こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。
「インプラントの被せ物が取れたらどうしたらいい?」「追加で費用はかかる?」など、インプラントの被せ物が取れると不安に思うでしょう。インプラントには寿命があります。使い方やメンテナンス方法などによっては、被せ物が取れることや割れることがあるのです。
今回は、被せ物が取れた・割れたときの対処法をご紹介します。被せ物が取れた・割れた場合の注意点や必要な費用なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。
インプラントの被せ物が取れる・割れる原因
まずは、インプラントの被せ物が取れる・割れる原因をご説明します。インプラントは、以下の3つのパーツから成り立っています。
- インプラント体
- アバットメント
- 人工歯
インプラントの被せ物とは、目で見て確認できる人工歯のことです。上部構造ともよばれます。被せ物は、上下の歯が直接噛み合うため、使用しているうちに取れる・割れる可能性があるのです。
インプラントの被せ物が取れる・割れる原因は、以下のとおりです。
- 時間の経過で劣化した
- 強い衝撃を受けた
- 歯ぎしりなどの癖がある
- ネジが緩んでいた
以下で詳しく解説します。
時間の経過で劣化した
インプラント治療で使用される被せ物の耐久性は高いですが、日々の生活で少しずつダメージを受けるため、一生使えるわけではありません。インプラントの被せ物の寿命は、平均10〜15年ほどです。
被せ物が寿命をむかえると、割れる・取れる原因になります。
強い衝撃を受けた
事故や怪我などで大きなダメージを受けることで、インプラントの被せ物が割れることがあります。ほかにも、無理に硬い食べ物を噛む、歯を使って袋を開封するなどを行うと割れる可能性があるでしょう。
インプラントは、歯根の代わりとなるインプラント体を顎の骨に埋め込むことで、自分の歯のような使い心地を再現します。どんなものを食べても割れないわけではないので注意してください。
強い衝撃が加わる食事や歯の使い方をしていることが原因で、被せ物が割れることがあります。
歯ぎしりなどの癖がある
インプラントの被せ物に強い衝撃を加える原因の一つに、歯ぎしりや食いしばりなどの癖が挙げられます。歯ぎしりなどの癖はインプラントが割れる原因になるでしょう。
歯ぎしりや食いしばりは無意識に行うことが多く、ご自身で気づくことは難しいです。知らない間にインプラントに負担をかけていたということも少なくありません。
ネジが緩んでいた
人工歯を取り付ける土台となるアバットメントのネジが緩んでいる場合、上に取り付けた人工歯が取れることがあります。ネジを再び締め直すだけで解決することが多いので、比較的簡単に治せます。
何度もネジが緩む場合は、強い衝撃が加わっているなどの可能性があるため、歯科医師に相談するとよいでしょう。
インプラントの被せ物が取れたときの対処法
インプラントの被せ物が取れた際の対処法は、以下のとおりです。
- 取れた被せ物は捨てずに保管する
- 歯科医院に連絡する
- 取れた場所に負担をかけないように過ごす
被せ物が取れたときは、被せ物に何も問題がなければ再接着できます。取れた被せ物は、歯科医院を受診するまで保管しましょう。
次に、インプラントの被せ物が取れた旨を歯科医院へ連絡します。外れた被せ物を自分で付け直す、取れたまま長期間放置するなどはやめてください。
受診するまでは、外れた部分に負担をかけないように過ごしましょう。硬い食べ物を避け、舌や指などで触らないように注意してください。不必要に触ると、細菌感染などを起こす可能性があります。
インプラントの被せ物が割れたときの対処法
インプラントの被せ物が割れた場合、基本的には被せ物が取れた場合と同様の対応をしてください。
ただし、被せ物が割れた場合はそのまま再装着することはできず、修理、もしくは作り直しが必要です。念の為、割れた被せ物は保管しましょう。
被せ物が取れたときと同様に速やかに歯科医院へ連絡し、受診するまではインプラント部分を必要以上に触らないように過ごしてください。
インプラントの被せ物が取れた・割れたときの注意点
