インプラントは金属アレルギーの人でも大丈夫?注意点を解説!

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インプラントは金属アレルギーの人でも大丈夫?注意点を解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

水色の背景の前に置かれたインプラントの模型

インプラント治療を検討しているけれど、金属アレルギーの人でも受けられるのか気になっている方がいるのではないでしょうか。

インプラント治療で使用する部品は、金属で構成されています。そのため「金属アレルギーがある場合は、治療を受けることができるのか?」「インプラント治療後にアレルギー症状が出たらどうしたらいいのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。

今回は、インプラントと金属アレルギーについて解説します。金属アレルギーの人がインプラント治療を受けたい場合にはどうしたらよいのか、またインプラント治療後に金属アレルギーの症状が出たらどうしたらよいのかについて詳しく解説しますので、ぜひ最後までお読みください。

インプラントは金属アレルギーの人でも大丈夫?

顎に手を当てて悩んでいる女性

結論から申し上げると金属アレルギーの人でもインプラント治療を受けることはできます。

歯科治療で使用される代表的な金属は、ニッケル・クロム・パラジウム・コバルト・金です。これらの金属は、金属アレルギーを引き起こす可能性が比較的高いといわれています。

一方で、インプラント治療ではチタンと呼ばれる金属を使用します。チタンは体が異物として認識しにくい生体親和性が高い金属です。一般的に金属が金属イオンとして溶け出すことにより金属アレルギーを引き起こします。

しかし、チタンには空気に触れるとすぐに酸化し膜を形成するという性質があるため、金属アレルギーを引き起こしにくいのです。

金属アレルギーとは?

鼻をかむ女性

人間の体には、細菌やウイルスなどから身を守るために病原体を除去する免疫反応という仕組みがあります。アレルギーとは、免疫反応が過剰に反応した場合や本来病原体ではないものに対して反応した場合に、くしゃみや発疹などの症状が出ることです。

アレルギーは、Ⅰ〜Ⅳ型まで存在し、金属アレルギーはⅣ型に分類されます。金属アレルギーは、金属から溶け出た金属イオンが体内のタンパク質と結合し、それを体が異物とみなすことによって引き起こされます。金属アレルギーの特徴は、アレルギー症状が出るまでに少し時間がかかるという点です。

金属アレルギーには、金属接触アレルギーと全身型アレルギーの2種類あります。金属接触アレルギーは、金属のネックレスやアクセサリーなどが長時間触れることで皮膚が赤くただれる、痒くなるといった症状を引き起こします。

一方で全身型アレルギーは、歯科治療で使用された金属や食品などに含まれる金属などが体に入ることで症状を引き起こすのです。

お口の中に起こるアレルギー症状には、以下のものが挙げられます。

口唇炎・口角炎・水疱

金属アレルギーでは、口唇炎・口角炎が起こります。口唇炎・口角炎とは、唇や口角が赤く腫れ、皮が剥ける・亀裂が入る疾患です。また、頬の粘膜に赤いブツブツや水疱が出ることもあるでしょう。

口内炎・舌炎

金属アレルギーでは、口内炎もできやすいです。また、舌の表面がピリピリと痛む舌炎も起きます。舌に存在する味蕾(みらい)と呼ばれる味覚を認識する部位に炎症が起きると味覚障害を引き起こすこともあるでしょう。

口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)

口腔扁平苔癬とは、アレルギー反応によってお口の中の粘膜に白いレース状の模様や粘膜に赤みを帯びる疾患です。基本的には触ると痛みが出ますが、無症状のこともあります。

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

掌蹠膿疱症とは、手のひら・足の裏などに水膨れや膿の袋が繰り返しできる疾患です。爪の変形や関節や骨にも炎症が起こることもあるでしょう。

インプラントの構造と使用される素材

黄色の背景の前に置かれたインプラントの部品

インプラントは、インプラント体・アバットメント・人工歯の3つの部品で構成されます。

それぞれについて、以下に詳しく解説します。

インプラント体

インプラント体とは、インプラント治療で顎の骨の中に埋め込む構造物のことで、歯の根っこに相当する部位です。

インプラント体に使用される素材は、チタンのみで構成される純チタン、チタンとニッケルから構成されるチタン合金、強化セラミックであるジルコニアなどがあります。

アバットメント

アバットメントとは、インプラント体と人工歯を接続する構造物のことです。

アバットメントの素材は、純チタン・チタン合金・セラミック・ジルコニアなどがあります。セラミックやジルコニアは、金属ではないので金属アレルギーの人も安心して使用することが可能です。

人工歯

人工歯とは、アバットメントに装着する歯の部分のことです。

代表的な人工歯の種類は、オールセラミック・ジルコニアセラミック・ハイブリッドセラミック・ゴールドクラウン・メタルボンドなどがあります。ゴールドクラウン・メタルボンドには金属が使用されているため、金属アレルギーの人は避けたほうがよいでしょう。

金属アレルギーの人がインプラント治療を受けたい場合は

歯科医師に相談をする患者

ここまでインプラントの構造について説明しました。

次に金属アレルギーの人がインプラント治療を受けたい場合はどうしたらよいか解説します。

金属アレルギーの検査を受ける

はじめに金属アレルギーの検査を受けましょう。金属アレルギーの検査にはパッチテストがあります。

パッチテストは、金属アレルギーの原因と考えられる物質の成分が付いたテープを2日間貼り、アレルギー反応が出るかを調べる検査です。パッチテストの結果をもとに、アレルギー反応が出ない金属を選択できます。

金属アレルギー反応が出にくい素材を選択する

先述したようにインプラントは、インプラント体・アバットメント・人工歯の3つの部品で構成されます。金属アレルギーがある場合は、これらの部品に金属成分を含まないセラミックやジルコニアなどの素材を選択しましょう。

歯科医師に相談する

インプラントに使用されるチタンは金属アレルギー反応が出にくいといわれています。

しかし、インプラント治療後に金属アレルギーを引き起こさない可能性はゼロではありません。そのため、金属アレルギーがある場合は必ず治療前に歯科医師に相談しましょう。

歯科医師に相談することで、金属アレルギーに配慮した治療を受けることができます。また、皮膚科の医師と連携することで、より安全に治療を受けることが可能です。

インプラント治療後に金属アレルギーの症状が出たときは

歯の治療器具を持っている

インプラント治療後に金属アレルギーの症状が出た場合は、金属アレルギーの検査を受けましょう。インプラントが原因でアレルギー症状が出ているのかを確認するためです。

金属アレルギーの検査結果からインプラントが原因であると判明した場合は、インプラントを除去します。インプラントを除去したあとは、入れ歯やブリッジなどの別の治療法にて失った歯を補います。

まとめ

女性歯科助手が片手を挙げている

今回は、インプラントと金属アレルギーの関係について説明しました。

金属アレルギーは、金属から溶け出した金属イオンとタンパク質が結合し、それを体が異物とみなすことで引き起こされます。お口の中に起こる金属アレルギーの症状は、粘膜のただれや赤みなどです。場合によっては、手のひらや足の裏に痒みや水疱が出ることもあるでしょう。

インプラントは、インプラント体・アバットメント・人工歯の3つの部品で構成されます。インプラントの部品は基本的にチタンが使用されており、チタンは生体親和性が高く、酸化膜を形成するため、一般的には金属アレルギーが出にくいといわれています。

しかし、チタンによって金属アレルギーを引き起こさない可能性はゼロではありません。そのため、金属アレルギーがある場合は、必ず歯科医師に相談しましょう。事前に歯科医師に相談することで皮膚科医との連携や金属アレルギーに配慮した治療を受けることができます。

インプラントを検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラント治療後に口臭がきつくなる原因と対策!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントの歯の模型を持って笑う女性

インプラント治療後に口臭がきつくなる原因は、インプラント周囲炎や磨き残し、ネジが緩んでいることなどが挙げられます。

今回は、インプラント治療後に口臭がきつくなる原因やインプラント治療後の口臭対策などをご紹介します。ぜひ本記事を参考に、インプラント治療後に口臭がきつくならないように対策しましょう。

インプラント治療後に口臭がきつくなる原因

マスクを外して口臭を気にする女性

インプラント治療後に口臭がきつくなる主な原因は、以下のとおりです。

  • 磨き残しがある
  • 口内が乾燥している
  • インプラント周囲炎になっている
  • 虫歯や歯周病になっている
  • ネジが緩んでいる

それぞれ解説します。

磨き残しがある

インプラント治療後に口臭がきつくなる原因として、磨き残しが挙げられます。

インプラント治療とは、顎の骨に人工歯根を埋め込んで人工歯を装着する治療法です。インプラントを埋め込むことでインプラント部分に段差ができるので、食べかすや歯垢が付着しやすくなります。食べかすや歯垢は、口臭の原因となるでしょう。

