セラミックはなぜ高い?高額でも選ばれる理由と値段を抑える方法

セラミックはなぜ高い?高額でも選ばれる理由と値段を抑える方法

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

セラミックが高いというイメージ

セラミックは見た目が良い素材、というイメージを多くの人が持っているかもしれません。高額にも関わらずセラミックが選ばれる理由について、疑問に思ったことはありませんか。

今回は、セラミックの種類ごとの値段や、セラミックが高い理由、セラミックが選ばれる理由などについてくわしく解説していきます。

セラミックが高い理由

セラミックが高い理由イメージ

セラミックが高い理由は、おもに以下の3つが考えられます。

  • 自費診療だから
  • 材料費が高いから
  • 製作に手間とコストがかかるから

それぞれくわしくみていきましょう。

自費診療だから

銀歯や歯科用プラスチックのレジンなどで歯を補う場合は、保険診療となるので費用の1〜3割を負担すれば治療を受けられます。

しかし、セラミック治療は基本的に健康保険の対象外となるため、費用は全額自己負担になります。また、自由診療なので歯科クリニックごとに自由に費用を決められ、クリニックごとに費用が大きく異なることも特徴です。

材料費が高いから

セラミックの材料自体が高額であることも理由の一つです。セラミックは見た目が良いだけでなく、汚れが付着しづらかったり、変形・変色も起こりにくかったりとさまざまなメリットのある素材です。そのため、保険適用の素材と比べより素材の値段も高額になるのです。

また、セラミックを接着するときのセメントには、レジンセメントと呼ばれる劣化が起こりにくく歯との密着力が高いものを使用します。型取りの際には精度の高いシリコン製の印象材を使用するなど、セラミック本体以外の部分でも費用がかかっています。

製作に手間とコストがかかるから

セラミックの型取りが終わったら、その模型をもとに歯科技工士と呼ばれる専門の技術者がセラミックの被せ物や詰め物を製作します。一つ一つ手作業で製作されるため高い技術が必要になり、その分技術料が多く発生します。

また、セラミックの製作の精度をより高くするために最新の設備を揃えている技工所もあります。そのような技工所に依頼すると、品質の良いセラミックが完成しますが、技工所に支払う技工代が高額になるでしょう。

セラミックの種類と値段

セラミックの種類と値段のイメージ

一言にセラミックといっても、さまざまな種類があります。次はセラミックの種類と値段について確認していきましょう。

オールセラミック

100%セラミックでできた詰め物・被せ物です。色調を細かく調整できるだけでなく、天然歯が持つ透明感や艶を再現できるため非常に審美性が高いことが特徴です。

詰め物の場合は4〜8万円程度、被せ物は8〜18万円程度が相場です。

ジルコニア

オールセラミックよりも強度が高い素材です。人工ダイアモンドと呼ばれるほどの強度があり、奥歯などの力がかかりやすい場所や、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方に使用することが多いです。

費用相場は、詰め物が4〜10万円程度、被せ物が10〜20万円程度です。

ハイブリッドセラミック

セラミックとレジンを混ぜて作られた素材です。レジンが入っているので他のセラミック素材よりも安価なことが特徴です。条件を満たせば、保険適用で受けることが可能な場合もあります。

ただし、レジンが入っているため経年劣化したり飲食物によって着色したりすることがあります。

詰め物の場合は2〜5万円程度、被せ物の場合は4~10万円程度が費用相場です。

メタルボンド

内側が金属、外側がセラミックでできた被せ物です。金属を土台とするため非常に強度が高いことが特徴でしょう。奥歯にも問題なく使用できます。

ただし、金属アレルギーの方は使用できません。金属イオンが溶け出すことで歯茎が黒ずむメタルタトゥーのリスクもあります。

費用の相場は8〜15万円程度です。

ラミネートベニア

セラミックでできた薄い板を歯の表面に貼り付ける治療方法です。歯の形を整えたり、歯の色を白くしたり、見た目だけを改善させる審美治療に分類されます。

費用の相場は5〜15万円程度です。

高くてもセラミックが選ばれるのはなぜ?

