顎の骨が少ない人のインプラント治療!骨を増やす治療法を解説!

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顎の骨が少ない人のインプラント治療!骨を増やす治療法を解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラント治療

「顎の骨が少ないけれど、インプラント治療は受けられるのか?」という疑問をおもちの方がるのではないでしょうか。顎の骨が少ない場合でも、骨を増やす治療(骨造成)を行えばインプラント治療を受けられる可能性があります。

今回は、顎の骨が少ない方がインプラント治療を受ける場合に必要となる治療について詳しく解説します。顎の骨を増やす治療のリスクや注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

顎の骨が少ないとインプラント治療は受けられないのか?

顎の骨が少ない人

顎の骨が少ない方でも、インプラント治療は可能です。

インプラント治療では、顎の骨にインプラントを埋め込み、失った歯を補います。顎の骨に埋め込んだインプラントが歯根の役割を果たすのです。

しかし、顎の骨が少ない場合、インプラントが適切に固定されず、場合によっては抜け落ちる危険性があります。そのため、インプラント治療前に顎の骨を増やす治療を受ける必要があるのです。

顎の骨が少ない患者さんには顎の骨の量を増やす「骨造成」という治療法が用いられます。

しかし、骨造成を行う場合、手術はより複雑になります。治療期間が延長になる・追加で費用がかかる・合併症のリスクが高まるなどのデメリットも考慮しなければなりません。

顎の骨が少なくなる原因

顎の骨が少なく悩む女性

顎の骨が少なくなる原因はさまざまです。多くの場合、定期的に歯科検診を受けることで防ぐことができるでしょう。

顎の骨が少なくなる原因は、以下の4つです。

歯周病になった

歯周病は、プラークの蓄積が原因で発生し、顎の骨が少なくなる原因のひとつです。

プラークが除去されずに残ると、歯周ポケットが形成され、細菌が増殖しやすくなります。増殖した細菌が炎症を引き起こし、炎症が長期にわたると歯を支える骨にダメージを与え、骨量を減少させるのです。

さらに歯周病が進行すると、顎の骨の破壊が進み、骨が失われるリスクが高まります。この結果、顎の骨が大幅に減少すると、最悪の場合は歯が抜け落ちる可能性があるのです。

歯が抜け落ちたあとの顎の骨の再生は困難であり、以前の状態に復元することは難しいでしょう。

歯を失ってから長期間放置していた

歯を失ってから長期間放置すると、顎の骨が少なくなることがあります。通常、歯は咀嚼する際に顎の骨に刺激を与え、骨の密度を保ちます。

しかし、歯が失われると咀嚼による刺激がなくなるため、骨の新陳代謝のバランスが崩れるのです。結果として、古い骨が新しい骨に置き換わる過程が遅くなり、顎の骨が少なくなります。

特に、歯を失ったあとに適切な治療を受けない場合、骨の吸収は急速に進む可能性があります。そのため、歯を失った際には、顎の骨の健康を維持するために、迅速かつ適切な治療を受けることが重要なのです。

合わない入れ歯を使い続けた

入れ歯は咀嚼機能を補う役割を果たしますが、顎の骨に悪影響を与えることもあります。特に、合わない入れ歯を使用していると、顎の骨に十分な刺激が加わらず、徐々に骨が吸収されて骨量が減少するのです。

また、入れ歯は定期的に調整や交換が必要です。適切なメンテナンスが行われないと、入れ歯と顎の骨の間に不適切な圧力が発生し、骨吸収をさらに進行させるでしょう。

腫瘍ができた

腫瘍ができた場合も、顎の骨が少なくなることがあります。

腫瘍は細胞の異常増殖により発生します。口腔内や顎の近くに腫瘍ができると、周囲の組織や骨を侵食し、損傷を引き起こす可能性があるのです。進行した腫瘍を除去する際は、治療の一環として骨を部分的に切除することもあります。

また、腫瘍の種類によっては骨代謝の乱れや骨密度の低下を引き起こし、顎の骨が脆くなることや薄くなることがあるのです。

顎の骨が少ない人に必要な治療とは?

