インプラントの失敗例とその原因!治療ができない・向かない人も解説

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インプラントの失敗例とその原因!治療ができない・向かない人も解説

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントの模型

インプラントは、自然の歯に近い機能や審美性をもち、歯を失った場合の選択肢のひとつとして検討される治療法です。メリットが多い治療ですが、外科手術を伴う高度な治療のため、不安があるという方も多いのではないでしょうか。納得して治療を受けるためには、インプラント治療のリスクやデメリットを十分理解しておくことが大切です。

今回は、インプラント治療を始める前に知っておきたい、インプラント治療の失敗例と原因、リスクやデメリットについて解説します。インプラント治療ができない人・向いていない人、歯科医院の選び方についても詳しく解説しますので、インプラント治療を検討している方はぜひ参考にしてください。

インプラントの失敗例とその原因

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インプラントも、ほかの治療と同じように失敗する可能性があります。失敗にはさまざまな原因があります。ここでは、失敗例とその原因をみていきましょう。

インプラントが固定できていない

インプラント治療では、人工歯根(インプラント体)を顎の骨にしっかりと固定して定着させることが大切です。固定に失敗すると、ぐらつくことや離脱する可能性があり、インプラントのネジが見えるケースもあります。

インプラントの固定に失敗する原因は、主に以下の3つです。 

適切に埋め込まれていないインプラント

インプラント治療では、人工歯根(インプラント体)の定着が治療の要です。

人工歯根は、適切な位置や角度、深さで埋め込むことが非常に重要です。適切に埋め込まれていないとインプラントと骨が結合しないため、固定が不十分になってしまいます。

ドリルによる骨へのダメージ

インプラント治療では、専用のドリルを使用して、あごの骨に人工歯根を埋め込むための穴を開けます。

ドリルの摩擦熱によって骨が損傷すると、人工歯根と骨がうまく結合しません。骨の損傷は手術中のドリル操作や冷却水の注水により防ぐことができるため、治療を行う歯科医師の技術力が重要です。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎は、インプラント治療の合併症のひとつです。歯周病菌を原因とする感染症で、インプラントを支える歯茎や顎の骨に炎症が起こり、組織の破壊をもたらします。

インプラント周囲炎が進行すると、インプラントが自然に抜け落ちる場合やインプラントを摘出する処置が必要になる場合があります。インプラント周囲炎の原因は、以下のとおりです。

  • メンテナンス不足

インプラントでは、毎日のお口のケアに加えて、歯科医院での定期的なメンテナンスが必要です。これらのケアを怠ると、インプラントの周辺に汚れが溜まり、歯周病菌による炎症が起こる可能性があります。 

  • 治療環境・器具が不衛生

歯科医院の治療環境が問題で、インプラント周囲炎を起こすことがあります。インプラントはお口の中に人工歯根を埋め込む外科手術であるため、手術室の環境整備や使用する器具の消毒・滅菌などの感染症対策が重要です。

痛みや腫れが改善しない

インプラント治療にともなう痛みや腫れは、手術後2~3日をピークに1週間程度で治まることが多いです。痛みや腫れなどが2~3週間経過しても治まらない場合は、何らかの異常が疑われます。

痛みや腫れがなかなか改善しない主な原因は、次の2つです。 

適切に埋められていないインプラント

インプラントを埋入する位置や角度、深さが適切でないと、神経を損傷することがあります。また、インプラントがほかの歯に接触することで、痛みや腫れ、しびれなどが出るケースがあります。

神経を損傷した場合はインプラントを除去し、ビタミンB12製剤やステロイド薬の投与などの治療が必要です。専門の医療機関での治療が必要になる場合もあります。

細菌感染

治療環境やメンテナンス不足などによるインプラント周囲炎が原因で、痛みや腫れが長引く場合があります。

原因に応じて適切な対応を行うことが重要であるため、痛みや腫れなどの症状が長期間続く場合は、すみやかに歯科医師に相談しましょう。

インプラントが破損している

インプラントの上部構造である人工歯が破損する場合があります。破損の原因は、主に以下の2つです。 

適切でない噛み合わせ

噛み合わせが適切でない場合や、歯ぎしり・食いしばりなどの癖がある、硬いものを噛むことが多いなど、日常的に人工歯に過度の負担がかかるとインプラントが破損してしまうことがあります。

