失った前歯をインプラントに!治療のメリットや費用を解説!

お知らせ

失った前歯をインプラントに!治療のメリットや費用を解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

前歯がインプラントの人

前歯の欠損は、見た目の問題だけでなく、発音や咀嚼にも影響を与えます。適切に治療法を選択することが重要です。

インプラントは天然の歯に近い見た目と機能を提供し、周囲の健康な歯を守ることができる方法です。

しかし、治療の難易度や費用面は考慮する必要があるでしょう。

この記事では、失った前歯をインプラントにするメリットや、それに伴う費用について詳しく解説します。また、治療中の歯がない期間やメンテナンスの重要性など、治療前に理解しておくべき点についても触れていきます。

前歯を失った場合の治療法とは?

前歯がない人

前歯を失った場合の主な治療法は、インプラント、入れ歯、ブリッジです。インプラントは保険適用外ですが、天然歯のような見た目と機能を実現できることから多くの人に選択されている治療法です。

一方、入れ歯やブリッジは、インプラントに比べて機能性が劣ります。治療期間の短さや保険が適用されるなどのメリットがあります。

それぞれの特徴をご紹介します。

インプラント

インプラントは、前歯を失った際に選択する方が多い治療法です。前歯は人の目につきやすい部分なので、審美性が求められます。

インプラントの人工歯には審美性が高いセラミックを使用することが多いので、自然な見た目を再現できます。

顎の骨に人工歯根を埋め込み、骨としっかりと結合させます。そのため、入れ歯やブリッジと比較すると、強く噛むことが可能です。

入れ歯

入れ歯は、前歯が一本だけ失われた場合から、全ての歯が失われた場合まで、幅広いケースに対応可能な治療法です。前歯が一本欠損した際は、隣接する歯に金属のバネを掛けて固定します。

ブリッジのように隣の歯を削る必要はありませんが、金属のバネが見えるため、見た目が気になることもあるでしょう。

入れ歯の大きな特徴は、ブリッジやインプラントと異なり、取り外しが可能であることです。洗浄液に浸して保管するため清潔に保つことができます。

一方で、紛失・破損のリスクが伴います。また、適切に調整していないと、噛む際に入れ歯がずれることもあります。

入れ歯を安全・快適に使用するためには、定期的なメンテナンスが重要です。

ブリッジ

ブリッジは、欠損した歯の両サイドに健康な歯が残っている場合に適用される治療法です。残っている歯に金属の冠をかぶせ、欠損部分の人工歯を作製して接続します。

ただし、ブリッジを支えるために健康な歯を削る必要があります。その歯が虫歯などの問題を抱えていない場合、健康な歯を削ることになるため推奨されないこともあります。

ブリッジは、前歯一本のみの治療は可能ですが、二本や三本となると慎重に考慮する必要があります。ブリッジによって残った歯に過度な負担がかかる可能性があるためです。

過度な負担がかかるということは、その歯の寿命に影響を与えるということです。ブリッジは比較的安価に質の高い人工歯が作製できますが、デメリットも十分に考慮する必要があります。

前歯のインプラント治療は難しいって本当?

前歯のインプラント治療は難しいか考える女性

よく前歯のインプラントは難しいという話を聞きます。なぜ、奥歯と前歯では治療の難易度が異なるのでしょうか。

ここでは、前歯のインプラント治療は難しいといわれる理由について解説します。

骨が薄い

前歯のインプラント治療が難しいとされる主な理由は、前歯の顎の骨が奥歯に比べて薄いことです。骨が痩せやすいことも影響しているでしょう。

インプラントを埋め込むには、顎の骨に適切な大きさの穴を開けなければなりません。前歯部分は骨が薄く、特に抜歯後に時間が経過していると、顎の骨がさらに痩せてしまうことがあります。

このため、前歯のインプラント治療では、骨造成という骨を増やす治療が必要になることが多いです。骨造成は非常に高度な技術を要する治療です。骨造成を行える医院は限られているため、前歯の治療は難易度が高くなるとされているのです。

高い審美性が求められる

前歯のインプラント治療は口を開けた際に目立つため、機能性だけでなく高い審美性が求められます。骨の減少などに適切な対応をせずにインプラント治療を進めると、治療完了時に違和感のある見た目になるかもしれません。

さらに、前述したように前歯の顎の骨は薄く、時間が経過するとさらに痩せやすい特徴を持っています。これが原因で、治療後に審美的な問題が生じることがあります。

例えば、骨の痩せによる歯茎の下がりが進行すると、歯が異常に長く見えることがあります。インプラントの土台である人工歯根が露出することもあるでしょう。

前歯のインプラント治療は細心の注意を要し、高い技術力が求められるのです。

前歯をインプラントにするメリット

前歯がきれいな女性

前歯を補う治療法は、インプラント以外にも入れ歯やブリッジがあることをご説明しました。また、前歯のインプラント治療は難しいと言われています。

しかし、それでも前歯をインプラントにするメリットは多くあります。

見た目が自然

前歯をインプラントにする最大のメリットは、自然な見た目を実現できることです。前歯は笑ったり、会話する際に目立つため、その見た目は特に重要です。

入れ歯などの他の治療法では、金属のバネなどが見えてしまい、審美的な問題が生じることがあります。

しかし、インプラントは天然の歯とほぼ同じ見た目を持つ人工歯を、金属のバネやその他の部品を使用せずに装着できます。非常に自然な見た目に仕上がるので、会話や食事をする際の違和感を大きく軽減できるでしょう。

天然歯のような噛み心地

インプラントのメリットの一つは、天然歯と同等の咀嚼力を持つ点です。インプラントは顎の骨と直接結合されるため、天然歯と同様に使用できます。

咀嚼力が保たれることは、食事の楽しみを維持するために重要です。また、顎の骨や、咀嚼力が加わる頭蓋骨の骨を痩せさせないためにも必要とされます。

骨は刺激を受けて成長するため、咀嚼力が直接伝わるインプラントは、骨が痩せにくくなるのです。これは、長期的な口腔の健康を維持する上で非常に重要な要素です。

発音しやすい

インプラントのもう一つのメリットは、入れ歯と比べて発音しやすいことです。入れ歯では、厚みや薄さ、位置、高さの違いなど、さまざまな要因によって発音が難しくなることがあります。舌の動きが制限されたり、歯の位置関係が少し変わるだけで発音に影響を及ぼすのです。

しかし、インプラントでは、口内で舌が動くスペースが狭くなることはありません。発音に影響が出ることはほとんどないでしょう。インプラントを用いることで、天然歯の時と同じようにスムーズに会話できます。

健康な歯を削る必要がない

インプラントはブリッジと異なり、周囲の健康な歯を削る必要がありません。ブリッジ治療では、義歯を装着するために隣接する健康な歯を削る必要があります。

インプラントは独立して治療できるので、周囲の健康な歯をそのまま残すことができます。

健康な歯を温存することは非常に重要です。特に前歯は他人から見えやすい部分であり、そのままの健康な状態を維持できることは大きなメリットと言えます。

前歯をインプラントにするデメリット

前歯をインプラントにするデメリットイメージ

インプラントはメリットの多い治療法ですが、デメリットがないわけではありません。以下に、前歯をインプラントにするデメリットをご紹介します。

アバットメントが露出する可能性がある

インプラント治療のデメリットとして、埋入後の骨の破壊や吸収が進行すると、歯肉が痩せたように見えることが挙げられます。人工歯の露出範囲が広がる可能性があるのです。

最悪の場合、人工歯とインプラント体の接合部分が見えるようになるでしょう。

費用が高額

ブリッジや部分入れ歯の治療費は、保険適用の対象となることが多いです。インプラント治療については、生まれつきの欠損や事故による顎の骨の欠損など特定のケースを除き、保険適用外となります。

さらに、インプラントに使用される素材である純チタンは高価なので、インプラント治療の費用が高額になることが多いです。前歯のインプラント治療を検討する際は、治療の費用についても十分に考慮し、経済的な準備を整えることが重要です。

定期的なメンテナンスが必要

インプラントは虫歯になることはありませんが、細菌感染によって歯周病と似た症状を示す「インプラント周囲炎」を発症するリスクがあります。インプラントの寿命を延ばすためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。

定期的なメンテナンスは、インプラントの健康を維持するために非常に重要です。通院の時間や費用を確保しなければならないので、患者様にとって負担になることもあるでしょう。

インプラント治療中に前歯がない期間はある?

インプラント治療中に前歯がない期間のイメージ

インプラント治療を行う際、一時的に歯がない期間が生じます。インプラント体と呼ばれる人工歯根が顎の骨に結合し、体に適応して馴染むまでに時間が必要なためです。

人工歯根が顎に馴染むまでの間が、いわゆる歯がない期間です。一般的には待機期間と呼ばれます。

通常、インプラント治療における待機期間は、2~6か月程度です。待機期間の長さは、顎の骨の状態に依存します。

顎の骨が丈夫で厚みや深さが十分ある場合は、待機期間が短くなる傾向があります。顎の骨が薄い場合には骨造成という追加の処置が必要となり、待機期間が長引くかもしれません。

前歯をインプラントにする場合にかかる費用

前歯をインプラントにする場合にかかる費用イメージ

前歯のインプラント治療は、一般的に高額な費用がかかるとされています。相場は一本あたり約40~55万円程度です。

インプラント体の原価が非常に高いこと、製造に手間がかかること、そしてインプラント手術に関連する設備費用が、インプラント治療の費用に影響しています。最近はデジタル化が進んでおり、医院側の設備投資が高額になっていることも原因でしょう。

まとめ

前歯がインプラントの女性

失った前歯を補う方法の一つとして、インプラント治療が挙げられます。自然な見た目に仕上がるだけでなく、天然歯と同等の咀嚼力を持つことが特徴です。

周囲の健康な歯を削る必要がないため、口腔健康を長期的に維持できるでしょう。

しかし、前歯のインプラント治療は難易度が高く、特に顎の骨が薄い場合は骨造成など追加の処置が必要になることがあります。また、インプラント治療中、一時的に歯がない期間が発生することも理解しておきましょう。

インプラントは、見た目と機能性の両面で大きなメリットがある治療です。治療には高い技術、時間、費用が必要なので、治療を受ける際にはこれらを十分に検討して準備することが重要です。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

日付:  カテゴリ:歯のコラム and tagged , ,

インプラントと入れ歯の違いとは?特徴や費用など比較して解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントと入れ歯の比較をする女性

何らかの理由で歯を失ってしまった際は、歯科医師より入れ歯やブリッジ、インプラントなどの選択肢を提示されるでしょう。患者さまの体や口腔の状態によっては入れ歯かブリッジしか選べませんが、患者さまが望めば自由診療のインプラントも選べる場合が多いです。

インプラントと入れ歯、どちらがいいのか迷う方は多いのではないでしょうか。費用面、機能面、見た目など、大きく差があります。

今回は、それぞれの特徴やメリットとデメリットを比較しながら、解説します。

インプラントとは?