顎の骨が少ない人に治療を説明

前述のとおり、顎の骨が少ない人は、インプラント治療前に顎の骨を増やす治療を行う必要があります。

ここでは、顎の骨が少ない人に必要な治療について詳しく解説します。

GBR法(骨組織誘導再生法)

GBR法(骨組織誘導再生法)は、顎の骨の高さや幅が不足している場合に用いられる治療法です。GBR法では、人工膜の「メンブレン」を使用して骨が再生できる空間を作り、その空間に人工骨を充填することで、骨組織の再生を促進します。

GBR法は、インプラント治療の前段階で行われることが多いです。治療期間には個人差がありますが、通常は6~9か月程度で顎の骨が再生し、インプラントの安定性が確保されるとされています。

治療に時間はかかりますが、インプラントは数十年にわたって使用するものです。耐久性と安定性を確保するためには、インプラント治療前に確実な治療を行うことが非常に重要といえます。

サイナスリフト

サイナスリフトは、上顎の歯が多数欠損している場合や顎の骨の厚みが5mm未満の場合に用いられる治療法です。

サイナスリフトでは、まず上顎の歯茎の側面を切開し、骨を露出させます。次に、シュナイダー膜(上顎洞粘膜)が見えるように、約10~30mmの範囲で歯槽骨を四角に切り取ります。シュナイダー膜を慎重に歯槽骨から剥がしたあと、新たに生まれた空間に骨を移植するのです。

移植した骨が固まるまでには3~6か月程度かかります。固まった骨は新しい土台となり、その上にインプラントを埋め込むことで、機能的な歯を取り戻すことができるのです。

全体の治療期間は9か月程度でしょう。

ソケットリフト

ソケットリフトは、インプラント治療を行う際に骨量が不足している場合に用いられる治療法です。

ソケットリフトでは、歯が抜けた部分(ソケット)に移植骨を加え、シュナイダー膜を徐々に押し上げて、インプラントが安定して固定できるようにします。シュナイダー膜までの骨の高さが5mm以上ある場合に、ソケットリフトが適応されます。

ソケットリフトは、サイナスリフトに比べて傷口が小さいため、処置時間が短く、痛みや腫れも少ないという点がメリットです。治療期間は3~4か月程度で、この期間内に移植された骨が固まり、インプラントに適した土台が形成されます。

ソケットプリザベーション

ソケットプリザベーションは、抜歯後の骨吸収を予防し、骨の健全な状態を維持するための治療法です。通常、抜歯と同時に行います。

抜歯によって生じた歯の穴(抜歯窩)を放置すると、時間が経つにつれて周囲の骨が吸収されます。骨の吸収が進行すると、将来的にインプラントを埋め込むことが困難になるでしょう。また、インプラントを埋め込んだあとでも、骨が吸収され続ける可能性があるのです。

そこで、抜歯後の骨の吸収を防ぐためにソケットプリザベーションが行われます。ソケットプリザベーションでは、抜歯時に人工骨や骨補填材を抜歯窩に充填し、骨の吸収を効果的に抑制します。これにより、インプラントを埋め込みやすい基盤を形成するのです。

遊離自家骨移植術(ボーン・グラフト)

遊離自家骨移植術(ボーン・グラフト)は、重度の歯周病やほかの疾患によって骨量が減少した部分に適応される再生治療法です。遊離自家骨移植術では、患者さん自身の顎の骨を利用します。

遊離自家骨移植術では、まず顎の骨からブロック状の骨を採取し、骨が欠損している部分に移植します。その後、スクリューやほかの方法を用いて固定し、欠損部分の骨の再生を促進するのです。

遊離自家骨移植術の特徴は、患者さん自身の顎の骨を移植するため、拒絶反応のリスクが極めて低い点です。また、骨の質が自然であるため、結合や再生がスムーズに進む点もメリットといえるでしょう。