インプラントの被せ物が取れた・割れたときの注意点は、以下のとおりです。
- 自分で取り付けない
- 被せ物が取れた・割れた状態を長期間放置しない
- インプラント部分に負担をかけない
それぞれ解説します。
自分で取り付けない
インプラントが取れた場合、必ず歯科医院で再接着、または作り直ししてもらってください。
ご自身で取り付けられると思うかもしれませんが、被せ物には正しい向きや付け方があります。間違った方法で取り付けると、再び外れる可能性や修復できなくなる可能性があります。自宅にある接着剤で取り付けると、細菌感染のリスクも高まるでしょう。
被せ物が取れた・割れた状態を長期間放置しない
インプラントが取れた状態で長期間放置すると、食事の際の衝撃などがインプラント部分に直接伝わり負担がかかります。歯根膜がないインプラントの歯は顎の骨に衝撃が伝わりやすいため、早めに処置を受けてください。
インプラントが取れた状態を長期間放置することで、噛み合わせが変化する恐れもあります。放置してももとに戻ることはありません。被せ物が取れた部分にトラブルが起きる可能性があるので、必ず歯科医院を受診して対応しましょう。
インプラント部分に負担をかけない
インプラントの被せ物が取れた・割れた場合、連結部分のアバットメントが露出します。気になる方も多いと思いますが、必要以上に触らず、負担をかけないようにしましょう。
硬い食べ物を食べる、歯を噛み締めることがあるスポーツをするなど、強い衝撃が加わるような行動は避けてください。アバットメントやインプラント体に負担がかかって破損すると、追加の治療が必要となる場合があります。
インプラントの被せ物が取れた・割れたときにかかる費用
インプラントの被せ物が取れた・割れたときにかかる費用は、以下のとおりです。
取れたときの費用
被せ物が取れた場合、被せ物に問題がなければ付け直すだけなので費用がかからないことが多いです。
健康保険の対象外であるインプラント治療は、歯科医院が自由に値段を設定できるため、再診料や再接着料がかかる場合があるでしょう。500〜1,000円程度の費用がかかることが多いです。
割れたときの費用
被せ物が割れたときは、修理、または作り直しになるでしょう。
被せ物の費用が再び必要になるので、1本あたり50,000〜200,000円の費用がかかる場合が多いです。費用は、患者様の状態やインプラントの状態、使用する被せ物、歯科医院によって変動します。
インプラントの保証
インプラントには保証があることが多いです。保証内容は歯科医院によって異なりますが、保証を受けられる条件を満たせば、保証内で対応してもらえる場合があります。
インプラント治療を受ける際は、以下の点を確認してください。
- 保証内容
- 保証期間
- 保証対象
- 保証の条件
保証を受ける条件には、定期的に通院していたか、日常生活の範囲で破損があったのかなどがあります。インプラントの破損などが心配な方は、保証内容が整っている歯科医院でインプラント治療を受けるとよいでしょう。
まとめ
インプラントは、失った歯を補う方法のなかでも耐久性のある治療方法です。
しかし、使い方や経年劣化などが理由で取れる・割れることはあります。インプラントの被せ物が取れた・割れた場合は、焦らず落ち着いて行動しましょう。まずは被せ物を保管して、速やかに歯科医院へ連絡してください。
被せ物が取れただけであれば、そのまま再装着できることがあります。被せ物が割れた場合や、ヒビが入った場合はそのまま取り付けることはできません。修理や作り直を行うでしょう。
被せ物が取れた状態を長期間放置すると、噛み合わせがずれるなどのトラブルが起きる可能性があります。歯へのダメージを最小限に抑えるために、必ず歯科医院を受診しましょう。
インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。
日付: 2023年9月6日 カテゴリ:歯のコラム and tagged アバットメント, インプラント, インプラント体, ネジ, メンテナンス, 上部構造, 事故, 人工歯, 保証, 保証対象, 保証期間, 修理, 再装着, 割れた, 取れた, 対処法, 接着剤, 放置, 条件, 歯ぎしり, 衝撃, 被せ物, 費用