インプラント治療後の違和感と対処法!違和感を防ぐポイントも解説

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インプラント治療後の違和感と対処法!違和感を防ぐポイントも解説

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラント治療後に違和感を感じている人

インプラントは天然歯に近い噛み心地と美しい見た目を再現できる治療法です。

しかし、インプラント体を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を取り付けることから、インプラント特有の違和感を覚える方も少なくありません。インプラント治療後の違和感が長く続くと不安になる方も多いのではないでしょうか。

では、インプラント治療後に違和感をおぼえたときにはどのように対処すればよいのでしょうか。

今回は、インプラント治療後の違和感と対処法のほか、違和感を防ぐポイントについても詳しく解説します。

インプラント治療後の違和感とは

インプラント治療後に違和感を感じている人

インプラント治療後に違和感をおぼえる方がいます。では、どのようなときに違和感をおぼえることがあるのでしょうか。ここでは、インプラント治療後に違和感をおぼえる原因について解説します。

インプラント治療直後に生じる違和感

インプラント治療直後に生じる違和感は、以下のとおりです。

患部の腫れや痛み

インプラント手術後、麻酔が切れると、患部が腫れたり痛みを感じたりすることがあります。術後の痛みや腫れは2日〜1週間程度で治まりますが、痛みや腫れを想定し、痛み止めなどを処方する歯科医院も多いようです。

痛み止めを服用しても我慢できないような痛みが続く場合は、なるべく早く歯科医院を受診し、担当の歯科医師に相談するようにしてください。

インプラントが正しい位置に埋入されていない

インプラント治療では人工の歯根であるインプラント体を顎の骨に埋め込みますが、正しい位置に埋め込まれないと違和感をおぼえることがあります。例えば、インプラント体が神経に触れていたり、上顎洞に貫通していたりといったケースです。

インプラントが正しい位置に埋め込まれていないために違和感が生じている場合には、除去しなければならないケースもあるでしょう。

インプラントに慣れていない

歯がなかった部分にインプラントが入ることで違和感をおぼえることもあるでしょう。この違和感は一時的なものであり、インプラントに慣れれば気にならなくなります。

しばらくしてから生じる違和感

インプラント治療後、しばらくしてから違和感をおぼえるケースもあります。具体的な原因は、以下のとおりです。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、インプラントの周辺組織が炎症を起こす疾患です。インプラントは人工物であるため虫歯にはなりませんが、メンテナンスを怠るとインプラント周囲炎になる可能性があります。

インプラント周囲炎を発症すると歯茎が腫れたり出血したりします。進行するとインプラントがぐらついて、最悪の場合には抜け落ちることもあるでしょう。

インプラント周辺が腫れていたり、インプラントがぐらついたりといった違和感がある場合はインプラント周囲炎に罹患している可能性があるため、なるべく早く歯科医院を受診しましょう。

アバットメントがゆるんでいる

インプラントは人工の歯根であるインプラント体と人工歯である上部構造、インプラント体と上部構造をつなぐアバットメントの3つの部品でできています。アバットメントがゆるむとぐらつくなどの違和感が現れることがあります。

噛み合わせが悪いとインプラントに負担がかかり、アバットメントがゆるむことがあります。

インプラントが摩耗している

インプラントを長期間使用すると、天然歯同様に摩耗します。そのため、装着した人工歯が擦り減って噛み合わせが変わると違和感を覚えることがあるでしょう。

また、人工歯部分に天然歯よりも硬いジルコニアなどを使用すると、噛み合う歯が擦り減る可能性もあります。歯ぎしりや食いしばりが強いことによって歯が欠ける可能性もあるため、これらの癖がある場合は、事前に歯科医師に相談しましょう。

インプラント以外の歯に問題が起こっている

インプラント周辺の歯や口腔内に問題が起こっていることが原因で違和感が生じる可能性もあります。隣接する歯の虫歯などがその一例です。

インプラント治療後に違和感が出た場合の対処法

インプラント治療後に違和感を感じて確認している人

ここでは、インプラント治療後に違和感を覚えたときの対処法について解説します。

インプラント周囲をやさしく磨く

炎症がある部位を歯ブラシで強くこすることは避けるべきですが、汚れを放置すると炎症が悪化し、インプラント周囲炎が進行する可能性があります。

インプラント周辺は、汚れが溜まらないよう柔らかい歯ブラシでなでるようにプラーク(歯垢)を取り除いてください。また、抗菌作用のあるうがい薬でうがいをするのもよいでしょう。

一時的に表面の炎症が治まっても、骨が吸収されている可能性があるので、必ず歯科医院でインプラントの状態を確認してもらってください。

なるべく早く歯科医院を受診する

インプラント治療後に違和感がある場合は、できるだけ早く歯科医院を受診してください。たとえば、歯磨きのたびに出血する、歯茎が腫れてきた、噛んだときにぐらつくなど、小さなトラブルでも見逃さないようにしましょう。

上記に挙げた症状がある場合は、インプラント周囲炎の可能性があるため、なるべく早く歯科医院を受診して適切な処置を受けてください。

歯科医院の受診を先延ばしにすると手遅れになるリスクが高まります。そのため、インプラント治療後に違和感があるときは、速やかに歯科医院を受診しましょう。

インプラントに負担がかからないようにする

インプラント治療後に違和感を覚えるときは、インプラントに負担がかからないようにしましょう。万が一、炎症が起こっているインプラント周辺組織に負担がかかると症状が悪化し、インプラント周囲炎が進行してしまう可能性があります。

また、硬い食材を噛むことでアバットメントが緩み、食事中に人工歯が外れてのみ込むなどのトラブルにつながる危険もゼロではありません。違和感があるとどうしても患部に触れたくなりますが、できるだけ触れずに歯科医院で適切な処置を受けましょう。

インプラント治療後に違和感が出ないようにするためのポイント

インプラント治療後に違和感が出ないようにするためのポイントを教えてくれる人

インプラント治療後に違和感が出ないようにするためには、毎日のセルフケアと歯科医院での定期的なメンテナンスが不可欠です。メンテナンスを怠り、インプラント周囲炎などのトラブルが発生すると、そのたびに歯科医院を受診しなければなりません。

インプラント治療後に違和感が出ないようにするためのポイントは、以下の通りです。

インプラント周囲を清潔に保つ

インプラントは天然歯に比べて汚れが付きやすい構造になっています。毎日しっかりとセルフケアを行い、インプラントと歯茎の隙間のプラーク(歯垢)をきれいに取り除くことが重要です。

歯と歯の間や歯並びの悪い部分に付着した汚れは、歯ブラシだけでは取り除けないことがあります。そのため、日常的にデンタルフロスや歯間ブラシを使用して、口腔内を清潔に保ちましょう。外出時などどうしても歯磨きができないときは、水でうがいをしてください。

インプラントのトラブルだけでなくほかの歯の健康を守るためにも、毎日の習慣としてセルフケアを積み重ねていくことが大切です。

定期的にメンテナンスを受ける

インプラント治療後の違和感を防ぐためには、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることも大切です。

メンテナンスでは、インプラントや噛み合わせに異常はないか、虫歯になっていないかなどをチェックします。また、セルフケアで完全に落としきれないプラーク(歯垢)や歯石を専用の器具や機械を使用して除去します。

インプラント治療後の違和感を防ぎ、寿命を延ばすためにも、定期的にメンテナンスは受けるようにしましょう。

インプラントに衝撃が加わらないようにする

インプラントを埋入してからすぐに顎の骨と結合するわけではありません。インプラントが顎の骨と結合して安定するまでには、数か月〜半年程度かかります。

この時期に、インプラントや周辺組織に衝撃が加わると、インプラントと顎の骨の結合が妨げられる可能性があるため注意しなければなりません。具体的には、以下のことは避けましょう。

刺激の強い食べ物・硬い食べ物は避ける

ナッツや煎餅などの硬い食べ物は避けるようにしましょう。インプラントで硬い食べ物を噛むと顎の骨に大きな力が加わるため、トラブルが起こる可能性があります。

また、インプラント手術直後は歯茎に傷が残っており、辛いものなど刺激物を口にすると痛みが増す可能性があるため注意が必要です。

激しい運動は避ける

インプラント手術後、顎の骨と結合するまでの間は、激しい運動は避けましょう。顎の強打や相手との接触によりインプラントに衝撃が加わると、インプラントと顎の骨がうまく結合しなくなる可能性があります。

違和感や痛みがない場合でも、常に注意を払って過ごすようにしましょう。

まとめ

インプラント治療後の違和感が解消され健康な口元になった人

インプラントが正しい位置に埋め込まれていなかったり、慣れていなかったりすると違和感をおぼえることがあります。また、インプラント周囲炎やアバットメントのゆるみによって違和感をおぼえることもあるでしょう。

インプラント治療後に違和感を覚えたときは、患者様自身で判断せずに早急に歯科医院を受診しましょう。インプラント治療後にかかりやすいインプラント周囲炎を予防するためにも、歯科医院での定期的なメンテナンスは不可欠です。

また、自覚症状がない場合でも、定期的にメンテナンスを受けることで小さな変化も見逃さず、歯のトラブルを回避できます。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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奥歯をセラミックにするメリット・デメリット、種類を解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

セラミック歯の画像

セラミックは奥歯の治療においてもしばしば使用されています。奥歯の詰め物・被せ物としてセラミックを選択するのには多くのメリットがあります。

なかには、セラミックには様々な種類があるため、どれを選べばいいのかわからないという方もいるでしょう。

そこで今回は、奥歯をセラミックにする際のメリットとデメリット、そして主なセラミックの種類について詳しく解説します。

奥歯にはセラミックと銀歯のどちらが選ばれている?