インプラント

インプラントとは、歯を失った箇所に人工歯根(インプラント体)を埋入し、その上に人工歯をかぶせる治療です。基本的には自由診療の治療であり、費用の相場は1本15万~50万円です。

インプラント体を埋入するための外科手術が必要で、費用も高額な治療です。ハードルが高いかもしれませんが、以下のように多数のメリットがあります。

天然歯のように噛める

インプラントは入れ歯やブリッジとは異なり、直接骨にインプラント体を埋入します。歯根部分から再現するため、入れ歯やブリッジのようにずれてしまうことがなく噛みやすいです。

天然の歯のような噛み心地にこだわる場合は、インプラントが適しているかもしれません。

見た目が自然で目立たない

インプラントの被せ物は、セラミックなど天然の歯のような白さのものが使用されます。そのため、見た目は非常に自然で目立ちません。

隣接した歯に負担をかけない

ブリッジや入れ歯の場合、隣接している歯に金属の金具をひっかけて固定します。そのため、周囲の歯に負担がかかってしまいます。

しかし、インプラントは自立しているため、周囲の歯に負担をかけません。

顎の骨が痩せるのを予防する

歯を失うと、顎の骨は徐々に痩せてしまいます。インプラント体を埋め込むことで骨に刺激を与えるので、顎の骨は痩せにくくなります。

入れ歯とは?

入れ歯

入れ歯には、保険診療のものと自由診療のものがあります。それぞれ以下のような特徴があります。

保険診療の入れ歯

保険診療の入れ歯の素材はレジンです。総入れ歯は歯茎にのっているだけですが、部分入れ歯には、固定するための金具があります。

保険診療の入れ歯は分厚いため、着け心地がよくありません。また、食べ物や飲み物などの温度が感じにくくなってしまいます。

金属部分が目立つので、見た目もよくありません。

最大のメリットは費用で、総入れ歯は1万5,000円前後、部分入れ歯が5,000~1万5,000円です。また、修理がしやすい点も特徴でしょう。

自由診療の入れ歯

自由診療の入れ歯には、さまざまな素材が使用されます。形もそれぞれ異なります。自分に合ったものを選択できることが、保険診療の入れ歯にはないメリットといえるでしょう。

床部分が金属になっている金属床義歯は、フィット感がよく熱伝導も優れているので、飲食した際の温度もわかりやすいです。他には、金属ではなく、歯茎に近い色のレジンでバネが作られており、見た目のよいノンクラスプデンジャーなどがあります。

自由診療の場合、総入れ歯は20万~50万円、部分入れ歯は15万~30万円です。保険診療よりも見た目や機能性、装着感も優れていますが、治療費は高くなります。

インプラントと入れ歯の違いとは?

インプラントと入れ歯の違いを比較

インプラントと入れ歯の違いについてまとめました。

<インプラントと入れ歯の違い>

治療法 インプラント 入れ歯
費用 1本15万~50万円 保険診療:5,000~1万5,000円
自由診療:15万~30万円
治療期間 2~3ヶ月 1ヶ月
噛みやすさ 天然歯のように噛める 天然歯より噛みにくい
見た目 天然歯とあまり変わらない 金属のバネを使用している場合は目立つ
治療の負担 外科手術が必要 外科手術の必要はない
味覚への影響 影響なし 温度が感じにくいものもある
お手入れ インプラント周囲炎への注意は必要 取り外して手軽にお手入れ可能

インプラントが適している方とは?

歯並びが気になる女性

インプラントと入れ歯では、費用や治療の負担、使い勝手などが非常に異なります。そのため、自分にとってどちらが適しているか熟考して選択しましょう。

インプラントを選択する方は、以下の特徴があります。

口腔機能を重視する方

インプラントは人工歯根を直接顎の骨に埋入して固定します。そのため、天然の歯のように噛みやすいです。

また、発音もしやすく、歯を失ったことによる口腔機能への悪影響を軽減できます。しっかり噛める・話せることは、健康寿命にもつながる重要な要素です。

口腔機能、ひいては健康面を考慮する方は、インプラントを選択する傾向があります。

口元の美しさにこだわる方

入れ歯は口を開けた際に目立ってしまうため、それが気になる方も少なくないでしょう。入れ歯が気になって、口を開けて話をしたり笑ったりするのをためらうようになる場合もあります。

歯を失う以前と変わらない美しい口元でいたいと考えている場合、インプラントが適しているかもしれません。

食事を楽しみたい方

温度を感じやすい入れ歯もありますが、保険診療の入れ歯の場合は温度を感じにくいです。そのため、入れ歯にしてから味が変わったような気がするという方も少なくありません。

天然の歯の時と変わらずに食事を楽しみたい方は、インプラントを選ぶことが多いです。

健康な天然の歯を維持したい方

インプラントは自立しているため、周囲の健康な歯に負担がかかりません。できる限り健康な天然の歯を維持したい場合は、インプラントを選ぶとよいかもしれません。

顎の骨を守りたい方

歯を失うと顎の骨は痩せていってしまいますが、インプラントを埋入することでそれを防げます。大切な歯の土台となる顎の骨を守るためにも、インプラント埋入は有効といえます。

入れ歯が適している方とは?

費用を抑えるイメージ

入れ歯を選択する方には、以下の特徴があります。

費用を抑えたい方

特に保険診療の入れ歯を選択した場合、費用を抑えられます。インプラントが1本15万円以上かかるのに対し、入れ歯の場合は1万円前後です。

インプラントは高いため「インプラントにすべきか不安を感じる」「とりあえず入れ歯で使い心地を確認したい」という方も、入れ歯を選択する傾向があります。

外科手術を受けられない方

インプラントの埋入手術に抵抗を感じる方もいるでしょう。手術への恐怖心が強い方は、笑気麻酔や静脈鎮静法を選択できる歯科医院で手術を受けることも検討するとよいかもしれません。

また、糖尿病や高血圧など、全身状態がよくない方などは、リスクを考えてインプラント手術を避けることもあります。インプラントを埋入するには骨に厚みが必要なため、骨粗しょう症の方もインプラントを埋入できないことがあります。

すべての歯を失った方

すべての歯を失って即急に口腔機能を取り戻したい場合は、入れ歯を選択する方が多いです。すべての歯をインプラントにするには費用の負担が大きく、治療期間もかかってしまうためです。

すべての歯を失った場合は、早く口腔機能を回復できる総入れ歯を第一選択にする傾向があります。治療期間の面から、1本の歯であっても入れ歯のほうが早く終わり、修理も簡単にできるというメリットもあります。

まとめ

インプラントと入れ歯の違いを説明する女性

歯を失った際の選択肢としてインプラントと入れ歯がありますが、費用、機能、見た目などが大きく異なります。機能面や見た目、将来的な健康を考えれば、インプラントが優れているといえるでしょう。

しかし、費用や治療期間、外科手術が必要という点で迷う方は多いです。

入れ歯やインプラントは人工物ではありますが、天然の歯の代わりとなって長い間使い続けるものです。治療後だけではなく将来を見越して考えましょう。

インプラントや入れ歯を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

日付:  カテゴリ:歯のコラム and tagged ,

金属アレルギーの方でも大丈夫?安心して使用できるセラミックとは?

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

セラミック治療に疑問がある人

「金属アレルギーでもセラミック治療は受けられる?」「金属アレルギーが心配だけどセラミック治療を受けたい場合はどうしたらいい?」など疑問をおもちの方がいるのではないでしょうか。

セラミックにはさまざまな種類があります。金属アレルギーの方でも安心して使用できるセラミックはあるのでしょうか。

今回は、金属アレルギーの方でもセラミック治療は受けられるのか解説します。金属アレルギーの原因や歯科治療における金属アレルギーの症状についても言及していますので、ぜひ参考にしてください。

セラミック治療とは?

セラミック治療の説明

セラミック治療とは、陶器素材のセラミックを使用した被せ物・詰め物で歯を補う治療法のことです。セラミックは白くて透明感があるため、審美性が高いのが特徴です。

保険が適用される銀歯は金属であるため、温度変化により変形しやすいといわれています。また、汚れを吸着しやすい特徴があることから、虫歯が再発しやすく、長持ちしにくいのです。

その点、セラミックは汚れを吸着しにくいうえ、温度変化により膨張・収縮しないという特徴があります。そのため、虫歯になりにくく、長持ちしやすいのです。

セラミックは自費診療のため費用がかかるものの、審美的にも機能的にも優れた素材といえるでしょう。

金属アレルギーの方でもセラミック治療は受けられる?

金属アレルギーで悩む人

金属アレルギーの方でもセラミック治療を受けられるのでしょうか。セラミックにはいくつか種類があり、金属を使用していないものを選択すれば金属アレルギーの方でも治療を受けられます。

金属アレルギーの方でも安心して使用できるセラミックの種類と、避けたほうがよいセラミックについては、下記で詳しく解説します。

そもそも金属アレルギーとは?

金属アレルギーの人

金属アレルギーとは、金属に触れることで発疹や腫れなどのアレルギー症状が現れることです。金属が皮膚や粘膜に触れることでアレルギー症状が現れると思われがちですが、汗や唾液によって溶け出した「金属イオン物質」が体内に吸収されることでアレルギー症状が現れます。

歯科治療における金属アレルギーの原因となる金属は、保険診療で使用される金銀パラジウム合金、いわゆる銀歯や矯正装置などで使用されるワイヤー、保険の入れ歯の金具などです。

特に、銀歯は唾液にさらされやすいことから、金属アレルギーを引き起こす可能性があるため注意が必要です。

歯科治療による金属アレルギーの症状

歯科治療によって現れる可能性がある金属アレルギーの症状には、どのようなものがあるのでしょうか。お口の中に現れる症状と全身に現れる症状に分けて解説します。

お口の中に現れる症状

歯科治療によってお口の中に現れる可能性がある金属アレルギーの症状は、以下のとおりです。

  • 頻繁に口内炎ができる
  • 金属周辺の歯茎の発赤・腫れ・爛れ
  • 唇の発赤・腫れ・爛れ
  • 舌の炎症
  • 味覚障害

歯科治療における金属アレルギーの症状はお口の中に出ることが多く、頻繁に口内炎ができたり、金属周辺の粘膜が赤く腫れたり爛れたりすることがあります。また、金属周辺だけでなく、唇や舌、味覚障害が起こることもあるでしょう。

金属アレルギーは金属が唾液に長期間さらされ、時間をかけて金属イオンを吸収することで起こります。

金属アレルギーは症状が出るまでに時間がかかるのが一般的であるため、上記のようなアレルギー症状が現れていても、口内の金属が原因だと気付かないことも珍しくないでしょう。

全身に現れる症状

歯科治療によって全身に現れる可能性がある金属アレルギーの症状は、以下のとおりです。

  • 全身にかゆみ・発赤・発疹
  • 掌蹠膿疱症
  • 頭痛
  • 肩こり
  • めまい

口内の金属が原因で金属アレルギーを発症していても、吸収された金属イオンが体内を巡ることで全身にアレルギー症状が現れることもあります。

全身に現れる金属アレルギーの代表的な症状は、かゆみや発疹、手足に水ぶくれができる掌蹠膿疱症などです。また、金属アレルギーが原因で全身の不調につながることもあります。頭痛や肩こり、めまいなどの場合には、金属アレルギーが原因とは気づきにくいでしょう。