破損の状態によって対処方法は異なりますが、人工歯根に問題がないケースでは人工歯だけを修理することができます。

固定が不十分

インプラントの固定が不十分で破損することがあります。

インプラントは、埋入される人工歯根と歯の代わりとなる人工歯、それらをつなぐアバットメントでできています。 アバットメントは人工歯根と人工歯をネジでつなぐ役割をしていますが、ネジの締め付けが弱いと固定が不十分で破損する可能性があります。

インプラント治療のデメリット・リスクを理解しよう

問題点を説明する人の模型

インプラントはメリットが多い治療ですが、外科手術が必要になるため、さまざまなデメリット・リスクがあります。治療してから後悔しないために、デメリット・リスクをしっかり理解しておきましょう。

インプラント治療のデメリット

インプラント治療を開始する前に知っておきたいデメリットは、以下の6つです。

長い治療期間

インプラントの人工歯根は、顎の骨に定着させて固定します。定着するには3〜6か月程度の期間が必要になるため、一般的な歯科治療と比べると治療期間が長いといえるでしょう。

下顎の骨の状態によっては、インプラントを埋め込むために骨の厚みを増やす手術を行うケースがありますが、その場合はさらに治療期間が長くなります。

長く見える歯・黒っぽく見える歯茎

歯を失うと骨量が減少し、歯肉も退縮するためにインプラントの歯が長く見えることがあります。また、インプラント部分の歯茎が薄いと、金属の歯根部分が透けて黒っぽく見えることがあります。

外科手術が必要

インプラントは、人工歯根を顎の骨に埋め込むための外科手術を必要とする治療です。入院や全身麻酔は必要ありませんが、同じく歯を失った場合に選択される入れ歯やブリッジよりも、身体への負担は大きくなります。

メンテナンスが必要

インプラント治療後は、歯科医院でのメンテナンスが必要です。2〜6か月に1回程度は通院し、お口の状態のチェックやクリーニングを行います。

メンテナンスを怠ると、歯周病などのトラブルでインプラントが長持ちしない可能性があります。インプラント以外の歯の健康維持のためにも、定期的な通院は大切です。

負担の大きい費用

インプラント治療は基本的に自費診療であるため、一般的な歯科治療に比べると費用の負担は大きいです。また、インプラント治療後も歯科医院でのメンテナンスが必要になるため、その分の治療費も発生します。

インプラントの寿命

インプラントの寿命は10〜15年程度で、永久には維持できません。特に、上部構造である人工歯は、使用しているうちに劣化します。また、メンテナンスや日々のお手入れを怠ると、寿命より早い段階で使用できなくなる可能性があるため注意が必要です。

入れ歯は4~5年程度、ブリッジは7~8年程度で劣化して使用できなくなることが多いため、失った歯を補うための治療の中ではインプラントの寿命が最も長いといえるでしょう。

しかし、経年劣化で維持できなくなった場合は、改めてインプラント治療を行う必要があります。

インプラント治療のリスク

インプラント治療は、人工歯根を骨に埋め込む外科手術が必要です。そのため、一般的な歯科治療とは異なるさまざまなリスクを伴います。

インプラント治療のリスクは、以下の5つです。

上顎洞(じょうがくどう)の損傷

インプラントを埋め込む際は専用のドリルを使用して骨に穴を開けますが、ドリルで上顎洞を損傷するリスクがあります。

上顎洞とは副鼻腔のうちの1つで、頬のあたりに位置する空洞で、顔面への衝撃の吸収や鼻水の生成、声を響かせるなどの重要な役割を担っています。この上顎洞を損傷してしまうと、上顎洞内に感染(上顎洞炎)を起こしてしまう可能性があるのです。感染を起こすとインプラントの除去が必要になる場合があり、状態によっては耳鼻咽喉科での治療が必要です。

上顎洞を損傷しないために、歯科医院では事前に歯科用CT撮影を行います。安全な位置にインプラントを埋め込むことで、上顎洞の損傷は予防できます。

神経・血管の損傷

人工歯根(インプラント体)を埋め込む際に、誤って骨の神経や血管を損傷してしまうことがあります。

下顎にある「下歯槽神経」という大きな神経を損傷すると、歯・歯茎・口唇などの感覚が鈍くなることや、麻痺が現れることがあります。また、下顎には「下歯槽動脈」という太い血管が通っており、損傷すると大量出血を起こす可能性があるため、治療には細心の注意が必要です。

インプラントによる神経の損傷がある場合は、インプラントの除去や内服薬での治療を行う場合があります。神経や血管を傷つけないために、歯科医院では手術の前に必ず歯科用CT撮影を行います。神経や血管の立体的な位置を把握し、安全な位置にインプラントを埋め込むことで、神経や血管の損傷の予防が可能です。