移植した骨が新しい位置で適切に組織として機能するまで、4~6か月程度かかります。

顎の骨を増やす治療のリスク・注意点

顎の骨を増やす治療のリスク

顎の骨を増やす治療にはいくつかリスクや注意点があることを理解しておきましょう。

顎の骨を増やす治療のリスク・注意点は、以下のとおりです。

痛みや腫れが生じる可能性がある

骨造成手術後は、痛みや腫れが発生することがあります。痛みがある場合は、我慢せずに鎮痛剤を服用してください。また、抗生物質も処方されるため、飲み忘れないようにしましょう。抗生物質を飲み忘れると細菌感染のリスクが高まります。

腫れは手術後2~3日でピークに達し、通常は1週間〜10日程度で痛みや腫れは治まるでしょう。

しかし、痛みや腫れが治らない場合は、早めに歯科医院に相談してください。

柔らかい食べ物を摂取する

顎の骨を増やす治療を受けてから1週間程度は、柔らかい食べ物を摂取しましょう。おかゆ・スープ・ゼリー・うどんなどがおすすめです。また、熱いものや辛い刺激物は避け、治療を受けた部位を避けて噛みましょう。

飲酒と喫煙を控える

顎の骨を増やす治療を受けてから1週間程度は、飲酒と喫煙は控えましょう。アルコールを摂取すると血行がよくなり、出血や痛みを引き起こす原因になります。

また、喫煙はタールやニコチンなどの有害物質が歯肉の血行を悪化させ、傷の治りを遅らせるのです。さらに、歯周病のリスクも高まるため、インプラント治療を検討している方は禁煙したほうがよいでしょう。

運動や入浴は避ける

運動や入浴は血行をよくするため、出血や痛みを引き起こす原因になります。そのため、ウォーキングやストレッチといった軽い運動も避ける必要があります。顎の骨を増やす治療を受けてから1週間程度は安静に過ごし、お風呂はシャワーのみで済ませましょう。

注意して口腔ケアを行う

抜糸までの間、患部のブラッシングは控えましょう。歯ブラシが当たると傷口が開く可能性があり、痛みを増強させる原因にもなります。また、うがいをするときは傷口が開かないよう優しく行いましょう。

歯磨きやうがいをまったく行わないのは、口腔内が不潔になるため好ましくありません。傷口が開かないよう注意しながら、口腔内を清潔に保つことが重要です。

顎の骨を増やす治療にかかる費用

顎の骨を増やす治療にかかる費用

顎の骨を増やす治療は、ほとんどの症例において保険が適用されません。

顎の骨を増やす治療にかかる費用は、以下のとおりです。

<顎の骨を増やす治療にかかる費用>

治療方法 費用
GBR法(骨組織誘導再生法) 30,000~150,000円程度
サイナスリフト 150,000~300,000円程度
ソケットリフト 30,000~100,000円程度
ソケットプリザベーション 50,000~100,000円程度
遊離自家骨移植術(ボーン・グラフト) 50,000~300,000円程度

まとめ

インプラント治療の説明

今回は、顎の骨が少ない方がインプラント治療を受ける場合に必要となる治療について詳しく解説しました。

顎の骨が少なくなる原因は、歯周病・腫瘍・長期間の歯の喪失・不適切な入れ歯の使用などです。顎の骨が少ない方がインプラント治療を受ける場合、十分な骨量に増やす必要があります。

顎の骨を増やす治療法はGBR法(骨組織誘導再生法)・サイナスリフト・ソケットリフト・ソケットプリザベーション・遊離自家骨移植術(ボーン・グラフト)の5つです。

また、顎の骨を増やす治療にはリスクと注意点があるので、事前にしっかりと確認しましょう。

顎の骨が少なくインプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラント治療中に痛みが出るタイミングと対処法を解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントの模型を指差す歯科医師

インプラント治療中に痛みが出るタイミングは、手術中や麻酔の効果が切れた手術後です。インプラント周囲炎など、感染症にかかった場合も痛みを感じることがあります。

今回は、インプラント治療中に痛みが出るタイミングと対処法について解説します。

インプラント治療中に痛みはある?