奥歯にはセラミックと銀歯のどちらが選ばれているかイメージ

奥歯の修復にはセラミックと銀歯が一般的に使用されます。患者さんがどちらを選ぶべきかについては、それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解することが重要です。

奥歯の治療において、セラミックと銀歯のどちらを選ぶかは、以下の基準で考えましょう。

審美性

セラミックは白い陶材を使用して作られているため、天然の歯のような白さを再現できます。そのため、笑ったときに見える部分にはセラミックが選ばれる傾向があります。

一方で、銀歯は口を開けたときに目立つことがあります。見た目よりも強度を求める場合には、銀歯が選ばれることが多いです。

費用

予算に応じて選択することも大切です。銀歯は保険が適用されるため、セラミックに比べると安価です。

一方でセラミックは高価ですが、見た目やアレルギーのリスクを避けたい場合には投資する価値があります。

奥歯をセラミックにするメリット

奥歯をセラミックにするメリットイメージ

奥歯の治療にセラミックを選ぶことには多くのメリットがあります。セラミックは見た目の美しさだけでなく、機能性や耐久性にも優れているため、多くの患者さんに選ばれています。

以下に、奥歯をセラミックにする主なメリットをご紹介します。

審美性が高い

セラミックは、天然歯と非常に似た色調や質感を再現できます。そのため、治療後の歯が周囲の歯と調和し、自然な見た目を再現できます。また、セラミックには透明感があり、光の透過性も高いため、天然歯に近い仕上がりになります。

笑ったときや話しをするときに銀歯が目立つことが気になる方にとって、セラミックは理想的な選択肢といえるでしょう。

また、セラミックは経年劣化しにくく、色調の変化もほとんどないため、長期間にわたって美しい状態を保つことができます。この審美性の高さから、前歯だけでなく奥歯の治療にもセラミックが選ばれることが増えているのです。

金属アレルギーのリスクを回避できる

銀歯に含まれる金属に対してアレルギー反応を示す方もいます。口腔内の金属が溶け出して体内に取り込まれると、かゆみや炎症、口内炎などの症状を引き起こすことがあるのです。

一方、セラミックは金属を使用しない材料であり、金属アレルギーのリスクを避けることが可能です。金属アレルギーを持つ患者さんにとって、セラミックは安心して使用できる治療法です。

ただし、メタルボンドには金属が使用されているため、避けたほうがよいでしょう。

適合性が高い

セラミックは、高精度な成形が可能であり、治療後の歯との適合性が非常に高いです。セラミックの詰め物や被せ物は天然歯とぴったりと合うように作られ、噛み合わせや接触点の問題を最小限に抑えることが可能です。

また、適合性が高いことで、治療部位に隙間が生じにくく、細菌の侵入を防ぐことができます。虫歯や歯周病の再発リスクを低減することができ、口腔内の健康を長期にわたって維持できるのです。

虫歯になりにくい

セラミックの表面は非常に滑らかであり、虫歯の原因となるプラーク(歯垢)が付着しにくいという特徴があります。また、セラミックと天然の歯との間に隙間ができにくいため、虫歯菌が侵入しにくいのです。虫歯になりにくいという点は大きなメリットといえるでしょう。

変色しにくい

セラミックには変色しにくいという特徴もあります。コーヒーや紅茶、タバコなどの影響で歯が変色しにくいため、治療後も美しい白さを保つことができ、長期間にわたって健康的な口元を維持できます。

奥歯をセラミックにするデメリット

奥歯をセラミックにするデメリットイメージ

奥歯をセラミックにすることには多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。以下に、奥歯をセラミックにする主なデメリットをご紹介します。

費用が高い

セラミックは審美性や機能性に優れているため、多くの患者さんにとって魅力的な選択肢ですが、費用が高い点はデメリットといえます。セラミック治療は保険が適用されず、治療費は全額自己負担となるため、高額になるのです。

費用面での負担が大きいため、予算に制限がある方にとっては、セラミックの選択が難しい場合があります。

割れることがある

セラミックは非常に硬い素材であり、高い耐久性を持つ一方で、強い衝撃や過度の咬合力が加わると割れることがあります。特に奥歯は咀嚼の際に強い力がかかるため、注意が必要です。

割れた場合には、再治療が必要となり、追加で費用や時間がかかることがあります。患者さんにとって大きな負担となるでしょう。

調整が難しい

セラミックの詰め物や被せ物は、高精度な作製が可能である一方で、一度装着すると再調整が難しい場合があります。例えば、噛み合わせに不具合が生じたり、高さに問題があったりしても調整が難しい場合があるのです。

治療後に噛み合わせの不具合や違和感が生じた場合、作り直しが必要になることもあるかもしれません。

歯の削る量が多い

セラミックを装着するためには、天然の歯を削る必要があります。特に奥歯は、噛み合わせが強い部分です。セラミックの詰め物・被せ物に強度をもたせるためには、多くの歯を削らなければならない場合があります。

歯を多く削ると元の歯が弱くなったり、ほかの問題が発生したりするリスクも高まるでしょう。例えば、歯の神経が影響を受け、痛みや感覚の変化が生じることがあります。

奥歯のセラミックの種類と値段

奥歯のセラミックの値段イメージ

セラミックにはいくつかの種類があり、特徴や値段は異なります。ここでは、主なセラミックの種類とその値段について解説します。

オールセラミック

オールセラミックとは、セラミックだけで作られた素材です。金属を一切使用しないため、金属アレルギーのリスクを避けることが可能です。金属アレルギーの患者さんも安心して使用できます。

また、オールセラミックは全体がセラミックで作られているため、天然歯に非常に近い色調や質感を再現できます。透明感や光の透過性も高いため、周囲の歯と調和し、自然な見た目を再現できる点もメリットといえるでしょう。

ただし、オールセラミックは高価です。また、セラミックは非常に硬い素材ですが、強い衝撃が加わると割れることがあります。特に奥歯は咀嚼の際に強い力がかかるため、注意が必要です。

オールセラミックの詰め物の値段は4万〜8万程度、被せ物の値段は8万〜15万円程度です。

メタルボンド

メタルボンドとは、内側に金属を使用し、外側をセラミックで覆った被せ物です。内側に金属を使用しているため強度が高く、噛み合わせが強い奥歯にも使用できます。また、外側をセラミックで覆っているため、見た目も自然で、審美性に優れています。

ただし、内側に金属を使用しているため、金属アレルギーのリスクがある点はデメリットといえるでしょう。また、角度によっては内側の金属が透けて見えることがあり、審美性が損なわれる可能性があります。

メタルボンドの値段は、1本あたり5万〜15万円程度です。

ジルコニア

ジルコニアは、人工ダイヤモンドと呼ばれるほど非常に強度が高い素材です。そのため、噛む力が強い奥歯にも使用できます。自然な色調を持ち、審美性に優れている点もメリットです。また、金属を使用していないため、金属アレルギーのリスクもありません。

ただし、ジルコニアも値段が高額です。また、非常に硬い素材であるため、加工が難しく、調整が困難な場合があります。

ジルコニアの詰め物の値段は5万〜10万程度、被せ物の値段は10万〜20万円程度です。

e-max

e-maxは、ガラスセラミックスを強化したセラミック材料の一種です。天然歯に非常に近い透明感と光沢を持ち、美しい仕上がりになるのが特徴です。

天然の歯と同程度の強度があるため、噛み合う歯を傷つけることもありません。また、金属を使用していないため、金属アレルギーのリスクがない点もメリットです。

ただし、強い衝撃に弱いため、硬い食べ物を噛むと割れるリスクがあります。

e-maxの詰め物の値段は4万〜6万程度、被せ物の値段は7万〜10万円程度です。

まとめ

セラミック歯の画像

奥歯をセラミックにすると、自然な透明感と美しい見た目が得られ、金属アレルギーのリスクを回避できます。また、プラークが付きにくく、劣化しにくいことから虫歯になるリスクも抑えられるでしょう。耐久性も高く、適切なケアを行うことで長期間使用可能です。

しかし、デメリットも存在します。セラミックは費用が高額であるため、経済的負担が大きくなります。また、衝撃に弱く、割れるリスクがあります。さらに、セラミックを装着するために天然歯を多く削る必要がある点もデメリットといえるでしょう。

奥歯のセラミックの種類には、オールセラミックやメタルボンド、ジルコニア、e-maxなどいくつか種類があります。それぞれのメリットとデメリットを理解し、自分に合ったものを選択しましょう。

セラミック治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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理解しておくべきインプラント治療のメリット・デメリットを詳しく解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラント治療のメリット・デメリットのイメージ

「インプラント治療ってどういう治療なの?」「インプラント治療にはどんなメリットやデメリットがあるの?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。

インプラント治療は失った歯を補うための治療ですが、治療内容やメリット・デメリットについては、よく分かっていない方もいるでしょう。インプラント治療以外にも失った歯を補う方法があるため、自分に合った治療法を選ぶためには知識が必要です。

本記事では、インプラント治療の概要やメリット・デメリットについて詳しく解説します。失った歯を補うインプラント以外の治療法もご紹介するので、インプラント治療を検討している方はぜひ参考にしてください。

インプラント治療とは?

インプラント治療のイメージ

インプラント治療とは、あごの骨に人工の歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。周りの歯に合わせて形や色などを調整しながら人工歯を製作すること、埋め込まれたインプラント体とあごの骨が結合することから、天然歯のような見た目と咀嚼力が手に入ります。

そのため、見た目や機能性を重視する方に選ばれています。自費診療となるため治療費は高額ですが、耐久性と快適性など、メリットが多い治療法といえます。

インプラント治療のメリット

インプラントのメリットを説明するイメージ

インプラント治療のメリットは、以下の5つです。

  • 天然歯で噛む感覚に近い
  • 健康な歯を削る必要がない
  • 審美性に優れている
  • 丈夫で長持ちする
  • 骨が痩せるのを防げる

それぞれ解説します。

天然歯で噛む感覚に近い

インプラント治療を行うと、天然歯と同じような感覚でしっかりと噛めるようになります。あごの骨に直接インプラント体を埋め込むため安定性に優れており、天然歯に近い咀嚼力が手に入るのです。

インプラント体の素材にはチタンが使用されていることが多いです。生体親和性が高く劣化しにくいため、入れ歯やブリッジと比べて長期間使用できます。

健康な歯を削る必要がない

通常のインプラント治療では、1本ずつ独立してインプラントを埋め込むため、ブリッジのように隣接する健康な歯を削ることはありません。他の歯へ負担をかけずに、歯の機能と審美性を回復することができます。

審美性に優れている

インプラントは、見た目の美しさが大きなメリットです。保険適用の入れ歯やブリッジの場合、口を開けたときに金具が見えることがあったり人工歯が不自然に目立ったりするため、見た目を重視する方には不向きです。

一方で、インプラントの人工歯部分にはセラミックやジルコニアなどの素材が使われることが多く、天然歯と同じような自然で美しい見た目が手に入ります。また、金具が見えることもありません。

丈夫で長持ちする

インプラント体は、チタンやチタン合金という生体親和性に優れた金属で作られています。チタンは骨との親和性が高くあごの骨としっかり結合できるため、強く噛みしめても耐えられるでしょう。