金属アレルギー

インプラントの人工歯根は、主にチタンという金属を使用して作られています。チタンは人工関節などでも使用されている金属で、人体との親和性が高い素材です。アレルギー反応はほとんど起こらないといわれていますが、絶対に起こらないとは言い切れません。

金属アレルギーが気になる方は、治療を開始する前にパッチテストを受けておくと安心です。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、歯周病菌を原因とする感染症です。インプラント周囲炎になると、インプラントを支える歯茎や骨に炎症が起こり、進行すると歯茎や骨が破壊され、インプラントが自然に抜け落ちる場合やインプラントの除去が必要になる場合があります。

インプラント周囲炎を予防してインプラントを長持ちさせるためには、歯科医院でのメンテナンスと日々のお手入れが非常に重要です。

インプラントの離脱

歯ぎしりや食いしばりなどの癖がある人や噛む力が強い人は、インプラントに大きな負担がかかり、離脱する可能性があります。

また、噛み合わせが変化してインプラントに負担がかかり、人工歯根(インプラント体)と人工歯をつなぐネジが緩む場合や人工歯が破損する場合もあります。このような場合は、噛み合わせの調整や就寝時のマウスピース着用などの対策が必要です。

インプラント治療ができない・向かない人とは?

笑う人と泣く人

インプラントは多くのメリットがある治療ですが、誰でも治療が受けられるわけではありません。

ここではインプラント治療ができない人・向かない人について解説します。ご自身がインプラント治療ができるのか、向いているのかを判断する際の参考にしてください。

インプラント治療ができない人

さまざまな理由でインプラント治療を受けたくてもできない人がいます。ここでは、インプラント治療ができない人と、その理由について解説します。

未成年の人(20歳以下)

未成年の人(20歳以下)は、顎の骨が未発達であるためインプラント治療の対象外です。成長過程でインプラント治療を行うことで、歯並びなどに悪影響を及ぼすケースがあるためです。

顎の骨が成長するまで、入れ歯などほかの治療を行って歯がない部分を補い、骨が発達してからインプラント治療を開始するとよいでしょう。

健康状態が悪い人

インプラント治療は外科治療が必要になるため、健康状態によってはインプラント治療を受けられないことがあります。以下の疾患を抱えている人は、術中や術後にトラブルが起こる可能性があるため注意が必要です。

  • 高血圧
  • 心疾患(心筋梗塞、狭心症など)
  • 骨粗しょう症
  • 糖尿病
  • 貧血
  • 喘息
  • 肝炎(ウイルス性を含む)
  • 腎炎
  • 脳梗塞
  • 関節リウマチ
  • 金属アレルギー
  • うつ病
  • 悪性腫瘍など

これらの疾患を抱えていても、休薬や内服のコントロールを行うことで治療が可能なケースもあります。インプラント治療を希望する際は、かかりつけ医にインプラント治療が可能かどうかを相談してみましょう。

顎の骨に厚みがない人

インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込んで固定するため、骨にはある程度の厚みが必要です。加齢や歯周病の影響で顎の骨に厚みがない人は、インプラントが歯茎から露出する可能性や骨を突き抜ける可能性があります。

顎の骨に厚みがない人は「骨造成」を行うことで、インプラント治療をうけられる場合があります。骨造成は骨の量や厚みを増やし、人工歯根を埋め込んだときに予測されるトラブルを防ぐ手術です。

インプラントが向かない人

健康状態に問題がない場合でも、インプラント治療に向かない人がいます。インプラントが向かない人の特徴と、その理由について解説します。

セルフケアができない人

インプラントの治療後は、インプラント周囲炎などのトラブルを予防するためにも、毎日のお口のケアが非常に重要です。

セルフケアを怠ると感染を起こし、骨が溶けるリスクやインプラント脱落するリスクがあるため、セルフケアができない人にはインプラント治療は向かないでしょう。

喫煙がやめられない人

タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させる働きがあり、酸素が十分に行き届かないため、傷の治りが悪くなります。また、免疫機能も低下し、インプラント周囲炎のリスクが高くなります。

インプラント治療を希望する場合は、禁煙が必要です。

インプラント治療を受ける歯科医院の選び方

扉がいくつもあるイメージ

インプラントはメリットが多い治療ですが、デメリットもあります。さまざまなリスクも伴うため、インプラント治療を受ける際は歯科医院選びが非常に重要です。インプラント治療を受ける歯科医院を選ぶ際のポイントを5つご紹介します。

