになります。また、インプラントは見た目も自然で審美性に優れています。

しかし、インプラントによって歯茎が黒くなる可能性があります。インプラント治療をして美しい見た目になると考えていたのに、歯茎が黒ずんでいたら笑顔に自信を持てないでしょう。

今回は、インプラントで歯茎が黒くなるのか詳しく解説します。歯茎が黒くなるさまざまな原因や予防法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インプラントでは歯茎が黒くなる?

インプラントで歯茎が黒くなった人

インプラント治療が完了した後、歯茎が黒くなることがあります。インプラントが原因のこともあれば、他の原因によって歯茎が黒くなっているケースもあります。

具体的な原因については後ほど詳しく解説しますが、インプラントの金属部分が透けて歯茎が黒っぽく見えたり、インプラントの金属部分が露出して黒ずんで見えたりすることもあります​​。

他にも口腔内の衛生状態が悪化すると、歯茎が黒ずむリスクが高まります。細菌が繁殖して炎症が起きると、歯周病やインプラント周囲炎を発症し、歯茎が黒っぽく変色することもあるでしょう​​。

インプラントで歯茎が黒くなる原因とは

インプラントで歯茎が黒くなる原因イメージ

インプラントで歯茎が黒くなる原因を確認しましょう。

インプラントの金属が透けて見える

インプラント治療で使用される金属が透けて、歯茎が黒く見えることがあります。特に歯茎が薄い場合に起こりやすいでしょう。

インプラントの金属部分は、通常顎の骨に埋め込まれているため外からは見えません。

しかし、歯茎が薄いと金属部分が透けて見えることがあります。歯茎は本来ピンク色ですが、金属の色が透けると黒っぽく見えるのです。

歯茎が薄い場合、初めからその厚さを考慮してインプラントの位置を決めることが重要です。場合によっては、骨や歯茎を増やす処置が必要になることもあります。歯茎の黒ずみが気になる方は、別途処置が必要かどうかを歯科医師に確認しましょう。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎は、インプラント治療後の歯茎の黒ずみの原因になります。インプラント周囲炎になると、インプラント周囲の組織が細菌に感染し炎症を起こします。

インプラントは天然の歯とは異なり自浄作用に乏しく、細菌が侵入しやすいです。インプラント周囲炎の初期症状は歯茎の腫れや出血ですが、この段階ではまだ自覚症状が少ないため見逃して悪化することが多いのです。

インプラントの周囲の歯茎に炎症が生じると、歯茎が赤く腫れあがります。症状が進行して炎症が長引くと、赤みが次第に黒ずんでいくでしょう。

歯肉退縮

歯肉退縮とは、歯の周りの組織が減り、歯茎が下がって歯根の表面が露出する現象のことです。インプラントの場合は、金属部分が露出します。

歯肉退縮の主な原因は、歯周病やインプラント周囲炎です。歯やインプラントの周囲に細菌が繁殖し、炎症を引き起こすと歯茎が痩せて下がってきます。

また、不適切なブラッシングや喫煙習慣も歯肉退縮の原因になるので注意が必要です。

インプラントの金属の影響

インプラントに使用される金属が原因で、歯茎が黒く見えることもあります。金属アレルギーや金属イオンの溶出が、歯茎の黒ずみにつながります。

インプラント体に使用されるチタンは金属ですが、金属アレルギーを起こしにくい素材と考えられています。人工歯の素材はさまざまで、金属を一切使用しないものもあれば金属を組み合わせたものもあります。

インプラントに限ったことではありませんが、金属アレルギーの場合は歯科治療に用いられる金属素材が体内に入るとアレルギー反応が起こります。アレルギー反応で歯茎のメラニン色素が増えるため、歯茎が黒ずんで見えることがあるでしょう。

また、金属素材から金属イオンが流れ出ると、色素沈着によって歯茎が黒く変色する場合があります。インプラント治療ではチタンを使用するため、金属が溶出することはほとんどありません。

しかし、他の金属素材を使用した際は金属が溶出し、黒ずむ可能性があるので注意が必要です。

インプラント以外で歯茎が黒くなることはある?

インプラント以外で歯茎がくろくなることがあるか考えている人

インプラント以外にも歯茎が黒くなる原因はあります。確認しましょう。

歯周病

歯周病は、歯茎が黒くなる原因になります。歯周病は、細菌が歯と歯茎の間に入り込んで炎症を引き起こすことから始まります。歯周病が進行すると、炎症による血流や組織の変化で歯茎が赤みを帯び、やがて黒ずんできます。

歯周病がさらに進行すると、歯茎が退縮して歯の根元が露出するため、歯茎はさらに黒く見えるでしょう。

喫煙

タバコに含まれるニコチンやタールは、歯茎の毛細血管を収縮させ血流を悪化させます。また、メラニン色素の生成も促すため、歯茎の色素沈着や黒ずみの原因になるのです。

タバコの煙に含まれる有害物質が、歯や歯茎に付着して歯茎が黒くなることもあります。喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病が進行しやすく治療も難しいため、より注意が必要でしょう。

金属イオンの溶出

歯科治療で使用される金属製の被せ物やブリッジから溶け出した金属イオンが沈着して、歯茎が黒く見えることがあります。メタルタトゥーと呼ばれ、銀歯のような保険診療で使われる金属で起こりやすいです。

メタルタトゥーは、自然に消えることはありません。被せ物を取り替えたり、レーザー治療などで黒ずんだ部分を除去したりする必要があります。

過度な歯磨き

過度な歯磨きは歯茎が黒くなる原因になります。歯を磨く際に力を入れすぎたり、硬い歯ブラシを使用したりすると歯茎が傷つきます。歯茎が炎症を起こしやすくなり、結果的に歯茎が変色することがあるでしょう。

過度な歯磨きは歯茎の退縮を引き起こし、歯の根元が露出すると歯茎が黒ずんで見えることもあります。

また、歯茎を強くこすり過ぎると表面に傷がつき、細菌が侵入しやすくなります。炎症を起こしたり血流が悪化したりすることで、歯茎が黒ずんで見えるケースもあるでしょう。

インプラントで歯茎が黒くなるのを防ぐ方法

インプラントで歯茎が黒くなるのを防ぐため歯科医院へ相談している人

インプラントで歯茎が黒くなるのを防ぐ方法を確認しましょう。

適切な口腔ケア

インプラント治療後の歯茎の健康を保つためには、日々の口腔ケアが重要です。歯ブラシで歯とインプラントの周囲を丁寧に磨くことで、プラークの蓄積を防ぎましょう。インプラント周囲の歯茎は細菌が繁殖しやすいので、しっかり清掃することが大切です。

特に、インプラントと隣の歯の間は食べかすが溜まりやすいです。デンタルフロスや歯間ブラシを使用し、歯ブラシだけでは届かない部分のプラークも除去しましょう。

また、抗菌作用のあるマウスウォッシュを使用すれば、口腔内の細菌を減少させることができます。適切な口腔ケアを継続し、インプラント周囲炎を予防しましょう。

定期的な歯科検診

インプラント治療後は、3か月に1回程度のペースで歯科医院を受診してインプラントの状態をチェックしてもらいましょう。

定期検診では、インプラント周囲の組織の健康状態を確認し、歯周ポケットの深さなどもチェックします。歯茎が黒くなる原因があれば、早期に発見することができるでしょう。

定期的なメンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎が進行しやすくなります。歯茎の黒ずみやインプラントの不具合につながるため、必ず受診しましょう。

禁煙する

タバコの煙に含まれる有害物質は、歯茎の血行を悪化させます。また、喫煙はインプラント周囲炎のリスクも高めます。

禁煙すれば、歯茎の健康を保ちインプラントの寿命を延ばすことにつながります。禁煙によって歯茎の血行が改善されれば、黒ずんでいた歯茎が健康な色を取り戻すことも期待できるでしょう。

まとめ

インプラントで綺麗な綺麗な口元になった人

インプラントで歯茎が黒く見える理由はさまざまです。歯茎の中に埋まっている金属部分が露出したり、歯茎が薄いことで金属の色が透けて見えたりすることが主な原因として挙げられます。

他にも、歯茎が下がったりインプラント周囲炎を発症したりして歯茎が黒ずんで見えることもあります。歯茎が黒く見えるのは見た目の問題にとどまらず、インプラントや歯茎に何らかのトラブルが生じているサインかもしれません。

定期的に歯科医院を受診することで、問題を早期に発見し適切に対応しましょう。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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入れ歯からインプラントへ移行できる?メリットや治療法と費用を解説

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントのイメージ

入れ歯を作ったけれど「痛い」「噛み心地が悪い」「話しにくい」「見た目が気になる」といった悩みをおもちの方がいるのではないでしょうか。これらの悩みを解決するために入れ歯からインプラントに変えたいとお考えの方もいるかもしれません。

では、入れ歯からインプラントに変えることはできるのでしょうか。

そこで本記事では、入れ歯からインプラントに変えることはできるのか解説します。入れ歯からインプラントにするメリットやデメリット、注意点も解説しますので、入れ歯からインプラントに変えたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

入れ歯からインプラントにすることは可能?