また、インプラントは定期的なメンテナンスと適切な口腔ケアを行うことで、10〜15年以上長持ちさせることも可能です。

骨が痩せるのを防げる

歯がなくなると、刺激があごの骨に伝わりにくくなるため骨が痩せていきます。あごの骨が痩せると、あごの骨全体が歪んでいき口元が歪んで見えることがあります。

インプラント治療ではインプラント体を直接あごの骨に埋め込むため、噛む力が直接あごの骨に伝わります。骨が痩せるのを防げるため、顔の歪みも軽減できるかもしれません。

インプラント治療のデメリット

インプラントのデメリットを説明するイメージ

機能性・審美性においてメリットが多いインプラント治療ですが、デメリットも存在します。インプラント治療のデメリットは、以下の5つです。

  • 保険が適用されない
  • 治療期間が長い
  • 外科手術が必要
  • 術後のメンテナンスが必須
  • 感染症にかかる恐れがある

それぞれ解説します。

保険が適用されない

インプラント治療は基本的に自由診療となるため、治療費が全額自己負担で高額になることが多いです。歯の治療において保険が適用されるのは、健康維持や回復を目的とした治療や、医療的に必要性が認められる場合に限られます。

インプラント治療は審美性を目的とした治療と見なされるため、保険の対象外となるのです。

しかし、医療費控除などを活用すれば、経済的な負担を減らしつつインプラント治療を受けることが可能です。詳しくは歯科医師と相談してみてください。

治療期間が長い

インプラント治療は、外科的な手術を伴ったりあごの骨とインプラントが結合するまでに時間がかかったりするため、治療期間が長くなる可能性が高いです。治療には少なくとも3か月、長い場合は1年程度必要です。

あごの骨が不足している場合には骨を増やす手術(骨造成手術)が必要になるので、さらに治療期間が延びます。

外科手術が必要

インプラント治療では、あごの骨にインプラントを埋入するために外科手術を行います。そのため、全身疾患を持つ方や骨の状態が不十分な方、高齢者など、健康状態によっては手術が難しい場合があります。

手術では歯茎を切開して顎骨に人工歯根を埋め込むため、手術に対する不安やリスクを感じる方も少なくありません。麻酔や鎮痛剤でこれらの症状はある程度緩和できますが、手術後のケアが重要です。

術後のメンテナンスが必須

インプラント治療終了後は、歯科医院での定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスでは、インプラントの状態や噛み合わせなどの状態をチェックし、必要に応じた処置が行われます。

3か月に1回程度のペースでメンテナンスを受けることが望ましいです。定期的なメンテナンスを続けることで、インプラントを含める口腔内の健康状態を維持してインプラントを長持ちさせられます。

感染症にかかる恐れがある

インプラント治療後は感染症のリスクが伴います。手術後の感染症や、インプラントの周りの組織が炎症を起こすインプラント周囲炎などを発症するリスクがあります。

インプラント周囲炎は、口腔ケアを怠ったり不摂生な生活を送ったりすることが原因で発生します。症状が進行するとインプラント周辺の骨が溶けていき、最終的にはインプラントの脱落を招く厄介な病気です。

インプラント周囲炎を予防するためには、日々の口腔ケアを徹底することが重要です。また、生活習慣の改善や、歯科医院での定期的なクリーニングも欠かせません。

失った歯を補うインプラント以外の治療法

入れ歯を持つ人

ここまで、インプラントのメリット・デメリットについて解説してきました。デメリットが気になる場合は、インプラント以外の治療法を検討してみてもいいかもしれません。

インプラント以外の治療法は、以下の2つです。

入れ歯

入れ歯は、インプラント以外の代表的な治療法の1つです。取り外し可能な義歯であり、部分入れ歯と総入れ歯の2種類があります。部分入れ歯は一部の歯が欠けている場合に使用され、総入れ歯はすべての歯が欠けている場合に使用されます。

入れ歯は保険適用でも治療が受けられるので安価です。手軽に取り外せるため、メンテナンスも容易でしょう。

ただし、インプラントと比較すると見た目や咀嚼力が劣ります。装着感や使用感に違和感を覚えることもありますが、手軽で多くの人に選ばれる治療法の一つです。

ブリッジ

インプラント以外の治療法として、ブリッジも挙げられます。ブリッジとは、隣接する健康な歯を支台として、義歯を固定する方法です。

インプラント治療と比べて治療費が安く治療期間も短いことから、予算が限られている場合や短期間で治療を終えたい方から選ばれています。

しかし、ブリッジを装着する際に隣接する健康な歯を削る場合があり、削った歯の寿命が短くなる場合があります。また、ブリッジの下に食べ物が詰まりやすく清掃が難しいため、定期的なメンテナンスが必要です。

まとめ

インプラントのイメージ

本記事では、インプラント治療の概要やメリット・デメリット、加えてインプラント以外の治療法について解説しました。インプラントのメリットとして、審美性・咀嚼力ともに優れ、丈夫で長持ちすることが挙げられます。

一方で、インプラント治療には保険が適用されず全額自己負担のため、治療費は高額なことがデメリットといえます。高度な外科手術が必要であり、成功率は歯科医師の技術や経験に左右されます。

インプラント治療以外の選択肢として、入れ歯やブリッジなどの治療法が挙げられます。それぞれの治療法には一長一短があり、個々の状況や希望に応じて適切な治療法を選ぶことが重要です。

歯科医師と相談しながら、自分にあった治療法を見つけて健康な口腔状態を保ちましょう。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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全部の歯をインプラントに!メリットや治療法、費用を解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントイメージ

全部の歯を失った場合の治療法には、総入れ歯とインプラントがあります。すべての歯をインプラントにしようか悩まれている方もいるでしょう。全部の歯をインプラントにする場合、治療方法にはいくつかあります。

この記事では、全部の歯をインプラントにする治療方法について解説します。すべてをインプラントにするメリットと費用についても解説していますので、インプラント治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

全部の歯をインプラントにするメリットは?

全部の歯をインプラントにするメリットイメージ

自分の歯をすべて失った場合の治療法にはインプラントか入れ歯の2つの選択肢があります。どちらの治療法にするか悩まれる方も少なくありません。

全部の歯をインプラントにするメリットは、以下の5つです。

  • 安定感がある
  • しっかり噛める
  • 見た目が自然できれい
  • 滑舌への影響が少ない
  • 顎の骨が痩せるのを防げる

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

安定感がある

総入れ歯にした場合は、歯茎に入れ歯を固定するのが難しく、ガタつくことも少なくありません。ガタつくと痛みが生じたり、しっかり噛めなかったりと悩みが増えることになるでしょう。

一方、インプラントの場合、顎の骨に人工歯根であるインプラント体を埋め込みます。顎の骨にしっかり固定されるため、安定感があるのです。入れ歯のガタつくといった悩みでストレスを抱えることはないでしょう。

しっかり噛める

しっかりと噛めることもインプラントの特徴のひとつです。顎の骨にインプラント体が固定されるため、入れ歯では噛むのが難しい物でもしっかり噛めるようになります。天然歯と同じくらい噛めるようになるため、食事で悩むことはないでしょう。

見た目が自然できれい

インプラント治療では、インプラント体とよばれる人工歯根を顎の骨に埋め込みますが、見える部分は歯の形をした補綴物であるため、見た目が自分の歯のように自然で美しいです。口元を見ただけでは周囲にインプラントと気付かれることもないでしょう。

より自然な見た目を求めるのであれば、入れ歯よりもインプラントのほうが適しているかもしれません。

滑舌への影響が少ない

総入れ歯の場合、歯茎を覆うことで滑舌に影響が出ることがあります。

一方、インプラントの場合は、歯茎を覆うことはありません。顎の骨に埋め込んだインプラント体の上に自分の歯と同じような形の被せ物を装着するため、滑舌への影響はほとんどないでしょう。

顎の骨が痩せるのを防げる

顎の骨は刺激がなくなると痩せていきます。総入れ歯の場合は、噛む力が顎の骨に伝わりにくくなるため、顎の骨が痩せる可能性が高まります。

一方でインプラントの場合は、顎の骨にインプラント体を埋め込むため、刺激が伝わりやすいです。そのため、顎の骨が痩せにくくなります。

全部の歯をインプラントにするデメリットはある?

全部の歯をインプラントにするデメリットイメージ

全部の歯をインプラントにすると上記のようなメリットもありますが、デメリットもあります。

全部の歯をインプラントにするデメリットは、以下の4つです。

  • 治療費が高額になる
  • 手術が必要になる
  • 対応できる歯科医院が限られる
  • メンテナンスが必要になる

それぞれのデメリットについて詳しく解説します。

治療費が高額になる

入れ歯の場合は保険診療でも自由診療でも作製できます。そのため、一人ひとりの予算に合った治療が可能です。

一方、インプラントは保険が適用されません。自由診療となるため、高額な費用がかかります。全部の歯をインプラントにするとなるとインプラントを埋める本数が増えるため、治療費が高額になるのです。

手術が必要になる

入れ歯は型取りをして作製します。手術を行う必要はありません。

一方、インプラントの場合は、顎の骨にインプラント体を埋め込むために必ず手術をしなければなりません。手術が必要となると全身の健康状態や服薬状況によっては治療が難しいこともあります。

対応できる歯科医院が限られる

インプラント治療を受けられる歯科医院は増えてきましたが、全部の歯のインプラント治療に対応している歯科医院はそれほど多くありません。

全部の歯をインプラントにするのは、十分な知識と技術が必要です。インプラント治療の経験が豊富な歯科医院を探す必要があるでしょう。

メンテナンスが必要になる

インプラントは虫歯になることはありませんが、インプラント周囲炎になる可能性はあります。インプラント周囲炎とは、インプラントの周辺組織が炎症を起こす疾患です。

インプラント周囲炎が進行すると、インプラントが抜け落ちることもあるため、日々のセルフケアと定期的なメンテナンスで予防しなければなりません。インプラント治療後もていねいなケアと定期的な通院は必須と考えておきましょう。

全部の歯をインプラントにする方法

全部の歯をインプラントにする方法イメージ

全部の歯に1本1本インプラントを埋め込む場合、治療費は高額になり、手術も大変になります。費用の面でも身体的な面でも患者さまへの負担が大きすぎるため、現在では以下のような治療を行っている歯科医院が多いでしょう。

全部の歯をインプラントにする場合の治療方法は、以下の2つです。

  • インプラントオーバーデンチャー
  • オールオン4

それぞれの治療方法について詳しく解説します。

インプラントオーバーデンチャー

インプラントオーバーデンチャーとは、2〜6本程度のインプラントを顎の骨に埋入し、アタッチメントがついた入れ歯を固定する治療法です。

磁石で入れ歯を固定するため安定感があり、総入れ歯のようにガタつくことがなく、よく噛めます。また、取り外しができるためお手入れもしやすいです。インプラントと入れ歯、それぞれのメリットを兼ね備えた治療法といえるでしょう。

ただし、お手入れを怠るとインプラント周囲炎を引き起こすリスクが高まるため注意しなければなりません。

オールオン4

オールオン4とは、片顎4〜6本のインプラントで12本分の人工歯を支える治療法です。多くの歯を失い、1本1本インプラントを埋め込むとその分費用がかかります。

しかし、オールオン4の場合は、最小4本のインプラントで12本分の歯を補えるため、費用を抑えることができるのです。また、オールオン4の場合は、手術当日に仮歯を装着できるため、すぐに審美面や機能面を回復できるという特徴もあります。