ふだんから入念にブラッシングすることはもちろん、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることで、口臭対策につながります。

口内が乾燥している

インプラント治療後、一時的に唾液の分泌量が減少することがあります。唾液には自浄作用があり、口内を清潔に保つ役割を果たしているので、分泌量が減少すると口内環境が悪くなるでしょう。

細菌が増加することで、口臭がきつくなることがあります。

インプラント周囲炎になっている

インプラント周囲炎も、口臭がきつくなる原因です。インプラント周囲炎とは、インプラント周囲の歯茎が炎症を起こす疾患です。

症状が悪化すると炎症が骨まで達し、インプラントが抜け落ちるリスクもあります。口臭の原因となるガスを発生するので、インプラント治療後に口臭がきつくなったと感じたらなるべく早く歯科医院を受診しましょう。

虫歯や歯周病になっている

虫歯や歯周病は、口臭がきつくなる原因です。インプラント治療では歯茎を切開するなど、外科治療を行います。傷が痛み、うまく歯磨きができないこともあるでしょう。

インプラント治療直後は問題なくても、メンテナンスを受けていなければ口内やインプラント周囲に汚れが蓄積されます。

口内を清潔に保てなかった場合、虫歯や歯周病のリスクが高まり、口臭が悪化することがあるでしょう。

ネジが緩んでいる

インプラントのネジが緩んでいると、すき間に食べかすや歯垢が入り込み、口臭の原因となります。インプラントは基本的に、人工歯(被せ部分)、アバットメント(人工歯とインプラントの接続部分)、インプラント体(人工歯根)の3つのパーツで構成されます。

人工歯とインプラント体を接続するアバットメントが緩むと、すき間に食べかすなどが入り込むでしょう。口臭の原因となるので、ネジを締めなおす必要があります。インプラント治療時はしっかりと締まっていても、時間が経つと緩むケースもあるので注意してください。

インプラントの噛み合わせによってネジが緩んだ場合は、顎関節症や人工歯の破折などの原因となる可能性があります。噛み合わせに問題がないかは、歯科医院で定期的にチェックしてもらいましょう。

口臭のチェック方法

口臭を気にして口元に手を当てる

口臭のチェック方法は、以下のとおりです。

  • 袋を使用する
  • 口臭測定器を使う
  • 舌の汚れを確認する

それぞれ解説します。

袋を使用する

袋を使用して簡単に口臭をチェックできます。

できるだけ小さい袋を用意して息を吹き込み、袋を鼻に当ててにおいを嗅ぎましょう。くさいと感じる場合は口臭がきつくなっているので、対処する必要があるでしょう。

袋以外にもコップなどでにおいを確認できます。花粉症や鼻炎などで鼻が詰まっている場合はにおいを感じにくいので、ほかの人に口臭をチェックしてもらうとよいでしょう。

口臭測定器を使う

口臭測定器を使用することで、数値で口臭をチェックすることが可能です。自分の感覚だけでなく客観的な数値を知れるので、確実に口臭の確認ができます。

口臭測定器では、口臭の原因となるメチルメルカプタンや、ジメチルサルファイド、硫化水素を測定するのが一般的です。商品によって異なりますが、数千円から市販されているので、口臭が気になる方は購入して定期的に確認しましょう。

舌の汚れを確認する

舌の汚れが口臭の原因となっている可能性もあるので、舌の汚れを確認しましょう。一般的に舌はピンク色ですが、舌に汚れが付着していると白い状態になります。舌が白い状態になっていると、口臭がきつくなっているといえるでしょう。

舌の白い汚れは舌苔とよばれる細菌の集まりです。歯周病菌も潜んでいるので、定期的に舌の汚れを除去しましょう。舌を清潔にすることは、口臭予防はもちろん、インプラント周囲炎や歯周病の予防にも効果的です。

インプラント治療後の口臭対策

口の前に手を当てる女性

インプラント治療後の口臭対策は、以下の3つです。

  • 正しくブラッシングする
  • インプラント周囲炎を治療する
  • 定期的にメンテナンスを受ける

それぞれ解説します。

正しくブラッシングする

インプラント治療後に口臭が気になる場合は、正しくブラッシングできていない可能性が高いです。インプラントは3つのパーツから構成されているため、天然歯よりも磨きにくいのです。

ブラッシングを行う際は、歯の表面はもちろん、歯と歯茎の間や裏側も入念に磨きましょう。歯ブラシだけでは磨きにくい部分がある場合は、タフトブラシを使用してください。

タフトブラシは、細かい部分のブラッシングに向いています。ほかにも、デンタルフロスや歯間ブラシなどを使用することで、効率よくケアをすることが可能です。

インプラント周囲炎を治療する

インプラント周囲炎によって口臭がきつくなっている場合は、早急にインプラント周囲炎の治療を行いましょう。インプラント周囲炎を放置すると、口臭がさらにきつくなるのはもちろん、インプラントが抜け落ちるリスクが高まります。

治療後に、インプラントの周囲が出血する場合や赤くなっている場合は、インプラント周囲炎の可能性が高いです。早急に歯科医院で治療を受けましょう。

定期的にメンテナンスを受ける

定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることは、インプラント治療後の口臭対策になります。どんなに入念にケアをしていても、セルフケアだけでは落とせない汚れがあります。定期的にメンテナンスを受けて、専用の機器を使用して汚れや歯垢を取り除いてもらいましょう。

虫歯や歯周病、インプラント周囲炎などの早期発見にもつながるので、口内のトラブルを予防することにもつながります。最低でも半年に1回はメンテナンスを受けましょう。

まとめ

口臭を手に当てて確認する女性

今回は、インプラント治療後に口臭がきつくなる原因を解説しました。口臭のチェック方法やインプラント治療後の口臭対策をご紹介したので、ぜひ参考にしてください。

インプラント治療後に口臭がきつくなる原因は、インプラント周囲炎や虫歯・歯周病になっていること、磨き残しがあること、ネジが緩んでいることなどが挙げられます。ご紹介した口臭のチェック方法を定期的に行うことで、口臭がきつくなる前に対応できるでしょう。

インプラント治療後は正しくブラッシングを行い、定期的にメンテナンスを受けて口内を清潔に保つことが重要です。今回の記事を参考に、インプラント治療後に口臭がきつくならないように対策してください。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラントの失敗例とその原因!治療ができない・向かない人も解説

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントの模型

インプラントは、自然の歯に近い機能や審美性をもち、歯を失った場合の選択肢のひとつとして検討される治療法です。メリットが多い治療ですが、外科手術を伴う高度な治療のため、不安があるという方も多いのではないでしょうか。納得して治療を受けるためには、インプラント治療のリスクやデメリットを十分理解しておくことが大切です。

今回は、インプラント治療を始める前に知っておきたい、インプラント治療の失敗例と原因、リスクやデメリットについて解説します。インプラント治療ができない人・向いていない人、歯科医院の選び方についても詳しく解説しますので、インプラント治療を検討している方はぜひ参考にしてください。

インプラントの失敗例とその原因

悲しむ女性と慰める女性

インプラントも、ほかの治療と同じように失敗する可能性があります。失敗にはさまざまな原因があります。ここでは、失敗例とその原因をみていきましょう。

インプラントが固定できていない

インプラント治療では、人工歯根(インプラント体)を顎の骨にしっかりと固定して定着させることが大切です。固定に失敗すると、ぐらつくことや離脱する可能性があり、インプラントのネジが見えるケースもあります。

インプラントの固定に失敗する原因は、主に以下の3つです。 

適切に埋め込まれていないインプラント

インプラント治療では、人工歯根(インプラント体)の定着が治療の要です。

人工歯根は、適切な位置や角度、深さで埋め込むことが非常に重要です。適切に埋め込まれていないとインプラントと骨が結合しないため、固定が不十分になってしまいます。

ドリルによる骨へのダメージ

インプラント治療では、専用のドリルを使用して、あごの骨に人工歯根を埋め込むための穴を開けます。

ドリルの摩擦熱によって骨が損傷すると、人工歯根と骨がうまく結合しません。骨の損傷は手術中のドリル操作や冷却水の注水により防ぐことができるため、治療を行う歯科医師の技術力が重要です。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎は、インプラント治療の合併症のひとつです。歯周病菌を原因とする感染症で、インプラントを支える歯茎や顎の骨に炎症が起こり、組織の破壊をもたらします。