インプラント治療の実績がある

インプラント治療の症例数や実績が多い歯科医院を選ぶことをおすすめします。

インプラント治療の経験が豊富にあれば、知識や技術の高さが期待できます。骨造成などの難しい症例に対応しているかどうかも確認しておくとよいでしょう。

カウンセリングが丁寧である

インプラント治療を行う歯科医院を選ぶ際は、カウンセリングを丁寧に行ってくれる歯科医院を選びましょう。

治療法や治療期間、費用に関する丁寧な説明があるかどうかは重要なポイントです。また、インプラント治療のメリットだけでなく、デメリットやリスクについてもしっかりと説明してもらえると、治療への不安が軽減されます。インプラント以外の治療の選択肢についての説明もあれば、治療法を選択する際の参考になるでしょう。

施設が清潔に保たれている

インプラントは外科治療が必要です。清潔な環境、滅菌された器具で手術を行わなければ、インプラント周囲炎が起こる可能性があります。

手術室が整備されているか、歯科医院全体が清潔かなどをカウンセリングの際に確認するとよいでしょう。

術前検査をしっかりと行っている

術前検査は、治療前にお口や顎の骨の状態を正確に把握するために行います。治療の成功を左右する大切な検査といえるでしょう。術前検査では、以下の検査を行います。

  • 問診
  • 血液検査
  • 口腔内検査
  • レントゲン検査
  • CT検査

これらの術前検査をしっかり行わないと、失敗やトラブルが発生する可能性があります。

インプラントを正しい位置に埋め込むためには、口腔内の状態を詳しく把握できる歯科用CTが特に重要です。安全に治療を受けるために、術前検査を行う設備が整っているかについても確認しておきましょう。

保証制度がしっかりしている

インプラント治療は自由診療であるため、保証制度の内容は歯科医院によって異なります。

多くの歯科医院が保証期間を5~10年に設定していますが、安心して治療を受けるために、カウンセリングの際に保証制度について確認しておきましょう。

まとめ

白い歯を見て笑顔の女性

インプラントは、自然な歯に近い機能・審美性を取り戻すことができるメリットの多い治療法です。

しかし、デメリットもあり、リスクも伴います。インプラント治療で後悔しないためには、デメリット・リスクをしっかりと理解したうえで、治療を行うべきか判断しましょう。

また、インプラント治療におけるリスクを回避するためには、歯科医院選びが非常に重要です。歯科医師の経験やカウンセリングの丁寧さ、設備、保証制度などを確認して、安心して手術を受けられるかどうかを判断しましょう。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラントの被せ物が取れた・割れたら!費用や対処法を解説

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

机の上に置かれたインプラントのサンプル

「インプラントの被せ物が取れたらどうしたらいい?」「追加で費用はかかる?」など、インプラントの被せ物が取れると不安に思うでしょう。インプラントには寿命があります。使い方やメンテナンス方法などによっては、被せ物が取れることや割れることがあるのです。

今回は、被せ物が取れた・割れたときの対処法をご紹介します。被せ物が取れた・割れた場合の注意点や必要な費用なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。

インプラントの被せ物が取れる・割れる原因

顎に手を当てて考える女性

まずは、インプラントの被せ物が取れる・割れる原因をご説明します。インプラントは、以下の3つのパーツから成り立っています。

  • インプラント体
  • アバットメント
  • 人工歯

インプラントの被せ物とは、目で見て確認できる人工歯のことです。上部構造ともよばれます。被せ物は、上下の歯が直接噛み合うため、使用しているうちに取れる・割れる可能性があるのです。

インプラントの被せ物が取れる・割れる原因は、以下のとおりです。

  • 時間の経過で劣化した
  • 強い衝撃を受けた
  • 歯ぎしりなどの癖がある
  • ネジが緩んでいた

以下で詳しく解説します。

時間の経過で劣化した

インプラント治療で使用される被せ物の耐久性は高いですが、日々の生活で少しずつダメージを受けるため、一生使えるわけではありません。インプラントの被せ物の寿命は、平均10〜15年ほどです。

被せ物が寿命をむかえると、割れる・取れる原因になります。

強い衝撃を受けた

事故や怪我などで大きなダメージを受けることで、インプラントの被せ物が割れることがあります。ほかにも、無理に硬い食べ物を噛む、歯を使って袋を開封するなどを行うと割れる可能性があるでしょう。