なお、インプラントオーバーデンチャーは入れ歯と同じくご自身で着脱が可能ですが、オールオン4は固定式です。オールオン4の場合でも、従来のインプラント同様にインプラント周囲炎を引き起こす可能性があります。

そのため、天然の歯と同じようにしっかりと歯磨きをする必要があるのです。

全部の歯をインプラントにする場合の費用

全部の歯をインプラントにする場合の費用イメージ

全部の歯をインプラントにする場合の費用は治療方法によって大きく異なります。全部の歯をインプラントにする場合にかかる費用は、以下のとおりです。

  • インプラントオーバーデンチャー:50万〜150万円程度
  • オールオン4:片顎で200万〜300万円程度

インプラント治療は基本的に保険が適用されません。自由診療となるため、歯科医院によって料金設定は異なります。そのため、正確な金額が知りたい場合は、治療を受ける歯科医院で確認したほうがいいでしょう。

まとめ

全ての歯をインプラントにするイメージ

全部の歯を失った際の治療方法にはインプラントか入れ歯の2つの方法があります。

インプラントは治療費が高額であり手術も必要ですが、自分の歯と同じような見た目を再現できるというメリットがあります。また、入れ歯に比べて安定感があるため、しっかり噛めるようになるでしょう。

全部の歯をインプラントにする場合、インプラントオーバーデンチャーやオールオン4という治療法があります。それぞれに特徴やメリット・デメリットがあるため、よく理解したうえで検討してください。

いずれにせよ、全く歯がない方のインプラント治療は難易度が高いため、インプラント治療の経験を積んでいる歯科医師のもとで治療を受けましょう。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラント治療の年齢制限と高齢者のリスクとは

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

医師からの説明を受けている高齢者

インプラント治療には、高齢者特有のリスクが存在します。高齢者は、免疫力の低下や骨の脆弱化により、感染症やインプラントの安定性に関する問題が生じやすいです。

この記事では、インプラント治療の年齢制限と高齢者が直面するリスクについて詳しく解説し、安全かつ効果的な治療を受けるためのポイントを紹介します。

インプラント治療とは

インプラント治療イメージ

インプラントとは、人体に埋め込む人工物全般を指し、人工臓器の一部とされています。歯科診療におけるインプラントはデンタルインプラントと呼ばれますが、近年では単にインプラントと呼ばれることが多いです。

インプラント治療は、歯を失った部位に人工の歯根(インプラント体)を埋入し、その上に人工歯を装着することで歯を補う治療法です。従来の治療法であるブリッジや入れ歯と比べ、インプラントは審美性と機能性が高く、男女問わず多くの患者さまが希望しています。

インプラント治療のメリットとしては、隣接する健康な歯を削る必要がないことや、固定力が強いため咀嚼能力が高いことが挙げられます。また、見た目も自然で審美性に優れているため、自信を持って笑えるようになるでしょう。

インプラント治療に年齢制限はある?

インプラント治療に年齢制限はあるかイメージ

インプラント治療には外科手術が伴います。そのため、患者さまが手術に耐えられる健康状態であると判断された場合に限り、治療が行われます。

一般的には、20歳から70歳までの年齢層がインプラント治療の対象とされていますが、年齢だけで制限されるわけではありません。70歳以上の患者さまでも、健康状態が良好であればインプラント手術を受けることが可能です。

しかし、高齢者には特有のリスクが存在します。特に、持病を抱えている場合は注意が必要です。

例えば、高血圧や糖尿病といった生活習慣病を持つ患者さまは、外科手術の際に特別な配慮が必要となります。糖尿病の方は出血しやすく、高血圧の方は局所麻酔薬に制限があるため、手術のリスクが増加するのです。

インプラント治療を希望する際には、まず担当の歯科医師と詳細なカウンセリングを行い、自分の健康状態やリスクについて十分に理解することが重要です。

何歳からインプラント治療はできる?

何歳からインプラント治療はできるかイメージ

インプラント治療に適した年齢は、一般的には20歳前後からとされています。インプラントは、顎の骨に人工歯根であるインプラントを埋め込み、人工歯を装着して失った歯を補う治療法です。

しかし、天然歯と異なり、インプラントは顎の骨の成長に対応することができません。そのため、顎の骨がまだ成長途中の段階でインプラントを埋め込むと、歯並びや見た目に影響が出る可能性があります。

16歳頃には親知らずを除く永久歯が生え揃いますが、その後も顎の骨の成長は続きます。インプラント治療を開始する適切な時期を判断するためには、歯科医師の診察を受けて顎の骨の成長が止まっているか確認することが重要です。

顎の成長が止まっておらずインプラント治療を開始できない場合は、隣の健康な歯を利用して入れ歯や仮歯を装着し、一時的に対処する方法もあります。見た目や機能を一時的に補いながら、成長が完了するのを待つことができます。

インプラント治療ができないケース

インプラント治療ができないケースイメージ

インプラント治療は、全ての患者さまに適応可能なわけではありません。以下に、インプラント治療が難しい、または不可能なケースについて詳しく説明します。

年齢が低い(主に未成年の場合)

インプラント治療では、顎の骨に穴をあけて人工歯根を埋め込む必要があります。そのため、顎の骨の成長が完全に終了していることが重要です。

成長途中の顎にインプラントを埋め込むと、成長とともにインプラントがずれて歯並びや見た目に影響を及ぼす可能性があります。一般的に18歳以下や20歳未満の患者さまには、インプラント治療を行わないとする歯科医院が多いです。

骨量が不足している

インプラント治療では、歯茎の内側にある歯槽骨に人工歯根を埋め込みます。歯槽骨が十分な厚みと強度を持っていなければ、インプラントが安定しません。

骨粗鬆症などで歯槽骨が脆弱な場合、インプラントがしっかりと固定されず、抜けたり折れたりするリスクが高まります。そのため、インプラント治療を行う前に、歯槽骨の状態を詳細に評価し、必要に応じて骨造成などの手術を検討しなければなりません。

喫煙習慣がある

喫煙者、特にヘビースモーカーは、インプラント治療が難しい場合があります。喫煙するとニコチンが血管を収縮させるため、人工歯根と顎の骨の結合が妨げられます。

また、喫煙者は歯周病になりやすいため、インプラント手術後も特別な注意が必要です。このため、インプラント治療を希望する喫煙者には、禁煙が強く推奨されます。

虫歯や歯周病がある

口内に虫歯や歯周病がある場合、インプラント手術中に口腔内感染を引き起こすリスクがあります。特に、重度の歯周病があると、インプラント周囲炎と呼ばれるインプラントの周囲組織を破壊する病気が発生する可能性が高まります。

インプラント手術を行う前に、完治させる必要があるでしょう。

糖尿病を患っている

糖尿病を患っている場合、インプラント治療が困難になることがあります。血糖値のコントロールができている場合は可能と判断されるかもしれませんが、安定していない場合は難しいでしょう。

糖尿病の方は免疫力や抵抗力が低下しているため、手術後の傷口の回復が遅くなる傾向があります。また、歯周病のリスクも高いため、インプラント手術後にインプラント周囲炎を発症する可能性が高まります。

人工透析を受けている

腎疾患を抱えており人工透析を受けている患者さまも、インプラント治療は慎重に検討しなければなりません。免疫力が低下しやすく、手術後の回復が遅くなる傾向があるためです。

また、透析によって感染リスクが高まるため、インプラント手術中の傷口の管理が難しくなります。重度の腎疾患の場合は、インプラント治療は基本的に推奨されません。

妊娠している

インプラント治療は妊娠中に絶対にできないわけではありませんが、手術や投薬、レントゲン撮影が必要となるため、母子の安全を考えて避ける歯科医院が多いです。

また、妊娠中は身体面だけでなく精神面も不安定になりやすいです。インプラント治療によるストレスが妊娠に悪影響を与える可能性があります。

高齢者がインプラント治療をするリスク

高齢者がインプラント治療をするリスクイメージ

高齢者がインプラント治療を受ける場合、いくつかのリスクが伴います。以下に、主なリスクについて詳しく説明します。

インプラントと骨が結合しにくい

高齢者は、若年者と比較してインプラント体と骨が結合しづらいです。インプラント治療は、歯茎を切開し顎の骨を削った後に、人工歯根(インプラント体)を骨と結合させます。

高齢になると、免疫力の低下に伴い傷口の治癒が遅くなり、インプラント体と骨がしっかりと結合できない場合があります。結合不全が起こると再度手術を行わなければならないため、治療期間が延長し、リスクも増大します。

感染リスクが高い

高齢者のインプラント治療では、細菌感染のリスクが非常に高くなります。手術の際に切開した歯茎や削った顎の骨から細菌が侵入し、感染症を引き起こす可能性が高まります。

このため、治療を受ける前に細菌感染のリスクを理解し、適切な予防策を講じることが重要です。

費用が高額になる

インプラント治療は、他の歯科治療と比較して高額です。1本あたりのインプラント治療の費用は、約30万~40万円です。入れ歯は5,000~2万円、ブリッジは2万~3万円程度なので、インプラントが高額なことがわかるでしょう。

さらに、インプラント治療は保険適用外であるため、全額自己負担となります。医療費控除を利用して税金の還付を受けることはできますが、それでも金銭的な負担は大きいです。

定期的なメンテナンス費用や治療期間の延長による追加費用も、治療を受ける際は考慮しなければなりません。

まとめ

インプラント治療を受けている高齢者

インプラント治療は、一般的に20歳から70歳までの方に行われます。

20歳未満では顎の骨が成長途中であり、インプラントが安定しない可能性が高いため基本的に治療は推奨されていません。また、70歳以上でもインプラント治療は可能ですが、持病の有無や全身の健康状態に注意が必要です。

特に、糖尿病や骨粗鬆症などを患っている方は、治療の適応外となることがあります。高齢者の場合、免疫力低下や骨の脆弱化により、感染リスクやインプラントの安定性に問題が生じやすいです。

そのため、治療前には歯科医師と十分に相談し、適切な検査や準備を行うことが重要です。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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セラミックはなぜ高い?高額でも選ばれる理由と値段を抑える方法

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

セラミックが高いというイメージ

セラミックは見た目が良い素材、というイメージを多くの人が持っているかもしれません。高額にも関わらずセラミックが選ばれる理由について、疑問に思ったことはありませんか。