高くてもセラミックが選ばれる理由を考えている人

セラミックは、費用が高額になるにもかかわらず選択する方が多いです。歯科医師からセラミックを勧められた経験がある人もいるのではないでしょうか。

高くてもセラミックが選ばれる理由をみていきましょう。

  • 虫歯になりにくい
  • 長持ちする
  • 歯茎の変色が起こりにくい

一つずつ解説していきます。

虫歯になりにくい

一度治療をした歯は、何もしていない健康な歯に比べて虫歯になりやすいです。

しかし、セラミックの詰め物や被せ物をした歯は、銀歯やレジンで治療した歯と比べると虫歯が再発するリスクを抑えられるといわれています。セラミックは汚れがつきにくく、変形しにくい素材だからです。

セラミックはレジンや銀歯と比べて表面がツルツルとしていて、食べかすなどの汚れがつきづらいです。汚れがついても、ブラッシングで簡単に落とせます。

虫歯は、歯の表面に付着するプラークの中にいる細菌が繁殖することが原因で起こります。ツルツルとしたセラミックの素材はプラークが付着しにくいため、細菌繁殖が抑えられるのです。

また、銀歯は硬いので割れにくいというメリットがありますが、素材自体が変形する可能性があります。変形すると歯と詰め物・被せ物の間に隙間が生じ、細菌が侵入して虫歯になるリスクが高まります。

セラミックは変形をほとんど起こさないので、虫歯になりにくいのです。

長持ちする

虫歯になりにくいことは、セラミックがやり直しになる可能性が低いということです。セラミックを長く使えるので、作り直しのために歯科医院を受診する回数を減らせます。セラミックは変色も起こりづらいので、審美性の低下から作り直すこともほとんどありません。

一般的に、セラミックの寿命は10〜15年程度といわれています。適切なセルフケアと定期メンテナンスをしっかり行っていれば、長期間使える可能性があるのです。

歯茎の変色が起こりにくい

セラミックは金属を使用しないので、金属の溶け出しによる歯茎の黒ずみの心配がありません。銀歯の場合、金属が溶け出すことで歯茎が黒ずみ、審美性が低下することがあります。

一度黒くなった歯茎は、レーザー治療などの特殊な処置を受けなければ改善が難しいといわれています。金属は、歯茎の見た目にも影響を与えるリスクがあることを覚えておきましょう。

ただし、セラミックの中でも、内側に金属を使用するメタルボンドの場合は注意が必要です。

セラミックの値段を抑えるには

セラミックの費用を抑えるため医療費控除申請をしている様子

最後に、セラミックの値段を抑えるためにできることを確認しておきましょう。

  • 複数の歯科クリニックの費用を比較する
  • ハイブリッドセラミックを選ぶ
  • 医療費控除を利用する

それぞれ解説していきます。

複数の歯科クリニックの費用を比較する

セラミック治療は自由診療のため、費用は一律ではありません。歯科クリニックごとに自由に値段を設定できます。

そのため、複数のクリニックの費用を比較して、その中から希望にあう歯科医院を選ぶのも一つの手です。セラミックの費用をホームページに掲載している歯科クリニックも多いので、いくつか確認してみるといいでしょう。

ただし、値段が高いクリニックのセラミックが悪いというわけではありません。費用が高額になる分、設備や素材にこだわっているケースもあります。

ハイブリッドセラミックを選ぶ

セラミックの中でも、レジンとセラミックを混ぜているハイブリッドセラミックを選べば費用の負担を抑えられます。オールセラミックやジルコニに比べると耐久性や審美性は劣りますが、少しでも安くセラミックを入れたい方には適しているかもしれません。

また、ハイブリッドセラミックは一定の条件を満たしていれば、保険適用で治療可能です。一度歯科クリニックで健康保険が適用されるかどうか確認してみるといいでしょう。

医療費控除を利用する

セラミック治療は、医療費控除の対象となる場合があります。

医療費控除とは、1年間(1月1日から12月31日)の間にかかった医療費の合計が10万円を超えた場合に所得控除が受けられる制度です。総所得金額が200万円未満の方の場合は、総所得金額の5%を超えた場合に対象になります。

見た目を良くすることが目的のセラミック治療は医療費控除の対象外ですが、治療目的であれば対象となる場合があります。セラミックの費用が安くなるわけではありませんが、制度を利用すれば、税金の一部が戻ってくるので経済的な負担を軽減できます。

まとめ

セラミック治療で綺麗な口元になった人

セラミックが高額になる理由には、自費診療であること、材料費が高いことなどが挙げられます。高額になるにも関わらず多くの人がセラミックを選ぶのは、虫歯になりにくい、長持ちする、歯茎の変色が起こりにくいなど、値段の高さを上回るメリットがあるためでしょう。

種類によって費用や特徴が異なるため、一度お近くの歯科クリニックで相談してみましょう。

セラミック治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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