入れ歯からインプラントにできるか考えている人

結論からお伝えすると、入れ歯からインプラントに変えることは可能です。誰もが必ずできるとは限りませんが、特に大きな問題がなければ大抵の場合は可能でしょう。

インプラント治療を受けるのが難しい場合の例としては、妊娠中の方や未成年の方、ヘビースモーカーの方などが挙げられます。インプラントの治療では手術を行うため、麻酔などの薬剤を使用することから妊娠中の方への治療は行っていない歯科医院が多いです。

未成年の方はまだ成長期にあるため、顎の発達を考えるとインプラントを埋め込むのは避けるべきでしょう。また、タバコは血管が収縮して血流を悪化させるため、術後の回復に影響が出る恐れがあります。

入れ歯からインプラントに変える治療は、人によっては実施できないケースもあるため歯科医師とよく相談する必要があるでしょう。

入れ歯からインプラントにするメリット・デメリット

入れ歯からインプラントにするメリットとデメリットイメージ

入れ歯からインプラントに変えるか決めるには、それぞれのメリットとデメリットを理解できなければ判断が難しいでしょう。

ここからは、入れ歯からインプラントに変えるメリットとデメリットを解説します。

入れ歯からインプラントにするメリット

入れ歯からインプラントに変えるメリットは、以下の6つです。

  • 見た目が自然で美しい
  • 自分の歯と同じように噛める
  • 痛みや違和感が少ない
  • 寿命が長い
  • 入れ歯のお手入れが不要
  • 話しやすい

それぞれ順番に解説します。

見た目が自然で美しい

インプラントは、見た目が自然で美しいです。インプラントの歯は人工のものですが、顎の骨に埋め込んだ人工歯根の上に取り付けるため、元々生えている歯のように見えます。

また、部分入れ歯を使用している方は、インプラントに変えることで金属のバネ部分が見える心配がなくなり快適に過ごせるでしょう。

自分の歯と同じように噛める

入れ歯からインプラントに変えると、自分の歯と同じように噛めるようになるでしょう。インプラントは1本1本が顎の骨に固定されているため、まるで自分の歯で噛んでいるかのような感覚を得られます。

入れ歯の場合は、噛む時の感覚が鈍くなったり、上手くフィットしなくて外れてきたりすることもあるでしょう。インプラントにすればこのようなストレスがなく食事を楽しめます。また、人目を気にする必要もないため外食でも安心です。

痛みや違和感が少ない

入れ歯を使っている方のなかには、痛みや違和感があって耐えられないと感じている方もいらっしゃるかもしれません。そのような問題も、インプラントにすれば解決できる場合があります。

インプラントに変えれば入れ歯のように口の中でぶつかって痛くなったり、異物感を覚えたりすることはありません。元から生えている天然の歯であるかのような感覚で過ごせるため、非常に快適です。

寿命が長い

インプラントは特にトラブルがなければ、入れ歯よりも長く使用できます。入れ歯の寿命は一般的に5年程度と言われており、寿命を迎えたら新たな入れ歯を作り直さなければいけません。

その点、インプラントの寿命は10〜15年程度といわれています。頻繁に再治療を受ける必要がないため通院する手間がありません。

入れ歯のお手入れが不要

インプラントに変えれば入れ歯を使わなくなるため、これまで行なっていたお手入れが不要になります。

食後に毎回洗浄したり、洗浄剤につけておいたり、入れ歯ケースを掃除したりと、入れ歯を長く使うためにはこのようなお手入れが欠かせませんでしたが、これらをやらなくて良いのです。入れ歯のお手入れから解放される点はメリットといえるでしょう。

話しやすい

入れ歯からインプラントにすると話しやすくなります。

入れ歯をつけていると、入れ歯に舌がぶつかって話しにくいと感じていた方も多いのではないでしょうか。また、発音する時は舌が口の中のどこかに触れますが、入れ歯の場合は舌が触れる感覚が得られないため話しにくくなります。

インプラントであればこのような問題がなくなるため、快適に会話ができるのです。

入れ歯からインプラントにするデメリット

次は、入れ歯からインプラントに変えるデメリットを解説します。

主なデメリットは、以下の4つです。

  • 治療費用が高い
  • 手術をしなければいけない
  • 治療期間が長い
  • 持病があると治療を受けられない可能性がある

それぞれ解説します。

治療費用が高い

入れ歯には保険が適用されるものもありますが、インプラントは保険が適用されないため費用が高額になりやすいです。自由診療ということもあり、治療を受ける歯科医院によって費用は異なります。

インプラントの治療を始める前に、あらかじめ費用を確認しておきましょう。

手術をしなければいけない

インプラントの治療は虫歯治療などとは異なり、手術が必要な治療です。歯茎を切開し、骨に穴をあけて人工歯根を埋め込む手術が必要になるため、心身ともに負担がかかるでしょう。

治療期間が長い

インプラントの治療は、入れ歯の治療と比べると治療期間が長いです。保険の入れ歯の場合は2週間〜1か月程度、自費の入れ歯の場合は2〜3か月程度で治療が終わるケースが多いでしょう。

一方、インプラントの治療期間は、3か月〜1年前後です。治療が長期にわたるため、スケジュールを調整しておく必要があるでしょう。

持病があると治療を受けられない可能性がある

持病をお持ちの方は、病気の種類や程度によって、インプラント治療を受けられない場合があります。持病の影響によりインプラント治療を安全に進めるのは難しいと判断される場合があるからです。

例えば、以下の持病をお持ちの方は、事前に歯科医師へ相談したほうがよいでしょう。

  • 糖尿病
  • 腎臓の病気
  • 人工透析を受けている
  • 血液がサラサラになる薬を飲んでいる

歯の治療とはいえ全身の健康にも関係があるため、しっかり歯科医師に相談しましょう。

部分入れ歯からインプラントにする治療方法

インプラントのイメージ

部分入れ歯からインプラントにする治療には、主に以下の2種類があります

  • 失った分の本数をインプラントにする
  • インプラントブリッジ

それぞれ解説します。

失った分の本数をインプラントにする

失った歯が部分的である場合、失った歯と同じ本数のインプラントを入れることで歯を補う方法があります。1本ずつ歯を補うことができますが、失った歯の本数が多いと費用が高額になる可能性があります。

インプラントブリッジ

インプラントブリッジは、両端の歯にインプラントを埋め込み、橋をかけるように連結した人工歯を取り付ける治療法です。例えば3本連続して歯を失っている場合、人工歯根を2本埋め込み、その上に3本分の連結した歯を装着します。

本来3本のインプラントが必要なところを2本で治療できるため、1本ずつインプラントにするよりも費用が安いです。

総入れ歯からインプラントにする治療方法

総入れ歯からオールオン4へ変えるイメージ

総入れ歯からインプラントにする場合は、主に以下の2種類の治療法があります。

  • インプラントブリッジ
  • オールオン4

それぞれ解説します。

インプラントブリッジ

総入れ歯からインプラントブリッジで治療する場合は、いくつかのブロックに分けてインプラントを埋め込みます。例えば上の歯を治療する場合、左上の奥・左上の前・右上の前・右上の奥と4ブロックに分けてインプラントを埋め込み、被せ物を装着します。

ブロックごとに分けることで、噛み合わせの調整がしやすかったり、傷口が小さく済んだりするのです。

オールオン4

オールオン4は、4〜6本のインプラントの上に、全部の歯が連結した義歯を装着する治療法です。人工歯部分にはセラミックが使用されることが多く、天然の歯のような白さや透明感を再現できます。