顎に手を当てて考える女性

インプラントの手術中は局所麻酔を使用するため、基本的には痛みを感じません。麻酔の効き方には個人差がありますが、麻酔が途中で効かなくなった場合はすぐに追加できるので、過度な心配は不要です。

一部の歯科医院では、不安や緊張を緩和する静脈内鎮静法という方法も採用しています。治療予定の歯科医院が、どのような麻酔法を用いているか事前に確認するとよいでしょう。

インプラント治療中に痛みが出るタイミング

歯の痛みから顎を抑える女性

インプラント治療では、手術中以外にもさまざまなタイミングで痛みを感じることがあります。

インプラント埋入の手術中

上述したように、インプラントの手術中は麻酔が効いているため、痛みはほとんど感じられません。基本的に麻酔が手術中に切れる心配もないでしょう。

麻酔を打つときの注射の痛みはありますが、一時的なものなのですぐに和らぎます。

インプラント埋入の手術直後

インプラント手術後、麻酔の効果がなくなった際に痛みを感じることがあります。手術では歯茎を開いて骨に小さな穴をあけるため、麻酔の効果が切れたときに痛みを実感するのです。

手術後に処方される痛み止めで痛みはコントロールできるので、過度な不安は不要です。

手術後の痛みは、数日から1週間程度で自然と軽減します。1週間以上経っても痛みが続く場合は、何らかの問題が生じている可能性があるので歯科医師に相談しましょう。

手術後の抜糸時

インプラント手術から約7~10日後、歯科医院で抜糸を行います。抜歯の際、軽い痛みや違和感を覚える方もいるでしょう。痛みの感じ方は人それぞれで「ほんの少し違和感がある」と感じる方もいれば、「ちょっとチクチクする」と感じる方もいます。

痛みが強く感じられると予想される場合、前もって麻酔をしてもらうこともできるので、不安な方は担当の歯科医師に事前に相談しましょう。

抜糸後

抜糸後に痛みを感じることは少ないですが、患部に過度な刺激や衝撃が加わると、痛みを感じることがあります。例えば、手術した部位で硬い食べ物を噛む、歯ブラシで強く磨いたときなどです。

患部に大きな、または持続的な刺激が加わると、手術で縫合した部分が開くリスクがあります。そのため、少なくとも4週間は患部を強く刺激しないよう注意しましょう。

手術後しばらく経過してから

インプラントの手術からある程度の時間が経過したあと、痛みが生じる可能性があります。主な原因は、インプラント周囲炎です。

インプラント周囲炎とは、インプラントに近接する歯茎が炎症を起こしている状態のことです。適切に歯磨きを行わないと、インプラントと歯茎の間に歯垢が蓄積されて炎症が生じます。

インプラントは、天然の歯に比べて歯茎との接合が弱く、細菌が侵入しやすいです。炎症が進行すると、歯茎の腫れや出血だけでなく、インプラントを支える骨が徐々に失われ、最終的にはインプラントの脱落を引き起こす恐れもあります。

インプラント治療中の痛みへの対処法

患者の口の中を診察する男性歯科医師

インプラント治療中に生じる痛みは、予防・軽減することが可能です。インプラント治療中の痛みへの対処法をご紹介します。

局所麻酔法を用いる

インプラント治療で主に採用される麻酔方法は、局所麻酔法です。治療部位だけを麻酔することで、その部分の痛みを遮断します。全身麻酔と比較すると、局所麻酔法は麻酔の持続時間が短く全体的な体への影響も小さいので、治療後すぐに帰宅することが可能です。

局所麻酔にはいくつかの方法があります。浸潤麻酔法の場合、効果は約2~3時間持続します。伝達麻酔法では、約6~8時間の効果が期待できるでしょう。

局所麻酔は注射を用いるため、針を刺したときの痛みが心配な方も多いです。注射の痛みを軽減する方法として、表面麻酔法があります。麻酔薬を歯茎の上から塗布し、注射の痛みを軽減する方法です。

鎮静法を用いる

通常の局所麻酔と合わせて、鎮静法を使用する歯科医院もあります。鎮静法は、全身をリラックスした状態にし、手術中の緊張や不安を緩和します。手術に極度の恐怖を覚える方や、緊張感が強い方に用いられることが多いです。