歯科治療前は金属アレルギーでない場合でも、お口の中の金属が原因で金属アレルギーを発症する可能性があります。

金属アレルギーを一度発症すると、アレルギー症状を取り除くのは難しいといわれているため、金属アレルギーの方はもちろん、金属アレルギーが心配な方は、金属を使用した虫歯治療や矯正治療は避けたほうがよいでしょう。

金属アレルギーの方がセラミック治療を受けたい場合は

医師に相談

金属アレルギーの方がセラミックを含めた歯科治療を受ける場合、まずは歯科医師に相談しましょう。金属アレルギーがあることを伝えておくことで、金属アレルギーの方に適した素材・治療法を提案してもらえるためです。

皮膚科で金属アレルギーの診断を受けたことがあり、どの金属でアレルギーが起こるのか特定されている場合には一緒に伝えておくとよいでしょう。

上記で解説したようなアレルギー症状が出たことがある方は、歯科医師に相談した上で皮膚科を受診してアレルギー検査を受けるとよいでしょう。

皮膚科ではパッチテストや血液診断で金属アレルギーの有無・アレルギー症状が出る金属の種類を特定できます。歯科医師に事前に相談し、皮膚科で診断を受けることで安心してセラミック治療が受けられるでしょう。

安心して使用できるセラミック

ジルコニアの歯

ここでは、金属アレルギーの方が安心して使用できる、金属を使用していないセラミックについて解説します。

オールセラミック

オールセラミックとは、セラミックだけで作られた詰め物・被せ物のことです。100%セラミックでできているため、金属アレルギーの心配がありません。

オールセラミックは透明感やツヤがあり、天然歯の色味にも近づけられる素材であるため、セラミックのなかでも審美性に優れた素材だといえます。また、オールセラミックは自分の歯と同じくらいの耐久性があるため、審美的にも機能的にも優れているのがメリットです。

しかし、オールセラミックは、強い衝撃を受けると欠けたり割れたりすることがあるため、噛む力が強い方や歯ぎしり・食いしばりの癖がある方、奥歯などには適応できないことがあります。

ジルコニア

ジルコニアとは人工ダイヤモンドの一つで、セラミックのなかで最も硬い素材です。ジルコニアも金属を使用しないため、金属アレルギーの方でも安心でしょう。

ジルコニアは自分の歯よりも丈夫で硬いという特徴があるため、噛み合わせが強い方や歯ぎしり・食いしばりの癖がある方、奥歯などにも適応できます。

しかし、自分の歯よりも硬くて丈夫な素材であることから、噛み合う歯を傷つける可能性があります。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックとは、レジン(プラスチック)とセラミックを合わせた素材です。レジンとセラミックを混ぜ合わせたものであり、金属を使用していないため、金属アレルギーの方でも安心して使用できるでしょう。

ハイブリッドセラミックのブロックを削って作られる、CAD/CAM冠もあります。CAD/CAM冠は保険が適用されます。

特に、金属アレルギーの方がセラミック治療をする場合、治療箇所が多ければ多いほど費用が高額になりがちです。そのため、保険が適用されるCAD/CAM冠を選ぶことで、費用が抑えられる点はメリットといえるでしょう。

ただし、保険が適用されるCAD/CAM冠には細かい条件があるため、歯科医師の判断が必要です。また、プラスチック素材が混ざっていることで強度が劣るため、欠けたり割れたりしやすい点はデメリットといえるでしょう。

金属アレルギーの方は避けたほうがよいセラミック

金属アレルギーの方は避けたほうがよいイメージ

金属アレルギーの方が避けたほうがよいセラミックの種類は、内側が金属で外側がセラミックのメタルボンドです。メタルボンドは金属に陶器素材のセラミックを焼き付けて作られています。

メタルボンドのメリットは、金属を使用していることにより丈夫で耐久性があることです。

しかし、金属を使用していることから金属アレルギーの方は避けるのがよいでしょう。焼き付けたセラミックが経年劣化により剥がれ、金属フレームがむき出しになることによって金属アレルギーを発症するリスクがあるのです。

まとめ

セラミックの歯

今回は、金属アレルギーの方でもセラミック治療は受けられるのか解説しました。

金属アレルギーの方でも、金属を使用しないオールセラミックやジルコニアなどを選択すれば安心して治療を受けることができます。

しかし、金属を使用しているメタルボンドは金属アレルギーを発症する恐れがあるため避けたほうがよいでしょう。

金属アレルギーの方がセラミックを含めた歯科治療を安心して受けるためには、歯科医師によく相談することが重要です。加えて、皮膚科で金属アレルギーの血液検査やパッチテストを受ける、金属アレルギーの有無などを確認すると安心でしょう。

セラミック治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

日付:  カテゴリ:歯のコラム and tagged , ,

喫煙している方は注意?インプラントに及ぼす影響を詳しく解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

喫煙

過去に歯科医師から歯や歯茎の黒ずみ、歯周病の進行が喫煙と関係していると指摘された人もいるかもしれません。タバコが及ぼす身体への害は広く知られていますが、インプラントにも影響はあるのでしょうか。

もし喫煙がインプラントに悪影響を与えるのなら、インプラントの治療を開始する前に正しい知識を得て、適切に対処する必要があります。

今回は、喫煙がインプラントに与える影響について詳しく解説します。インプラントのメリット・デメリットについてもまとめているので、インプラントを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

インプラントとは?

インプラント治療のイメージ

インプラントとはどのような治療法なのか、メリット・デメリットを含め確認しましょう。

インプラントの特徴

インプラントは、失われた歯を補うために顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を取り付ける治療法です。

同じく失った歯を補うための治療法である入れ歯は、口の中に装着するだけです。食事中にずれることがありますが、インプラントはしっかりと固定されます。

入れ歯に比べると、自分の歯のような自然な使い心地が得られ、メンテナンスによって長期間使用できます。

インプラントが骨と結合するメカニズム

インプラントが骨と結合するのは、オッセオインテグレーションという生体学的な反応によるものです。インプラントの表面と骨が直接接触し、骨細胞がインプラント表面の微細な凹凸に入り込み、骨とインプラントが生体学的に結合する現象のことをいいます。

金属の中でも、特にチタンには骨と結合する性質があることが発見されました。さらに、インプラントの表面には特殊な研磨加工が施されるので、骨細胞が付着しやすいのです。

インプラントの手術直後からインプラント表面に骨細胞が付着し始め、インプラントと骨が一体化していきます。

インプラントの構造

インプラントは大きく分けて、顎の骨に埋め込む人工歯根と、人工歯根と人工歯をつなぐアバットメント、その上に取り付けられる人工歯の3つのパーツで成り立っています。人工歯根はチタンでできており、歯の部分には、セラミックやレジンなどが使われます。

こうした構造によって、インプラントは歯根と歯冠の両方を人工的に再現でき、自然な歯に近い機能と見た目を回復が期待できるのです。

インプラントのメリット

インプラントの大きなメリットは、機能性と審美性の高さです。

自分の歯のように使える

人工歯根と顎の骨が結合するので、自分の歯のようにしっかりと噛む力が得られます。入れ歯やブリッジでは、噛む力が弱くなることや、物が挟まることがありますが、インプラントはそうした問題が起こりません。

自然に会話や食事を楽しめるのはインプラントのメリットです。

審美性の向上

インプラントでは、人工歯にセラミックやジルコニアなどの素材を使います。自然で美しい歯を作ることが可能です。

入れ歯は金属の部分が見えることがありますが、インプラントは本物の歯と見分けがつかないほど自然に仕上がります。笑顔に自信が持てるようになり、精神面にもポジティブな影響を及ぼすでしょう。

他の歯に負担をかけない

インプラントは周囲の健康な歯を削ったり、負担をかけたりすることがありません。長期的にお口の健康を維持できるでしょう。

例えば、ブリッジの場合は、被せ物を装着するために歯を削る必要があります。歯の寿命を縮める可能性がありますが、インプラントでは歯を削る必要はありません。

しっかり噛むことによる健康増進

インプラントによって噛む力が回復するので、咀嚼機能が向上します。食べられる食品の種類が増えるため、栄養バランスを保ちやすいです。

しっかり噛むことは脳の活性化にもつながるでしょう。

インプラントのデメリット

インプラントにはデメリットもあります。外科的な手術を伴うので怖いと感じる人もいるでしょう。また、治療費が比較的高額で、長持ちさせるためにはメンテナンスが必要です。

手術が心理的な負担になる

インプラントでは、顎の骨に人工歯根を埋め込む手術を行います。手術は局所麻酔のもとで行われ、顎の骨には痛覚がないため、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。

ただし、ドリルを使う外科手術のため、手術中に生じる音や振動が伝わることや、出血することがあります。手術後に痛みや腫れが生じる可能性もあります。

人によっては、手術が心理的な負担になることもあるでしょう。

治療費が高額になる

インプラントは保険適用外の治療です。保険適用の入れ歯やブリッジと比べて、経済的な負担は大きくなります。希望する治療が予算内に収まるかどうか確認しなければなりません。

メンテナンスが必要になる

インプラントを長持ちさせるには、定期的なメンテナンスが必要です。歯科医院での専門的な洗浄や、インプラントの状態のチェックを定期的に行います。日々のセルフケアも大切です。

喫煙がインプラントに及ぼす影響

タバコを吸う人

喫煙に健康上のデメリットがあることは広く知られていますが、インプラントに対しても悪影響があります。

ニコチンの影響で血流が悪くなる

タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる作用があります。血管収縮によって血流が悪くなると、体の各部位への酸素や栄養の供給が不足するのです。

口腔内では、血流の低下により歯肉への酸素や栄養の供給が不足し、細胞の活動が低下します。コラーゲンの生成が阻害されて、細胞の再生や傷口の治癒が遅くなるのです。

インプラントは、人工歯根を骨に埋め込み、骨と結合させることで安定します。血流が悪いと、人工歯根の周囲の骨へ酸素や栄養が十分に供給されません。骨の新生が阻害される可能性があります。

唾液が減少する

タバコに含まれるニコチンは、唾液腺の働きを抑制し、唾液の分泌を減少させます。

唾液には、口腔内の清掃作用や抗菌作用、酸性を中和する作用などがあります。喫煙により唾液の分泌が減少すると、これらの機能が低下するでしょう。

例えば、酸性を中和する唾液の働きが弱まれば口腔内が酸性に傾き、歯のエナメル質が溶けやすくなるのです。唾液の抗菌作用が弱まれば、口腔内の細菌の増殖が抑えられず、むし歯や歯周病のリスクが高まります。

免疫力が低下する

タバコに含まれる有害物質は、免疫系にダメージを与えます。タバコの煙にはニコチンのほかにも、一酸化炭素やタールなどの有害物質が含まれます。白血球の機能を低下させることが大きな問題です。

白血球は体内の異物を排除する役割を担っていますが、喫煙によって機能が低下すれば体の防御機能が弱まります。炎症を起こしやすくなり、感染症にもかかりやすくなります。

インプラントの手術における感染リスクが高くなる可能性があるのです。

歯周病が進行しやすい

喫煙は歯周病の進行を促進します。上述したように、喫煙により口腔内の血流が悪化し、免疫力が低下するためです。

歯周病が進行すると、インプラント周囲炎のリスクが高まります。インプラント周囲炎は、インプラントの周りの組織が歯周病菌によって炎症を起こした状態です。

重症化するとインプラントが抜け落ちる可能性があります。インプラントを引き抜いて洗浄する必要が生じることもあるので注意しましょう。

人工歯の変色につながる

タバコに含まれるタールなどの有害物質が人工歯の表面に付着して、変色する可能性があります。人工歯が変色すると、見た目の美しさが損なわれます。

ただし、変色するかどうかは素材によって異なります。例えば、ハイブリッドセラミックは変色しやすく、オールセラミックはほとんど変色しないといわれています。

インプラント治療後も喫煙は控えたほうがいい?