ただし、費用が高額である点はデメリットといえるでしょう。

入れ歯からインプラントにする際に気をつけること

入れ歯からインプラントにする際に注意点イメージ

入れ歯からインプラントにするにあたって注意しなければならないことは、人によって骨造成が必要となる点です。

インプラントは顎の骨に埋め込まれます。そのため、顎の骨が薄かったり、密度が低かったりする場合は、骨造成を行って骨を補う必要があるのです。顎の骨に十分な厚みと密度がある方は問題ありませんが、人によっては骨造成の処置が必要になるため注意が必要です。

入れ歯からインプラントにする際の費用相場

入れ歯からインプラントにする際の費用相場イメージ

入れ歯からインプラントにする際の費用は、インプラントで補う歯の本数によって異なります。インプラント1本あたりの費用は30〜50万円程度が相場です。オールオン4の場合は200万〜400万円程度かかるでしょう。

インプラントは自由診療であり、歯科医院によって費用は異なるため、詳しくは治療を受ける歯科医院で確認しましょう。

まとめ

入れ歯からインプラントへ変えて笑顔になっている人

本記事では、入れ歯からインプラントにできるのか解説しました。

入れ歯からインプラントにすることは可能です。入れ歯からインプラントにすることで、しっかり噛めるようになったり、話しやすくなったりします。

一方で、費用が高額である点や外科手術が必要である点はデメリットといえるでしょう。

入れ歯とインプラントには、それぞれ異なる特徴があります。よく比較した上でご自身に合った治療法を選択しましょう。

インプラントを検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

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セラミックのメンテナンスはなぜ必要?寿命と長持ちさせる秘訣とは

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

セラミック治療にて綺麗な歯を手に入れた人

「セラミックにはメンテナンスが必要なのかな?」「セラミックの寿命を長くするポイントは?」と疑問を持っている方もいるでしょう。

今回は、セラミックのメンテナンスについて詳しく解説します。セラミックの寿命を長くするための秘訣や、寿命を短くする原因もご紹介するのでぜひご覧ください。

セラミックに寿命はある?

歯の寿命イメージ

セラミックにも寿命はあります。セラミックは、保険適用の銀歯などと比較すると経年劣化しにくいですが、永遠に使い続けられるわけではありません。

セラミックの歯の寿命は10~15年ほどです。あくまでも目安の寿命なので、セラミックの素材や扱い方・ケアの仕方などで、寿命を迎えるまでの年数は変わります。

セラミックがすぐに破損したら

セラミックは保険外診療なので、保険診療よりも高額です。その分、長持ちしてほしいと思っている患者さまも多いでしょう。

セラミックを装着してから数年は、保証期間を設けている歯科医院が数多く存在しています。保証期間内の破損であれば、無料もしくは安価に作り直してもらえるでしょう。

ただし、保証内容や保証期間は歯科医院によって異なります。詳しい内容は、セラミック治療を受ける歯科医院で聞いてみましょう。

セラミックの寿命を短くする原因

歯ぎしりをしている女性

セラミックの寿命を短くする原因は、以下のとおりです。

歯ぎしりや食いしばり

歯ぎしりや食いしばりの癖があると、セラミックに強い力が加わって、ヒビが入ったり欠けたりする可能性が高いです。歯ぎしりや食いしばりは、寝ているときや集中しているときに無意識にしているケースが多いでしょう。

歯科医院で歯の状態をチェックすれば、歯ぎしりや食いしばりの癖があるか分かります。気になる方は相談してみてください。

歯にフィットしていない

セラミックと歯が正しくフィットしていないと、噛み合わせが悪くなります。噛み合わせが悪ければ、一部分に負荷が集中し破損しやすくなるでしょう。他の歯や顎へ悪影響を及ぼす可能性もあります。

セラミックのフィット感が気になる場合は、歯科医師へ相談してください。

強い衝撃を受けた

セラミックは丈夫ですが、強い衝撃受けると割れる可能性があります。スポーツなどをする際は、強い衝撃を受けないよう注意しましょう。

特に、ボクシングやアメリカンフットボールのように、衝撃を受けやすいスポーツをする方は、セラミックが破損するリスクが高いです。

口腔ケアを丁寧に行っていない

口腔ケアを怠りプラークや歯石が蓄積されると、虫歯や歯周病になりやすくセラミックの寿命が短くなります。虫歯や歯周病になると、土台の歯とセラミックとの適合が悪くなり、セラミックが破損・脱落する可能性が高くなるためです。

セラミックを付けている歯が虫歯や歯周病になると、セラミックを外して治療する必要があるので、口腔ケアは丁寧に行いましょう。

定期検診を受けていない

定期検診を受けていないと、口内に異常があっても発見が遅れるため、セラミックの寿命が短くなりやすいです。定期検診を受けて口内のトラブルを予防することが、セラミックを長持ちさせることに繋がるでしょう。

歯科医院によっては、定期検診を受けていないとセラミックの保証を受けられないこともあるので注意が必要です。

セラミックの寿命を長くするためにできること

セラミックの寿命を長くするためのセルフケア

セラミックの寿命を長くするためのポイントは、以下のとおりです。

丁寧にセルフケアを行う

セラミックの寿命を長くするためには、丁寧にセルフケアを行うことが大切です。セラミックのケアは、天然歯よりも注意して行う必要があるでしょう。

研磨剤が入っている歯みがき粉や硬めの歯ブラシを使用すると、セラミックの表面に小さな傷がつく可能性があります。そのため、研磨剤不使用の歯みがき粉と、やわらかい歯ブラシを使って丁寧にブラッシングしましょう。

デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の隙間の汚れもしっかり落とすことも大切です。デンタルフロスを使ったときに引っかかる部分がある場合、欠けや虫歯の可能性があります。引っかかりがある場合は、歯科医院を受診しましょう。

定期的にメンテナンスを受ける

セラミックの寿命を長くするために、定期的にメンテナンスを受けましょう。メンテナンスを受けると、口内の状態を丁寧に診てもらえます。

虫歯や歯ぎしり・食いしばりの癖があると、セラミックの寿命が短くなります。定期メンテナンスで早めに発見してもらい、対処しましょう。

ナイトガードをつける

歯ぎしりや食いしばりの癖があると、セラミックが破損しやすいです。起きているときはしないように意識できても、寝ているときは難しいでしょう。

睡眠時用のマウスピースであるナイトガードをつけると、セラミックにかかる負担を軽減できます。

運動時にはスポーツマウスガードをつける

セラミックは、強い衝撃を受けると割れる可能性がある素材です。スポーツをするときは強い衝撃を受けやすいため、スポーツマウスガードをつけましょう。

顔に衝撃を受けた際のセラミックへのダメージを軽減できるので、破損するリスクを減らせます。

セラミックのメンテナンスを行わないリスク

セラミックのメンテナンスをしないリスクイメージ

セラミックのメンテナンスを行わないリスクは、以下のとおりです。

虫歯や歯周病になりやすい

セラミックのメンテナンスを行わずにいると、患者さまご自身の歯とセラミックとの隙間にプラークや食べかすが入り込みます。メンテナンスを怠り放置すると、虫歯や歯周病のリスクが高くなるでしょう。

土台の歯が虫歯になると、セラミックと天然歯の適合性が低下します。一部分に負荷が集中した場合、ヒビ割れたり欠けたりしやすくなるでしょう。

審美性が低下する

メンテナンスを行わずにいると汚れが溜まり、表面の光沢が失われる可能性があります。また、表面がなめらかで汚れが付着しにくいことがセラミックの特徴ですが、メンテナンスを怠ると歯垢が付着し、やがて歯石へと変化するでしょう。

光沢が失われたり歯石が付着したりすると、口元の審美性が損なわれます。

セラミックが外れる

メンテナンスを行わないと、セラミックが外れる可能性が高くなります。

セラミックを装着するときには、歯とセラミックが密着するように表面の処置を行います。専用の接着セメントを使って装着しますが、徐々に粘着力は弱まっていきます。

少しでも長く接着させておくためには、口内を清潔に保ち、セラミックに負荷をかけないように過ごすことが大切です。セルフケアだけでは汚れを取り除けないので、定期的に歯科医院でクリーニングを受けると良いでしょう。

セラミックのメンテナンスではなにをする?