インプラント周囲炎が進行すると、インプラントが自然に抜け落ちる場合やインプラントを摘出する処置が必要になる場合があります。インプラント周囲炎の原因は、以下のとおりです。

  • メンテナンス不足

インプラントでは、毎日のお口のケアに加えて、歯科医院での定期的なメンテナンスが必要です。これらのケアを怠ると、インプラントの周辺に汚れが溜まり、歯周病菌による炎症が起こる可能性があります。 

  • 治療環境・器具が不衛生

歯科医院の治療環境が問題で、インプラント周囲炎を起こすことがあります。インプラントはお口の中に人工歯根を埋め込む外科手術であるため、手術室の環境整備や使用する器具の消毒・滅菌などの感染症対策が重要です。

痛みや腫れが改善しない

インプラント治療にともなう痛みや腫れは、手術後2~3日をピークに1週間程度で治まることが多いです。痛みや腫れなどが2~3週間経過しても治まらない場合は、何らかの異常が疑われます。

痛みや腫れがなかなか改善しない主な原因は、次の2つです。 

適切に埋められていないインプラント

インプラントを埋入する位置や角度、深さが適切でないと、神経を損傷することがあります。また、インプラントがほかの歯に接触することで、痛みや腫れ、しびれなどが出るケースがあります。

神経を損傷した場合はインプラントを除去し、ビタミンB12製剤やステロイド薬の投与などの治療が必要です。専門の医療機関での治療が必要になる場合もあります。

細菌感染

治療環境やメンテナンス不足などによるインプラント周囲炎が原因で、痛みや腫れが長引く場合があります。

原因に応じて適切な対応を行うことが重要であるため、痛みや腫れなどの症状が長期間続く場合は、すみやかに歯科医師に相談しましょう。

インプラントが破損している

インプラントの上部構造である人工歯が破損する場合があります。破損の原因は、主に以下の2つです。 

適切でない噛み合わせ

噛み合わせが適切でない場合や、歯ぎしり・食いしばりなどの癖がある、硬いものを噛むことが多いなど、日常的に人工歯に過度の負担がかかるとインプラントが破損してしまうことがあります。

破損の状態によって対処方法は異なりますが、人工歯根に問題がないケースでは人工歯だけを修理することができます。

固定が不十分

インプラントの固定が不十分で破損することがあります。

インプラントは、埋入される人工歯根と歯の代わりとなる人工歯、それらをつなぐアバットメントでできています。 アバットメントは人工歯根と人工歯をネジでつなぐ役割をしていますが、ネジの締め付けが弱いと固定が不十分で破損する可能性があります。

インプラント治療のデメリット・リスクを理解しよう

問題点を説明する人の模型

インプラントはメリットが多い治療ですが、外科手術が必要になるため、さまざまなデメリット・リスクがあります。治療してから後悔しないために、デメリット・リスクをしっかり理解しておきましょう。

インプラント治療のデメリット

インプラント治療を開始する前に知っておきたいデメリットは、以下の6つです。

長い治療期間

インプラントの人工歯根は、顎の骨に定着させて固定します。定着するには3〜6か月程度の期間が必要になるため、一般的な歯科治療と比べると治療期間が長いといえるでしょう。

下顎の骨の状態によっては、インプラントを埋め込むために骨の厚みを増やす手術を行うケースがありますが、その場合はさらに治療期間が長くなります。

長く見える歯・黒っぽく見える歯茎

歯を失うと骨量が減少し、歯肉も退縮するためにインプラントの歯が長く見えることがあります。また、インプラント部分の歯茎が薄いと、金属の歯根部分が透けて黒っぽく見えることがあります。

外科手術が必要

インプラントは、人工歯根を顎の骨に埋め込むための外科手術を必要とする治療です。入院や全身麻酔は必要ありませんが、同じく歯を失った場合に選択される入れ歯やブリッジよりも、身体への負担は大きくなります。

メンテナンスが必要

インプラント治療後は、歯科医院でのメンテナンスが必要です。2〜6か月に1回程度は通院し、お口の状態のチェックやクリーニングを行います。

メンテナンスを怠ると、歯周病などのトラブルでインプラントが長持ちしない可能性があります。インプラント以外の歯の健康維持のためにも、定期的な通院は大切です。

負担の大きい費用

インプラント治療は基本的に自費診療であるため、一般的な歯科治療に比べると費用の負担は大きいです。また、インプラント治療後も歯科医院でのメンテナンスが必要になるため、その分の治療費も発生します。

インプラントの寿命

インプラントの寿命は10〜15年程度で、永久には維持できません。特に、上部構造である人工歯は、使用しているうちに劣化します。また、メンテナンスや日々のお手入れを怠ると、寿命より早い段階で使用できなくなる可能性があるため注意が必要です。

入れ歯は4~5年程度、ブリッジは7~8年程度で劣化して使用できなくなることが多いため、失った歯を補うための治療の中ではインプラントの寿命が最も長いといえるでしょう。

しかし、経年劣化で維持できなくなった場合は、改めてインプラント治療を行う必要があります。

インプラント治療のリスク

インプラント治療は、人工歯根を骨に埋め込む外科手術が必要です。そのため、一般的な歯科治療とは異なるさまざまなリスクを伴います。

インプラント治療のリスクは、以下の5つです。

上顎洞(じょうがくどう)の損傷

インプラントを埋め込む際は専用のドリルを使用して骨に穴を開けますが、ドリルで上顎洞を損傷するリスクがあります。

上顎洞とは副鼻腔のうちの1つで、頬のあたりに位置する空洞で、顔面への衝撃の吸収や鼻水の生成、声を響かせるなどの重要な役割を担っています。この上顎洞を損傷してしまうと、上顎洞内に感染(上顎洞炎)を起こしてしまう可能性があるのです。感染を起こすとインプラントの除去が必要になる場合があり、状態によっては耳鼻咽喉科での治療が必要です。

上顎洞を損傷しないために、歯科医院では事前に歯科用CT撮影を行います。安全な位置にインプラントを埋め込むことで、上顎洞の損傷は予防できます。

神経・血管の損傷

人工歯根(インプラント体)を埋め込む際に、誤って骨の神経や血管を損傷してしまうことがあります。

下顎にある「下歯槽神経」という大きな神経を損傷すると、歯・歯茎・口唇などの感覚が鈍くなることや、麻痺が現れることがあります。また、下顎には「下歯槽動脈」という太い血管が通っており、損傷すると大量出血を起こす可能性があるため、治療には細心の注意が必要です。

インプラントによる神経の損傷がある場合は、インプラントの除去や内服薬での治療を行う場合があります。神経や血管を傷つけないために、歯科医院では手術の前に必ず歯科用CT撮影を行います。神経や血管の立体的な位置を把握し、安全な位置にインプラントを埋め込むことで、神経や血管の損傷の予防が可能です。

金属アレルギー

インプラントの人工歯根は、主にチタンという金属を使用して作られています。チタンは人工関節などでも使用されている金属で、人体との親和性が高い素材です。アレルギー反応はほとんど起こらないといわれていますが、絶対に起こらないとは言い切れません。

金属アレルギーが気になる方は、治療を開始する前にパッチテストを受けておくと安心です。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、歯周病菌を原因とする感染症です。インプラント周囲炎になると、インプラントを支える歯茎や骨に炎症が起こり、進行すると歯茎や骨が破壊され、インプラントが自然に抜け落ちる場合やインプラントの除去が必要になる場合があります。

インプラント周囲炎を予防してインプラントを長持ちさせるためには、歯科医院でのメンテナンスと日々のお手入れが非常に重要です。

インプラントの離脱

歯ぎしりや食いしばりなどの癖がある人や噛む力が強い人は、インプラントに大きな負担がかかり、離脱する可能性があります。

また、噛み合わせが変化してインプラントに負担がかかり、人工歯根(インプラント体)と人工歯をつなぐネジが緩む場合や人工歯が破損する場合もあります。このような場合は、噛み合わせの調整や就寝時のマウスピース着用などの対策が必要です。

インプラント治療ができない・向かない人とは?

