こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。
インプラント手術後の食事では、何を食べたら良いか悩む方は多くいます。特に、インプラント後の食事の内容によってインプラントに悪い影響を与えないか不安になる方も少なくありません。
本記事では、インプラント手術後の食事や避けたほうが良い食べ物について解説します。食事以外で気を付けるべきことも併せて解説するため、インプラント治療後の食事が不安という方はぜひ参考にしてみてください。
インプラント手術後どれくらい経ったら食事ができる?
基本的にインプラント手術後は当日から食事が可能であり、いつ食事を摂っても問題ありません。
しかし、いつ食べても良いからといって手術が終わった数分後に食事してよいわけではありません。適切なタイミングがあるので、食事のタイミングについては以下の点に注意しておくとよいでしょう。
麻酔がきれていることを確認する
インプラント手術は局所麻酔を使って行います。インプラント手術後に食事を摂る際には、必ず麻酔がきれていることを確認しましょう。
局所麻酔がきれる時間には個人差がありますが、麻酔が効いてから2〜4時間程度とされています。人によっては6時間程度麻酔がきれないこともあるので、必ず効果が切れていることを確認しましょう。
麻酔が効いていると温度や痛みなどが分かりません。熱い食べ物を食べて火傷をしたり、舌や頬を噛んで傷つけたりしても分からず、食後に口の中が損傷する可能性もあります。
また、しっかりと噛めているかも分かりにくいので、咀嚼不十分で食べ物を飲み込み窒息につながるリスクも少なくありません。これらのことから、麻酔がきれているか、口の中の感覚が戻っているかを確認してから食事を摂りましょう。
手術した箇所と反対側で食事を摂る
インプラント手術直後にインプラント手術をした側で食事を摂ると、縫合している糸がほどけて傷口が開いたり、出血したりするリスクがあります。また、これらが起こると細菌感染を引き起こす可能性もあります。
そのため、インプラント手術後3日程度はなるべくインプラント手術をした側と反対側で食事を摂るようにしましょう。
インプラント手術後に適した食事
インプラント手術後2~3日程度は、食事に細心の注意を払うべきだとされています。手術後でも食べやすい食事をチェックして、手術後の献立作りに活用してください。
インプラント手術後でも食べやすい食事は次の通りです。
やわらかい食べ物
歯に負担がかからないように柔らかい食べ物を選びましょう。特に、インプラント手術当日はおかゆ、スープ、柔らかく煮込んだうどん、雑炊、蒸しパンなどが食べやすいです。
両側の歯にインプラントを埋入したケースやオールオン4の場合は、上記のようなメニューが推奨されています。
とろみのある食べ物
ヨーグルト、ゼリーなどとろみのある食べ物は、咀嚼回数が少なくても飲み込めます。また、ヨーグルトやゼリーは低温のため火傷の心配もありません。
栄養が摂れる食べ物
柔らかく、喉越しが良い食べ物が推奨されておりますが、傷口を治すためにはある程度の栄養補給も必要です。傷口を治すためにはタンパク質、亜鉛、ビタミンが必須です。
これらの栄養が取れて、尚且つ食べやすいものを選ぶとよいでしょう。例えば豆腐はタンパク質が豊富で、にんじんやほうれん草といった野菜にはビタミンが多く含まれています。手術後は意識して食事に取り入れましょう。
一口で食べられるもの
前歯でかじり取って食べる物は、前歯しか使っていないと思うかもしれませんが、他の歯にも負担をかけています。また、かじり取る必要があるものはある程度の硬さもあるため、咀嚼の段階で歯に負担をかけます。なるべく一口で口の中に入る食べ物を選びましょう。
インプラント手術後に避けたほうがよい食べ物
インプラント手術後、食べることで状態を悪化させる可能性のある食べ物もあります。そのため、インプラント手術後に順調に回復するためにはこれらの食べ物を避けるようにメニューを作りましょう。
インプラント手術後に避けたほうが良い食べ物は、次の通りです。ここでご紹介する食べ物はインプラント手術後3日~1週間は避けたほうがよいとされていますが、あくまで目安です。
何をどれだけ避けるべきかは、医師に確認しましょう。
刺激物