セラミックのメンテナンスの様子

セラミックのメンテナンスで行う内容は、以下のとおりです。

口内全体のチェック

セラミックのメンテナンスでは、口内全体のチェックを行います。主に、噛み合わせに問題がないかどうか、虫歯や歯周病があるかを確認していきます。

目視での確認が難しい場合は、レントゲン撮影をすることもあります。

ブラッシングができているか確認する

丁寧にブラッシングしているつもりでも、磨き方の癖や利き手などの影響で、磨き残しがある場合があります。

歯科医院では、プラークに反応して歯に色がつく染め出し液を使います。どこに磨き残しがあるのかを確認しながら、ブラッシング指導を受けることができます。

また、歯ブラシで強く磨いていると、歯や歯ぐきに悪影響を及ぼします。歯ブラシの持ち方や当て方などのアドバイスも受けられます。

クリーニング

定期メンテナンスでは、口内全体のクリーニングを行います。普段の歯磨きでは取り除けない歯石も除去できます。

セラミックは比較的汚れがつきにくい素材ですが、お手入れが不十分だとプラークや歯石が付きます。クリーニング専用の器具を使って、磨き残している微細な汚れを取り除いてもらいましょう。

セラミックのメンテナンスを行う頻度

セラミックのメンテナンスの頻度イメージ

セラミックのメンテナンスは、2~3ヶ月に1回ほどの頻度で受けると良いでしょう。口内の状態が悪い場合や、セルフケアが上手くできていない場合は、1~2ヶ月に一度ほどの頻度で受けるよう指導されるケースもあります。

口内の状態が良くセルフケアもしっかり行えている場合は、6ヶ月に一度ほどのメンテナンスでも十分でしょう。

まとめ

セラミック治療にて綺麗な歯を手に入れた人

セラミックの寿命を長くするためには、丁寧なセルフケアと定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることが重要です。セラミックを破損させないように、ナイトガードやスポーツマウスガードも活用して、セラミックを長持ちさせましょう。

セラミック治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラントと差し歯の違いは何?比較して詳しく解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

きれいな葉を手に入れた人

インプラントと差し歯はどちらも人工物で歯を補う治療で、混同されることが多いです。

治療方法や構造に大きな違いがありますが、詳しくご存じの方は少ないのではないでしょうか。

今回は、それぞれの違いや詳しい治療方法について解説します。

インプラントと差し歯、どちらの治療方法がご自身に合っているのか知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

インプラントとは?

インプラントの模型を持っている歯科医師

インプラントとは、顎の骨にインプラント体と呼ばれる歯根の代わりとなるパーツを埋め込み、その上に人工歯を被せる治療方法です。歯根から歯を失った場合や、重度の

虫歯や歯周病で治療しても歯を残すことができない場合などに行われます。

歯根が残っている場合は、抜歯後にインプラントを埋め込みます。

インプラントのパーツは、インプラント体・アバットメント・人工歯に分かれており、それぞれを連結させることで人工歯として機能します。歯根から補うことで、天然の歯のように噛めるようになるのです。

人工歯には、さまざまな素材が使われます。その中でも機能性・審美性の両方を兼ね備えたセラミックを選ぶ方が多いです。

インプラント治療は、基本的には自由診療で健康保険が適用されません。保険診療と比較すると、費用は高額になります。

差し歯とは?

差し場治療をした人

差し歯は、歯根が残っており上に被せ物をしても問題ないとされるときに選択される治療方法です。ご自身の歯根に土台を立てて、人工歯を被せます。

差し歯は、使用する素材によって保険診療と自由診療に分けられます。保険診療で選べる被せ物の種類はレジンや金属などで、自由診療ではセラミックなどの審美性の高い素材を選ぶことができます。

インプラントと差し歯の違いは何?

インプラント治療のイメージ

ここでは、インプラントと差し歯の違いをご紹介します。

<インプラントと差し歯の違い>

治療法 インプラント 差し歯
歯根の有無
見た目 天然の歯に近い 使用する素材によっては目立つ
治療期間 3ヶ月〜1年程度 1〜2ヶ月程度
費用 自由診療で1本30〜40万円程度 保険診療の場合:3,000〜1万円程度
自由診療の場合:4〜20万円程度

インプラント治療では、歯茎を切開し顎の骨に金属のパーツを埋めるために外科手術を行います。また、顎の骨とインプラント体が結合するのに時間を要するため、待機期間が数ヶ月あります。治療期間は差し歯と比べると長くなるでしょう。

差し歯は外科手術が不要で、治療期間が短いです。選択する素材によっては費用を抑えられることもメリットでしょう。

インプラント治療の流れ

インプラント治療のイメージ

次は、インプラント治療の流れを解説していきます。

  • 精密検査
  • インプラント体の埋入
  • 待機期間
  • アバットメントのとりつけ
  • 人工歯の装着
  • 定期メンテナンス

それぞれ解説します。

①精密検査

インプラントは外科手術を伴う治療のため、事前にさまざまな検査を行います。顎の骨の量や高さを確認し、インプラント治療が可能かどうかを判断します。

そのため、歯科用CTなどを用いて詳しく検査します。

②インプラント体の埋入

検査結果に問題がなければ、インプラント体を顎の骨に埋入します。歯茎を切開するため麻酔を行いますが、入院の必要がないケースが多いので日帰りできます。

③待機期間

インプラント体の埋入後、インプラント体と顎の骨がしっかり結合するのを待ちます。インプラント体が定着するまでの期間には個人差がありますが、一般的に2〜3ヶ月程度かかることが多いです。

待機期間は、特にトラブルがない限り通院の必要はありません。

④アバットメントのとりつけ

インプラント体と顎の骨が定着したことを確認できたら、再び歯茎を切開してアバットメント

アバットメントを取り付けた後は、しばらく歯茎が腫れる方が多いです。数週間様子を見て、歯茎の形が整ってから型取りを行います。

⑤人工歯の作成・装着

人工歯を作るために型取りを行います。完成した人工歯を装着すれば、治療は完了です。

⑥定期メンテナンス

インプラント治療が終わった後でも、3ヶ月〜半年に一回の頻度で定期メンテナンスに通いましょう。インプラントの人工歯には、エナメル質が存在せず酸で溶けることがないため、虫歯になることはありません。

しかし、インプラント周囲炎と呼ばれる歯周病に似たトラブルが起こりやすいです。インプラント周囲炎になると、最悪の場合インプラントが抜け落ちることもあります。

定期的なクリーニングや検査が、インプラントを長く使うために非常に重要です。

差し歯の治療の流れ

差し歯治療の模型

差し歯治療の流れは、以下のとおりです。

  • 根管治療
  • 土台作り
  • 差し歯の装着
  • 定期メンテナンス

それぞれ解説します。

①根管治療

差し歯の治療では、インプラントのように事前に顎の骨の高さなどを検査する必要はありません。顎の骨に歯根の代わりとなるものを埋め込む必要がないので、顎の骨の状態に治療結果が左右されることはないのです。

しかし、神経を取り除き、根管内部を洗浄・消毒する根管治療を行う必要があります。神経が残っていると、差し歯を入れたときに痛みがでる恐れがあるためです。

根管治療は何度かに分けて行うため、3〜5回程度の通院が必要になるでしょう。

②土台作り

次に、差し歯を装着するための土台をたてます。根管治療では、神経だけでなく血管も取り除くため、治療後の歯は脆くなります。血液や酸素など、必要な栄養が歯に届かなくなるためです。

土台を立てなければ、噛む衝撃に耐えられず残った部分が割れたり欠けたりする恐れがあるでしょう。土台の種類は、以下のとおりです。

  • メタルコア
  • レジンコア
  • ファイバーコア

メタルコアは金属でできた土台のことで、衝撃に強いという特徴があります。

時間の経過とともに金属の成分が溶け出し、歯茎が黒っぽく変色するリスクがあることがデメリットです。前歯などの目立つ部分や、金属アレルギーの方の治療には向かないでしょう。

レジンコアは、歯科用プラスチックできた土台のことです。強度は金属に劣りますが、費用はリーズナブルです。

ファイバーコアは、グラスファイバーの芯をレジンで補強した土台のことを指します。天然の歯に近い適度な弾力性があるので、残った歯が割れにくいというメリットがあります。