インプラントは、歯根の代わりとなるインプラント体を顎の骨に埋め込むことで、自分の歯のような使い心地を再現します。どんなものを食べても割れないわけではないので注意してください。

強い衝撃が加わる食事や歯の使い方をしていることが原因で、被せ物が割れることがあります。

歯ぎしりなどの癖がある

インプラントの被せ物に強い衝撃を加える原因の一つに、歯ぎしりや食いしばりなどの癖が挙げられます。歯ぎしりなどの癖はインプラントが割れる原因になるでしょう。

歯ぎしりや食いしばりは無意識に行うことが多く、ご自身で気づくことは難しいです。知らない間にインプラントに負担をかけていたということも少なくありません。

ネジが緩んでいた

人工歯を取り付ける土台となるアバットメントのネジが緩んでいる場合、上に取り付けた人工歯が取れることがあります。ネジを再び締め直すだけで解決することが多いので、比較的簡単に治せます。

何度もネジが緩む場合は、強い衝撃が加わっているなどの可能性があるため、歯科医師に相談するとよいでしょう。

インプラントの被せ物が取れたときの対処法

体の横を指さして笑う女性

インプラントの被せ物が取れた際の対処法は、以下のとおりです。

  • 取れた被せ物は捨てずに保管する
  • 歯科医院に連絡する
  • 取れた場所に負担をかけないように過ごす

被せ物が取れたときは、被せ物に何も問題がなければ再接着できます。取れた被せ物は、歯科医院を受診するまで保管しましょう。

次に、インプラントの被せ物が取れた旨を歯科医院へ連絡します。外れた被せ物を自分で付け直す、取れたまま長期間放置するなどはやめてください。

受診するまでは、外れた部分に負担をかけないように過ごしましょう。硬い食べ物を避け、舌や指などで触らないように注意してください。不必要に触ると、細菌感染などを起こす可能性があります。

インプラントの被せ物が割れたときの対処法

顎に指を当てて笑う女性

インプラントの被せ物が割れた場合、基本的には被せ物が取れた場合と同様の対応をしてください。

ただし、被せ物が割れた場合はそのまま再装着することはできず、修理、もしくは作り直しが必要です。念の為、割れた被せ物は保管しましょう。

被せ物が取れたときと同様に速やかに歯科医院へ連絡し、受診するまではインプラント部分を必要以上に触らないように過ごしてください。

インプラントの被せ物が取れた・割れたときの注意点

手のひらから!マークを出す女性

インプラントの被せ物が取れた・割れたときの注意点は、以下のとおりです。

  • 自分で取り付けない
  • 被せ物が取れた・割れた状態を長期間放置しない
  • インプラント部分に負担をかけない

それぞれ解説します。

自分で取り付けない

インプラントが取れた場合、必ず歯科医院で再接着、または作り直ししてもらってください。

ご自身で取り付けられると思うかもしれませんが、被せ物には正しい向きや付け方があります。間違った方法で取り付けると、再び外れる可能性や修復できなくなる可能性があります。自宅にある接着剤で取り付けると、細菌感染のリスクも高まるでしょう。

被せ物が取れた・割れた状態を長期間放置しない

インプラントが取れた状態で長期間放置すると、食事の際の衝撃などがインプラント部分に直接伝わり負担がかかります。歯根膜がないインプラントの歯は顎の骨に衝撃が伝わりやすいため、早めに処置を受けてください。

インプラントが取れた状態を長期間放置することで、噛み合わせが変化する恐れもあります。放置してももとに戻ることはありません。被せ物が取れた部分にトラブルが起きる可能性があるので、必ず歯科医院を受診して対応しましょう。

インプラント部分に負担をかけない

インプラントの被せ物が取れた・割れた場合、連結部分のアバットメントが露出します。気になる方も多いと思いますが、必要以上に触らず、負担をかけないようにしましょう。

硬い食べ物を食べる、歯を噛み締めることがあるスポーツをするなど、強い衝撃が加わるような行動は避けてください。アバットメントやインプラント体に負担がかかって破損すると、追加の治療が必要となる場合があります。

インプラントの被せ物が取れた・割れたときにかかる費用

電卓を使う男性の手元

インプラントの被せ物が取れた・割れたときにかかる費用は、以下のとおりです。

取れたときの費用

被せ物が取れた場合、被せ物に問題がなければ付け直すだけなので費用がかからないことが多いです。

健康保険の対象外であるインプラント治療は、歯科医院が自由に値段を設定できるため、再診料や再接着料がかかる場合があるでしょう。500〜1,000円程度の費用がかかることが多いです。