禁煙について考える男性

インプラントの治療後も、喫煙は控えたほうがいいでしょう。先述したように、タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させる性質があり、歯ぐきや骨への栄養や酸素の供給を阻害します。

さらに、喫煙は口腔内の環境を悪化させ、細菌感染や歯周病のリスクを高めます。インプラントで特に問題となるのが、インプラント周囲炎です。悪化すればインプラントを維持できなくなるでしょう。

インプラント周囲炎の原因は、歯周病菌です。歯周病のリスクを高める喫煙は、インプラントを長持ちさせるためにも避けたほうがよいでしょう。

まとめ

禁煙を進める人

喫煙は、口腔内によくない影響をもたらします。唾液が減少する、血流が不足する、免疫力が低下する、などはその一例です。

唾液が減れば、口の中を清潔に保つ働きや、抗菌作用が十分に発揮されなくなります。血流が不足すれば、口腔内の傷口の回復が遅くなります。免疫力が低下すれば、炎症や感染が起こりやすくなるでしょう。

インプラント治療を受けた人にとって、インプラント周囲炎は注意すべき疾患です。インプラント周囲炎は歯周病菌が原因なので、歯周病が進行しやすい喫煙者は非喫煙者に比べてリスクが高くなります。

インプラントの治療を成功させるためにも、また、治療後にインプラントを長持ちさせるためにも、喫煙は避けることが望ましいです。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

日付:  カテゴリ:歯のコラム and tagged , ,

インプラント治療で歯茎が下がる原因と歯茎のトラブルを予防する方法

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントの説明

インプラント治療後、どのような理由から歯茎が下がるのでしょうか。歯茎が下がるとどのような悪影響があるのか気になる方もいるでしょう。

今回は、インプラント治療後に歯茎が下がる原因や、歯茎が下がらないようにする方法などを解説します。インプラント治療に関わるほかの歯茎のトラブルもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インプラント治療によって歯茎が下がる原因

インプラントのイメージ

インプラント治療を受けたことによって、歯茎が下がることがあります。原因は、以下のとおりです。

インプラント周囲炎になったため

歯茎が下がるだけではなく、インプラントを失う原因となるのがインプラント周囲炎です。人工歯根であるインプラント体も被せ物も人工物ですが、インプラント周辺の歯茎は歯周病に感染してインプラント周囲炎になることがあります。

インプラント周囲炎は、天然歯の歯周病と比較して進行が早いです。また、初期段階では痛みや出血が生じにくく、気づきにくいため悪化しやすいといえます。

通常の歯周病でも同様ですが、インプラント周囲炎も歯茎が下がる原因となるでしょう。

抜歯したあと、歯茎が回復しなかったため

インプラント治療を行う際は、抜歯をすることもあります。抜歯を行うと歯茎が傷つきますが、通常3〜4日で回復してもとの状態に戻ります。

うまく回復できなかった場合、歯茎が下がる原因になるのです。

噛み合わせが悪くなったため

インプラント治療を行ったことによって、噛み合わせが悪くなるケースがあります。歯茎に大きな力がかかり、歯茎が下がることがあるでしょう。

歯ぎしりや食いしばりのため

インプラント治療を受けていなくても、歯ぎしりや食いしばりが強い場合は大きな負担がかかって歯茎が下がることがあります。歯ぎしりや食いしばりを改善することは難しいため、就寝時にはナイトガードを装着して歯や歯茎を守る必要があるでしょう。

歯磨きで歯茎にダメージを与えているため

歯茎に歯ブラシを当てるなど、歯磨きの仕方によって歯茎にダメージを与えていることがあります。しっかり磨けているかだけではなく、歯茎を傷つけていないかも意識して歯磨きを行いましょう。

インプラント治療で歯茎が下がることによる悪影響

インプラント治療で悩む人

歯茎が下がると、お口全体に大きな悪影響を及ぼします。

歯茎が下がって歯根部分が露出すると、歯が長く見えるなど審美性が低下します。歯茎がダメージを受けているので、残った歯茎も不健康に見えるでしょう。

歯茎が下がって最も困ることは、歯がぐらぐらと不安定になることです。しっかり噛めなくなり、最終的にはインプラントが抜け落ちるリスクも高まります。

十分に歯茎を回復させることができないと、インプラントの再治療は受けられないでしょう。入れ歯やブリッジを使っても、しっかり噛めなくなる可能性が高いです。

歯茎が下がると、見た目だけではなく、口腔機能に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。インプラント治療後に限らず、歯茎の状態は常に注視しましょう。

インプラント治療によるそのほかの歯茎のトラブル

インプラントでトラブルになった人

歯茎が下がること以外にも、インプラント治療によって以下の歯茎のトラブルが生じることがあります。

歯茎が黒くなる

インプラント治療後に歯茎が黒くなることがあります。原因として挙げられるのは、インプラント周囲炎です。

また、素材にもよりますが、インプラント体の金属が透けて黒く見えることもあります。歯茎が薄いことや、歯茎の表面に近い位置にインプラント体が埋入されたことが原因です。

歯茎が腫れる

インプラント治療は外科手術を伴うので、治療直後は歯茎が出血する、腫れるなどの症状が現れます。通常の手術後の反応であり、一定の期間内に改善されることが多いです。

しかし、2週間以上経過しても腫れが落ち着かない場合は、術後の感染などが考えられるでしょう。早急に歯科医師に相談してください。

手術後の傷口が白くなる

インプラント治療後の傷口が膜のような白いものに覆われて、ぶよぶよすることがあります。口内炎や汚れの場合もあるでしょう。

歯茎を押すと痛む

インプラント周辺の歯茎を押した際に、痛みを感じることがあります。理由としては、インプラント周囲炎が挙げられるでしょう。

インプラント周囲炎の場合、出血や腫れなどの症状も現れることが多いです。進行すると歯茎が痩せて、インプラントが抜け落ちるでしょう。

歯茎のトラブルを予防する方法

インプラント治療のために歯磨きする人

インプラント治療は外科手術を伴うため、痛みや腫れなどの症状が現れるのが一般的です。治療後数週間が経過しても続く場合は、放置せずに速やかに歯科医師に相談しましょう。

トラブルを予防するための方法は、以下のとおりです。

毎日のブラッシングと定期メンテナンスを徹底する

歯茎の健康を守るためには、食後は正しい方法でブラッシングをすることと、歯科医師の指示に従って定期メンテナンスを受けることが大切です。口腔内を清潔に保ち、問題が発生する前に歯科医師にチェックしてもらうことで、トラブルを予防できます。

トラブルが起こっていても早期に対応できるでしょう。歯茎が下がる、インプラントが抜け落ちるなど、重症化する前に対応してもらえるので、定期メンテナンスは必ず受けてください。

ナイトガードを使う

歯ぎしりや食いしばりがある場合は、歯茎を守るためにナイトガードを使用しましょう。日中も強く歯ぎしりや食いしばりをする場合は、衝撃を緩和するマウスピースの使用も検討してください。

生活習慣を見直す

喫煙の習慣がある場合は、歯茎の血行が悪くならないようにできる限り禁煙しましょう。細菌への抵抗力を高めるために、栄養のバランスのよい食事や十分に睡眠を取ることも重要です。また、ストレスを溜めないように心がけましょう。

歯周組織再生療法を受ける

歯茎が下がって顎の骨が溶け出している場合でも、歯周組織再生療法を受けることで、歯茎を取り戻せるかもしれません。歯茎が下がって歯が露出している状態が改善し、歯周病の進行も抑えられます。

歯周組織再生療法には複数の治療方法があり、歯科医院によって対応している治療法が異なります。歯周組織を再生させる成分であるエムドゲインを注入する方法や、患者さまご自身の骨を移植する方法、骨の代わりとなる骨補填材を使用する方法などが一般的です。

歯茎の再生療法を受ける

患者さまの上顎の結合組織や上皮組織を採取して、痩せた歯茎に移植する方法もあります。インプラントが安定するだけではなく、ご自身の組織を用いるため見た目が自然に仕上がることも大きなメリットです。

まとめ

口腔ケアのイメージ

インプラント治療後に、歯茎が下がることはあり得ます。インプラント周囲炎や、歯ぎしり・食いしばりなど、さまざまな要因がリスクとして挙げられます。

インプラント周囲炎によって歯茎が下がる症状は、セルフケアを徹底しながら定期メンテナンスに通い、歯茎に悪影響のある生活習慣を見直すことで予防可能です。食いしばりや歯ぎしりなどが原因の場合も、ナイトガードやマウスピースを装着することで予防できます。

歯茎が下がると、見た目が悪いだけではなく、歯が不安定になり噛みにくくなるでしょう。歯やインプラントが抜け落ちる可能性もあります。

インプラントだけではなく、すべての歯を守るために、日頃からご自身の歯の状態を確認してトラブルを予防しましょう。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

日付:  カテゴリ:歯のコラム and tagged , , ,

インプラントがぐらつくときはどうしたらいい?対処法と注意点を解説

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントがぐらつく人

インプラントは、失った歯を補う治療法のひとつです。しっかりと噛める安定感のある歯が手に入ることから、近年、治療を希望する方が増加しています。

しかし、インプラントに不具合を感じている方もいます。具体的には、インプラントがぐらつく、脱落するなどが挙げられるでしょう。

今回は、インプラントがぐらつく原因や対処法などについて解説します。インプラントのぐらつきを放置してはいけない理由や、ぐらつくときの注意点・対処法、予防法もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

インプラントがぐらつく4つの原因

インプラントがぐらつく4つの原因イメージ

インプラントがぐらつく4つの原因について解説します。

人工歯の接着力が弱まっている

人工歯を接着剤で固定させるインプラントの場合、接着剤が流れ出ることで接着力が弱まり、インプラントがぐらつくケースがあります。インプラント本体に問題がなく、人工歯の接着力にのみ問題がある場合は、再度接着剤をつけて人工歯を装着して対処することが多いです。

短時間で終了し、治療費もあまりかかりません。

アバットメントが緩んでいる

アバットメントとは、歯茎の中に埋め込んだインプラント体の上に取り付けられる部品のことです。アバットメントのネジが緩むと、インプラントがぐらつくのです。

食いしばりなどが原因で、繰り返し強い力が加わるとネジが緩む可能性があります。

骨との結合がうまくできていない

通常、インプラントを骨に埋め込んだあと、ゆっくりと時間をかけて骨と結合します。

しかし、骨と結合している最中にインプラント周囲に炎症が生じると、骨との結合が妨げられる可能性があるでしょう。うまく骨と結合できなかった場合、インプラントがぐらつくことがあります。