金属を使用しないので、アレルギーや歯茎の変色の心配はありませんが、費用がほかの素材と比べると高額になります。

③差し歯の装着

土台をつけた状態で型取りを行い、完成した差し歯を装着します。被せ物の素材としては、セラミックやレジンなどが選択できます。

使用する素材や治療する場所によって、保険適用かどうかが異なります。

④定期メンテナンス

差し歯の場合は、インプラントと違いご自身の歯が残っているので、虫歯になる可能性があります。神経を取り除いているため、痛みなどの虫歯の自覚症状を感じられず発見が遅くなるケースが多いです。

虫歯が進行していると、差し歯にできないほど歯を削らなければならないこともあります。その場合は、抜歯を行ってインプラントやブリッジなどのほかの治療方法を検討する必要があるでしょう。

差し歯治療後も定期メンテナンスに通い、虫歯などのトラブルが起こっていないかチェックしてもらってください。

まとめ

インプラント治療で歯がきれいになった人

インプラントと差し歯の大きな違いは、歯根が残っているかどうかです。

インプラントは外科手術を伴い、費用や治療期間がかかりますが、天然の歯に近い機能性と見た目を叶えられる可能性が高いです。

差し歯は治療期間が短く費用を抑えることができますが、素材によっては周りの歯と馴染まず目立つでしょう。

歯の状態や治療を行う場所、予算などによってどちらを選べばいいかは変わります。治療に不安や疑問を抱える方は、お近くの歯科クリニックへ相談しましょう。

インプラントや差し歯の治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラントの費用が高い理由と高額でも選ばれる理由を解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントの模型

失った歯を補う治療法のひとつにインプラントがあります。インプラントは天然歯と変わらない見た目を再現でき、良く噛めるようになります。

しかし、費用が高いため、しり込みする方も少なくありません。「インプラント治療はどうして高いの?」「高い金額を払う価値があるの?」「高いのに多くの人がインプラント治療を選ぶ理由は何?」と疑問をもつ方もいるでしょう。

本記事では、インプラント治療にかかる費用が高い理由や、高額でも多くの人に選ばれる理由について解説します。治療費の負担を抑える方法についても解説しますので、インプラント治療を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

インプラントの治療にかかる費用

インプラント治療に必要な費用

インプラントの治療にかかる費用は、インプラント1本につき35万〜40万円程度が相場です。3本以上インプラントにする場合は、100万円以上かかることになります。

インプラント手術の前に骨造成(顎の骨を増やす手術)を行う場合は、さらに手術代がかかります。骨造成手術の相場は、手術の内容によって異なりますが5万〜30万円程度です。

インプラントの費用が高い理由

インプラント治療が高い理由

「インプラント治療を受けたいけれど、高いから悩んでいる」という方は、少なくありません。インプラントの費用が高いのには理由があります。

本項目では、インプラント治療の費用が高い理由について解説します。

自由診療であるため

インプラントは、保険が適用されない自由診療です。治療にかかった金額を、全額自分で支払う必要があるため高くなるのです。

保険が適用されるのは、国が定めている必要最低限の健康を維持するために必要となる治療のみです。入れ歯やブリッジは必要最低限の健康を維持するために必要な治療だと判断されているため、保険が適用されるのです。

一方で、インプラントはより高度な機能性と審美性を求める治療とされているので、必要最低限の治療には当てはまりません。そのため、自由診療となり、インプラント治療にかかった全額を自分で負担する必要があるのです。

設備を整える必要があるため

インプラント治療では、インプラント体(人工歯根)を歯槽骨に埋め込む手術を行います。麻酔をして手術をするため、充実した設備が必要です。

また、インプラントの手術前には、骨の状態や神経の位置、血管の位置などを確認する必要がありますが、正確に検査を行うためには性能の良い機械を導入しなければなりません。

さらに、手術中と手術後の感染を避けるためには、徹底した衛生管理も不可欠です。このように設備面でも衛生面でも、より高度な対応が求められます。インプラントの治療費は、設備費用なども全て含んだ金額なので、全体的に高くなるのです。

インプラントの材料費が高いため

インプラントの材料費自体が高いことも、インプラントの治療費が高くなる理由です。現在、世界には数多くのインプラントが存在しています。その中でも安全なもの・品質が保証されているものなど、高品質なものを選ぶと値段が高くなるのです。

安全性や品質が保証されていないインプラントを使用すると、インプラントの治療費は安くなるかもしれません。

しかし、インプラント体が折れた・体質に合わずにアレルギー反応が出たなどのトラブルが起こる可能性があります。安全で品質がいいインプラントは、値段も高いのです。

専門の技術や知識が必要であるため

インプラント手術を行うには、専門の知識や技術が必要です。手術では歯茎を切開し、歯槽骨に穴をあけ、正確な位置にインプラント体を埋め込みますが、神経が傷つかないように細心の注意を払わなければなりません。

例えば、ドリルを使用する際は顎の骨の状態や神経の位置を考え、ドリルの種類・穴をあける角度・ドリルの回転数などを考慮する必要があります。

ドリルの種類や穴をあける角度を間違えると、インプラントが安定しなかったり、神経を傷つけたりする危険があるからです。ドリルの回転数を上げると、骨が発熱して熱損傷を起こすリスクもあります。

インプラントの手術自体にかかる時間は短時間ですが、非常に高度な技術が必要となるため、高額な治療費がかかるのです。

治療期間が長いから

インプラントの治療期間は、3か月〜1年程度と長いです。骨造成が必要ない場合は4か月〜5か月程度、骨造成が必要な場合は7か月〜13か月程度かかります。治療期間が長い分、入れ歯やブリッジなど他の治療に比べて、治療の工程が多くなります。

さらに、治療後も定期的にメンテナンスに通わなければなりません。通院のたびに料金を支払う歯科医院も珍しくないため、トータルで考えると治療費が高くなるでしょう。

高額でもインプラントが選ばれるのはどうして?

インプラントが高くても選ばれる理由

インプラントの費用は高額ですが、選ばれるのには理由があります。

インプラントが高額でも選ばれる理由は、以下のとおりです。

他の治療に比べて寿命が長いから

インプラントは入れ歯やブリッジといった他の治療法に比べると寿命が長いです。そのため、長期で考えるとコストパフォーマンスが高いと感じる方は少なくありません。保険の入れ歯の平均寿命は4年〜5年程度、ブリッジの平均寿命は7年〜8年程度です。

それに対し、インプラントの平均寿命は10年〜15年程度です。インプラント治療後にしっかりとケアを行い、定期的にメンテナンスを受けていれば、さらに長く使用できる場合もあるでしょう。

審美性に優れているから

インプラントは入れ歯やブリッジなど他の治療に比べて、審美性に優れています。特に、セラミック素材の人工歯を選べば、天然歯と見分けがつかないことも珍しくありません。

変色・変形もしにくいため、長くきれいな状態をキープできるでしょう。見た目を気にせず、会話をしたり笑ったりできるようになるのはメリットといえます。

天然歯と同じように噛めるから

インプラントの大きなメリットは、天然歯と変わらずに噛めるようになることです。自分の好きなものを食べられるため、幸せを感じることができ、満足度が増すでしょう。

また、良く噛むことと、健康を維持することには大きなつながりがあります。例えば、良く噛んで食べると十分な量の唾液が分泌されるので、消化を助け、胃腸の負担を軽減します。さらに、しっかり噛むと、脳が刺激され思考力がアップします。

インプラントによって噛む機能が回復すると、認知症の予防にもつながるかもしれません。

周囲の歯への影響が少ないから

インプラントには、周囲の歯に与える影響が少ないという特徴もあります。ブリッジの場合は、土台となる両隣の歯を削る必要がありますが、インプラントは独立しているため周囲の歯に負担がかからないのです。

インプラントの治療にかかる費用負担を抑える方法

インプラント治療の費用を抑えるために医療費控除の申請をする

「インプラントの治療を受けたいけど、高額な費用を払うのは負担が大きすぎる」と考える方もいらっしゃるでしょう。

本項目では、インプラントの治療にかかる費用の負担を抑える方法について解説します。

医療費控除を受ける

医療費控除を受けることを検討できます。医療費控除とは、1年間の治療費の合計が10万円を超えたときに所得控除が受けられる制度です。

インプラント治療も医療費控除の対象になるため、確定申告を行いましょう。

デンタルローンの利用を検討する

デンタルローンの利用を検討するのもよいでしょう。デンタルローンとは、歯科治療の治療費のみに特化したローンのことです。矯正治療やインプラント治療など、歯科治療に高額な費用がかかるときに検討できます。