今回は、セラミックの種類ごとの値段や、セラミックが高い理由、セラミックが選ばれる理由などについてくわしく解説していきます。

セラミックが高い理由

セラミックが高い理由イメージ

セラミックが高い理由は、おもに以下の3つが考えられます。

  • 自費診療だから
  • 材料費が高いから
  • 製作に手間とコストがかかるから

それぞれくわしくみていきましょう。

自費診療だから

銀歯や歯科用プラスチックのレジンなどで歯を補う場合は、保険診療となるので費用の1〜3割を負担すれば治療を受けられます。

しかし、セラミック治療は基本的に健康保険の対象外となるため、費用は全額自己負担になります。また、自由診療なので歯科クリニックごとに自由に費用を決められ、クリニックごとに費用が大きく異なることも特徴です。

材料費が高いから

セラミックの材料自体が高額であることも理由の一つです。セラミックは見た目が良いだけでなく、汚れが付着しづらかったり、変形・変色も起こりにくかったりとさまざまなメリットのある素材です。そのため、保険適用の素材と比べより素材の値段も高額になるのです。

また、セラミックを接着するときのセメントには、レジンセメントと呼ばれる劣化が起こりにくく歯との密着力が高いものを使用します。型取りの際には精度の高いシリコン製の印象材を使用するなど、セラミック本体以外の部分でも費用がかかっています。

製作に手間とコストがかかるから

セラミックの型取りが終わったら、その模型をもとに歯科技工士と呼ばれる専門の技術者がセラミックの被せ物や詰め物を製作します。一つ一つ手作業で製作されるため高い技術が必要になり、その分技術料が多く発生します。

また、セラミックの製作の精度をより高くするために最新の設備を揃えている技工所もあります。そのような技工所に依頼すると、品質の良いセラミックが完成しますが、技工所に支払う技工代が高額になるでしょう。

セラミックの種類と値段

セラミックの種類と値段のイメージ

一言にセラミックといっても、さまざまな種類があります。次はセラミックの種類と値段について確認していきましょう。

オールセラミック

100%セラミックでできた詰め物・被せ物です。色調を細かく調整できるだけでなく、天然歯が持つ透明感や艶を再現できるため非常に審美性が高いことが特徴です。

詰め物の場合は4〜8万円程度、被せ物は8〜18万円程度が相場です。

ジルコニア

オールセラミックよりも強度が高い素材です。人工ダイアモンドと呼ばれるほどの強度があり、奥歯などの力がかかりやすい場所や、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方に使用することが多いです。

費用相場は、詰め物が4〜10万円程度、被せ物が10〜20万円程度です。

ハイブリッドセラミック

セラミックとレジンを混ぜて作られた素材です。レジンが入っているので他のセラミック素材よりも安価なことが特徴です。条件を満たせば、保険適用で受けることが可能な場合もあります。

ただし、レジンが入っているため経年劣化したり飲食物によって着色したりすることがあります。

詰め物の場合は2〜5万円程度、被せ物の場合は4~10万円程度が費用相場です。

メタルボンド

内側が金属、外側がセラミックでできた被せ物です。金属を土台とするため非常に強度が高いことが特徴でしょう。奥歯にも問題なく使用できます。

ただし、金属アレルギーの方は使用できません。金属イオンが溶け出すことで歯茎が黒ずむメタルタトゥーのリスクもあります。

費用の相場は8〜15万円程度です。

ラミネートベニア

セラミックでできた薄い板を歯の表面に貼り付ける治療方法です。歯の形を整えたり、歯の色を白くしたり、見た目だけを改善させる審美治療に分類されます。

費用の相場は5〜15万円程度です。

高くてもセラミックが選ばれるのはなぜ?

高くてもセラミックが選ばれる理由を考えている人

セラミックは、費用が高額になるにもかかわらず選択する方が多いです。歯科医師からセラミックを勧められた経験がある人もいるのではないでしょうか。

高くてもセラミックが選ばれる理由をみていきましょう。

  • 虫歯になりにくい
  • 長持ちする
  • 歯茎の変色が起こりにくい

一つずつ解説していきます。

虫歯になりにくい

一度治療をした歯は、何もしていない健康な歯に比べて虫歯になりやすいです。

しかし、セラミックの詰め物や被せ物をした歯は、銀歯やレジンで治療した歯と比べると虫歯が再発するリスクを抑えられるといわれています。セラミックは汚れがつきにくく、変形しにくい素材だからです。

セラミックはレジンや銀歯と比べて表面がツルツルとしていて、食べかすなどの汚れがつきづらいです。汚れがついても、ブラッシングで簡単に落とせます。

虫歯は、歯の表面に付着するプラークの中にいる細菌が繁殖することが原因で起こります。ツルツルとしたセラミックの素材はプラークが付着しにくいため、細菌繁殖が抑えられるのです。

また、銀歯は硬いので割れにくいというメリットがありますが、素材自体が変形する可能性があります。変形すると歯と詰め物・被せ物の間に隙間が生じ、細菌が侵入して虫歯になるリスクが高まります。

セラミックは変形をほとんど起こさないので、虫歯になりにくいのです。

長持ちする

虫歯になりにくいことは、セラミックがやり直しになる可能性が低いということです。セラミックを長く使えるので、作り直しのために歯科医院を受診する回数を減らせます。セラミックは変色も起こりづらいので、審美性の低下から作り直すこともほとんどありません。

一般的に、セラミックの寿命は10〜15年程度といわれています。適切なセルフケアと定期メンテナンスをしっかり行っていれば、長期間使える可能性があるのです。

歯茎の変色が起こりにくい

セラミックは金属を使用しないので、金属の溶け出しによる歯茎の黒ずみの心配がありません。銀歯の場合、金属が溶け出すことで歯茎が黒ずみ、審美性が低下することがあります。

一度黒くなった歯茎は、レーザー治療などの特殊な処置を受けなければ改善が難しいといわれています。金属は、歯茎の見た目にも影響を与えるリスクがあることを覚えておきましょう。

ただし、セラミックの中でも、内側に金属を使用するメタルボンドの場合は注意が必要です。

セラミックの値段を抑えるには

セラミックの費用を抑えるため医療費控除申請をしている様子

最後に、セラミックの値段を抑えるためにできることを確認しておきましょう。

  • 複数の歯科クリニックの費用を比較する
  • ハイブリッドセラミックを選ぶ
  • 医療費控除を利用する

それぞれ解説していきます。

複数の歯科クリニックの費用を比較する

セラミック治療は自由診療のため、費用は一律ではありません。歯科クリニックごとに自由に値段を設定できます。

そのため、複数のクリニックの費用を比較して、その中から希望にあう歯科医院を選ぶのも一つの手です。セラミックの費用をホームページに掲載している歯科クリニックも多いので、いくつか確認してみるといいでしょう。

ただし、値段が高いクリニックのセラミックが悪いというわけではありません。費用が高額になる分、設備や素材にこだわっているケースもあります。

ハイブリッドセラミックを選ぶ

セラミックの中でも、レジンとセラミックを混ぜているハイブリッドセラミックを選べば費用の負担を抑えられます。オールセラミックやジルコニに比べると耐久性や審美性は劣りますが、少しでも安くセラミックを入れたい方には適しているかもしれません。

また、ハイブリッドセラミックは一定の条件を満たしていれば、保険適用で治療可能です。一度歯科クリニックで健康保険が適用されるかどうか確認してみるといいでしょう。

医療費控除を利用する

セラミック治療は、医療費控除の対象となる場合があります。

医療費控除とは、1年間(1月1日から12月31日)の間にかかった医療費の合計が10万円を超えた場合に所得控除が受けられる制度です。総所得金額が200万円未満の方の場合は、総所得金額の5%を超えた場合に対象になります。

見た目を良くすることが目的のセラミック治療は医療費控除の対象外ですが、治療目的であれば対象となる場合があります。セラミックの費用が安くなるわけではありませんが、制度を利用すれば、税金の一部が戻ってくるので経済的な負担を軽減できます。

まとめ

セラミック治療で綺麗な口元になった人

セラミックが高額になる理由には、自費診療であること、材料費が高いことなどが挙げられます。高額になるにも関わらず多くの人がセラミックを選ぶのは、虫歯になりにくい、長持ちする、歯茎の変色が起こりにくいなど、値段の高さを上回るメリットがあるためでしょう。

種類によって費用や特徴が異なるため、一度お近くの歯科クリニックで相談してみましょう。

セラミック治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラントで歯茎が黒くなることがあるの?原因と防止策

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントで歯茎が黒くなった人

インプラント治療を受けることにより、失った歯を取り戻し、自分の歯に近い感覚で噛むことができるようになります。また、インプラントは見た目も自然で審美性に優れています。

しかし、インプラントによって歯茎が黒くなる可能性があります。インプラント治療をして美しい見た目になると考えていたのに、歯茎が黒ずんでいたら笑顔に自信を持てないでしょう。

今回は、インプラントで歯茎が黒くなるのか詳しく解説します。歯茎が黒くなるさまざまな原因や予防法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インプラントでは歯茎が黒くなる?

インプラントで歯茎が黒くなった人

インプラント治療が完了した後、歯茎が黒くなることがあります。インプラントが原因のこともあれば、他の原因によって歯茎が黒くなっているケースもあります。

具体的な原因については後ほど詳しく解説しますが、インプラントの金属部分が透けて歯茎が黒っぽく見えたり、インプラントの金属部分が露出して黒ずんで見えたりすることもあります​​。

他にも口腔内の衛生状態が悪化すると、歯茎が黒ずむリスクが高まります。細菌が繁殖して炎症が起きると、歯周病やインプラント周囲炎を発症し、歯茎が黒っぽく変色することもあるでしょう​​。

インプラントで歯茎が黒くなる原因とは

インプラントで歯茎が黒くなる原因イメージ

インプラントで歯茎が黒くなる原因を確認しましょう。

インプラントの金属が透けて見える

インプラント治療で使用される金属が透けて、歯茎が黒く見えることがあります。特に歯茎が薄い場合に起こりやすいでしょう。

インプラントの金属部分は、通常顎の骨に埋め込まれているため外からは見えません。

しかし、歯茎が薄いと金属部分が透けて見えることがあります。歯茎は本来ピンク色ですが、金属の色が透けると黒っぽく見えるのです。

歯茎が薄い場合、初めからその厚さを考慮してインプラントの位置を決めることが重要です。場合によっては、骨や歯茎を増やす処置が必要になることもあります。歯茎の黒ずみが気になる方は、別途処置が必要かどうかを歯科医師に確認しましょう。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎は、インプラント治療後の歯茎の黒ずみの原因になります。インプラント周囲炎になると、インプラント周囲の組織が細菌に感染し炎症を起こします。

インプラントは天然の歯とは異なり自浄作用に乏しく、細菌が侵入しやすいです。インプラント周囲炎の初期症状は歯茎の腫れや出血ですが、この段階ではまだ自覚症状が少ないため見逃して悪化することが多いのです。