笑う人と泣く人

インプラントは多くのメリットがある治療ですが、誰でも治療が受けられるわけではありません。

ここではインプラント治療ができない人・向かない人について解説します。ご自身がインプラント治療ができるのか、向いているのかを判断する際の参考にしてください。

インプラント治療ができない人

さまざまな理由でインプラント治療を受けたくてもできない人がいます。ここでは、インプラント治療ができない人と、その理由について解説します。

未成年の人(20歳以下)

未成年の人(20歳以下)は、顎の骨が未発達であるためインプラント治療の対象外です。成長過程でインプラント治療を行うことで、歯並びなどに悪影響を及ぼすケースがあるためです。

顎の骨が成長するまで、入れ歯などほかの治療を行って歯がない部分を補い、骨が発達してからインプラント治療を開始するとよいでしょう。

健康状態が悪い人

インプラント治療は外科治療が必要になるため、健康状態によってはインプラント治療を受けられないことがあります。以下の疾患を抱えている人は、術中や術後にトラブルが起こる可能性があるため注意が必要です。

  • 高血圧
  • 心疾患(心筋梗塞、狭心症など)
  • 骨粗しょう症
  • 糖尿病
  • 貧血
  • 喘息
  • 肝炎(ウイルス性を含む)
  • 腎炎
  • 脳梗塞
  • 関節リウマチ
  • 金属アレルギー
  • うつ病
  • 悪性腫瘍など

これらの疾患を抱えていても、休薬や内服のコントロールを行うことで治療が可能なケースもあります。インプラント治療を希望する際は、かかりつけ医にインプラント治療が可能かどうかを相談してみましょう。

顎の骨に厚みがない人

インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込んで固定するため、骨にはある程度の厚みが必要です。加齢や歯周病の影響で顎の骨に厚みがない人は、インプラントが歯茎から露出する可能性や骨を突き抜ける可能性があります。

顎の骨に厚みがない人は「骨造成」を行うことで、インプラント治療をうけられる場合があります。骨造成は骨の量や厚みを増やし、人工歯根を埋め込んだときに予測されるトラブルを防ぐ手術です。

インプラントが向かない人

健康状態に問題がない場合でも、インプラント治療に向かない人がいます。インプラントが向かない人の特徴と、その理由について解説します。

セルフケアができない人

インプラントの治療後は、インプラント周囲炎などのトラブルを予防するためにも、毎日のお口のケアが非常に重要です。

セルフケアを怠ると感染を起こし、骨が溶けるリスクやインプラント脱落するリスクがあるため、セルフケアができない人にはインプラント治療は向かないでしょう。

喫煙がやめられない人

タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させる働きがあり、酸素が十分に行き届かないため、傷の治りが悪くなります。また、免疫機能も低下し、インプラント周囲炎のリスクが高くなります。

インプラント治療を希望する場合は、禁煙が必要です。

インプラント治療を受ける歯科医院の選び方

扉がいくつもあるイメージ

インプラントはメリットが多い治療ですが、デメリットもあります。さまざまなリスクも伴うため、インプラント治療を受ける際は歯科医院選びが非常に重要です。インプラント治療を受ける歯科医院を選ぶ際のポイントを5つご紹介します。

インプラント治療の実績がある

インプラント治療の症例数や実績が多い歯科医院を選ぶことをおすすめします。

インプラント治療の経験が豊富にあれば、知識や技術の高さが期待できます。骨造成などの難しい症例に対応しているかどうかも確認しておくとよいでしょう。

カウンセリングが丁寧である

インプラント治療を行う歯科医院を選ぶ際は、カウンセリングを丁寧に行ってくれる歯科医院を選びましょう。

治療法や治療期間、費用に関する丁寧な説明があるかどうかは重要なポイントです。また、インプラント治療のメリットだけでなく、デメリットやリスクについてもしっかりと説明してもらえると、治療への不安が軽減されます。インプラント以外の治療の選択肢についての説明もあれば、治療法を選択する際の参考になるでしょう。

施設が清潔に保たれている

インプラントは外科治療が必要です。清潔な環境、滅菌された器具で手術を行わなければ、インプラント周囲炎が起こる可能性があります。

手術室が整備されているか、歯科医院全体が清潔かなどをカウンセリングの際に確認するとよいでしょう。

術前検査をしっかりと行っている

術前検査は、治療前にお口や顎の骨の状態を正確に把握するために行います。治療の成功を左右する大切な検査といえるでしょう。術前検査では、以下の検査を行います。

  • 問診
  • 血液検査
  • 口腔内検査
  • レントゲン検査
  • CT検査

これらの術前検査をしっかり行わないと、失敗やトラブルが発生する可能性があります。

インプラントを正しい位置に埋め込むためには、口腔内の状態を詳しく把握できる歯科用CTが特に重要です。安全に治療を受けるために、術前検査を行う設備が整っているかについても確認しておきましょう。

保証制度がしっかりしている

インプラント治療は自由診療であるため、保証制度の内容は歯科医院によって異なります。

多くの歯科医院が保証期間を5~10年に設定していますが、安心して治療を受けるために、カウンセリングの際に保証制度について確認しておきましょう。

まとめ

白い歯を見て笑顔の女性

インプラントは、自然な歯に近い機能・審美性を取り戻すことができるメリットの多い治療法です。

しかし、デメリットもあり、リスクも伴います。インプラント治療で後悔しないためには、デメリット・リスクをしっかりと理解したうえで、治療を行うべきか判断しましょう。

また、インプラント治療におけるリスクを回避するためには、歯科医院選びが非常に重要です。歯科医師の経験やカウンセリングの丁寧さ、設備、保証制度などを確認して、安心して手術を受けられるかどうかを判断しましょう。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラントの被せ物が取れた・割れたら!費用や対処法を解説

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

机の上に置かれたインプラントのサンプル

「インプラントの被せ物が取れたらどうしたらいい?」「追加で費用はかかる?」など、インプラントの被せ物が取れると不安に思うでしょう。インプラントには寿命があります。使い方やメンテナンス方法などによっては、被せ物が取れることや割れることがあるのです。

今回は、被せ物が取れた・割れたときの対処法をご紹介します。被せ物が取れた・割れた場合の注意点や必要な費用なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。

インプラントの被せ物が取れる・割れる原因

顎に手を当てて考える女性

まずは、インプラントの被せ物が取れる・割れる原因をご説明します。インプラントは、以下の3つのパーツから成り立っています。

  • インプラント体
  • アバットメント
  • 人工歯

インプラントの被せ物とは、目で見て確認できる人工歯のことです。上部構造ともよばれます。被せ物は、上下の歯が直接噛み合うため、使用しているうちに取れる・割れる可能性があるのです。

インプラントの被せ物が取れる・割れる原因は、以下のとおりです。

  • 時間の経過で劣化した
  • 強い衝撃を受けた
  • 歯ぎしりなどの癖がある
  • ネジが緩んでいた

以下で詳しく解説します。

時間の経過で劣化した

インプラント治療で使用される被せ物の耐久性は高いですが、日々の生活で少しずつダメージを受けるため、一生使えるわけではありません。インプラントの被せ物の寿命は、平均10〜15年ほどです。

被せ物が寿命をむかえると、割れる・取れる原因になります。

強い衝撃を受けた

事故や怪我などで大きなダメージを受けることで、インプラントの被せ物が割れることがあります。ほかにも、無理に硬い食べ物を噛む、歯を使って袋を開封するなどを行うと割れる可能性があるでしょう。

インプラントは、歯根の代わりとなるインプラント体を顎の骨に埋め込むことで、自分の歯のような使い心地を再現します。どんなものを食べても割れないわけではないので注意してください。

強い衝撃が加わる食事や歯の使い方をしていることが原因で、被せ物が割れることがあります。

歯ぎしりなどの癖がある

インプラントの被せ物に強い衝撃を加える原因の一つに、歯ぎしりや食いしばりなどの癖が挙げられます。歯ぎしりなどの癖はインプラントが割れる原因になるでしょう。

歯ぎしりや食いしばりは無意識に行うことが多く、ご自身で気づくことは難しいです。知らない間にインプラントに負担をかけていたということも少なくありません。

ネジが緩んでいた

人工歯を取り付ける土台となるアバットメントのネジが緩んでいる場合、上に取り付けた人工歯が取れることがあります。ネジを再び締め直すだけで解決することが多いので、比較的簡単に治せます。