歯科医師の技術やインプラントの材質、患者さまの骨の質などが影響し、骨との結合がしっかりと行われないケースがあります。骨との結合が不十分な状態では、インプラントがぐらつく可能性が高いです。

インプラント周囲炎を発症している

インプラントは人工物なので、虫歯になることはありません。そのため、セルフケアを怠る方もいるでしょう。

しかし、セルフケアや歯科医院でのメンテナンスを怠ると、インプラント周囲に炎症が起こる可能性があります。インプラント周囲の炎症の進行度は、大きく2段階にわけられます。

1段階目が、インプラント周囲粘膜炎といわれる状態です。インプラント周囲粘膜炎とは、天然歯における歯肉炎のことです。炎症は歯茎のみに限定されており、骨には及んでいません。

2段階目のインプラント周囲炎は、インプラントのぐらつきにつながります。インプラント周囲炎は、炎症がインプラントを支える骨にまで広がった状態です。

症状の進行を放置するとさらに深刻な状態になるため、早めに対処する必要があります。

インプラントがぐらつく状態で放置してはいけない理由

インプラントがぐらつくまま放置してはいけないイメージ

「インプラントがぐらつくけど、少しなら問題ないのでは?」と感じる方もいるでしょう。

しかし、ぐらつくインプラントを放置してはいけません。症状がさらに悪化する可能性があるからです。

周りの歯や組織に悪影響を及ぼし、口内環境が悪化する可能性もあるため、早めに対処しましょう。

また、インプラントがぐらつく原因がインプラント周囲炎だった場合、放置するとインプラントが抜け落ちる可能性があります。インプラントを長く使い続けるためには、なるべく早めに治療したほうがよいといえます。

インプラントがぐらつくときの注意点

インプラントがぐらつくときの注意点イメージ

インプラントがぐらつくときの注意点は、以下のとおりです。

ご自身で改善しようとしない

インプラントがぐらつくことが気になって早く改善したいと考え、直接手で触ろうとする方もいるでしょう。

しかし、医療の知識がない一般の方では、インプラントがぐらつく原因を特定することができません。原因がわからない状態でインプラントに触れば、症状が悪化する可能性があります。

そのため、決してご自身では直さないでください。

外れた部品を捨てない

人工歯が外れた場合、ご自身で接着しようとする方もいるでしょう。医療の知識がない状態で人工歯を接着することは、非常に危険です。人工歯を誤って飲み込む可能性もあるため、必ず歯科医院で対処してもらいましょう。

「外れた人工歯は捨ててもいい?」と思う方がいるかもしれませんが、捨てずに保管してください。外れた人工歯を装着するだけで問題が解決するケースも多いです。

インプラントがぐらつくときの対処法

インプラントの器具

インプラントがぐらつくときの対処法をご紹介します。

人工歯を再接着する

人工歯の接着力が弱まってぐらつく場合、人工歯を再接着することで問題は解決します。専用の接着剤を使用して人工歯を接着するだけなので、治療費もさほどかかりません。

ネジを締め直す

インプラントの種類にもよりますが、人工歯をネジで留めている場合は、ネジが緩んでぐらつくケースがあります。ネジを締め直せばぐらつきは改善されるでしょう。

非常に簡単な処置で、治療費の負担も少ないです。

人工歯を外して炎症を抑える

インプラント周囲炎が原因の場合、人工歯を外して炎症が落ち着くのを待つことがあります。特に、インプラント周囲炎の初期段階であれば、人工歯を外してインプラント周囲を清掃・消毒することで炎症が治まるケースが多いです。

インプラント周囲炎を放置すると症状が進行し、インプラントが抜け落ちる可能性もあるため適切に対処しましょう。

インプラントを除去する

インプラント周囲が細菌に感染したことで、顎の骨が溶かされている場合もあります。インプラントを維持することは難しいので、インプラントを除去する必要があるでしょう。

インプラントのぐらつきを予防する方法

歯ブラシセット

インプラントがぐらつく原因は数多くありますが、口腔内の衛生状態が悪くなって細菌に感染したことや、インプラント周囲炎によってインプラントを支えている骨が溶けたことが原因のケースが多いです。

そのため、インプラントのぐらつきを予防するために重要なことは、セルフケアといえます。毎日のブラッシングやフロスによるケアをしっかりと行い、口腔内の衛生状態を良好にしましょう。

特に、夜の歯磨きを怠ると口腔環境が急速に悪化する可能性があります。就寝前のブラッシングはしっかり行ってください。

また、定期的に歯科医院を受診し、歯垢や歯石を徹底的に除去してもらうことも大切です。

インプラント治療を受ける歯科医院を慎重に選択することも重要でしょう。あまり多くはありませんが、歯科医師の診断が適切ではないことが原因でインプラントがぐらつくケースもあります。インプラント治療を受ける際は、技術の確かな歯科医師のいる歯科医院を選ぶことが大切です。

まとめ

インプラント治療

今回は、インプラントがぐらつく原因や、ぐらつくときの注意点・対処法、インプラントのぐらつきを予防する方法について解説しました。

インプラントがぐらつく原因は数多くあるため、医療の知識がない一般の方ではぐらつく原因を特定できません。原因がわからない状態でご自身で直そうとすることは大変危険なので、決して触ろうとせず早期に歯科医院を受診しましょう。

歯科医院を受診すれば、歯科医師が原因を特定して必要な処置をしてくれます。

また、インプラントがぐらつく主な原因は細菌感染であるため、日頃からセルフケアを徹底し、口腔内の衛生状態を悪化させないよう努めましょう。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

日付:  カテゴリ:歯のコラム and tagged ,

セラミック治療ではなぜ歯を削るのか?デメリットも解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

歯を削る

セラミック治療とは、セラミックという詰め物や被せ物を使用する歯科治療の一つです。セラミックは陶器のような素材でできていて、透明感があることが特徴でしょう。

セラミック治療はほかの治療法と比較しても審美性に優れており、天然歯のように自然な見た目を実現できるため近年注目を集めています。

しかし、セラミック治療には歯を削るというデメリットがあります。セラミック治療を検討していても、健康な歯を削ることに抵抗があってなかなか治療に踏み切れない方もいるのではないでしょうか。

今回は、セラミック治療で歯を削る理由について詳しく解説します。歯を削るデメリットや実際に削る量、削るときの痛みなども解説するので、セラミック治療に興味のある方はぜひ参考にしてください。

セラミック治療で歯を削る理由

歯を削る治療

セラミック治療では、なぜ健康な歯を削る必要があるのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。理由としては、セラミックの強度は低くありませんが、銀歯に比べると弱いことが挙げられます。銀歯と比較すると、セラミックで治療する場合はある程度の厚みが必要となるのです。

セラミックの厚みを確保するには、土台となる歯を多く削らなければなりません。歯科治療で被せ物をするときには、被せ物を装着するための土台が必要になります。土台を作る際は歯の表面を削り、調整するのです。

特に、オールセラミックにする場合は、セラミック自体の厚みが必要になります。土台となる歯を多く削る必要があるでしょう。

ただし、セラミック治療において、歯を削る量は最小限に抑えるように心がけることが大切です。削る量や範囲が広くならないよう、最適な選択肢を見つけることも重要でしょう。

銀歯からセラミックに移行する場合も、銀歯を外したあとの歯をさらに削る必要があります。

セラミック治療で歯を削るデメリット

セラミック治療で歯を削るデメリットイメージ

セラミック治療で歯を削るデメリットは、以下のとおりです。

  • 健康な歯を削る必要がある
  • 歯髄が炎症を起こすことがある
  • 強度が低下する可能性がある

それぞれ確認しましょう。

健康な歯を削る必要がある

歯を削ると、エナメル質が薄くなります。虫歯の治療でセラミックを選択した場合は、歯を削る範囲が広くなる可能性もあるでしょう。

神経まで達する場合は痛みを感じるため、神経を抜く処置が必要です。健康な歯を削ると歯の寿命を縮める原因となるため、可能な限り最小限に留めることが重要といえます。

歯髄が炎症を起こすことがある

歯髄とは、歯の神経組織のことです。歯の中心部分で、細い神経や血管が多く通っています。

歯を削りすぎると、歯髄が炎症起こすことがあるのです。歯髄が露出すると、神経に刺激が加わります。痛みが出ることもあるでしょう。

強度が低下する可能性がある

歯を削り過ぎると、セラミックを被せる土台となる歯のエナメル質がほとんど残っていない状態になることもあります。土台としての強度は低下するでしょう。

また、どのような方法で治療する場合でも、神経を抜いた歯は強度が低下するといわれています。神経を抜いたことによって、歯に血液や栄養が十分に行きわたらないためです。

セラミック治療で削る歯の量とは?

歯を削る人

セラミック治療で削る歯の量は、使用するセラミックの種類によって異なります。通常、セラミック治療では歯を削る量を最小限に抑えながら、セラミックを確実に装着できるように調整します。

本項目では、セラミック治療の種類ごとに歯を削る量を解説します。

オールセラミック

オールセラミックは、名前のとおりセラミックだけで治療する方法です。天然歯に近い色調や透明感があり、審美性が高いとされています。

セラミックの被せ物をする場合は、症状によって削る量が変わります。削る部分が多ければ、神経を抜いてから行うケースもあるでしょう。

セラミックの詰め物の場合は、1mm程度しか歯は削りません。神経を抜く必要のない症例においては、詰め物で治療することが多いです。

ジルコニア

ジルコニアは、人工ダイヤモンドともよばれるセラミック素材です。強度と透明感を併せ持っていることが特徴でしょう。

削る量は歯の部分によって異なり、前歯や臼歯では1.0~1.5mmほどとされています。臼歯の咬合面(歯と歯が噛み合う面)では、2mmほど削らなければならないケースもあるでしょう。

メタルボンド

メタルボンドは、外側がセラミック、内側が金属でできた素材です。自然な色調は再現できますが、内側が金属なので透明感はありません。

歯を削る量は、0.8~1.2mm程度です。咬合面や切縁(前歯の先端部分)の場合、2mm程度削るケースが多いとされています。

e-max

e-maxは、ガラス系の材料で作られた素材です。非常に透明感があり、審美性に優れていることが特徴です。

強度が天然歯と同程度なため、破損することも少ないでしょう。歯を削る量も少なく、どの部分でも1~1.5mm程度の場合が多いです。

歯を削るときは痛くない?