香辛料が多く含まれている食べ物は、血流を良くするため出血の原因となります。他にも酸味が強い食べ物は、傷口を刺激して出血や腫れ、痛みの原因となるため控えましょう。
また、甘い食べ物も傷口を刺激する食べ物とされています。そのため、インプラント手術後1週間程度は甘い食べ物も避けておくのが望ましいでしょう。
硬い食べ物
硬い食べ物は、噛んでいる時に手術をした場所を傷つける可能性があります。また、細かい破片が挟まって取れなくなったり、インプラントの入っている側で誤って噛んで仮歯が割れたりするリスクもあるため避けておきましょう。
大きな口を開けて食べる食べ物
ハンバーガーなど、大きな口を開けないと食べられないものも、インプラント手術後は暫く控えましょう。口を大きく開けると傷口も引っ張られて、傷が開く可能性があるからです。
粘着質な食べ物
ガムやお餅といった粘着質な食べ物は、仮歯や人工歯が取れたり、インプラント体がぐらついたりする原因にもなり得ます。絶対にインプラントの入っているところで噛まないで食べ終われるという保証はないので、避けておいたほうがよいでしょう。
アルコール
アルコールは「噛まずに摂取できるから手術直後から飲んでも大丈夫」と思う方がいるかもしれません。
しかし、アルコールは患部に触れた時に強い刺激となり、傷口の炎症につながる可能性があります。また、アルコールは血流を良くする効果があるため、傷口の血流も良くなり出血の原因になることもあります。
そのため、手術後1週間程度は避けたほうがよいでしょう。
インプラント手術後に食事以外で気を付けること
インプラント手術後は、食事以外にも気を付けておくべきことがいくつかあります。食事内容と併せて、以下についても注意を払っておきましょう。
インプラント部分の歯磨きは避ける
インプラントが埋入されている部分は、手術後非常にデリケートな状態となっています。歯ブラシの毛先が触れると刺激となる可能性もあります。インプラントを埋め込んだ部分の歯磨きは避けておきましょう。
また、研磨剤が含まれている歯磨き粉を使うと、傷口に研磨剤が残って強い痛みが生じたり腫れに繋がったりするので、研磨剤が含まれていない歯磨き粉を使うか、も歯磨き粉を使わないで磨いたほうがいいでしょう。
さらに、うがいもいつも通りの強さで行うと刺激になるため、優しくすすぐように心がけましょう。
血流を良くする行動を避ける
運動、入浴、飲酒は血流をよくするため、傷口の悪化や痛みにつながります。そのため、傷口が落ち着くまではなるべく血流を良くする行動を控えて安静に過ごしましょう。
入浴はシャワー浴のみとし、患部の状態が落ち着いてから湯船に入りましょう。
喫煙を控える
タバコには、ニコチンを始めとして様々な有害物質が含まれています。これらの有害物質は血管を収縮させ、傷口の治りを遅らせたり、細菌に感染しやすくしたり、インプラント体と顎の骨との結合を遅らせたりします。
インプラント体と顎の骨がしっかりと結合するまでの2~6か月間は禁煙するのが望ましいです。
患部を触らない
インプラントの状態が気になって触ってしまう方もいるかもしれませんが、指や舌で触ることで細菌が入り、感染を引き起こす可能性があります。そのため、患部はなるべく触らないようにしましょう。
まとめ
インプラント手術後は、傷口の治りを良くするためにも食事に気を使う必要があります。食事は手術当日に摂れますが、麻酔がきれていないと口の中を傷つけてしまうため必ず麻酔がきれていることを確認してから食事を摂りましょう。
食事の際には、柔らかく、低温でのど越しが良いものを選んでください。風邪を引いて熱が出たときに食べる物をイメージして食事を選びましょう。また、刺激物や硬い物など、傷口を傷つけるものは避けておくのが望ましいです。
食事以外にも、歯の磨き方や生活行動など注意すべきことがいくつかあります。これらの注意をよく守り、早期にインプラント手術後の傷が回復するよう努めましょう。
注意していたけれど痛みが続いたり出血したりする場合にはなるべく早く歯科医院へ相談してください。
インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院は、虫歯・歯周病治療、インプラント、小児歯科、ホワイトニングなど、さまざまな診療に力を入れています。診療案内ページはこちら、ネット診療予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。