割れたときの費用

被せ物が割れたときは、修理、または作り直しになるでしょう。

被せ物の費用が再び必要になるので、1本あたり50,000〜200,000円の費用がかかる場合が多いです。費用は、患者様の状態やインプラントの状態、使用する被せ物、歯科医院によって変動します。

インプラントの保証

インプラントには保証があることが多いです。保証内容は歯科医院によって異なりますが、保証を受けられる条件を満たせば、保証内で対応してもらえる場合があります。

インプラント治療を受ける際は、以下の点を確認してください。

  • 保証内容
  • 保証期間
  • 保証対象
  • 保証の条件

保証を受ける条件には、定期的に通院していたか、日常生活の範囲で破損があったのかなどがあります。インプラントの破損などが心配な方は、保証内容が整っている歯科医院でインプラント治療を受けるとよいでしょう。

まとめ

女性患者に模型を使ってインプラント治療の説明をする男性医師

インプラントは、失った歯を補う方法のなかでも耐久性のある治療方法です。

しかし、使い方や経年劣化などが理由で取れる・割れることはあります。インプラントの被せ物が取れた・割れた場合は、焦らず落ち着いて行動しましょう。まずは被せ物を保管して、速やかに歯科医院へ連絡してください。

被せ物が取れただけであれば、そのまま再装着できることがあります。被せ物が割れた場合や、ヒビが入った場合はそのまま取り付けることはできません。修理や作り直を行うでしょう。

被せ物が取れた状態を長期間放置すると、噛み合わせがずれるなどのトラブルが起きる可能性があります。歯へのダメージを最小限に抑えるために、必ず歯科医院を受診しましょう。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラント治療のメリットとは?治療の流れと注意点も解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

歯の模型を持ってインプラントの説明をする歯科医師

インプラント治療のメリットは、失った歯を天然の歯のような見た目で再生できることです。また、骨と結合させるため安定性が高く、自分のようにしっかりと噛めることもメリットと言えるでしょう。

今回は、インプラント治療のメリットや治療の流れ、注意点について解説します。

インプラント治療とは

歯型を持ってインプラントの説明をする人

インプラント治療とは、失った歯を人工的に作る歯科治療です。天然の歯に近い形状と機能を持つ人工歯を再現でき、見た目や噛み心地も天然の歯とほぼ同じとされています。インプラント治療は、ほかの歯への負担を減らし、患者さまの生活の質を向上させることが可能です。

インプラントは、3つの構造から成り立ちます。顎の骨に直接埋め込むインプラント体と、その上に取り付けるアバットメント、アバットメントの上に装着する人工歯の3つです。3つの構造が一体となって、天然の歯のような機能を果たします。

治療は、骨にインプラント体を埋め込む手術から始まります。局所麻酔下で行われるのが一般的です。3〜6か月ほどインプラント体と骨が結合するのを待ち、この間は仮歯を装着して、見た目の改善や傷口の保護を行います。インプラント体が骨としっかり結合したことを確認したら、アバットメントをインプラント体に取り付けます。最終的にセラミックなどで作られた人工歯を装着し、治療は完了です。

インプラント治療は、一部の症例を除いて保険が適用されない自費診療です。治療費は高額ですが、自然な見た目や優れた機能性から、多くの患者さまに選ばれている治療法といえます。

インプラント治療のメリット・デメリット

吊るされたメリットと書かれた札とデメリットと書かれた札

インプラント治療のメリットの一つとして、審美性の高さが挙げられますが、デメリットももちろん存在します。

ここでは、インプラント治療のメリット・デメリットについて解説します。

インプラント治療のメリット

インプラント治療のメリットは、以下のとおりです。

審美性に優れている

インプラント治療の大きなメリットは、審美性に優れている点です。

保険適用のレジンは、黄ばみが目立つ、入れ歯の場合は口を開けたときに金属が目立つなどのデメリットがあります。インプラントは、天然の歯の色調や形状にあわせて作成されるため、非常に自然な見た目になります。

インプラントの人工歯には、セラミックやジルコニアなどの素材が使われることが多いです。天然の歯に近い色味と質感を持ち、自然で美しい笑顔を取り戻すことができるでしょう。見た目をこだわりたい方にとって、インプラントは理想的な治療といえます。

ほかの歯への影響が少ない

ブリッジの場合、健康な歯を削る必要があります。入れ歯は、固定の際に隣の歯を締め付けるため、負担が少なくありません。

しかし、インプラントは、直接顎の骨に取り付けるため周囲の健康な歯を支えとせず、独立した状態に仕上がります。ご自身の歯の負担を減らしたいと考えている方は、インプラント治療がおすすめです。