歯を削ることに不安のある人

セラミック治療で歯を削るときは、痛みが出ることがあります。麻酔をする注射の痛みや、歯を削るときの痛みなど、セラミック治療だけでなく一般的な歯科治療でも生じる痛みといえます。

歯の状態にもよりますが、歯を削るときは麻酔がしっかりと効いていれば痛みを感じることはほとんどないでしょう。麻酔の効き方には個人差があるため、治療中に痛みを感じたときは速やかに歯科医師に伝えることが大切です。

歯を削る前に行う麻酔では、注射の痛みを感じるでしょう。極めて細い麻酔針を使う、電動の注射器でゆっくりと麻酔を注入するなど、痛みを軽減する方法もあります。表面麻酔をしてから注射をしてくれる歯科医院もあるでしょう。

治療後に痛みを感じる場合は、痛み止めを服用すると和らぐことが多いです。市販の痛み止めを服用してもよいでしょう。

麻酔が切れたあとは、一時的に違和感を覚えるかもしれません。一般的な反応で、通常は数日で改善されます。

麻酔の効果が切れてから異常を感じ、数日経過しても落ち着かない場合は、歯科医師に相談しましょう。

セラミック治療で歯を削った場合の耐久性

歯の耐久性について説明

セラミック素材は、10年以上使い続けられるとされています。

しかし、長持ちさせるには日々のケアと定期的なメンテナンスが欠かせません。虫歯や歯周病になると、セラミックの寿命も短くなります。

セラミックを長持ちさせるに、歯磨きをしっかりと行いましょう。歯間ブラシやデンタルフロスなども用いて、口腔内を清潔に保つことが重要です。

歯科医院を定期的に受診してメンテナンスを受けることで、さらに寿命を延ばすことも可能でしょう。

まとめ

セラミックの歯

セラミック治療において、歯を削る理由について解説しました。健康な歯を削らなければならない理由は、詰め物や被せ物の適合性・耐久性を高めるためです。

しかし、歯を削る行為にはデメリットやリスクも存在します。歯を削る量は最小限に抑えられますが、削られた歯は二度ともとに戻らないことを理解する必要があるでしょう。

歯科医師と十分にコミュニケーションを取り、治療計画を検討することが重要です。

セラミック治療には多くのメリットもあります。天然歯に近い見た目で審美性に優れている、金属製の詰め物や被せ物と比べて経年劣化もしづらいなど、非常に優れた治療です。

セラミック治療にデメリットとメリットを知り、最適な治療の選択肢を見つけましょう。

セラミック治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

日付:  カテゴリ:歯のコラム and tagged ,

インプラント治療のやり直しが必要なケースとは?費用についても解説

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラント治療に疑問があるイメージ

失った歯を補う治療法として、インプラント治療を選択する方が増えています。インプラントは自由診療で、高額な費用がかかるためやり直しについて心配する方も少なくありません。

「インプラント治療がやり直しになることはある?」「インプラント治療のやり直しが必要になった場合、どれくらいの費用がかかる?」など、不安をおもちの方もいるでしょう。

今回は、インプラント治療がやり直しになるケースや費用について解説します。インプラント治療のやり直しを防ぐための対策についても解説しますので、インプラント治療を検討中の方は、ぜひ最後までお読みください。

インプラント治療がやり直しになるケース

インプラントのイメージ

厚生労働省の調査結果によると、インプラント治療を受けた方のうち90%以上の方が10〜15年もインプラントを使用できていることがわかっています。

しかし、なかには治療がやり直しになるケースもあるのです。では、どのような場合に治療がやり直しになるのでしょうか。

インプラント治療がやり直しになるケースは、以下のとおりです。

参照:厚生労働省「歯科インプラント治療のためのQ&A」

噛み合わせが悪化した

噛み合わせが悪化すると、インプラント治療がやり直しになることがあります。

インプラント治療後に噛み合わせが悪化すると、うまく噛めなくなることがあります。食べ物をうまく噛めないと、消化器官に負担がかかり、全身の健康にも悪影響を及ぼすのです。

また、噛み合わせが悪化すると、インプラントや顎に強い負担がかかることもあります。顎に負担がかかると、顎関節症を引き起こすこともあるでしょう。

人工歯が脱落・破損した

インプラントの人工歯が脱落・破損した場合も、インプラント治療がやり直しになります。

インプラントの人工歯が脱落・破損する原因は、以下のとおりです。

  • 接着剤が劣化した
  • 噛み合わせが強い
  • 食いしばりや歯ぎしりの癖がある
  • 外部から刺激が加わった

上記のような場合、インプラントの人工歯が脱落・破損することがあります。人工歯が脱落・破損すると、噛み合わせにも悪影響を及ぼすため、放置せずに歯科医院を受診しましょう。

インプラント周囲炎になった

インプラント周囲炎とは、インプラント周辺組織が炎症を起こす病気のことです。インプラントも天然歯と同様に炎症を起こすことがあります。インプラント周囲に磨き残しがあると細菌が繁殖し、歯茎が炎症を起こすのです。

放置すると、さらに症状が進行し、インプラントを支える骨が溶け、インプラントがグラグラし始めます。最悪の場合には、インプラントが抜け落ちることもあるのです。インプラント周囲炎を予防するために、しっかりと口腔ケアを行いましょう。

金属アレルギーを発症した

インプラントが原因で金属アレルギーを発症した場合、埋め込んだインプラントを除去するケースがあります。インプラント体にはチタンという比較的アレルギー症状が出にくい金属が使用されていますが、なかには金属アレルギーを引き起こす方もいるのです。

インプラント手術当初は問題がなかった方でも、突然金属アレルギーを引き起こすことがあります。インプラントが原因で金属アレルギーを引き起こした場合は、身体の影響を考え、インプラントを除去する必要があるのです。

インプラント体と骨が結合しない

インプラント手術後、インプラント体と骨が結合するまで2〜6か月程度かかります。インプラント体と骨が結合することによって、人工歯を支えることができるのです。

しかし、インプラント体と骨が結合しないと、いつまでもグラグラし、人工歯を支えられません。インプラント体と骨が結合しない場合に考えられる原因は、以下のとおりです。

  • インプラント手術中にドリルの熱が顎の骨にダメージを与えた
  • 必要な骨造成をせずにインプラント手術に踏み切った
  • 細菌感染した

上記のようなトラブルが原因で、インプラント体と骨が結合しない可能性があります。結果として、インプラント治療がやり直しになることがあるのです。

腫れや痛みが続く

インプラント手術では骨にダメージを与えるため、手術後しばらくは痛みが出ることや腫れることがあります。痛みや腫れのピークは手術後2〜3日で、少しずつ治まるでしょう。インプラント手術後は、痛み止めや抗生物質が処方されます。

しかし、痛み止めを服用しても痛みが続く場合は、何らかの問題が起こっている可能性が高いです。例えば、神経や血管が破損していることや、傷口が細菌感染していることが考えられます。また、隣接する歯の神経にインプラント体が接しているケースも否定できません。

異常な痛みを感じたら、我慢せずに歯科医師に相談しましょう。

インプラント治療のやり直しの費用

ンプラント治療のやり直しの費用イメージ

インプラント治療のやり直しにはどれくらいの費用がかかるのか気になる方もいるでしょう。

インプラント治療は、自由診療です。そのため、インプラント治療のやり直しの費用は、歯科医院によって異なります。また、インプラント治療がやり直しになる理由や、手術から経過している年数によっても費用は異なるでしょう。

インプラント治療のやり直しにかかる費用の目安は、以下のとおりです。

<インプラント治療のやり直しにかかる費用の目安>

インプラント除去手術 ・保険が適用される場合:1,400円程度
・自費診療の場合:歯科医院によって異なる
骨造成 15,000〜300,000円程度
(手術の内容と状態によって異なります)
インプラント再治療 1本あたり350,000〜400,000円程度

インプラント治療がやり直しになる理由によって費用は異なるため、詳しくは歯科医師に確認しましょう。

また、インプラントのメーカーによっては保証がついているものもあります。保証が適用されれば、やり直しの費用を抑えることができるでしょう。

例えば、手術後すぐにやり直しが必要になった場合は、無償でやり直しの治療を受けられる可能性があります。インプラント治療後、数年経った場合でも、条件を満たせば安い費用で治療を受けられることもあるのです。

インプラントの保証を受けるための条件は、以下のとおりです。

  • 保証期間内である
  • 定期的にメンテナンスを受けている
  • 喫煙をしていない
  • 故意または重大な過失による破損ではない

インプラント治療後、定期的にメンテナンスを受けていない場合、保証が適用されません。また喫煙をしている場合も保証が適用されないため、禁煙したほうがよいでしょう。

インプラント治療のやり直しを防ぐ方法

歯医者でインプラントの治療を受ける

インプラントのやり直しはできるだけ避けたいでしょう。インプラント治療のやり直しを防ぐためには、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。

以下に詳しく解説します。

信頼できる歯科医院で治療を受ける

インプラント治療のやり直しを防ぐためには、インプラント治療の経験が豊富で信頼できる歯科医師のもとで治療を受けることです。経験が豊富な歯科医師であれば、手術時に思いがけないトラブルが起こった場合でも適切な処置を施してくれるでしょう。

また、インプラント治療の費用があまりにも安い歯科医院は、保証が適用されないメーカーのインプラントを取り扱っている場合があります。安さに飛び付かず、治療内容や費用設定、保証システムを確認したうえで歯科医院を選びましょう。

しっかりとセルフケアを行う

インプラント治療後は、セルフケアをしっかりと行いましょう。セルフケアを怠ると、インプラント周囲炎になるリスクが高まるためです。

インプラントは天然歯と同じように口腔ケアができます。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助清掃用具も使用して、歯と歯の間の汚れまでしっかり除去しましょう。

定期的にメンテナンスに通う

インプラント治療後は定期的にメンテナンスに通いましょう。メンテナンスでは、噛み合わせや歯茎、インプラントの状態を確認します。

インプラントや口内に異常が起きていた場合でも、定期的にメンテナンスに通っていれば、早い段階で処置でき、長くよい状態を保てるのです。

また、インプラントの保証を受けるためには、定期的にメンテナンスに通っていることが条件です。インプラント治療がやり直しになった場合に保証が適用されるよう、定期的にメンテナンスに通いましょう。

禁煙する

喫煙をすると、インプラント周囲炎になりやすいです。上述のとおり、インプラント周囲炎になると治療がやり直しになる可能性があります。インプラント周囲炎による治療のやり直しを防ぐためにも、禁煙しましょう。

喫煙によって歯茎に栄養が行き渡らなくなると、歯茎が痩せることもあります。免疫力が落ち、治癒能力も低下するため、インプラント体と骨が結合しにくくなることもあるでしょう。

また、インプラント治療のやり直しが必要になっても、喫煙をしていると保証が適用されません。口腔内の健康だけでなく、身体全体の健康にも悪影響を及ぼすため、禁煙しましょう。

まとめ

インプラント治療イメージ

今回は、インプラント治療がやり直しになるケースや、やり直しを防ぐための対策について解説しました。インプラント治療の成功率は高いです。

しかし、なかにはインプラント治療がやり直しになる場合があり、やり直しが必要になると費用もかかります。インプラント治療のやり直しを防ぐためには、経験豊富な歯科医師のもとで治療を受けることが重要です。また、しっかりと口腔ケアを行い、定期的にメンテナンスに通うことで治療のやり直しを防げるでしょう。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

日付:  カテゴリ:歯のコラム and tagged , ,

インプラントを長持ちさせる!メンテナンスの内容を詳しく解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラント治療後の説明