特に、不安を感じやすい方は局所麻酔だけでは不安や恐怖を拭い去れず、突然の体調不良やパニック状態になることもあります。鎮静法を使用することで、安心して治療に臨むことが可能になるのです。

鎮静法には、複数の方法があります。吸入鎮静法では、ガス状の麻酔薬を吸入し、静脈内鎮静法では麻酔薬を点滴で静脈から注入します。どちらの方法も、完全に意識を喪失することはなく、眠るような安心感のある状態を作り出すのです。

鎮痛剤を使用する

手術後の痛みには、処方された痛み止めの服用が効果的です。手術後に処方される抗生物質を適切に服用すれば、痛みは最短で数日、長くても1~2週間で軽減します。

喫煙を控える

喫煙者は、タバコによる悪影響でインプラントに関する問題が非喫煙者よりも頻繁に発生するとされています。主な理由は、タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素の影響が挙げられるでしょう。

ニコチンは免疫システムを弱めるため、感染に対する抵抗力が減少します。一酸化炭素は血液中の酸素運搬能力を妨げ、酸素や栄養が骨や歯に十分に供給されなくなるでしょう。

そのため、インプラントを固定する骨が弱まり、インプラントが安定しなくなる場合もあるのです。リスクを最小限に抑えるには、禁煙を目指しましょう。

飲酒を控える

アルコールは傷の回復を遅らせるため、インプラント治療後は飲酒を避けましょう。

傷は、周囲の血が凝固して止血され、次第に修復されます。アルコールを飲むと血流が活発になり、血液が固まりにくくなります。そのため、手術の傷がなかなか治らないという問題が発生するのです。

さらに、アルコールの摂取は感染のリスクも増加させる恐れがあります。飲酒は体の水分を奪うため、唾液の分泌量が減少します。唾液には細菌を排除する役割があるので、唾液量が減ることでインプラント周囲炎のリスクも高まるのです。

入浴を控える

インプラントの手術後、シャワーなら問題ありませんが、熱いお湯の浴槽に入るのは避けたほうがよいでしょう。熱いお湯で体を温めると血行がよくなり、出血や痛みが増すリスクが上がるからです。

手術後2~3日経てば、ゆっくりとお湯に浸かれるようになります。

しかし、患部に痛みや腫れがある場合は、お湯に浸かるのは避けたほうがよいでしょう。軽めの散歩レベルの運動でも血行が促進されるので、手術後2~3日は避けてください。

患部を安静にする

インプラントの治療後、抜糸までの間は、治療箇所に歯ブラシが当たらないように注意しましょう。歯ブラシが接触すると患部を傷つける恐れがあり、傷の治りが遅れるかもしれません。

歯磨き粉やマウスウォッシュも患部に刺激を与える可能性があるので、抜糸までの期間は使用を避けましょう。強くうがいをすることも出血の原因になるため、口をそっとすすぐ程度にしてください。

柔らかいものを食べる

インプラント治療後、最初の数日はお粥や豆腐、ヨーグルトなどの柔らかいものを食べましょう。硬いものを食べると、完全に治っていない手術部位を傷つけるリスクがあり、縫った部分が開く可能性があります。辛いものなど刺激の強い飲食物やお餅、ガムなどは痛みの原因になるので避けましょう。

食事の際は、手術した部分とは逆側の歯を使って、傷を避けるようにしてください。

手術後2~3時間は、局所麻酔の影響で感覚が鈍くなっています。ご自身の口や唇を噛む、温度がわからず熱い食べ物によって火傷するなどの危険があります。麻酔が切れるまで、食事は控えてください。

まとめ

歯型を持ってインプラントの説明をする人

インプラント治療中に痛みが出るタイミングは、手術中だけでなく手術後も考えられます。手術中は麻酔が効いているため、ほとんど痛みを感じません。痛みを感じるタイミングとして多いのは、麻酔が切れた手術後です。