デンタルローンを利用しても、治療費そのものが安くなるわけではありませんが、一般的なローンに比べて金利が低いため、分割払いの負担を抑えられるでしょう。

まとめ

インプラント体

今回は、インプラント治療の費用が高い理由について解説しました。

インプラント治療は、材料費が高く専用の設備も必要です。また高度な技術や知識も求められます。さらに自由診療となるため、高額な費用になるのは仕方がありません。

しかし、審美性に優れている・しっかりと噛めるようになるという理由から多くの方に選ばれています。

また、他の治療に比べると寿命も長いので、結果的に考えるとコストパフォーマンスは高いでしょう。食事も会話も楽しめるので、満足度の高い生活が送れるようになったと感じる方は少なくありません。

インプラント治療に興味のある方は、一度カウンセリングを受けるとよいでしょう。

インプラントを検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

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歯ぎしりがインプラントに及ぼす影響とは?歯ぎしりから守る方法も解説

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

歯ぎしりをしている女性

歯ぎしりは歯に大きなダメージを与えるものです。インプラントも例外ではなく、歯ぎしりによってさまざまな影響が出る可能性があります。

歯ぎしりをするとインプラントにどのような影響を与えるのでしょうか。また、歯ぎしりからインプラントを守るためにはどうしたらよいのでしょうか。

本記事では、歯ぎしりがインプラントに及ぼす影響と、歯ぎしりからインプラントを守る方法について解説します。歯ぎしりの癖があるけれどインプラント治療を受けたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

歯ぎしりとは?

歯ぎしりをしている女性

歯ぎしりはこれまで「睡眠時や無意識のうちに強い力で歯と歯をこすり合わせること」と定義されていました。

しかし、近年その定義は徐々に広がりを見せて、現在では意識のあり・なしの状況に関わらず上下の歯が非機能的に接触している状態を歯ぎしりとしています。

歯ぎしりの種類

歯ぎしりには、グラインディング・クレンチング・タッピングの3種類があります。

それぞれについて、以下に詳しく解説します。

グラインディング

グラインディングとは、ぎりぎりと歯をこすりあわせることで、歯ぎしりと聞いて思い浮かぶ人が多いのがこの状態です。主に夜寝ている時に起こる傾向にあります。

歯をこすりあわせていることから、歯が摩耗することがあります。歯が折れたり、欠けたり、詰め物が外れたりするリスクもあるでしょう。

クレンチング

クレンチングとは、強い力で歯を食いしばるもので、昼夜関係なく起こるものです。食いしばりとも呼ばれており、グラインディングのように音がしないので周囲の人が気づきにくい点が特徴です。

クレンチングをすると、顎の筋肉に影響しやすく、顎の筋肉の痛みや顎関節症の原因になると考えられています。

タッピング

タッピングとは、上下の歯をカチカチと小刻みに接触させるタイプの歯ぎしりです。グラインディングやクレンチングよりも発生頻度は少ないといわれています。

歯ぎしりの原因

歯ぎしりの原因ははっきりとわかっていません。

しかし、ストレスや不安、カフェイン・アルコールの摂取、喫煙が歯ぎしりの原因になるのではと推測されています。

歯ぎしりがインプラントに及ぼす影響

歯ぎしりの影響に悩む女性

一晩の歯ぎしりは一生分の咀嚼と同じくらいのダメージを歯や顎に与えるといわれています。そのため、インプラントにもさまざまな影響を起こすと考えられています。

歯ぎしりがインプラントに及ぼす影響は、次の通りです。

被せ物が割れる

インプラントの上にかぶせる被せ物は、セラミックのものが多いです。日常生活においてセラミックの歯が破損する可能性は低いです。

しかし、陶器と類似した材質のため強い力を加えるとセラミックの被せ物が破損するリスクが高まります。歯ぎしりをすることでインプラントの被せ物が割れたり欠けたりするかもしれません。

インプラント体が脱落する

歯ぎしりをすると、顎の骨に埋め込まれているインプラント体が脱落する可能性が高まります。天然歯の場合、歯と歯茎の間にある歯根膜が噛みしめた時に顎の骨にかかる力を分散させ、顎の骨にかかる負担を最小限に抑えます。

しかし、インプラントには歯根膜がないので、歯ぎしりによってかかる力はダイレクトに顎の骨やインプラント体にかかります。その結果としてインプラント体がぐらつくようになり、最悪の場合にはそのまま抜ける可能性があるのです。

アパットメントが緩む

歯ぎしりによってインプラント体と被せ物をつないでいるアパットメントが緩む可能性が高まります。

アパットメントはねじのような構造をしており、ねじを締めることでインプラント体と被せ物を接続します。歯ぎしりによって歯を揺らされ続けると、このねじが少しずつ緩み、被せ物がはずれる可能性が高まるのです。

インプラント周囲炎になる

歯ぎしりをするとインプラント周囲炎になるリスクが高まります。

ただし、歯ぎしりが直接インプラント周囲炎を引き起こすわけではありません。歯ぎしりによってインプラント体や顎の骨に強い力がかかり続けることで、ダメージを受けた歯槽骨が吸収されていきます。

骨が吸収されると、顎の骨が少しずつ減り、インプラント体を顎の骨が支えきれなくなってぐらぐらと動いてしまいます。歯が揺れると、歯茎にもダメージを与えることがあります。

すると、歯茎が炎症を起こし、インプラント周囲炎を発症させるのです。特に30代以降では骨吸収が進みやすいので注意が必要です。

歯ぎしりからインプラントを守る方法はある?

歯ぎしりから守るナイトガード

起きている時間であれば意識的に歯ぎしりを止めることができるかもしれませんが、睡眠中など無意識のうちに歯ぎしりをしている場合には、止められません。そのため、歯ぎしりをしているとインプラント治療ができないと思う方もいるかもしれません。

歯ぎしりの癖があってもインプラント治療を受けることができますが、歯ぎしりからインプラントを守る必要があります。

歯ぎしりからインプラントを守る方法は、次の通りです。

ナイトガードを使う

歯ぎしりから歯を守るための一般的な方法です。ナイトガードと呼ばれるマウスピースを歯に装着して寝ることで、睡眠中の歯ぎしりによって歯に加わる負担を軽減できます。

特に、歯をぎりぎりとこすり合わせるグラインディングについては、高い効果が期待できるでしょう。ナイトガードがクッションの役割をするため、歯だけでなく顎の負担も和らげます。

ナイトガードにはシリコン製のものとプラスチック製のものがあり、歯科医院によって取り扱っているものは異なります。ナイトガードの使用を検討されている方は、歯科医師に相談するとよいでしょう。

認知行動療法を受ける

特に昼間、意識的に歯ぎしりをしている方に有効な方法です。認知行動療法は歯と歯を接触させないように意識的に働きかけることで、徐々に歯ぎしりをしなくなることを目指します。

認知行動療法を受けることで、歯ぎしりの回数や時間を減らす効果が期待できるでしょう。

矯正治療を受ける

人によっては噛み合わせが悪い・詰め物の高さが合っていない・歯並びが気になるなどの理由で歯ぎしりをしている可能性があります。噛み合わせや歯並びが悪いことで歯ぎしりをしている場合は、矯正治療を受けるのもひとつの方法です。

ナイトガードや認知行動療法は対処療法にあたりますが、矯正治療は根本的な原因にアプローチできるので効果を実感しやすいでしょう。

生活習慣を見直す

生活習慣を見直すことで歯ぎしりが治まるかもしれません。例えば、ストレスが溜まっていることが原因で歯ぎしりをしているという方は、ストレスを発散しましょう。

カフェインやアルコール、喫煙を控えることや、睡眠の質を上げることで、歯ぎしりを減らせるかもしれません。

まとめ

歯ぎしりの模型

歯ぎしりは自分自身の歯だけでなく、インプラントにも大きな影響を与えます。歯ぎしりの影響でインプラントが割れたり、欠けたり、外れたりする可能性が高まります。

歯ぎしりは意識的に行なっている場合もありますが、無意識のうちに行なっている場合もあります。起きている時間に歯ぎしりをしていると気づいたら意識してやめるようにし、睡眠時にはナイトガードを装着するなどして対策しましょう。

歯ぎしりをすぐに改善するのは難しいと考えられています。インプラントや天然の歯を守るためにも、徐々に歯ぎしりを改善することが重要です。

インプラントを検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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歯ぎしりがセラミックの歯に与える影響とは?セラミックの歯を守る方法

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

セラミック歯の女性

「歯ぎしりをするとセラミックの歯にどのような影響があるの?」「歯ぎしりからセラミックの歯を守るためにはどうしたらいいの?」など疑問をおもちの方もいるでしょう。

歯ぎしりの癖があるとセラミックの歯はもちろん、天然の歯や顎にも影響を及ぼすことがあるため、適切に対処する必要があります。

今回は、歯ぎしりがセラミックの歯に与える影響と歯ぎしりからセラミックの歯を守るための方法を解説します。セラミック治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

歯ぎしりとは?