インプラントの周囲の歯茎に炎症が生じると、歯茎が赤く腫れあがります。症状が進行して炎症が長引くと、赤みが次第に黒ずんでいくでしょう。

歯肉退縮

歯肉退縮とは、歯の周りの組織が減り、歯茎が下がって歯根の表面が露出する現象のことです。インプラントの場合は、金属部分が露出します。

歯肉退縮の主な原因は、歯周病やインプラント周囲炎です。歯やインプラントの周囲に細菌が繁殖し、炎症を引き起こすと歯茎が痩せて下がってきます。

また、不適切なブラッシングや喫煙習慣も歯肉退縮の原因になるので注意が必要です。

インプラントの金属の影響

インプラントに使用される金属が原因で、歯茎が黒く見えることもあります。金属アレルギーや金属イオンの溶出が、歯茎の黒ずみにつながります。

インプラント体に使用されるチタンは金属ですが、金属アレルギーを起こしにくい素材と考えられています。人工歯の素材はさまざまで、金属を一切使用しないものもあれば金属を組み合わせたものもあります。

インプラントに限ったことではありませんが、金属アレルギーの場合は歯科治療に用いられる金属素材が体内に入るとアレルギー反応が起こります。アレルギー反応で歯茎のメラニン色素が増えるため、歯茎が黒ずんで見えることがあるでしょう。

また、金属素材から金属イオンが流れ出ると、色素沈着によって歯茎が黒く変色する場合があります。インプラント治療ではチタンを使用するため、金属が溶出することはほとんどありません。

しかし、他の金属素材を使用した際は金属が溶出し、黒ずむ可能性があるので注意が必要です。

インプラント以外で歯茎が黒くなることはある?

インプラント以外で歯茎がくろくなることがあるか考えている人

インプラント以外にも歯茎が黒くなる原因はあります。確認しましょう。

歯周病

歯周病は、歯茎が黒くなる原因になります。歯周病は、細菌が歯と歯茎の間に入り込んで炎症を引き起こすことから始まります。歯周病が進行すると、炎症による血流や組織の変化で歯茎が赤みを帯び、やがて黒ずんできます。

歯周病がさらに進行すると、歯茎が退縮して歯の根元が露出するため、歯茎はさらに黒く見えるでしょう。

喫煙

タバコに含まれるニコチンやタールは、歯茎の毛細血管を収縮させ血流を悪化させます。また、メラニン色素の生成も促すため、歯茎の色素沈着や黒ずみの原因になるのです。

タバコの煙に含まれる有害物質が、歯や歯茎に付着して歯茎が黒くなることもあります。喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病が進行しやすく治療も難しいため、より注意が必要でしょう。

金属イオンの溶出

歯科治療で使用される金属製の被せ物やブリッジから溶け出した金属イオンが沈着して、歯茎が黒く見えることがあります。メタルタトゥーと呼ばれ、銀歯のような保険診療で使われる金属で起こりやすいです。

メタルタトゥーは、自然に消えることはありません。被せ物を取り替えたり、レーザー治療などで黒ずんだ部分を除去したりする必要があります。

過度な歯磨き

過度な歯磨きは歯茎が黒くなる原因になります。歯を磨く際に力を入れすぎたり、硬い歯ブラシを使用したりすると歯茎が傷つきます。歯茎が炎症を起こしやすくなり、結果的に歯茎が変色することがあるでしょう。

過度な歯磨きは歯茎の退縮を引き起こし、歯の根元が露出すると歯茎が黒ずんで見えることもあります。

また、歯茎を強くこすり過ぎると表面に傷がつき、細菌が侵入しやすくなります。炎症を起こしたり血流が悪化したりすることで、歯茎が黒ずんで見えるケースもあるでしょう。

インプラントで歯茎が黒くなるのを防ぐ方法

インプラントで歯茎が黒くなるのを防ぐため歯科医院へ相談している人

インプラントで歯茎が黒くなるのを防ぐ方法を確認しましょう。

適切な口腔ケア

インプラント治療後の歯茎の健康を保つためには、日々の口腔ケアが重要です。歯ブラシで歯とインプラントの周囲を丁寧に磨くことで、プラークの蓄積を防ぎましょう。インプラント周囲の歯茎は細菌が繁殖しやすいので、しっかり清掃することが大切です。

特に、インプラントと隣の歯の間は食べかすが溜まりやすいです。デンタルフロスや歯間ブラシを使用し、歯ブラシだけでは届かない部分のプラークも除去しましょう。

また、抗菌作用のあるマウスウォッシュを使用すれば、口腔内の細菌を減少させることができます。適切な口腔ケアを継続し、インプラント周囲炎を予防しましょう。

定期的な歯科検診

インプラント治療後は、3か月に1回程度のペースで歯科医院を受診してインプラントの状態をチェックしてもらいましょう。

定期検診では、インプラント周囲の組織の健康状態を確認し、歯周ポケットの深さなどもチェックします。歯茎が黒くなる原因があれば、早期に発見することができるでしょう。

定期的なメンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎が進行しやすくなります。歯茎の黒ずみやインプラントの不具合につながるため、必ず受診しましょう。

禁煙する

タバコの煙に含まれる有害物質は、歯茎の血行を悪化させます。また、喫煙はインプラント周囲炎のリスクも高めます。

禁煙すれば、歯茎の健康を保ちインプラントの寿命を延ばすことにつながります。禁煙によって歯茎の血行が改善されれば、黒ずんでいた歯茎が健康な色を取り戻すことも期待できるでしょう。

まとめ

インプラントで綺麗な綺麗な口元になった人

インプラントで歯茎が黒く見える理由はさまざまです。歯茎の中に埋まっている金属部分が露出したり、歯茎が薄いことで金属の色が透けて見えたりすることが主な原因として挙げられます。

他にも、歯茎が下がったりインプラント周囲炎を発症したりして歯茎が黒ずんで見えることもあります。歯茎が黒く見えるのは見た目の問題にとどまらず、インプラントや歯茎に何らかのトラブルが生じているサインかもしれません。

定期的に歯科医院を受診することで、問題を早期に発見し適切に対応しましょう。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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入れ歯からインプラントへ移行できる?メリットや治療法と費用を解説

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントのイメージ

入れ歯を作ったけれど「痛い」「噛み心地が悪い」「話しにくい」「見た目が気になる」といった悩みをおもちの方がいるのではないでしょうか。これらの悩みを解決するために入れ歯からインプラントに変えたいとお考えの方もいるかもしれません。

では、入れ歯からインプラントに変えることはできるのでしょうか。

そこで本記事では、入れ歯からインプラントに変えることはできるのか解説します。入れ歯からインプラントにするメリットやデメリット、注意点も解説しますので、入れ歯からインプラントに変えたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

入れ歯からインプラントにすることは可能?

入れ歯からインプラントにできるか考えている人

結論からお伝えすると、入れ歯からインプラントに変えることは可能です。誰もが必ずできるとは限りませんが、特に大きな問題がなければ大抵の場合は可能でしょう。

インプラント治療を受けるのが難しい場合の例としては、妊娠中の方や未成年の方、ヘビースモーカーの方などが挙げられます。インプラントの治療では手術を行うため、麻酔などの薬剤を使用することから妊娠中の方への治療は行っていない歯科医院が多いです。

未成年の方はまだ成長期にあるため、顎の発達を考えるとインプラントを埋め込むのは避けるべきでしょう。また、タバコは血管が収縮して血流を悪化させるため、術後の回復に影響が出る恐れがあります。

入れ歯からインプラントに変える治療は、人によっては実施できないケースもあるため歯科医師とよく相談する必要があるでしょう。

入れ歯からインプラントにするメリット・デメリット

入れ歯からインプラントにするメリットとデメリットイメージ

入れ歯からインプラントに変えるか決めるには、それぞれのメリットとデメリットを理解できなければ判断が難しいでしょう。

ここからは、入れ歯からインプラントに変えるメリットとデメリットを解説します。

入れ歯からインプラントにするメリット

入れ歯からインプラントに変えるメリットは、以下の6つです。

  • 見た目が自然で美しい
  • 自分の歯と同じように噛める
  • 痛みや違和感が少ない
  • 寿命が長い
  • 入れ歯のお手入れが不要
  • 話しやすい

それぞれ順番に解説します。

見た目が自然で美しい

インプラントは、見た目が自然で美しいです。インプラントの歯は人工のものですが、顎の骨に埋め込んだ人工歯根の上に取り付けるため、元々生えている歯のように見えます。

また、部分入れ歯を使用している方は、インプラントに変えることで金属のバネ部分が見える心配がなくなり快適に過ごせるでしょう。

自分の歯と同じように噛める

入れ歯からインプラントに変えると、自分の歯と同じように噛めるようになるでしょう。インプラントは1本1本が顎の骨に固定されているため、まるで自分の歯で噛んでいるかのような感覚を得られます。

入れ歯の場合は、噛む時の感覚が鈍くなったり、上手くフィットしなくて外れてきたりすることもあるでしょう。インプラントにすればこのようなストレスがなく食事を楽しめます。また、人目を気にする必要もないため外食でも安心です。

痛みや違和感が少ない

入れ歯を使っている方のなかには、痛みや違和感があって耐えられないと感じている方もいらっしゃるかもしれません。そのような問題も、インプラントにすれば解決できる場合があります。

インプラントに変えれば入れ歯のように口の中でぶつかって痛くなったり、異物感を覚えたりすることはありません。元から生えている天然の歯であるかのような感覚で過ごせるため、非常に快適です。

寿命が長い

インプラントは特にトラブルがなければ、入れ歯よりも長く使用できます。入れ歯の寿命は一般的に5年程度と言われており、寿命を迎えたら新たな入れ歯を作り直さなければいけません。

その点、インプラントの寿命は10〜15年程度といわれています。頻繁に再治療を受ける必要がないため通院する手間がありません。

入れ歯のお手入れが不要

インプラントに変えれば入れ歯を使わなくなるため、これまで行なっていたお手入れが不要になります。

食後に毎回洗浄したり、洗浄剤につけておいたり、入れ歯ケースを掃除したりと、入れ歯を長く使うためにはこのようなお手入れが欠かせませんでしたが、これらをやらなくて良いのです。入れ歯のお手入れから解放される点はメリットといえるでしょう。

話しやすい

入れ歯からインプラントにすると話しやすくなります。

入れ歯をつけていると、入れ歯に舌がぶつかって話しにくいと感じていた方も多いのではないでしょうか。また、発音する時は舌が口の中のどこかに触れますが、入れ歯の場合は舌が触れる感覚が得られないため話しにくくなります。