何度もネジが緩む場合は、強い衝撃が加わっているなどの可能性があるため、歯科医師に相談するとよいでしょう。

インプラントの被せ物が取れたときの対処法

体の横を指さして笑う女性

インプラントの被せ物が取れた際の対処法は、以下のとおりです。

  • 取れた被せ物は捨てずに保管する
  • 歯科医院に連絡する
  • 取れた場所に負担をかけないように過ごす

被せ物が取れたときは、被せ物に何も問題がなければ再接着できます。取れた被せ物は、歯科医院を受診するまで保管しましょう。

次に、インプラントの被せ物が取れた旨を歯科医院へ連絡します。外れた被せ物を自分で付け直す、取れたまま長期間放置するなどはやめてください。

受診するまでは、外れた部分に負担をかけないように過ごしましょう。硬い食べ物を避け、舌や指などで触らないように注意してください。不必要に触ると、細菌感染などを起こす可能性があります。

インプラントの被せ物が割れたときの対処法

顎に指を当てて笑う女性

インプラントの被せ物が割れた場合、基本的には被せ物が取れた場合と同様の対応をしてください。

ただし、被せ物が割れた場合はそのまま再装着することはできず、修理、もしくは作り直しが必要です。念の為、割れた被せ物は保管しましょう。

被せ物が取れたときと同様に速やかに歯科医院へ連絡し、受診するまではインプラント部分を必要以上に触らないように過ごしてください。

インプラントの被せ物が取れた・割れたときの注意点

手のひらから!マークを出す女性

インプラントの被せ物が取れた・割れたときの注意点は、以下のとおりです。

  • 自分で取り付けない
  • 被せ物が取れた・割れた状態を長期間放置しない
  • インプラント部分に負担をかけない

それぞれ解説します。

自分で取り付けない

インプラントが取れた場合、必ず歯科医院で再接着、または作り直ししてもらってください。

ご自身で取り付けられると思うかもしれませんが、被せ物には正しい向きや付け方があります。間違った方法で取り付けると、再び外れる可能性や修復できなくなる可能性があります。自宅にある接着剤で取り付けると、細菌感染のリスクも高まるでしょう。

被せ物が取れた・割れた状態を長期間放置しない

インプラントが取れた状態で長期間放置すると、食事の際の衝撃などがインプラント部分に直接伝わり負担がかかります。歯根膜がないインプラントの歯は顎の骨に衝撃が伝わりやすいため、早めに処置を受けてください。

インプラントが取れた状態を長期間放置することで、噛み合わせが変化する恐れもあります。放置してももとに戻ることはありません。被せ物が取れた部分にトラブルが起きる可能性があるので、必ず歯科医院を受診して対応しましょう。

インプラント部分に負担をかけない

インプラントの被せ物が取れた・割れた場合、連結部分のアバットメントが露出します。気になる方も多いと思いますが、必要以上に触らず、負担をかけないようにしましょう。

硬い食べ物を食べる、歯を噛み締めることがあるスポーツをするなど、強い衝撃が加わるような行動は避けてください。アバットメントやインプラント体に負担がかかって破損すると、追加の治療が必要となる場合があります。

インプラントの被せ物が取れた・割れたときにかかる費用

電卓を使う男性の手元

インプラントの被せ物が取れた・割れたときにかかる費用は、以下のとおりです。

取れたときの費用

被せ物が取れた場合、被せ物に問題がなければ付け直すだけなので費用がかからないことが多いです。

健康保険の対象外であるインプラント治療は、歯科医院が自由に値段を設定できるため、再診料や再接着料がかかる場合があるでしょう。500〜1,000円程度の費用がかかることが多いです。

割れたときの費用

被せ物が割れたときは、修理、または作り直しになるでしょう。

被せ物の費用が再び必要になるので、1本あたり50,000〜200,000円の費用がかかる場合が多いです。費用は、患者様の状態やインプラントの状態、使用する被せ物、歯科医院によって変動します。

インプラントの保証

インプラントには保証があることが多いです。保証内容は歯科医院によって異なりますが、保証を受けられる条件を満たせば、保証内で対応してもらえる場合があります。

インプラント治療を受ける際は、以下の点を確認してください。

  • 保証内容
  • 保証期間
  • 保証対象
  • 保証の条件

保証を受ける条件には、定期的に通院していたか、日常生活の範囲で破損があったのかなどがあります。インプラントの破損などが心配な方は、保証内容が整っている歯科医院でインプラント治療を受けるとよいでしょう。

まとめ

女性患者に模型を使ってインプラント治療の説明をする男性医師

インプラントは、失った歯を補う方法のなかでも耐久性のある治療方法です。

しかし、使い方や経年劣化などが理由で取れる・割れることはあります。インプラントの被せ物が取れた・割れた場合は、焦らず落ち着いて行動しましょう。まずは被せ物を保管して、速やかに歯科医院へ連絡してください。

被せ物が取れただけであれば、そのまま再装着できることがあります。被せ物が割れた場合や、ヒビが入った場合はそのまま取り付けることはできません。修理や作り直を行うでしょう。

被せ物が取れた状態を長期間放置すると、噛み合わせがずれるなどのトラブルが起きる可能性があります。歯へのダメージを最小限に抑えるために、必ず歯科医院を受診しましょう。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラント治療の流れと手術後の注意点について解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

歯の模型を使って説明する女性

インプラント治療の流れは、入れ歯やブリッジと比較して複雑で処置回数も多いです。手術の成功率を高めるには、食事などの日常生活にも気を付けなければなりません。

今回は、インプラント治療の流れと手術後の注意点について解説します。

インプラントとは

インプラントを入れた歯を見せて笑う

インプラントとは、失った歯の代わりに人工歯根を埋め込み、新たな歯を作り出す治療法です。昔は、失われた歯の治療といえばブリッジや入れ歯が一般的でしたが、現在ではインプラント治療を選ぶ人が増えています。

歯は、目に見える歯冠という部分と、歯冠を支える歯根から成り立っています。歯を失うということは、歯根も失うということです。

「インプラントと差し歯は何が違うの?」と思う方もいるでしょう。差し歯は歯根が残っている状態で行う治療で、インプラントは歯根が存在しない状態で行う治療です。

インプラント治療は自分の歯と同じように噛むことができ、見た目も自然であるため、より天然歯に近づけたい方に適しています。

ただし、治療には高度な技術を要し、費用も高額になるため、事前によく調べてメリットやデメリットを理解することが大切です。

インプラントの治療期間

机に置かれたカレンダーと植物

インプラントの治療期間は、平均で3か月〜1年程度とされています。ほかの治療方法と比べて治療期間が長い理由は、手術や処置が複数回必要になるからです。

詳しくは後述しますが、人工歯根を顎の骨に埋め込む手術を行い、そのあと人工歯根が周囲の骨と結合するのを待つ期間が必要です。人工歯根と骨が結合したら、人工歯と人工歯根を結合するための装置を取り付け、最後に被せ物を装着して完了です。

治療期間は、個々の口腔内の状態によって大きく変動します。顎の骨がしっかりしていて歯茎の状態が良好な方はすぐに埋入手術を行うことができ、骨と人工歯根の結合も比較的早く進むでしょう。

しかし、歯周病になっている方や顎の骨が薄い方は、治療の前段階で歯茎の治療や骨造成を行う必要があります。骨と人工歯根の結合期間も長くかかる傾向にあります。

インプラント治療の流れ

STEPと書かれた階段を登る木の人形

実際のインプラント治療の流れを確認しましょう。

カウンセリング(30分~1時間)

インプラント治療に対する疑問や不安がある方に向けて、カウンセリングを無料で提供している歯科医院が多いです。カウンセリングは、どのような質問や悩みでも気軽に相談できる場です。

口腔内のトラブルや、インプラント治療の基本的な内容、メリット・デメリット、インプラント以外の治療法と効果についてなど、幅広い範囲の相談を受け付けています。専門的な知識を持つスタッフが、一人ひとりの状況に合わせて丁寧に説明します。

診察・検査(30分~1時間)

患者さまの口腔内を詳しく診察します。歯周病の有無、残っている歯や噛み合わせの状態を細かく検査し、歯型を取ります。CTスキャンを用いて、顎の骨の量や密度も調べるでしょう。

検査結果や患者さまの健康状態、被せ物の材質や形・色などの希望をふまえて、治療計画と費用を算出します。

治療計画が確定したら、患者さまに説明を行います。治療計画に問題がなければ契約書に記入し、治療の日程を予約するのが一般的です。

インプラント埋入手術(約1時間)

まず、歯茎を開いて顎の骨にインプラント体を埋め込むための穴をあけます。あけた穴に人工歯根となるインプラント体を埋め込みます。インプラント体は失った歯の根にあたり、インプラント体の役割は人工歯をしっかりと支えることです。インプラント体を埋め込んだら、切開した歯茎を縫合します。