しっかり噛める

インプラントは、自分の歯と同じようにしっかりと噛むことが可能です。

入れ歯を使用すると、食事の際の違和感や、入れ歯に食べ物が挟まるなどの問題に悩まされることがあります。インプラントなら、味も食感も大きく損なわれることはありません。

インプラントの素材として多く使われるチタンは、骨と結合しやすく、耐久性があります。違和感なくしっかりと噛むことができるのは、大きなメリットといえるでしょう。

骨が痩せることを防げる

天然の歯が抜けると、歯根があった部分の顎の骨は時間とともに痩せていきます。骨は、刺激を受けることで健康を保つ性質があるため、歯が抜けて刺激が与えられなくなった骨は痩せるのです。

インプラント治療では、インプラント体が直接顎の骨に埋め込まれます。インプラントが顎の骨へ刺激を与え、骨が痩せることを防ぐ役割も果たしています。

丈夫で長持ちする

インプラント体はチタン製で、非常に頑丈で耐久性があります。適切なケアと定期的なメンテナンスを行うことで、インプラントは10年以上、場合によっては一生機能するとされています。

入れ歯やブリッジと比較すると、非常に寿命が長いといえるでしょう。

歯磨きが容易になる

入れ歯の場合、通常の歯磨きに加え、入れ歯のお手入れが必要ですが、インプラントの歯は天然の歯とほぼ同じ方法で歯磨きができます。

ただし、インプラントはインプラント周囲炎のリスクがあることから、歯間ブラシやフロスなども使って丁寧に磨くことが重要です。

インプラント治療のデメリット

インプラント治療のデメリットは、以下のとおりです。

治療費が高い

インプラント治療は、自費診療のため治療費が高額です。治療費が高額な理由には、最新の設備と高度な技術が必要なことも関係しているでしょう。

また、インプラントは機能を維持するために定期的なメンテナンスが不可欠です。手術の費用だけでなく、術後の定期健診にも費用が発生します。インプラント治療を検討する際は、治療の費用だけでなく、長期的なメンテナンスにかかる費用も考慮しなければなりません。

治療期間が長い

インプラント治療は、手術だけでなく、抜糸や仮歯・人工歯の装着のために通院が必要です。治療全体の通院回数は、5回程度でしょう。

また、インプラント体が骨と結合し、安定するまでには2〜3か月程度の時間が必要です。そのため、全体の治療期間は、一般的に6か月程度といえるでしょう。

身体の負担が大きい

インプラント治療は、手術を伴う治療法です。歯茎を切開し、顎の骨に穴をあけて直接インプラントを埋め込むため、ほかの歯科治療に比べて身体に大きな負担がかかります。手術には麻酔を使用するため、手術中に痛みを感じることはありません。

しかし、術後に麻酔の効果が切れると痛みを感じるでしょう。治療後は鎮痛剤を処方するのが一般的ですが、傷が癒えるまでは痛みをコントロールしながら生活しなければなりません。また、骨に穴をあけることから、治療後の回復期間が長くなる場合が多いです。

糖尿病などの持病がある方は、傷の治りが遅くなりやすいこと、感染症のリスクが高いことから、インプラント治療が受けられない可能性もあります。

感染症のリスクがある

インプラント治療における感染症として最も注意が必要なのが、骨を溶かす可能性のある「インプラント周囲炎」です。

インプラント周囲炎は、インプラントの歯周病ともいわれ、進行するとインプラントを失う危険性もあります。歯周病と同様、初期では自覚症状がない場合が多いため、気づいたときには病気がすでに進行している可能性が高いです。

治療終了後も定期的にメンテナンスを受けて、予防に努めましょう。

治療後もメンテナンスが必要になる

インプラント治療は手術を受けて終わりではありません。治療後も、インプラントの定着状態や、人工歯の状態、噛み合わせの確認などを行い、必要に応じて処置が必要です。

治療後の通院は、一般的には3〜6か月に1回程度が推奨されています。定期健診を受けることで、トラブルの早期発見や早期治療につながり、インプラントを長期にわたって保てるでしょう。