歯ぎしりする人

歯ぎしりとは、就寝中や無意識のうちに上下の歯をギリギリとこすり合わせることをいいます。

歯ぎしりには以下のようにいくつか種類があります。

グラインディング

グラインディングとは、上下の歯を強く噛みながら横に擦り合わせるように動かすタイプの歯ぎしりです。多くの方が歯ぎしりとして認識しているのがこのタイプでしょう。ギリギリと音がするので、他人にも気づかれやすいです。

グラインディングによって、歯が削れることがあります。歯が平らになっている場合、グラインディングをしている可能性があります。

クレンチング

クレンチングとは、上下の歯を強く噛みしめることです。グラインディングとは異なり、横に擦り合わせることはしません。大きな力を使う時や衝撃を受けた時などに歯を噛みしめることもあるでしょう。

しかし、人が上下の歯を噛み合わせているのは通常5〜20分程度です。就寝中、無意識のうちにクレンチングをしている方は、20分を大幅に超えた時間、歯に強い力がかかり続けることになります。

タッピング

タッピングとは、寒くてガタガタ震えている時のように、上下の歯を小刻みにぶつけるタイプの歯ぎしりです。カチカチと音が鳴るのが特徴です。習慣的にタッピングをしている方は、他の歯ぎしりと比較すると多くはありません。

歯ぎしりの原因

ストレスが溜まっている人

なぜ歯ぎしりをするのでしょうか。

歯ぎしりの原因には、主に以下のようなものがあげられます。

ストレス

歯ぎしりの主な原因はストレスです。日ごろのストレスを解消するために、就寝中に歯ぎしりや食いしばりをしていると考えられます。

悪い歯並び

歯並びが悪いと、上下の歯の噛み合わせが悪くなります。噛み合わせが悪いと口内が安定しにくくなるため、歯ぎしりしやすくなるのです。

また、詰め物や被せ物の高さが合っていないことで噛み合わせが悪くなり、歯ぎしりをするケースもあるでしょう。

睡眠の質が悪い

睡眠の質が悪いことも、歯ぎしりの原因といわれています。枕が合っているかも重要です。高すぎる枕を使用すると、首に角度がつきやすくなります。うつむいたような向きになるので奥歯を噛みしめやすくなるでしょう。

長時間集中している

仕事や勉強など、長時間集中している時に食いしばりをすることもあるでしょう。日常的に集中力を要する作業を長時間行っていると、食いしばりのリスクが高いといえます。

歯ぎしりがセラミックの歯に与える影響

歯ぎしりがセラミックの歯に与える影響にこまる女性

歯ぎしりをすると歯に大きな負担がかかります。就寝中に歯ぎしりをすると、ご自身の体重の2〜5倍ほどの力がかかるともいわれています。

セラミックの歯は陶器素材でできています。そのため、歯ぎしりによって強い力が加わると、欠けたり、割れたりする可能性があるのです。

歯ぎしりによるセラミックの歯以外への悪影響

歯ぎしりによる影響で歯が痛い人

歯ぎしりをするとセラミックの歯が割れるだけではなく、ほかにも悪い影響を及ぼす可能性があります。

歯ぎしりによってセラミックの歯以外に与える影響は、以下のとおりです。

天然歯が割れる可能性がある

歯ぎしりによって割れる可能性があるのは、セラミックの歯だけではありません。天然歯が割れる可能性もあります。歯の根っこのほうが割れることもあるでしょう。そうなると、歯を維持することが難しくなり、抜歯をせざるを得なくなる可能性もあるのです。

歯周病が悪化する可能性がある

歯周病とは、プラークの中にある歯周病菌が繁殖して、歯周組織が炎症を起こす病気です。

歯周病を患っている人が歯ぎしりをすると顎の骨に大きな負担がかかり、骨の吸収を促進する可能性があるでしょう。

顎関節症になる可能性がある

歯ぎしりによって顎に負荷がかかり続けると顎関節症になる可能性があります。

顎関節症とは、顎関節やその周辺組織に問題が生じる疾患です。口を開けた時に痛みや違和感がある・異音がする・口を開けにくくなるなどの症状が現れます。

歯ぎしりからセラミックの歯を守る方法

定期的にセラミック歯をチェック

歯ぎしりからセラミックの歯を守るための方法は、以下のとおりです。

定期的に噛み合わせをチェックしてもらう

歯ぎしりからセラミックの歯を守るためには、定期的に歯科医院で噛み合わせを確認してもらうことが重要です。

歯ぎしりの原因のひとつに噛み合わせの悪さがあります。噛み合わせを確認したうえでセラミックの詰め物・被せ物を作製しますが、噛み合わせの状態は虫歯や歯周病、加齢などによって変化します。

知らず知らずのうちに噛み合わせが悪くなり、歯ぎしりを引き起こす可能性があるのです。噛み合わせの変化によって歯ぎしりを引き起こすのを防ぐためには、定期的に歯科医院で噛み合わせを確認してもらう必要があります。

噛み合わせが悪くなっている場合には調整してもらいましょう。噛み合わせを確認・調整してもらうことで歯ぎしりを防ぐことができ、セラミックの歯を守ることにつながります。

ナイトガードを使用する

起きている時にしている歯ぎしりを「覚醒時ブラキシズム」、就寝中の歯ぎしりを「睡眠時ブラキシズム」といいます。起きている時であれば意識して歯ぎしりをやめることができるでしょう。

しかし、就寝中の歯ぎしりは自分で意識してやめられないため、ナイトガードを装着するなどの対策が必要です。

ナイトガードとは、歯ぎしりや食いしばりによって歯に加わる力を軽減する専用のマウスピースです。ナイトガードは歯科医院で作製できます。歯ぎしりをする癖がある方は、一度歯科医院で相談するとよいでしょう。

割れにくい素材を選ぶ

割れにくい素材を選択するのも対策のひとつでしょう。

セラミックにはいくつか種類があり、それぞれ強度が異なります。特に大きな力がかかる奥歯には、強度の高いジルコニアやメタルボンド、e-maxなどの素材を選択するとよいかもしれません。

硬い物ばかり食べない

硬いものを食べたときにセラミックの歯に大きな力がかかり、割れることがあります。セラミック治療後は特に食事制限はありませんが、硬い物ばかり食べ過ぎないことでセラミックの歯を守ることができるでしょう。

ボトックス注射を打つ

ボトックス注射を咬筋に打つと筋肉の働きが弱まります。ボトックス注射を打つことで食いしばりや歯ぎしりなどの症状を軽減できる場合があるのです。

顔の筋肉をマッサージする

上述のとおり、歯ぎしりの原因にはストレスがあります。顔の筋肉をマッサージしてほぐすことでストレスが緩和されて、歯ぎしりが軽減されることがあります。

まとめ

セラミックの歯

セラミックは、見た目が天然歯のように白く、他の素材よりも耐久性が高い素材です。

しかし、歯ぎしりをする癖があるとダメージを受けて、割れる可能性があります。歯ぎしりの原因は、ストレスや噛み合わせの変化などさまざまです。

歯ぎしりからセラミックの歯を守る方法には、就寝中にナイトガードを装着することや、顔の筋肉をマッサージしてストレスを緩和することなどがあります。また、噛み合わせが原因で歯ぎしりをしている場合もあるため、定期的に歯科医院で確認してもらうことも重要です。

歯ぎしりはセラミックの歯だけでなく、天然歯や顎にも影響を及ぼす可能性があるため、改善したほうがよいでしょう。自分では歯ぎしりを改善することは難しいため、歯科医師に相談しながら大切な歯を守りましょう。

セラミック治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラント手術では麻酔を使用する?使用する麻酔の種類も解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

歯の模型と麻酔

インプラント治療では外科手術を行います。そのため、治療の際の痛みが気になる方も少なくないでしょう。

今回は、インプラント治療の際の痛みを軽減するための麻酔の種類や安全性について解説します。

インプラントとは?