1本のインプラントを埋め込む処置時間は、15分程度です。処置時間は、埋め込むインプラントの本数、抜歯や再生治療が必要かなどによって変わります。

患者さまの状況に合わせて、適切な時間を設定して丁寧に処置が行われるでしょう。

抜糸・仮歯調整(約15分)

インプラント埋入後、約2週間で縫合糸を抜きます。抜糸作業は一般的に痛みを伴わず、安全に行われます。治療の過程で、仮歯の調整を行う場合もあるでしょう。

仮歯の調整は、インプラントを装着するまでの期間中に患者さまが快適に過ごすために行います。言い換えれば、食事や会話など日常生活での不自由さを減らすことを目指すのです。

待機期間(2~3か月)

インプラント体が骨としっかりと結合して、一体化するのを待つ期間が必要です。一体化のプロセスは治療部分や骨の状態によって変化しますが、平均的には約2~3か月かかります。

一体化を待つ期間は待機期間とよばれ、治療後の回復期間ともいえるでしょう。待機期間中は通院する必要はありません。

しかし、何か問題が起きた場合や不安を感じる場合には、すぐに医師に相談することが大切です。

アバットメントの取り付け(約30分)

待機期間後に歯茎を再度開き、磁気を利用した解析装置で骨とインプラントがきちんと一体化していることを確認します。定着が確認できた場合、インプラントの上部にアバットメントとよばれる結合部を装着します。

そのあと、1〜2週間ほどの期間を設けて、歯茎の形状が整うのを待ちます。この間、患者さまの快適な生活を保つために仮歯の調整を行うこともあります。

型取り(30分~1時間)

被せ物を製作するために、インプラントの型取りを行います。人工歯が患者さまの口腔内に適切にフィットし、噛み合わせや見た目を自然にするための重要な手順です。

型取りは精密な調整を必要とするため、患者さまの歯や顎の形状にぴったりと合うように、特別に作られた器具を用いて行われます。

人工歯の装着(約30分)

被せ物が完成したら、土台をインプラントに取り付けます。そのあと、被せ物を土台に固定して、治療は完了です。

治療が終わっても、すぐに天然歯のように使えるわけではありません。特に、噛み合わせや見た目に納得できるかは、患者さまの感じ方に左右されます。完成直後でも、違和感がある場合や形態や噛み合わせに満足できない場合は修正が可能です。歯科医師と密にコミュニケーションを取りながら、最適な状態に調整します。

定期検診・メンテナンス(約30分)

天然の歯と同様に、インプラントも適切なケアが必要です。治療後は口腔内の環境を健康に保つために、ブラッシング方法についての指導が行われます。

治療が完了したあとも、3〜6か月ごとに定期的なメンテナンスと検診を受けましょう。インプラントが長期間にわたって正常に機能し続けるために必要なことであり、口腔内全体の健康状態をチェックするためにも重要です。

定期検診やメンテナンスに費用がかかるかどうかは、歯科医院によって異なります。インプラント部分の定期的なメンテナンスや検診を無料で行う歯科医院もあれば、別途費用がかかる歯科医院もあります。

インプラント手術後の注意点

黄色い背景に浮かぶ!マークの吹き出し

インプラント手術の直後は、適切なケアを行うことが重要です。インプラントが問題なく定着するために、注意するべきこともあります。麻酔が切れると痛みを感じる可能性がありますが、無理せずに痛み止めを服用して痛みを緩和しましょう。

以下、手術後に特に注意すべき点をご紹介します。

  • 喫煙:手術前後2週間は禁煙してください。喫煙は血行を悪くし、治癒を遅らせる可能性があります。
  • 食事:傷口を刺激するような食べ物や熱いものは避け、柔らかい食事を心がけましょう。
  • 飲酒・運動:歯茎の腫れを感じる場合は、手術後3日は飲酒や激しい運動を控えてください。腫れは1週間程度で引くのが一般的です。
  • 入浴:手術当日はシャワーのみにし、浴槽につかることは避けましょう。
  • 抗生物質:術後には抗生物質を必ず服用しましょう。細菌感染を防ぐため、指示された量を確実に飲み切ることが重要です。

骨造成の手術を受けた場合は頬に一時的にアザが出ることがありますが、時間とともに自然に消えるため心配することはありません。上記の注意事項を守り、適切なアフターケアを行うことで、インプラントの成功率を高めることができます。

まとめ

浮かぶインプラントの模型

インプラント治療は、入れ歯やブリッジと異なり、多くの処置が必要です。そのため、通院回数が多くなり、治療期間も長くなる傾向にあります。

インプラントの寿命は、ブリッジや入れ歯に比べて10~15年以上と非常に長いです。一生涯機能し続けることもあるでしょう。インプラントの生存率を高めるために、手術後の注意点は必ず守りましょう。治療終了後の定期的なメンテナンスも欠かせません。

インプラント治療を受ける前にカウンセリングを利用して、不安や疑問を解消しましょう。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラントとブリッジの違いとは?特徴・費用・期間などを徹底比較

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

男性患者のカウンセリングをする女性歯科衛生士

虫歯や事故、怪我などで失った歯を補う治療法として、インプラントやブリッジがあります。それぞれ治療にかかる費用や期間などが異なり、治療方法にも大きな違いがあります。「自分に向いている治療法はどっち?」などの疑問を持っている方もいるでしょう。

今回は、インプラントとブリッジの概要やメリット・デメリット、それぞれの治療法がおすすめの人をご紹介します。どの治療法を選べばよいかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

インプラントとは

机の上に置かれたインプラントのサンプル

インプラントとは、歯を失った場所に金属でできたインプラント体を埋め込み、その上に人工歯を被せる治療方法です。

歯は、歯茎の中に埋まった歯の根っこで支えられています。歯の根っこがあることで食べ物を咀嚼でき、歯に強い力をかけても簡単にはグラグラしないようになっています。

インプラントは、歯の根っこの代わりとなるインプラント体を顎の歯に埋めるので、天然の歯と大差ない、強度のある歯を手にいれることができるのです。

インプラントの治療方法

インプラントは以下の3つのパーツに分かれています。

  • インプラント体
  • アバットメント
  • 人工歯

インプラント体とは、顎の骨に埋め込むための金属でできたネジのようなものです。歯の根の役割を果たすので、人工歯根ともよばれます。アバットメントは、インプラント体と人工歯を取り付けるための連結部分です。人工歯は口を開けた時に見える部分で、いわゆる歯の部分です。

治療は、歯茎を切ってインプラント体を顎の骨に埋入することから始まります。そのあと2〜3か月程度はインプラント体と顎の骨が一体化するのを待ち、アバットメントを取り付けます。数週間かけて歯茎の形が整うのを待ち、人工歯を被せたらインプラント治療は終了です。

インプラントのメリット

インプラントのメリットは、以下のとおりです。

  • 噛んだ時の違和感が少ない
  • 見た目が天然の歯とほとんど変わらない
  • 周りの歯を削る必要がない

ブリッジや入れ歯にする場合、食べ物が歯と歯茎の間に挟まる、しっかり噛むことができないなどの問題に悩まされる方も珍しくありません。

インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋入するので、自分の歯に近い感覚を得ることができます。食べ物をしっかり咀嚼でき、発音にも違和感をおぼえにくいことがメリットです。また、人工歯にはセラミックやジルコニアなど、天然の歯のような自然な透明感のある素材を使用できるため、見た目の違和感も最小限に抑えることができます。

インプラントは、ブリッジや入れ歯とは違い、失った歯の両隣の歯を削る必要がなく、歯を失った部分のみの治療で完了します。健康な歯を傷づける必要がないこともメリットといえるでしょう。

インプラントのデメリット

インプラントのデメリットは、以下のとおりです。

  • 費用が高額になる
  • 治療期間が長い
  • 健康状態がよくないと受けられない

インプラントは基本的に保険が適用されないため、費用が高額です。インプラントの費用相場は1本300,000〜400,000円です。

治療期間も長く、実際に人工歯を装着するまでに4〜6か月程度かかる場合が多いです。1年程度かかる症例もあるでしょう。治療期間が長い理由は、インプラント体と骨が結合するのを待つ期間が必要なためです。

また、インプラントは外科手術であるため、高血圧、糖尿病などの持病をお持ちの方は受けられない場合があります。必ずかかりつけの医師に相談し、許可を得てから治療に移ってください。