しかし、帰宅前に痛み止めや抗生物質が渡されるため、適切に服用していれば2~3日で痛みは軽減するでしょう。

痛みを増強させる要因としては、患部への刺激や血行の促進が挙げられます。そのため、傷口が気になっても舌で触るなど、刺激を与えることは避けましょう。歯ブラシで磨くことも厳禁です。

血行を促進させる行動としては、喫煙、飲酒、入浴、運動などが挙げられます。医師の指示に従って、決められた期間中はこれらの行動は控えましょう。

痛み止めを飲んでも治まらない痛みがある場合や、痛みが長引く場合は、何らかの問題が起きているかもしれません。早めに担当の歯科医師に相談しましょう。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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インプラント治療後に口臭がきつくなる原因と対策!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラントの歯の模型を持って笑う女性

インプラント治療後に口臭がきつくなる原因は、インプラント周囲炎や磨き残し、ネジが緩んでいることなどが挙げられます。

今回は、インプラント治療後に口臭がきつくなる原因やインプラント治療後の口臭対策などをご紹介します。ぜひ本記事を参考に、インプラント治療後に口臭がきつくならないように対策しましょう。

インプラント治療後に口臭がきつくなる原因

マスクを外して口臭を気にする女性

インプラント治療後に口臭がきつくなる主な原因は、以下のとおりです。

  • 磨き残しがある
  • 口内が乾燥している
  • インプラント周囲炎になっている
  • 虫歯や歯周病になっている
  • ネジが緩んでいる

それぞれ解説します。

磨き残しがある

インプラント治療後に口臭がきつくなる原因として、磨き残しが挙げられます。

インプラント治療とは、顎の骨に人工歯根を埋め込んで人工歯を装着する治療法です。インプラントを埋め込むことでインプラント部分に段差ができるので、食べかすや歯垢が付着しやすくなります。食べかすや歯垢は、口臭の原因となるでしょう。

ふだんから入念にブラッシングすることはもちろん、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることで、口臭対策につながります。

口内が乾燥している

インプラント治療後、一時的に唾液の分泌量が減少することがあります。唾液には自浄作用があり、口内を清潔に保つ役割を果たしているので、分泌量が減少すると口内環境が悪くなるでしょう。

細菌が増加することで、口臭がきつくなることがあります。

インプラント周囲炎になっている

インプラント周囲炎も、口臭がきつくなる原因です。インプラント周囲炎とは、インプラント周囲の歯茎が炎症を起こす疾患です。

症状が悪化すると炎症が骨まで達し、インプラントが抜け落ちるリスクもあります。口臭の原因となるガスを発生するので、インプラント治療後に口臭がきつくなったと感じたらなるべく早く歯科医院を受診しましょう。

虫歯や歯周病になっている

虫歯や歯周病は、口臭がきつくなる原因です。インプラント治療では歯茎を切開するなど、外科治療を行います。傷が痛み、うまく歯磨きができないこともあるでしょう。

インプラント治療直後は問題なくても、メンテナンスを受けていなければ口内やインプラント周囲に汚れが蓄積されます。

口内を清潔に保てなかった場合、虫歯や歯周病のリスクが高まり、口臭が悪化することがあるでしょう。

ネジが緩んでいる

インプラントのネジが緩んでいると、すき間に食べかすや歯垢が入り込み、口臭の原因となります。インプラントは基本的に、人工歯(被せ部分)、アバットメント(人工歯とインプラントの接続部分)、インプラント体(人工歯根)の3つのパーツで構成されます。

人工歯とインプラント体を接続するアバットメントが緩むと、すき間に食べかすなどが入り込むでしょう。口臭の原因となるので、ネジを締めなおす必要があります。インプラント治療時はしっかりと締まっていても、時間が経つと緩むケースもあるので注意してください。

インプラントの噛み合わせによってネジが緩んだ場合は、顎関節症や人工歯の破折などの原因となる可能性があります。噛み合わせに問題がないかは、歯科医院で定期的にチェックしてもらいましょう。