インプラントは、入れ歯やブリッジよりも機能的・審美的に優れている治療法です。

インプラントの平均寿命は10~15年程度といわれていますが、メンテナンスを怠ると平均寿命よりも早く寿命を迎える可能性があります。インプラントを長く使い続けるためには、毎日の歯磨きを丁寧に行うことに併せて、定期的なメンテナンスが欠かせません。

そこで今回は、インプラントを長持ちさせるためのメンテナンスについて詳しく解説します。インプラントのメンテナンスの必要性やセルフケア方法についても解説しますので、インプラント治療を検討している方だけでなく、インプラント治療を受けたことがある方も、ぜひ参考にしてください。

インプラント治療後にメンテナンスを受ける理由

インプラントの説明

インプラントの平均寿命は10~15年程度といわれていますが、これは定期的にメンテナンスを受けていることが前提です。「インプラントは一生もの」と考えている方もいるでしょう。

しかし、定期メンテナンスを怠ると、平均寿命よりも早く寿命を迎えることがあるのです。そのため、インプラントの治療後は定期的なメンテナンスが欠かせません。

そこでここでは、インプラント治療後にメンテナンスを受ける4つの理由を解説します。

インプラント周囲炎の予防のため

インプラントは人工物のため虫歯にはなりませんが、インプラント周囲炎にかかる可能性があります。インプラント周囲炎とは、インプラントの周りの歯茎や顎の骨が炎症を起こす、歯周病に似た病気のことです。

初期のインプラント周囲炎は自覚症状に乏しいため症状が悪化しやすく、気付いたときにはインプラントがぐらつき、最悪の場合にはインプラント自体が抜け落ちることもあります。

インプラント周囲炎の原因は、磨き残しである歯垢や歯石です。毎日歯磨きを丁寧に行なっていても、お口の中にあるすべての汚れを取り除けるわけではありません。

定期的にメンテナンスを受けることでお口の中を清潔に保て、インプラント周囲炎を予防できるのです。

噛み合わせの調整のため

インプラントを長く使い続けるためには、全体の噛み合わせのバランスが整っていることが大切です。

インプラントとご自身の歯との噛み合わせが悪いと、インプラント部分に過大な負荷がかかり、人工歯部分の欠けや破折、インプラント自体のぐらつきにつながる可能性があります。

また、噛み合わせの悪さはお口の中だけでなく、顎関節症や頭痛、肩こり、めまいなど、全身の健康にも悪影響を及ぼすため、定期的な噛み合わせのチェックが欠かせません。また、インプラント治療後は、年齢とともにインプラント部分だけでなくご自身の歯も徐々にすり減っていきます。

そのため、定期的にメンテナンスで噛み合わせを確認・調整することが重要なのです。

虫歯・歯周病の予防ため

定期的なメンテナンスを怠ると、ほかの歯が虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。特に、インプラントは歯の根元に汚れが溜まりやすいため、毎日の歯磨きだけでは汚れを完全に取り除くことは難しいです。

そのため、定期的なメンテナンスを怠るとインプラント周囲炎になりやすいだけでなく、ほかの歯が虫歯や歯周病になるリスクが高くなるといえます。

これ以上歯を失わないためにも、定期的にメンテナンスを受けましょう。

インプラントの保証を受けるため

インプラント治療を扱う多くの歯科医院では、インプラントにトラブルがあった場合に受けられる保証を設けています。

保証の内容や期間は、歯科医院やインプラントのメーカーによって異なりますが、保証を受けるためには定期的にメンテナンスを受けていることが前提となっているのが一般的です。

つまり、インプラント治療が終わったからといって歯科医院のメンテナンスに通わなくなると、インプラントの保証が受けられない場合があるということです。

インプラントの保証を受けるためにも、定期的にメンテナンスを受けましょう。

インプラント治療後のメンテナンスでは何をする?

インプラント治療後のメンテナンス

インプラント治療後のメンテナンスではどのようなことを行うのでしょうか。

ここでは、一般的なインプラント治療後のメンテナンスの内容について解説します。

お口の状態の確認

インプラントのメンテナンスでは、まずはお口全体の状態を確認します。

一般的なインプラントのメンテナンスでの確認項目は、以下のとおりです。

  • 全体的な虫歯・歯周病の有無
  • 全体的な噛み合わせの確認
  • インプラントの上部構造の欠けや破損の有無
  • インプラントのねじのゆるみ
  • 歯周ポケットの深さ
  • 歯茎の腫れや出血などの炎症の有無
  • インプラント・歯の揺れの有無

インプラントを長持ちさせるためには、インプラントが全体の歯並びや噛み合わせと調和していることが大切です。

そのため、インプラント部位の確認はもちろん、虫歯や歯周病の有無、噛み合わせの確認など、全体的にお口の中を検査します。検査の際に虫歯や歯周病が見つかれば、優先的に治療を行います。

磨き残し確認・ブラッシング指導

インプラントを長持ちさせるためには、定期的にメンテナンスを受けるだけでなく、毎日の歯磨きによるセルフケアが欠かせません。

毎日の歯磨きによる磨き残しをプロがチェックし、正しい歯ブラシの当て方やフロス・歯間ブラシの使い方などを教えてもらえます。

特に、インプラントは歯の根元に汚れが残りやすいため、正しい歯磨きの仕方を覚え、磨き残しをなくすことが大切です。また、正しい歯磨きの仕方を身につけることで、虫歯・歯周病予防にもつながります。

スケーリング

スケーリングとは、歯科医師や歯科衛生士などのプロが行う歯のクリーニングのことです。

毎日歯磨きをどれだけ丁寧にしていても、すべての汚れを取り除くことは難しいといわれています。特に、硬くこびりついた歯石は歯ブラシで取り除くことはできず、歯科医院で除去してもらう必要があるのです。

スケーリングではスケーラーという専用の器具を使い、歯に付着した汚れを徹底的に除去します。

仕上げ磨き

スケーリングでお口全体の汚れを除去したあとは、専用の器具を使って歯の表面を仕上げ磨きします。歯の表面を磨くことで、細菌の塊であるバイオフィルムや着色汚れなどを除去できるのです。

また、仕上げ磨きには汚れを落とすだけでなく汚れをつきにくくする効果もあります。そのため、メンテナンス後の虫歯や歯周病、インプラント周囲炎の予防にも効果的です。

このように、定期的にメンテナンスを受けることでインプラントやご自身の歯を清潔に保て、お口全体の寿命を延ばすことができるでしょう。

メンテナンスはどれくらいの頻度で受ける?

メンテナンスの頻度イメージ

インプラントのメンテナンスを受ける頻度は、3~6か月に1回が一般的です。歯科検診も3~6か月に1回が推奨されているため、インプラントの有無に関わらず、この頻度でメンテナンスを受けましょう。

3~6か月に1回とメンテナンスの頻度にバラつきがあるのは、お口の状態によって異なるためです。例えば、お口の中に磨き残しが多く、インプラント周囲炎になるリスクが高い場合は3か月に1回、場合によってはこれよりも短い頻度で通うこともあります。

一方で、セルフケアができており口内環境が良好であれば、6か月に1回の頻度で十分という場合もあるでしょう。このように、インプラントのメンテナンスを受ける頻度は3~6か月に1回が一般的ですが、お口の状態によって異なるのです。

インプラントのセルフケア方法

インプラントのケア

インプラントを長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスだけではなくセルフケアも欠かせません。メンテナンスを受ける頻度は3~6か月に1回のため、次のメンテナンスまでトラブルなく過ごすためには毎日の歯磨きが大切なのです。

インプラントのセルフケアで使用する歯ブラシは、インプラント用の歯ブラシもしくはやわらかめの歯ブラシを選びましょう。

ブラッシングのポイントは、以下のとおりです。

  • やさしい力で細かく磨く
  • 研磨剤が入っていない歯磨き粉を使用する
  • インプラントと歯茎の境目は45度の角度で歯ブラシを当てる

それぞれ解説します。

やさしい力で細かく磨く

インプラントを磨く際は、毛先が曲がらないほどの軽い力で歯ブラシを持ち、やさしい力で細かく磨きましょう。ゴシゴシと力強く磨くと、インプラントの上部構造に細かな傷がつく場合や、歯茎が下がる場合があるため注意してください。

研磨剤が入っていない歯磨き粉を使用する

研磨剤が入った歯磨き粉もインプラントを傷つける可能性があるため、研磨剤が入っていない歯磨き粉を選びましょう。

インプラントと歯茎の境目は45度の角度で歯ブラシを当てる

インプラントの周りを磨く際は、上部構造はもちろん、インプラントと歯茎の境目を丁寧に磨くことが重要です。インプラントと歯茎の境目に45度の角度で歯ブラシを当てて磨くことで、しっかりとインプラントの根元に歯ブラシが当たるため、効率的に汚れを取り除くことができます。

歯磨きの補助用具

デンタルフロスを使う女性

歯ブラシだけではお口の中のすべての汚れを取り除くことは難しいでしょう。

以下の補助用具を使用することで、歯ブラシでは届かない部分の汚れを取り除くことができます。

フロス・歯間ブラシ

磨きにくい歯と歯の間にはフロスや歯間ブラシを使用するとよいでしょう。

フロスは糸状、歯間ブラシはブラシ状になっています。フロスと歯間ブラシを使用することで歯と歯の間の汚れを取り除くことができるのです。

インプラントと歯の間にすき間がない場合はフロス、すき間がある場合は歯間ブラシを使用するとよいでしょう。

タフトブラシ

タフトブラシとは、毛束が1つしかない通常の歯ブラシよりも小さいブラシのことです。タフトブラシは小回りがきくため、インプラントと歯茎の境目や歯と歯の間などを効率的に磨けます。

歯ブラシでは届きにくい奥歯などを磨くときにタフトブラシを使用するとよいでしょう。

デンタルリンス

歯磨きをしたあと、デンタルリンスで口をゆすぐことで口内の殺菌・消毒ができ、インプラント周囲炎や虫歯などを予防できます。

就寝中は唾液の分泌量が減るため、口内が細菌繁殖しやすいです。就寝前は丁寧に歯を磨き、デンタルリンスでよく口をゆすぎましょう。

まとめ

インプラント治療後の説明

今回は、インプラントを長持ちさせるためのメンテナンスについて詳しく解説しました。

インプラントを長持ちさせるためには、毎日の歯磨きでできるだけ磨き残しをなくし、定期的にメンテナンスを受けることが重要です。

インプラントのメンテナンスでは、インプラントの状態を確認し、必要に応じて処置を行います。メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎になる場合や噛み合わせが悪くなる場合があるでしょう。

そのため、3~6か月に1回の頻度でメンテナンスを受けることが重要なのです。

インプラントを検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

日付:  カテゴリ:歯のコラム and tagged ,

顎の骨が少ない人のインプラント治療!骨を増やす治療法を解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラント治療

「顎の骨が少ないけれど、インプラント治療は受けられるのか?」という疑問をおもちの方がるのではないでしょうか。顎の骨が少ない場合でも、骨を増やす治療(骨造成)を行えばインプラント治療を受けられる可能性があります。

今回は、顎の骨が少ない方がインプラント治療を受ける場合に必要となる治療について詳しく解説します。顎の骨を増やす治療のリスクや注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

顎の骨が少ないとインプラント治療は受けられないのか?