ブリッジとは

人工歯の調整をする歯科技工士

ブリッジは、失った歯の両隣の歯を削り、橋をかけるように人工歯を被せる治療です。

入れ歯とは違い、取り外しはできません。両隣の歯を土台として利用するので、がたつきが少ないことが特徴です。

ブリッジの治療方法

失った歯の両隣の歯を削って土台を作ります。神経がある歯を削る場合は、麻酔をします。削り終わったらブリッジを作るための型取りを行い、最後にブリッジを装着して治療完了です。

ブリッジの素材は、保険適用のものはレジン、保険適用外ではメタルボンド、セラミック、ジルコニアなどを選択することができます。レジンは費用を抑えることができますが、着色しやすいという特徴があります。保険適用外の素材を選択すれば、劣化しにくく強度も高いブリッジが完成するでしょう。

ブリッジのメリット

ブリッジで失った歯を補うメリットは、以下のとおりです。

  • 治療期間が短い
  • 費用を抑えられる

ブリッジで失った歯を補う場合の治療期間は1週間〜1か月程度と、比較的早く治療が完了します。早い人では、2回の通院でブリッジを装着することができる場合もあるでしょう。

ブリッジは、装着する人工歯の素材によって、保険適用されるものと自費診療のものに分かれます。保険適用の素材を選べば、費用を抑えることが可能です。歯科医院で「保険適用のもので治療をしたい」と相談すれば、保険適用となる素材を提示してもらえるでしょう。

ブリッジのデメリット

ブリッジのデメリットは、以下のとおりです。

  • セルフケアが難しい
  • 周囲の歯を削る必要がある

ブリッジを装着すると、失った歯と両隣の歯は連結するため、歯と歯の間にフロスを通すことができません。すき間に食べかすが詰まりやすく、土台となっている両隣の歯が虫歯や歯周病になるリスクが高まります。

両隣の歯が虫歯になると、ブリッジを取り外して治療を行い、再度ブリッジを作り替える必要があります。虫歯にならないようにセルフケアをしっかり行い、歯科医院で定期的にクリーニングを受けましょう。

また、ブリッジは単独では装着できないため、両隣の健康な歯を削る必要があります。一度削った歯は二度ともとに戻らないため、慎重に検討してください。

両隣の歯が、土台としてしっかりとブリッジを支えられる状態かどうかも重要です。歯周病などのトラブルがある場合、ブリッジが適応できないこともあります。

インプラントとブリッジを比較

赤と緑のチェックを横に悩む男性

インプラントとブリッジは、それぞれ異なる特徴やメリット・デメリットがあります。費用相場や治療期間などを表にまとめました。

<インプラントとブリッジの比較>

治療方法 インプラント ブリッジ
費用相場 1本300,000〜400,000円程度 20,000〜30,000円程度(保険適用)
治療期間 4〜6か月程度 1週間〜1か月程度
噛む力 天然の歯とほぼ同じ 天然の歯に近い
周囲の歯への影響 なし あり(両隣の歯を削る)
見た目 天然の歯に近く審美性が高い 保険適用外の素材であれば審美性が高い
外科手術 あり なし
保険適用 されない される
耐久年数 10〜30年程度 5〜8年程度

インプラントは保険適用外なので、費用は1本300,000〜400,000円と高額です。ブリッジは、保険適用のものを選べば、2〜3万円程度に費用を抑えることができます。

インプラントは外科手術を必要とするため、持病をお持ちの方は治療が行えないこともあります。事前にかかりつけ医と相談し、治療の許可を得てください。

インプラントとブリッジで大きく異なるのは、治療期間の長さです。インプラントの治療期間は一般的に4〜6か月程度、1年ほどかかる場合もあります。インプラントを装着するまでの時間が長いため、治療期間に通院を続けられるかなど、慎重に検討する必要があるでしょう。

インプラントがおすすめの人

顎に手を当てて微笑むビジネスウーマン

インプラントがおすすめの人は、以下のとおりです。

  • 歯を極力削りたくない人
  • 見た目を重視する人
  • しっかり噛んで食事をしたい人

インプラントの特徴は、機能性と審美性が高いことです。噛むときの違和感を極力減らしたい、見た目のよさを重視したいという方に向いている治療方法です。

インプラントは、周囲の歯に影響を与えることなく治療できるため、天然の歯を健康なまま残すことができます。歯を削りたくない人にも適した方法であるといえるでしょう。

ブリッジがおすすめの人

青い背景の右上を指さして笑う女性

ブリッジがおすすめの人は、以下のとおりです。

  • 早く治療を完了させたい人
  • 費用を抑えたい人
  • 外科手術ができない人

ブリッジの魅力は、治療期間が比較的短いことです。最低2回の通院で完了し、早ければ1週間、長い人でも1〜2か月以内に治療を終えることができます。なるべく早く失った歯を補いたいという人に向いています。

ブリッジは、使用する素材は限られますが、保険適用でできる治療なので費用を抑えることが可能です。さらに、外科手術が不要なため、高血圧や糖尿病などが理由で外科手術ができないと判断された人でも受けることができます。

まとめ

患者の口の中を診察する男性歯科医師

今回は、インプラントとブリッジの違いを解説しました。

それぞれの治療法のメリット・デメリット、治療期間や費用などの比較表も載せていますので、ぜひ参考にしてください。ご自身のライフスタイルや歯の治療にかけられる費用などを考慮し、向いている治療法を見つけましょう。

インプラントやブリッジを検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラント治療のメリットとは?治療の流れと注意点も解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

歯の模型を持ってインプラントの説明をする歯科医師

インプラント治療のメリットは、失った歯を天然の歯のような見た目で再生できることです。また、骨と結合させるため安定性が高く、自分のようにしっかりと噛めることもメリットと言えるでしょう。

今回は、インプラント治療のメリットや治療の流れ、注意点について解説します。

インプラント治療とは

歯型を持ってインプラントの説明をする人

インプラント治療とは、失った歯を人工的に作る歯科治療です。天然の歯に近い形状と機能を持つ人工歯を再現でき、見た目や噛み心地も天然の歯とほぼ同じとされています。インプラント治療は、ほかの歯への負担を減らし、患者さまの生活の質を向上させることが可能です。

インプラントは、3つの構造から成り立ちます。顎の骨に直接埋め込むインプラント体と、その上に取り付けるアバットメント、アバットメントの上に装着する人工歯の3つです。3つの構造が一体となって、天然の歯のような機能を果たします。

治療は、骨にインプラント体を埋め込む手術から始まります。局所麻酔下で行われるのが一般的です。3〜6か月ほどインプラント体と骨が結合するのを待ち、この間は仮歯を装着して、見た目の改善や傷口の保護を行います。インプラント体が骨としっかり結合したことを確認したら、アバットメントをインプラント体に取り付けます。最終的にセラミックなどで作られた人工歯を装着し、治療は完了です。

インプラント治療は、一部の症例を除いて保険が適用されない自費診療です。治療費は高額ですが、自然な見た目や優れた機能性から、多くの患者さまに選ばれている治療法といえます。

インプラント治療のメリット・デメリット

吊るされたメリットと書かれた札とデメリットと書かれた札

インプラント治療のメリットの一つとして、審美性の高さが挙げられますが、デメリットももちろん存在します。

ここでは、インプラント治療のメリット・デメリットについて解説します。

インプラント治療のメリット

インプラント治療のメリットは、以下のとおりです。

審美性に優れている

インプラント治療の大きなメリットは、審美性に優れている点です。

保険適用のレジンは、黄ばみが目立つ、入れ歯の場合は口を開けたときに金属が目立つなどのデメリットがあります。インプラントは、天然の歯の色調や形状にあわせて作成されるため、非常に自然な見た目になります。

インプラントの人工歯には、セラミックやジルコニアなどの素材が使われることが多いです。天然の歯に近い色味と質感を持ち、自然で美しい笑顔を取り戻すことができるでしょう。見た目をこだわりたい方にとって、インプラントは理想的な治療といえます。

ほかの歯への影響が少ない

ブリッジの場合、健康な歯を削る必要があります。入れ歯は、固定の際に隣の歯を締め付けるため、負担が少なくありません。

しかし、インプラントは、直接顎の骨に取り付けるため周囲の健康な歯を支えとせず、独立した状態に仕上がります。ご自身の歯の負担を減らしたいと考えている方は、インプラント治療がおすすめです。

しっかり噛める

インプラントは、自分の歯と同じようにしっかりと噛むことが可能です。

入れ歯を使用すると、食事の際の違和感や、入れ歯に食べ物が挟まるなどの問題に悩まされることがあります。インプラントなら、味も食感も大きく損なわれることはありません。