インプラント治療の流れ

スタートと書かれた積み木からゴールと書かれた積み木への道

インプラント治療の流れは、以下のとおりです。

カウンセリングを受ける

まずは患者さまの希望を伺い、口腔内の健康状態を評価します。レントゲンやCT撮影も行うでしょう。

治療計画を立てる

診察結果から治療計画を立てます。

歯科医師から説明を受けて、インプラントの位置や数、どのような人工歯を使用するかを決めましょう。

インプラントを埋め込む

麻酔を行い、歯茎を切開し顎の骨に穴をあけたら、インプラント体を埋め込みます。埋入が完了したら、歯茎を縫合します。

仮歯の装着

インプラントが顎の骨に結合するまでの間、仮歯を装着するのが一般的です。

仮歯は、見た目を改善し、傷口を保護する役割があります。

人工歯の装着

インプラント体が顎の骨にしっかりと固定されたことを確認し、人工歯を取り付けます。

インプラント治療がおすすめの方

患者の要望を聞いてメモする歯科衛生士

インプラント治療は高額ですが、メリットの多い治療法です。以下、インプラント治療がおすすめの方をご紹介します。

審美性を重視したい方

インプラント治療は、失った歯を自然な見た目で再現することが可能です。天然の歯と見分けがつかないほど自然な仕上がりになるため、見た目を重視したい方に適しています。

ほかの健康な歯を傷つけたくない方

インプラントは、直接顎の骨に固定するため、周りの健康な歯を傷つけるリスクを最小限に抑えられます。

しっかりとした噛み心地を希望する方

インプラントは、顎の骨に固定されるため、入れ歯のような不安定さがほとんどありません。自分の歯のようにしっかりと噛むことができ、食事の楽しみを取り戻すことが可能です。

治療後も定期的に通院ができる方

インプラント治療後は、感染症のリスクが高まることから、定期的なメンテナンスが必要です。治療後も定期的に通院できる方は、インプラント治療が向いています。

インプラント治療の費用と保険適用

机の上に置かれた手帳とペンと電卓

インプラント治療は健康保険の適用外になることが多いです。保険適用になる例もありますが、ほとんどの患者さまは自費診療となるでしょう。

インプラント治療は、高度な技術と精密な機器、質の高い材料を必要とするため、治療費用は高額です。治療費は、クリニックや使用する材料、治療法、症例によって大きく異なりますが、1本あたり300,000〜400,000円が相場です。

インプラント治療は、高い機能性と耐久性から、長期的に考えればコストパフォーマンスが高いといえます。自身のライフスタイルや経済状況を考慮して、治療法を選択しましょう。

インプラント治療における注意点

注意と書かれた黒板を持つ女性

インプラント治療はメリットの多い治療法ですが、リスクも存在します。ここでは、インプラント治療における注意点をご説明します。

インプラント周囲炎を発症する可能性がある

インプラントは、天然の歯と違い、歯根膜が存在しないため、細菌が侵入しやすい状態です。口腔ケアやメンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎を発症するでしょう。

インプラントは感染の広がりが速いため、治療後は丁寧な歯磨きと定期的なクリーニングが重要です。

金属アレルギーの方は事前に申告する

インプラント治療に使用される素材には、チタンが含まれています。

金属アレルギーがある方は使用できないため、必ず治療前にアレルギーの有無を歯科医師に伝えましょう。

十分な骨量がないとインプラントとの結合がうまくいかない

インプラントは顎の骨に固定するため、骨量が不足していると適切に固定できません。

骨の量が不十分な場合は、骨造成などの追加の治療が必要です。

高血圧や糖尿病がある方は治療が受けられないことがある

高血圧や糖尿病などの全身疾患は、インプラントの治療成功率に影響を及ぼす可能性があります。ほかの治療法が適している場合もあるでしょう。

まとめ

インプラントの歯の模型を持って見せる男性歯科医師

インプラント治療のメリットは、天然の歯のような自然な見た目です。顎の骨に固定するため安定性が高く、食事を今までどおり楽しめることも特徴でしょう。ほかの治療法と比較すると費用は高額ですが、適切なケアを行えば10〜15年以上長持ちするため、長期的な視点で考えると大きなデメリットにはなりません。

ただし、インプラントは歯根膜を失うため、通常の歯に比べて細菌感染のリスクが高まります。インプラント歯周炎を発症すると最悪の場合、インプラントを抜くことになります。また、進行も速いため迅速な治療が重要です。

インプラント治療後は毎日の歯磨きを怠ってはいけません。トラブルの予防・早期発見のために、定期的な通院も必要です。インプラントはメリットの多い治療法ですが、リスクやデメリットも事前に理解して治療を検討してみてはいかがでしょうか。

インプラントを検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

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