インプラントであればこのような問題がなくなるため、快適に会話ができるのです。

入れ歯からインプラントにするデメリット

次は、入れ歯からインプラントに変えるデメリットを解説します。

主なデメリットは、以下の4つです。

  • 治療費用が高い
  • 手術をしなければいけない
  • 治療期間が長い
  • 持病があると治療を受けられない可能性がある

それぞれ解説します。

治療費用が高い

入れ歯には保険が適用されるものもありますが、インプラントは保険が適用されないため費用が高額になりやすいです。自由診療ということもあり、治療を受ける歯科医院によって費用は異なります。

インプラントの治療を始める前に、あらかじめ費用を確認しておきましょう。

手術をしなければいけない

インプラントの治療は虫歯治療などとは異なり、手術が必要な治療です。歯茎を切開し、骨に穴をあけて人工歯根を埋め込む手術が必要になるため、心身ともに負担がかかるでしょう。

治療期間が長い

インプラントの治療は、入れ歯の治療と比べると治療期間が長いです。保険の入れ歯の場合は2週間〜1か月程度、自費の入れ歯の場合は2〜3か月程度で治療が終わるケースが多いでしょう。

一方、インプラントの治療期間は、3か月〜1年前後です。治療が長期にわたるため、スケジュールを調整しておく必要があるでしょう。

持病があると治療を受けられない可能性がある

持病をお持ちの方は、病気の種類や程度によって、インプラント治療を受けられない場合があります。持病の影響によりインプラント治療を安全に進めるのは難しいと判断される場合があるからです。

例えば、以下の持病をお持ちの方は、事前に歯科医師へ相談したほうがよいでしょう。

  • 糖尿病
  • 腎臓の病気
  • 人工透析を受けている
  • 血液がサラサラになる薬を飲んでいる

歯の治療とはいえ全身の健康にも関係があるため、しっかり歯科医師に相談しましょう。

部分入れ歯からインプラントにする治療方法

インプラントのイメージ

部分入れ歯からインプラントにする治療には、主に以下の2種類があります

  • 失った分の本数をインプラントにする
  • インプラントブリッジ

それぞれ解説します。

失った分の本数をインプラントにする

失った歯が部分的である場合、失った歯と同じ本数のインプラントを入れることで歯を補う方法があります。1本ずつ歯を補うことができますが、失った歯の本数が多いと費用が高額になる可能性があります。

インプラントブリッジ

インプラントブリッジは、両端の歯にインプラントを埋め込み、橋をかけるように連結した人工歯を取り付ける治療法です。例えば3本連続して歯を失っている場合、人工歯根を2本埋め込み、その上に3本分の連結した歯を装着します。

本来3本のインプラントが必要なところを2本で治療できるため、1本ずつインプラントにするよりも費用が安いです。

総入れ歯からインプラントにする治療方法

総入れ歯からオールオン4へ変えるイメージ

総入れ歯からインプラントにする場合は、主に以下の2種類の治療法があります。

  • インプラントブリッジ
  • オールオン4

それぞれ解説します。

インプラントブリッジ

総入れ歯からインプラントブリッジで治療する場合は、いくつかのブロックに分けてインプラントを埋め込みます。例えば上の歯を治療する場合、左上の奥・左上の前・右上の前・右上の奥と4ブロックに分けてインプラントを埋め込み、被せ物を装着します。

ブロックごとに分けることで、噛み合わせの調整がしやすかったり、傷口が小さく済んだりするのです。

オールオン4

オールオン4は、4〜6本のインプラントの上に、全部の歯が連結した義歯を装着する治療法です。人工歯部分にはセラミックが使用されることが多く、天然の歯のような白さや透明感を再現できます。

ただし、費用が高額である点はデメリットといえるでしょう。

入れ歯からインプラントにする際に気をつけること

入れ歯からインプラントにする際に注意点イメージ

入れ歯からインプラントにするにあたって注意しなければならないことは、人によって骨造成が必要となる点です。

インプラントは顎の骨に埋め込まれます。そのため、顎の骨が薄かったり、密度が低かったりする場合は、骨造成を行って骨を補う必要があるのです。顎の骨に十分な厚みと密度がある方は問題ありませんが、人によっては骨造成の処置が必要になるため注意が必要です。

入れ歯からインプラントにする際の費用相場

入れ歯からインプラントにする際の費用相場イメージ

入れ歯からインプラントにする際の費用は、インプラントで補う歯の本数によって異なります。インプラント1本あたりの費用は30〜50万円程度が相場です。オールオン4の場合は200万〜400万円程度かかるでしょう。

インプラントは自由診療であり、歯科医院によって費用は異なるため、詳しくは治療を受ける歯科医院で確認しましょう。

まとめ

入れ歯からインプラントへ変えて笑顔になっている人

本記事では、入れ歯からインプラントにできるのか解説しました。

入れ歯からインプラントにすることは可能です。入れ歯からインプラントにすることで、しっかり噛めるようになったり、話しやすくなったりします。

一方で、費用が高額である点や外科手術が必要である点はデメリットといえるでしょう。

入れ歯とインプラントには、それぞれ異なる特徴があります。よく比較した上でご自身に合った治療法を選択しましょう。

インプラントを検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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セラミックのメンテナンスはなぜ必要?寿命と長持ちさせる秘訣とは

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

セラミック治療にて綺麗な歯を手に入れた人

「セラミックにはメンテナンスが必要なのかな?」「セラミックの寿命を長くするポイントは?」と疑問を持っている方もいるでしょう。

今回は、セラミックのメンテナンスについて詳しく解説します。セラミックの寿命を長くするための秘訣や、寿命を短くする原因もご紹介するのでぜひご覧ください。

セラミックに寿命はある?

歯の寿命イメージ

セラミックにも寿命はあります。セラミックは、保険適用の銀歯などと比較すると経年劣化しにくいですが、永遠に使い続けられるわけではありません。

セラミックの歯の寿命は10~15年ほどです。あくまでも目安の寿命なので、セラミックの素材や扱い方・ケアの仕方などで、寿命を迎えるまでの年数は変わります。

セラミックがすぐに破損したら

セラミックは保険外診療なので、保険診療よりも高額です。その分、長持ちしてほしいと思っている患者さまも多いでしょう。

セラミックを装着してから数年は、保証期間を設けている歯科医院が数多く存在しています。保証期間内の破損であれば、無料もしくは安価に作り直してもらえるでしょう。

ただし、保証内容や保証期間は歯科医院によって異なります。詳しい内容は、セラミック治療を受ける歯科医院で聞いてみましょう。

セラミックの寿命を短くする原因

歯ぎしりをしている女性

セラミックの寿命を短くする原因は、以下のとおりです。

歯ぎしりや食いしばり

歯ぎしりや食いしばりの癖があると、セラミックに強い力が加わって、ヒビが入ったり欠けたりする可能性が高いです。歯ぎしりや食いしばりは、寝ているときや集中しているときに無意識にしているケースが多いでしょう。

歯科医院で歯の状態をチェックすれば、歯ぎしりや食いしばりの癖があるか分かります。気になる方は相談してみてください。

歯にフィットしていない

セラミックと歯が正しくフィットしていないと、噛み合わせが悪くなります。噛み合わせが悪ければ、一部分に負荷が集中し破損しやすくなるでしょう。他の歯や顎へ悪影響を及ぼす可能性もあります。

セラミックのフィット感が気になる場合は、歯科医師へ相談してください。

強い衝撃を受けた

セラミックは丈夫ですが、強い衝撃受けると割れる可能性があります。スポーツなどをする際は、強い衝撃を受けないよう注意しましょう。

特に、ボクシングやアメリカンフットボールのように、衝撃を受けやすいスポーツをする方は、セラミックが破損するリスクが高いです。

口腔ケアを丁寧に行っていない

口腔ケアを怠りプラークや歯石が蓄積されると、虫歯や歯周病になりやすくセラミックの寿命が短くなります。虫歯や歯周病になると、土台の歯とセラミックとの適合が悪くなり、セラミックが破損・脱落する可能性が高くなるためです。

セラミックを付けている歯が虫歯や歯周病になると、セラミックを外して治療する必要があるので、口腔ケアは丁寧に行いましょう。

定期検診を受けていない

定期検診を受けていないと、口内に異常があっても発見が遅れるため、セラミックの寿命が短くなりやすいです。定期検診を受けて口内のトラブルを予防することが、セラミックを長持ちさせることに繋がるでしょう。

歯科医院によっては、定期検診を受けていないとセラミックの保証を受けられないこともあるので注意が必要です。

セラミックの寿命を長くするためにできること

セラミックの寿命を長くするためのセルフケア

セラミックの寿命を長くするためのポイントは、以下のとおりです。

丁寧にセルフケアを行う

セラミックの寿命を長くするためには、丁寧にセルフケアを行うことが大切です。セラミックのケアは、天然歯よりも注意して行う必要があるでしょう。

研磨剤が入っている歯みがき粉や硬めの歯ブラシを使用すると、セラミックの表面に小さな傷がつく可能性があります。そのため、研磨剤不使用の歯みがき粉と、やわらかい歯ブラシを使って丁寧にブラッシングしましょう。

デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の隙間の汚れもしっかり落とすことも大切です。デンタルフロスを使ったときに引っかかる部分がある場合、欠けや虫歯の可能性があります。引っかかりがある場合は、歯科医院を受診しましょう。

定期的にメンテナンスを受ける

セラミックの寿命を長くするために、定期的にメンテナンスを受けましょう。メンテナンスを受けると、口内の状態を丁寧に診てもらえます。

虫歯や歯ぎしり・食いしばりの癖があると、セラミックの寿命が短くなります。定期メンテナンスで早めに発見してもらい、対処しましょう。

ナイトガードをつける

歯ぎしりや食いしばりの癖があると、セラミックが破損しやすいです。起きているときはしないように意識できても、寝ているときは難しいでしょう。

睡眠時用のマウスピースであるナイトガードをつけると、セラミックにかかる負担を軽減できます。

運動時にはスポーツマウスガードをつける

セラミックは、強い衝撃を受けると割れる可能性がある素材です。スポーツをするときは強い衝撃を受けやすいため、スポーツマウスガードをつけましょう。

顔に衝撃を受けた際のセラミックへのダメージを軽減できるので、破損するリスクを減らせます。

セラミックのメンテナンスを行わないリスク

セラミックのメンテナンスをしないリスクイメージ

セラミックのメンテナンスを行わないリスクは、以下のとおりです。

虫歯や歯周病になりやすい

セラミックのメンテナンスを行わずにいると、患者さまご自身の歯とセラミックとの隙間にプラークや食べかすが入り込みます。メンテナンスを怠り放置すると、虫歯や歯周病のリスクが高くなるでしょう。

土台の歯が虫歯になると、セラミックと天然歯の適合性が低下します。一部分に負荷が集中した場合、ヒビ割れたり欠けたりしやすくなるでしょう。

審美性が低下する

メンテナンスを行わずにいると汚れが溜まり、表面の光沢が失われる可能性があります。また、表面がなめらかで汚れが付着しにくいことがセラミックの特徴ですが、メンテナンスを怠ると歯垢が付着し、やがて歯石へと変化するでしょう。

光沢が失われたり歯石が付着したりすると、口元の審美性が損なわれます。

セラミックが外れる

メンテナンスを行わないと、セラミックが外れる可能性が高くなります。

セラミックを装着するときには、歯とセラミックが密着するように表面の処置を行います。専用の接着セメントを使って装着しますが、徐々に粘着力は弱まっていきます。

少しでも長く接着させておくためには、口内を清潔に保ち、セラミックに負荷をかけないように過ごすことが大切です。セルフケアだけでは汚れを取り除けないので、定期的に歯科医院でクリーニングを受けると良いでしょう。

セラミックのメンテナンスではなにをする?