インプラントの素材として多く使われるチタンは、骨と結合しやすく、耐久性があります。違和感なくしっかりと噛むことができるのは、大きなメリットといえるでしょう。

骨が痩せることを防げる

天然の歯が抜けると、歯根があった部分の顎の骨は時間とともに痩せていきます。骨は、刺激を受けることで健康を保つ性質があるため、歯が抜けて刺激が与えられなくなった骨は痩せるのです。

インプラント治療では、インプラント体が直接顎の骨に埋め込まれます。インプラントが顎の骨へ刺激を与え、骨が痩せることを防ぐ役割も果たしています。

丈夫で長持ちする

インプラント体はチタン製で、非常に頑丈で耐久性があります。適切なケアと定期的なメンテナンスを行うことで、インプラントは10年以上、場合によっては一生機能するとされています。

入れ歯やブリッジと比較すると、非常に寿命が長いといえるでしょう。

歯磨きが容易になる

入れ歯の場合、通常の歯磨きに加え、入れ歯のお手入れが必要ですが、インプラントの歯は天然の歯とほぼ同じ方法で歯磨きができます。

ただし、インプラントはインプラント周囲炎のリスクがあることから、歯間ブラシやフロスなども使って丁寧に磨くことが重要です。

インプラント治療のデメリット

インプラント治療のデメリットは、以下のとおりです。

治療費が高い

インプラント治療は、自費診療のため治療費が高額です。治療費が高額な理由には、最新の設備と高度な技術が必要なことも関係しているでしょう。

また、インプラントは機能を維持するために定期的なメンテナンスが不可欠です。手術の費用だけでなく、術後の定期健診にも費用が発生します。インプラント治療を検討する際は、治療の費用だけでなく、長期的なメンテナンスにかかる費用も考慮しなければなりません。

治療期間が長い

インプラント治療は、手術だけでなく、抜糸や仮歯・人工歯の装着のために通院が必要です。治療全体の通院回数は、5回程度でしょう。

また、インプラント体が骨と結合し、安定するまでには2〜3か月程度の時間が必要です。そのため、全体の治療期間は、一般的に6か月程度といえるでしょう。

身体の負担が大きい

インプラント治療は、手術を伴う治療法です。歯茎を切開し、顎の骨に穴をあけて直接インプラントを埋め込むため、ほかの歯科治療に比べて身体に大きな負担がかかります。手術には麻酔を使用するため、手術中に痛みを感じることはありません。

しかし、術後に麻酔の効果が切れると痛みを感じるでしょう。治療後は鎮痛剤を処方するのが一般的ですが、傷が癒えるまでは痛みをコントロールしながら生活しなければなりません。また、骨に穴をあけることから、治療後の回復期間が長くなる場合が多いです。

糖尿病などの持病がある方は、傷の治りが遅くなりやすいこと、感染症のリスクが高いことから、インプラント治療が受けられない可能性もあります。

感染症のリスクがある

インプラント治療における感染症として最も注意が必要なのが、骨を溶かす可能性のある「インプラント周囲炎」です。

インプラント周囲炎は、インプラントの歯周病ともいわれ、進行するとインプラントを失う危険性もあります。歯周病と同様、初期では自覚症状がない場合が多いため、気づいたときには病気がすでに進行している可能性が高いです。

治療終了後も定期的にメンテナンスを受けて、予防に努めましょう。

治療後もメンテナンスが必要になる

インプラント治療は手術を受けて終わりではありません。治療後も、インプラントの定着状態や、人工歯の状態、噛み合わせの確認などを行い、必要に応じて処置が必要です。

治療後の通院は、一般的には3〜6か月に1回程度が推奨されています。定期健診を受けることで、トラブルの早期発見や早期治療につながり、インプラントを長期にわたって保てるでしょう。

インプラント治療の流れ

スタートと書かれた積み木からゴールと書かれた積み木への道

インプラント治療の流れは、以下のとおりです。

カウンセリングを受ける

まずは患者さまの希望を伺い、口腔内の健康状態を評価します。レントゲンやCT撮影も行うでしょう。

治療計画を立てる

診察結果から治療計画を立てます。

歯科医師から説明を受けて、インプラントの位置や数、どのような人工歯を使用するかを決めましょう。

インプラントを埋め込む

麻酔を行い、歯茎を切開し顎の骨に穴をあけたら、インプラント体を埋め込みます。埋入が完了したら、歯茎を縫合します。

仮歯の装着

インプラントが顎の骨に結合するまでの間、仮歯を装着するのが一般的です。

仮歯は、見た目を改善し、傷口を保護する役割があります。

人工歯の装着

インプラント体が顎の骨にしっかりと固定されたことを確認し、人工歯を取り付けます。

インプラント治療がおすすめの方

患者の要望を聞いてメモする歯科衛生士

インプラント治療は高額ですが、メリットの多い治療法です。以下、インプラント治療がおすすめの方をご紹介します。

審美性を重視したい方

インプラント治療は、失った歯を自然な見た目で再現することが可能です。天然の歯と見分けがつかないほど自然な仕上がりになるため、見た目を重視したい方に適しています。

ほかの健康な歯を傷つけたくない方

インプラントは、直接顎の骨に固定するため、周りの健康な歯を傷つけるリスクを最小限に抑えられます。

しっかりとした噛み心地を希望する方

インプラントは、顎の骨に固定されるため、入れ歯のような不安定さがほとんどありません。自分の歯のようにしっかりと噛むことができ、食事の楽しみを取り戻すことが可能です。

治療後も定期的に通院ができる方

インプラント治療後は、感染症のリスクが高まることから、定期的なメンテナンスが必要です。治療後も定期的に通院できる方は、インプラント治療が向いています。

インプラント治療の費用と保険適用

机の上に置かれた手帳とペンと電卓

インプラント治療は健康保険の適用外になることが多いです。保険適用になる例もありますが、ほとんどの患者さまは自費診療となるでしょう。

インプラント治療は、高度な技術と精密な機器、質の高い材料を必要とするため、治療費用は高額です。治療費は、クリニックや使用する材料、治療法、症例によって大きく異なりますが、1本あたり300,000〜400,000円が相場です。

インプラント治療は、高い機能性と耐久性から、長期的に考えればコストパフォーマンスが高いといえます。自身のライフスタイルや経済状況を考慮して、治療法を選択しましょう。

インプラント治療における注意点

注意と書かれた黒板を持つ女性

インプラント治療はメリットの多い治療法ですが、リスクも存在します。ここでは、インプラント治療における注意点をご説明します。

インプラント周囲炎を発症する可能性がある

インプラントは、天然の歯と違い、歯根膜が存在しないため、細菌が侵入しやすい状態です。口腔ケアやメンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎を発症するでしょう。

インプラントは感染の広がりが速いため、治療後は丁寧な歯磨きと定期的なクリーニングが重要です。

金属アレルギーの方は事前に申告する

インプラント治療に使用される素材には、チタンが含まれています。

金属アレルギーがある方は使用できないため、必ず治療前にアレルギーの有無を歯科医師に伝えましょう。

十分な骨量がないとインプラントとの結合がうまくいかない

インプラントは顎の骨に固定するため、骨量が不足していると適切に固定できません。

骨の量が不十分な場合は、骨造成などの追加の治療が必要です。

高血圧や糖尿病がある方は治療が受けられないことがある

高血圧や糖尿病などの全身疾患は、インプラントの治療成功率に影響を及ぼす可能性があります。ほかの治療法が適している場合もあるでしょう。

まとめ

インプラントの歯の模型を持って見せる男性歯科医師

インプラント治療のメリットは、天然の歯のような自然な見た目です。顎の骨に固定するため安定性が高く、食事を今までどおり楽しめることも特徴でしょう。ほかの治療法と比較すると費用は高額ですが、適切なケアを行えば10〜15年以上長持ちするため、長期的な視点で考えると大きなデメリットにはなりません。

ただし、インプラントは歯根膜を失うため、通常の歯に比べて細菌感染のリスクが高まります。インプラント歯周炎を発症すると最悪の場合、インプラントを抜くことになります。また、進行も速いため迅速な治療が重要です。

インプラント治療後は毎日の歯磨きを怠ってはいけません。トラブルの予防・早期発見のために、定期的な通院も必要です。インプラントはメリットの多い治療法ですが、リスクやデメリットも事前に理解して治療を検討してみてはいかがでしょうか。

インプラントを検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

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