口臭のチェック方法

口臭を気にして口元に手を当てる

口臭のチェック方法は、以下のとおりです。

  • 袋を使用する
  • 口臭測定器を使う
  • 舌の汚れを確認する

それぞれ解説します。

袋を使用する

袋を使用して簡単に口臭をチェックできます。

できるだけ小さい袋を用意して息を吹き込み、袋を鼻に当ててにおいを嗅ぎましょう。くさいと感じる場合は口臭がきつくなっているので、対処する必要があるでしょう。

袋以外にもコップなどでにおいを確認できます。花粉症や鼻炎などで鼻が詰まっている場合はにおいを感じにくいので、ほかの人に口臭をチェックしてもらうとよいでしょう。

口臭測定器を使う

口臭測定器を使用することで、数値で口臭をチェックすることが可能です。自分の感覚だけでなく客観的な数値を知れるので、確実に口臭の確認ができます。

口臭測定器では、口臭の原因となるメチルメルカプタンや、ジメチルサルファイド、硫化水素を測定するのが一般的です。商品によって異なりますが、数千円から市販されているので、口臭が気になる方は購入して定期的に確認しましょう。

舌の汚れを確認する

舌の汚れが口臭の原因となっている可能性もあるので、舌の汚れを確認しましょう。一般的に舌はピンク色ですが、舌に汚れが付着していると白い状態になります。舌が白い状態になっていると、口臭がきつくなっているといえるでしょう。

舌の白い汚れは舌苔とよばれる細菌の集まりです。歯周病菌も潜んでいるので、定期的に舌の汚れを除去しましょう。舌を清潔にすることは、口臭予防はもちろん、インプラント周囲炎や歯周病の予防にも効果的です。

インプラント治療後の口臭対策

口の前に手を当てる女性

インプラント治療後の口臭対策は、以下の3つです。

  • 正しくブラッシングする
  • インプラント周囲炎を治療する
  • 定期的にメンテナンスを受ける

それぞれ解説します。

正しくブラッシングする

インプラント治療後に口臭が気になる場合は、正しくブラッシングできていない可能性が高いです。インプラントは3つのパーツから構成されているため、天然歯よりも磨きにくいのです。

ブラッシングを行う際は、歯の表面はもちろん、歯と歯茎の間や裏側も入念に磨きましょう。歯ブラシだけでは磨きにくい部分がある場合は、タフトブラシを使用してください。

タフトブラシは、細かい部分のブラッシングに向いています。ほかにも、デンタルフロスや歯間ブラシなどを使用することで、効率よくケアをすることが可能です。

インプラント周囲炎を治療する

インプラント周囲炎によって口臭がきつくなっている場合は、早急にインプラント周囲炎の治療を行いましょう。インプラント周囲炎を放置すると、口臭がさらにきつくなるのはもちろん、インプラントが抜け落ちるリスクが高まります。

治療後に、インプラントの周囲が出血する場合や赤くなっている場合は、インプラント周囲炎の可能性が高いです。早急に歯科医院で治療を受けましょう。

定期的にメンテナンスを受ける

定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることは、インプラント治療後の口臭対策になります。どんなに入念にケアをしていても、セルフケアだけでは落とせない汚れがあります。定期的にメンテナンスを受けて、専用の機器を使用して汚れや歯垢を取り除いてもらいましょう。

虫歯や歯周病、インプラント周囲炎などの早期発見にもつながるので、口内のトラブルを予防することにもつながります。最低でも半年に1回はメンテナンスを受けましょう。

まとめ

口臭を手に当てて確認する女性

今回は、インプラント治療後に口臭がきつくなる原因を解説しました。口臭のチェック方法やインプラント治療後の口臭対策をご紹介したので、ぜひ参考にしてください。

インプラント治療後に口臭がきつくなる原因は、インプラント周囲炎や虫歯・歯周病になっていること、磨き残しがあること、ネジが緩んでいることなどが挙げられます。ご紹介した口臭のチェック方法を定期的に行うことで、口臭がきつくなる前に対応できるでしょう。

インプラント治療後は正しくブラッシングを行い、定期的にメンテナンスを受けて口内を清潔に保つことが重要です。今回の記事を参考に、インプラント治療後に口臭がきつくならないように対策してください。

インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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