セラミックのメンテナンスの様子

セラミックのメンテナンスで行う内容は、以下のとおりです。

口内全体のチェック

セラミックのメンテナンスでは、口内全体のチェックを行います。主に、噛み合わせに問題がないかどうか、虫歯や歯周病があるかを確認していきます。

目視での確認が難しい場合は、レントゲン撮影をすることもあります。

ブラッシングができているか確認する

丁寧にブラッシングしているつもりでも、磨き方の癖や利き手などの影響で、磨き残しがある場合があります。

歯科医院では、プラークに反応して歯に色がつく染め出し液を使います。どこに磨き残しがあるのかを確認しながら、ブラッシング指導を受けることができます。

また、歯ブラシで強く磨いていると、歯や歯ぐきに悪影響を及ぼします。歯ブラシの持ち方や当て方などのアドバイスも受けられます。

クリーニング

定期メンテナンスでは、口内全体のクリーニングを行います。普段の歯磨きでは取り除けない歯石も除去できます。

セラミックは比較的汚れがつきにくい素材ですが、お手入れが不十分だとプラークや歯石が付きます。クリーニング専用の器具を使って、磨き残している微細な汚れを取り除いてもらいましょう。

セラミックのメンテナンスを行う頻度

セラミックのメンテナンスの頻度イメージ

セラミックのメンテナンスは、2~3ヶ月に1回ほどの頻度で受けると良いでしょう。口内の状態が悪い場合や、セルフケアが上手くできていない場合は、1~2ヶ月に一度ほどの頻度で受けるよう指導されるケースもあります。

口内の状態が良くセルフケアもしっかり行えている場合は、6ヶ月に一度ほどのメンテナンスでも十分でしょう。

まとめ

セラミック治療にて綺麗な歯を手に入れた人

セラミックの寿命を長くするためには、丁寧なセルフケアと定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることが重要です。セラミックを破損させないように、ナイトガードやスポーツマウスガードも活用して、セラミックを長持ちさせましょう。

セラミック治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

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インプラントと差し歯の違いは何?比較して詳しく解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

きれいな葉を手に入れた人

インプラントと差し歯はどちらも人工物で歯を補う治療で、混同されることが多いです。

治療方法や構造に大きな違いがありますが、詳しくご存じの方は少ないのではないでしょうか。

今回は、それぞれの違いや詳しい治療方法について解説します。

インプラントと差し歯、どちらの治療方法がご自身に合っているのか知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

インプラントとは?

インプラントの模型を持っている歯科医師

インプラントとは、顎の骨にインプラント体と呼ばれる歯根の代わりとなるパーツを埋め込み、その上に人工歯を被せる治療方法です。歯根から歯を失った場合や、重度の

虫歯や歯周病で治療しても歯を残すことができない場合などに行われます。

歯根が残っている場合は、抜歯後にインプラントを埋め込みます。

インプラントのパーツは、インプラント体・アバットメント・人工歯に分かれており、それぞれを連結させることで人工歯として機能します。歯根から補うことで、天然の歯のように噛めるようになるのです。

人工歯には、さまざまな素材が使われます。その中でも機能性・審美性の両方を兼ね備えたセラミックを選ぶ方が多いです。

インプラント治療は、基本的には自由診療で健康保険が適用されません。保険診療と比較すると、費用は高額になります。

差し歯とは?

差し場治療をした人

差し歯は、歯根が残っており上に被せ物をしても問題ないとされるときに選択される治療方法です。ご自身の歯根に土台を立てて、人工歯を被せます。

差し歯は、使用する素材によって保険診療と自由診療に分けられます。保険診療で選べる被せ物の種類はレジンや金属などで、自由診療ではセラミックなどの審美性の高い素材を選ぶことができます。

インプラントと差し歯の違いは何?

インプラント治療のイメージ

ここでは、インプラントと差し歯の違いをご紹介します。

<インプラントと差し歯の違い>

治療法 インプラント 差し歯
歯根の有無
見た目 天然の歯に近い 使用する素材によっては目立つ
治療期間 3ヶ月〜1年程度 1〜2ヶ月程度
費用 自由診療で1本30〜40万円程度 保険診療の場合:3,000〜1万円程度
自由診療の場合:4〜20万円程度

インプラント治療では、歯茎を切開し顎の骨に金属のパーツを埋めるために外科手術を行います。また、顎の骨とインプラント体が結合するのに時間を要するため、待機期間が数ヶ月あります。治療期間は差し歯と比べると長くなるでしょう。

差し歯は外科手術が不要で、治療期間が短いです。選択する素材によっては費用を抑えられることもメリットでしょう。

インプラント治療の流れ

インプラント治療のイメージ

次は、インプラント治療の流れを解説していきます。

  • 精密検査
  • インプラント体の埋入
  • 待機期間
  • アバットメントのとりつけ
  • 人工歯の装着
  • 定期メンテナンス

それぞれ解説します。

①精密検査

インプラントは外科手術を伴う治療のため、事前にさまざまな検査を行います。顎の骨の量や高さを確認し、インプラント治療が可能かどうかを判断します。

そのため、歯科用CTなどを用いて詳しく検査します。

②インプラント体の埋入

検査結果に問題がなければ、インプラント体を顎の骨に埋入します。歯茎を切開するため麻酔を行いますが、入院の必要がないケースが多いので日帰りできます。

③待機期間

インプラント体の埋入後、インプラント体と顎の骨がしっかり結合するのを待ちます。インプラント体が定着するまでの期間には個人差がありますが、一般的に2〜3ヶ月程度かかることが多いです。

待機期間は、特にトラブルがない限り通院の必要はありません。

④アバットメントのとりつけ

インプラント体と顎の骨が定着したことを確認できたら、再び歯茎を切開してアバットメント

アバットメントを取り付けた後は、しばらく歯茎が腫れる方が多いです。数週間様子を見て、歯茎の形が整ってから型取りを行います。

⑤人工歯の作成・装着

人工歯を作るために型取りを行います。完成した人工歯を装着すれば、治療は完了です。

⑥定期メンテナンス

インプラント治療が終わった後でも、3ヶ月〜半年に一回の頻度で定期メンテナンスに通いましょう。インプラントの人工歯には、エナメル質が存在せず酸で溶けることがないため、虫歯になることはありません。

しかし、インプラント周囲炎と呼ばれる歯周病に似たトラブルが起こりやすいです。インプラント周囲炎になると、最悪の場合インプラントが抜け落ちることもあります。

定期的なクリーニングや検査が、インプラントを長く使うために非常に重要です。

差し歯の治療の流れ

差し歯治療の模型

差し歯治療の流れは、以下のとおりです。

  • 根管治療
  • 土台作り
  • 差し歯の装着
  • 定期メンテナンス

それぞれ解説します。

①根管治療

差し歯の治療では、インプラントのように事前に顎の骨の高さなどを検査する必要はありません。顎の骨に歯根の代わりとなるものを埋め込む必要がないので、顎の骨の状態に治療結果が左右されることはないのです。

しかし、神経を取り除き、根管内部を洗浄・消毒する根管治療を行う必要があります。神経が残っていると、差し歯を入れたときに痛みがでる恐れがあるためです。

根管治療は何度かに分けて行うため、3〜5回程度の通院が必要になるでしょう。

②土台作り

次に、差し歯を装着するための土台をたてます。根管治療では、神経だけでなく血管も取り除くため、治療後の歯は脆くなります。血液や酸素など、必要な栄養が歯に届かなくなるためです。

土台を立てなければ、噛む衝撃に耐えられず残った部分が割れたり欠けたりする恐れがあるでしょう。土台の種類は、以下のとおりです。

  • メタルコア
  • レジンコア
  • ファイバーコア

メタルコアは金属でできた土台のことで、衝撃に強いという特徴があります。

時間の経過とともに金属の成分が溶け出し、歯茎が黒っぽく変色するリスクがあることがデメリットです。前歯などの目立つ部分や、金属アレルギーの方の治療には向かないでしょう。

レジンコアは、歯科用プラスチックできた土台のことです。強度は金属に劣りますが、費用はリーズナブルです。

ファイバーコアは、グラスファイバーの芯をレジンで補強した土台のことを指します。天然の歯に近い適度な弾力性があるので、残った歯が割れにくいというメリットがあります。

金属を使用しないので、アレルギーや歯茎の変色の心配はありませんが、費用がほかの素材と比べると高額になります。

③差し歯の装着

土台をつけた状態で型取りを行い、完成した差し歯を装着します。被せ物の素材としては、セラミックやレジンなどが選択できます。

使用する素材や治療する場所によって、保険適用かどうかが異なります。

④定期メンテナンス

差し歯の場合は、インプラントと違いご自身の歯が残っているので、虫歯になる可能性があります。神経を取り除いているため、痛みなどの虫歯の自覚症状を感じられず発見が遅くなるケースが多いです。

虫歯が進行していると、差し歯にできないほど歯を削らなければならないこともあります。その場合は、抜歯を行ってインプラントやブリッジなどのほかの治療方法を検討する必要があるでしょう。

差し歯治療後も定期メンテナンスに通い、虫歯などのトラブルが起こっていないかチェックしてもらってください。

まとめ

インプラント治療で歯がきれいになった人

インプラントと差し歯の大きな違いは、歯根が残っているかどうかです。

インプラントは外科手術を伴い、費用や治療期間がかかりますが、天然の歯に近い機能性と見た目を叶えられる可能性が高いです。

差し歯は治療期間が短く費用を抑えることができますが、素材によっては周りの歯と馴染まず目立つでしょう。

歯の状態や治療を行う場所、予算などによってどちらを選べばいいかは変わります。治療に不安や疑問を抱える方は、お近くの歯科クリニックへ相談しましょう。

インプラントや差し歯の治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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