インプラント治療のイメージ

インプラント治療は、歯を失った際に選べる治療のひとつです。

人工歯根であるインプラント体を顎の骨に埋入して、その上に人工歯を被せることで自分の歯のようにしっかり噛めるようになります。入れ歯やブリッジのように目立たないため、自然な仕上がりを希望される方にも選ばれています。

しかし、インプラントを埋入する際に歯肉を切開し、専用のドリルを使用して顎の骨に穴を開けるといった処置をします。また、インプラント体を埋入した後に一度歯肉を縫い合わせて、骨とインプラント体との結合が進んだ後に再び歯肉を切開してアバットメントを装着する二次オペを行うこともあります。

インプラント治療ではこのような手術が必要であるため、痛みが強いのではないかと不安に感じる方も少なくないでしょう。

インプラント手術では麻酔を使用する?

インプラント手術で使う麻酔

インプラント手術では、歯肉の切開、顎の骨に穴を開けるといった身体への負担の大きい処置を行いますので、必ず麻酔をしてから手術します。

手術中は麻酔がきいた状態です。そのため、手術の最中に痛みを感じることは基本的にありません。

しかし、手術後に麻酔がきれると痛みを感じることもあります。その際は無理をせずに、歯科医院より処方される痛み止めを服用してください。

痛みが続く期間には個人差があります。早い場合は、2~3日、長いと1~2週間ほど続くでしょう。

痛みは徐々に弱くなっていきますが、強い痛みが長期間続く場合は、早めに歯科医院に相談してください。予期せぬトラブルが生じていることもあるので、早期に対応することが重要です。

インプラント手術ではどのような麻酔を使用する?

麻酔を使う

インプラント手術で用いる麻酔は、基本的には局所麻酔です。歯科医院によっては以下のようにさまざまな方法が選択できることもあります。

局所麻酔

インプラント手術の範囲は広くはないため、末端神経を抑制することによって特定の部位だけを麻痺させる局所麻酔を使用することが多いです。身体全体に影響を及ぼす全身麻酔よりも安全性が高いことが大きなメリットといえます。

しかし、はっきりと意識はあるので不快感や恐怖感を覚える方もいるでしょう。

歯科治療で用いられる局所麻酔には、以下の3種類があります。

表面麻酔

麻酔の注射を打つ際に、注射針の痛みを強く感じる方もいるでしょう。口腔内の粘膜には、皮膚よりも痛覚受容体が密集しているからです。

注射する際の痛みの感覚を鈍らせるのが表面麻酔で、軟膏やゼリー状のものなどがあります。

浸潤麻酔

治療部位である歯茎に直接注射針を刺して、麻酔液を注入するのが浸潤麻酔です。事前に表面麻酔を塗布することが多く、細い注射針を使うため注射の際の痛みは緩和されました。

伝達麻酔

浸潤麻酔と比較して麻酔の効果が広範囲に長時間継続するのが伝達麻酔です。伝達麻酔を用いると、歯茎だけではなく舌や下唇の感覚も麻痺し、その効果は4~6時間継続します。親知らずの抜歯や下顎の奥歯の治療の際に用いられることが多いです。

効果が長時間継続するため、日常生活に影響を及ぼす可能性があります。患者さまとしっかり話し合ってから使用を決定します。

静脈内鎮静法

局所麻酔でははっきりと意識があるため、手術中の不安や緊張、恐怖心を完全になくすことはできません。そのため、インプラント手術をためらう方もいます。不安や緊張が強い方には、静脈内鎮静法を用いることがあります。

静脈内鎮静法では、点滴によって鎮静剤や麻酔薬を投与します。一般的な全身麻酔のように完全に患者さまが意識を失うことはありませんが、眠ったような感覚になってリラックスできます。

また、静脈内鎮静法なら入院や呼吸管理も必要ありません。気がついたら手術が終わっていたと感じる方が多く、歯科治療に対して強い恐怖心がある方や嘔吐反射がおきてしまう方に選ばれています。

しかし、静脈内鎮静法を用いると手術当日は車の運転はできず、安静に過ごす必要があります。保険適用外となることも多く、すべての歯科医院で対応しているわけではありません。

笑気麻酔

患者さまをリラックスさせることで、恐怖心や不快感を緩和される方法です。ゆっくりと低濃度の笑気と酸素を混ぜたものを吸引することで、緊張感がなくなりリラックスできます。

静脈内鎮静法同様、笑気麻酔でも患者さまの意識がなくなるわけではありません。お酒を飲んで少し酔っ払っているような感じが近いでしょう。

鼻がつまっている方やアレルギーの方は鼻呼吸がしにくいため向いていません。喘息などの呼吸器の疾患やてんかんなどがある方にも不向きです。

全身麻酔

全身麻酔は入院する必要があり、手術中の呼吸管理も必須であるため通常の歯科医院で行うのは難しいです。

しかし、設備の整った歯科医院では全身麻酔でインプラント手術を行うこともあります。全身麻酔の場合は完全に意識がなくなるので、患者さまの不安な気持ちに配慮できるでしょう。治療する本数が多く、長時間口を開けている必要があるケースなどでも用いられます。

インプラント手術で使用する麻酔の安全性

インプラント手術で使用する麻酔の安全性を説明

インプラント手術における麻酔の中で主要なものは、局所麻酔でしょう。局所麻酔は身体全体に作用せず、特に浸潤麻酔は効果の持続時間も長くないため安全性は高いといえます。インプラント手術以外の歯科治療でも用いられています。

静脈内鎮静法は、一般的な全身麻酔とは異なり入院の必要はなく、患者さまは自発呼吸ができます。意識を失うこともありません。

しかし、稀に呼吸や血圧に影響することもあるので、トラブルに対応できる設備が必要です。

笑気麻酔は、静脈内鎮静法よりも患者さまの回復が早く安全性も高いといえます。全身麻酔に関しては、元々設備が整ったクリニックでしか受けられず、麻酔科医による全身管理が必要となります。

どの麻酔を使用する場合でも、患者さまの状態をしっかり観察して手術に臨みます。麻酔を使用して問題がないか確認するので、過度に不安に思う必要はないでしょう。

麻酔が切れて痛みが出たときの対処法

麻酔が切れて痛みが出て冷やす女性

インプラント手術の最中は麻酔がきいているため、基本的に痛みを感じることはありません。

しかし、歯茎を切開したり骨を削ったりするため、麻酔が切れると痛みを感じるでしょう。痛みを感じた際には、以下のように対処してください。

痛み止めを服用する

インプラント手術を行った際は、クリニックより痛み止めが処方されます。痛みを感じた際は無理をせずに、早めに痛み止めを服用しましょう。

患部を冷やす

痛みとともに腫れがでることもあります。その際は、腫れている箇所を冷やすと症状が和らぐことがあります。

しかし、直接氷で冷やすといったことはやめましょう。冷やし過ぎてしまうと血流が悪くなり、炎症が悪化することもあります。冷たいタオルなどを軽くあて、長時間冷やさないようにしてください。

強い痛みがある、長期間続く場合は受診する

あまりにも強い痛みがある、1週間以上たっても痛みがひく気配がないといった場合は、早めに歯科医院に行きましょう。大きなトラブルが生じている可能性もあるので、放置せずに確認してもらってください。

まとめ

インプラント治療の説明

インプラント手術では、歯茎を切開したり骨を削ったりするため麻酔が必須です。麻酔の種類は歯科医院によって異なりますが、一般的には局所麻酔が用いられます。

全身麻酔以外は、入院や呼吸管理の必要はありません。そのため、安全性が高いといえるでしょう。全身麻酔についても、麻酔科医がいる設備が整ったクリニックで受けるなら問題はありません。

手術中は麻酔の効果で痛みを感じませんが、麻酔が切れると痛みが生じるでしょう。強すぎる痛みがある場合や、1週間以上たっても痛みが引かない場合は、歯科医院に相談してください。

インプラントを検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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