顎の骨が少ない人

顎の骨が少ない方でも、インプラント治療は可能です。

インプラント治療では、顎の骨にインプラントを埋め込み、失った歯を補います。顎の骨に埋め込んだインプラントが歯根の役割を果たすのです。

しかし、顎の骨が少ない場合、インプラントが適切に固定されず、場合によっては抜け落ちる危険性があります。そのため、インプラント治療前に顎の骨を増やす治療を受ける必要があるのです。

顎の骨が少ない患者さんには顎の骨の量を増やす「骨造成」という治療法が用いられます。

しかし、骨造成を行う場合、手術はより複雑になります。治療期間が延長になる・追加で費用がかかる・合併症のリスクが高まるなどのデメリットも考慮しなければなりません。

顎の骨が少なくなる原因

顎の骨が少なく悩む女性

顎の骨が少なくなる原因はさまざまです。多くの場合、定期的に歯科検診を受けることで防ぐことができるでしょう。

顎の骨が少なくなる原因は、以下の4つです。

歯周病になった

歯周病は、プラークの蓄積が原因で発生し、顎の骨が少なくなる原因のひとつです。

プラークが除去されずに残ると、歯周ポケットが形成され、細菌が増殖しやすくなります。増殖した細菌が炎症を引き起こし、炎症が長期にわたると歯を支える骨にダメージを与え、骨量を減少させるのです。

さらに歯周病が進行すると、顎の骨の破壊が進み、骨が失われるリスクが高まります。この結果、顎の骨が大幅に減少すると、最悪の場合は歯が抜け落ちる可能性があるのです。

歯が抜け落ちたあとの顎の骨の再生は困難であり、以前の状態に復元することは難しいでしょう。

歯を失ってから長期間放置していた

歯を失ってから長期間放置すると、顎の骨が少なくなることがあります。通常、歯は咀嚼する際に顎の骨に刺激を与え、骨の密度を保ちます。

しかし、歯が失われると咀嚼による刺激がなくなるため、骨の新陳代謝のバランスが崩れるのです。結果として、古い骨が新しい骨に置き換わる過程が遅くなり、顎の骨が少なくなります。

特に、歯を失ったあとに適切な治療を受けない場合、骨の吸収は急速に進む可能性があります。そのため、歯を失った際には、顎の骨の健康を維持するために、迅速かつ適切な治療を受けることが重要なのです。

合わない入れ歯を使い続けた

入れ歯は咀嚼機能を補う役割を果たしますが、顎の骨に悪影響を与えることもあります。特に、合わない入れ歯を使用していると、顎の骨に十分な刺激が加わらず、徐々に骨が吸収されて骨量が減少するのです。

また、入れ歯は定期的に調整や交換が必要です。適切なメンテナンスが行われないと、入れ歯と顎の骨の間に不適切な圧力が発生し、骨吸収をさらに進行させるでしょう。

腫瘍ができた

腫瘍ができた場合も、顎の骨が少なくなることがあります。

腫瘍は細胞の異常増殖により発生します。口腔内や顎の近くに腫瘍ができると、周囲の組織や骨を侵食し、損傷を引き起こす可能性があるのです。進行した腫瘍を除去する際は、治療の一環として骨を部分的に切除することもあります。

また、腫瘍の種類によっては骨代謝の乱れや骨密度の低下を引き起こし、顎の骨が脆くなることや薄くなることがあるのです。

顎の骨が少ない人に必要な治療とは?

顎の骨が少ない人に治療を説明

前述のとおり、顎の骨が少ない人は、インプラント治療前に顎の骨を増やす治療を行う必要があります。

ここでは、顎の骨が少ない人に必要な治療について詳しく解説します。

GBR法(骨組織誘導再生法)

GBR法(骨組織誘導再生法)は、顎の骨の高さや幅が不足している場合に用いられる治療法です。GBR法では、人工膜の「メンブレン」を使用して骨が再生できる空間を作り、その空間に人工骨を充填することで、骨組織の再生を促進します。

GBR法は、インプラント治療の前段階で行われることが多いです。治療期間には個人差がありますが、通常は6~9か月程度で顎の骨が再生し、インプラントの安定性が確保されるとされています。

治療に時間はかかりますが、インプラントは数十年にわたって使用するものです。耐久性と安定性を確保するためには、インプラント治療前に確実な治療を行うことが非常に重要といえます。

サイナスリフト

サイナスリフトは、上顎の歯が多数欠損している場合や顎の骨の厚みが5mm未満の場合に用いられる治療法です。

サイナスリフトでは、まず上顎の歯茎の側面を切開し、骨を露出させます。次に、シュナイダー膜(上顎洞粘膜)が見えるように、約10~30mmの範囲で歯槽骨を四角に切り取ります。シュナイダー膜を慎重に歯槽骨から剥がしたあと、新たに生まれた空間に骨を移植するのです。

移植した骨が固まるまでには3~6か月程度かかります。固まった骨は新しい土台となり、その上にインプラントを埋め込むことで、機能的な歯を取り戻すことができるのです。

全体の治療期間は9か月程度でしょう。

ソケットリフト

ソケットリフトは、インプラント治療を行う際に骨量が不足している場合に用いられる治療法です。

ソケットリフトでは、歯が抜けた部分(ソケット)に移植骨を加え、シュナイダー膜を徐々に押し上げて、インプラントが安定して固定できるようにします。シュナイダー膜までの骨の高さが5mm以上ある場合に、ソケットリフトが適応されます。

ソケットリフトは、サイナスリフトに比べて傷口が小さいため、処置時間が短く、痛みや腫れも少ないという点がメリットです。治療期間は3~4か月程度で、この期間内に移植された骨が固まり、インプラントに適した土台が形成されます。

ソケットプリザベーション

ソケットプリザベーションは、抜歯後の骨吸収を予防し、骨の健全な状態を維持するための治療法です。通常、抜歯と同時に行います。

抜歯によって生じた歯の穴(抜歯窩)を放置すると、時間が経つにつれて周囲の骨が吸収されます。骨の吸収が進行すると、将来的にインプラントを埋め込むことが困難になるでしょう。また、インプラントを埋め込んだあとでも、骨が吸収され続ける可能性があるのです。

そこで、抜歯後の骨の吸収を防ぐためにソケットプリザベーションが行われます。ソケットプリザベーションでは、抜歯時に人工骨や骨補填材を抜歯窩に充填し、骨の吸収を効果的に抑制します。これにより、インプラントを埋め込みやすい基盤を形成するのです。

遊離自家骨移植術(ボーン・グラフト)

遊離自家骨移植術(ボーン・グラフト)は、重度の歯周病やほかの疾患によって骨量が減少した部分に適応される再生治療法です。遊離自家骨移植術では、患者さん自身の顎の骨を利用します。

遊離自家骨移植術では、まず顎の骨からブロック状の骨を採取し、骨が欠損している部分に移植します。その後、スクリューやほかの方法を用いて固定し、欠損部分の骨の再生を促進するのです。

遊離自家骨移植術の特徴は、患者さん自身の顎の骨を移植するため、拒絶反応のリスクが極めて低い点です。また、骨の質が自然であるため、結合や再生がスムーズに進む点もメリットといえるでしょう。

移植した骨が新しい位置で適切に組織として機能するまで、4~6か月程度かかります。

顎の骨を増やす治療のリスク・注意点

顎の骨を増やす治療のリスク

顎の骨を増やす治療にはいくつかリスクや注意点があることを理解しておきましょう。

顎の骨を増やす治療のリスク・注意点は、以下のとおりです。

痛みや腫れが生じる可能性がある

骨造成手術後は、痛みや腫れが発生することがあります。痛みがある場合は、我慢せずに鎮痛剤を服用してください。また、抗生物質も処方されるため、飲み忘れないようにしましょう。抗生物質を飲み忘れると細菌感染のリスクが高まります。

腫れは手術後2~3日でピークに達し、通常は1週間〜10日程度で痛みや腫れは治まるでしょう。

しかし、痛みや腫れが治らない場合は、早めに歯科医院に相談してください。

柔らかい食べ物を摂取する

顎の骨を増やす治療を受けてから1週間程度は、柔らかい食べ物を摂取しましょう。おかゆ・スープ・ゼリー・うどんなどがおすすめです。また、熱いものや辛い刺激物は避け、治療を受けた部位を避けて噛みましょう。

飲酒と喫煙を控える

顎の骨を増やす治療を受けてから1週間程度は、飲酒と喫煙は控えましょう。アルコールを摂取すると血行がよくなり、出血や痛みを引き起こす原因になります。

また、喫煙はタールやニコチンなどの有害物質が歯肉の血行を悪化させ、傷の治りを遅らせるのです。さらに、歯周病のリスクも高まるため、インプラント治療を検討している方は禁煙したほうがよいでしょう。

運動や入浴は避ける

運動や入浴は血行をよくするため、出血や痛みを引き起こす原因になります。そのため、ウォーキングやストレッチといった軽い運動も避ける必要があります。顎の骨を増やす治療を受けてから1週間程度は安静に過ごし、お風呂はシャワーのみで済ませましょう。

注意して口腔ケアを行う

抜糸までの間、患部のブラッシングは控えましょう。歯ブラシが当たると傷口が開く可能性があり、痛みを増強させる原因にもなります。また、うがいをするときは傷口が開かないよう優しく行いましょう。

歯磨きやうがいをまったく行わないのは、口腔内が不潔になるため好ましくありません。傷口が開かないよう注意しながら、口腔内を清潔に保つことが重要です。

顎の骨を増やす治療にかかる費用

顎の骨を増やす治療にかかる費用

顎の骨を増やす治療は、ほとんどの症例において保険が適用されません。

顎の骨を増やす治療にかかる費用は、以下のとおりです。

<顎の骨を増やす治療にかかる費用>

治療方法 費用
GBR法(骨組織誘導再生法) 30,000~150,000円程度
サイナスリフト 150,000~300,000円程度
ソケットリフト 30,000~100,000円程度
ソケットプリザベーション 50,000~100,000円程度
遊離自家骨移植術(ボーン・グラフト) 50,000~300,000円程度

まとめ

インプラント治療の説明

今回は、顎の骨が少ない方がインプラント治療を受ける場合に必要となる治療について詳しく解説しました。

顎の骨が少なくなる原因は、歯周病・腫瘍・長期間の歯の喪失・不適切な入れ歯の使用などです。顎の骨が少ない方がインプラント治療を受ける場合、十分な骨量に増やす必要があります。

顎の骨を増やす治療法はGBR法(骨組織誘導再生法)・サイナスリフト・ソケットリフト・ソケットプリザベーション・遊離自家骨移植術(ボーン・グラフト)の5つです。

また、顎の骨を増やす治療にはリスクと注意点があるので、事前にしっかりと確認しましょう。

顎の骨が少なくインプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

十日市場の歯医者|礒部歯科医院

日付:  カテゴリ:歯のコラム and tagged , ,