インプラントを長持ちさせる!メンテナンスの内容を詳しく解説!

インプラントを長持ちさせる!メンテナンスの内容を詳しく解説!

こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。

インプラント治療後の説明

インプラントは、入れ歯やブリッジよりも機能的・審美的に優れている治療法です。

インプラントの平均寿命は10~15年程度といわれていますが、メンテナンスを怠ると平均寿命よりも早く寿命を迎える可能性があります。インプラントを長く使い続けるためには、毎日の歯磨きを丁寧に行うことに併せて、定期的なメンテナンスが欠かせません。

そこで今回は、インプラントを長持ちさせるためのメンテナンスについて詳しく解説します。インプラントのメンテナンスの必要性やセルフケア方法についても解説しますので、インプラント治療を検討している方だけでなく、インプラント治療を受けたことがある方も、ぜひ参考にしてください。

インプラント治療後にメンテナンスを受ける理由

インプラントの説明

インプラントの平均寿命は10~15年程度といわれていますが、これは定期的にメンテナンスを受けていることが前提です。「インプラントは一生もの」と考えている方もいるでしょう。

しかし、定期メンテナンスを怠ると、平均寿命よりも早く寿命を迎えることがあるのです。そのため、インプラントの治療後は定期的なメンテナンスが欠かせません。

そこでここでは、インプラント治療後にメンテナンスを受ける4つの理由を解説します。

インプラント周囲炎の予防のため

インプラントは人工物のため虫歯にはなりませんが、インプラント周囲炎にかかる可能性があります。インプラント周囲炎とは、インプラントの周りの歯茎や顎の骨が炎症を起こす、歯周病に似た病気のことです。

初期のインプラント周囲炎は自覚症状に乏しいため症状が悪化しやすく、気付いたときにはインプラントがぐらつき、最悪の場合にはインプラント自体が抜け落ちることもあります。

インプラント周囲炎の原因は、磨き残しである歯垢や歯石です。毎日歯磨きを丁寧に行なっていても、お口の中にあるすべての汚れを取り除けるわけではありません。

定期的にメンテナンスを受けることでお口の中を清潔に保て、インプラント周囲炎を予防できるのです。

噛み合わせの調整のため

インプラントを長く使い続けるためには、全体の噛み合わせのバランスが整っていることが大切です。

インプラントとご自身の歯との噛み合わせが悪いと、インプラント部分に過大な負荷がかかり、人工歯部分の欠けや破折、インプラント自体のぐらつきにつながる可能性があります。

また、噛み合わせの悪さはお口の中だけでなく、顎関節症や頭痛、肩こり、めまいなど、全身の健康にも悪影響を及ぼすため、定期的な噛み合わせのチェックが欠かせません。また、インプラント治療後は、年齢とともにインプラント部分だけでなくご自身の歯も徐々にすり減っていきます。

そのため、定期的にメンテナンスで噛み合わせを確認・調整することが重要なのです。

虫歯・歯周病の予防ため

定期的なメンテナンスを怠ると、ほかの歯が虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。特に、インプラントは歯の根元に汚れが溜まりやすいため、毎日の歯磨きだけでは汚れを完全に取り除くことは難しいです。

そのため、定期的なメンテナンスを怠るとインプラント周囲炎になりやすいだけでなく、ほかの歯が虫歯や歯周病になるリスクが高くなるといえます。

これ以上歯を失わないためにも、定期的にメンテナンスを受けましょう。

インプラントの保証を受けるため

インプラント治療を扱う多くの歯科医院では、インプラントにトラブルがあった場合に受けられる保証を設けています。

保証の内容や期間は、歯科医院やインプラントのメーカーによって異なりますが、保証を受けるためには定期的にメンテナンスを受けていることが前提となっているのが一般的です。

つまり、インプラント治療が終わったからといって歯科医院のメンテナンスに通わなくなると、インプラントの保証が受けられない場合があるということです。

インプラントの保証を受けるためにも、定期的にメンテナンスを受けましょう。

インプラント治療後のメンテナンスでは何をする?

インプラント治療後のメンテナンス

インプラント治療後のメンテナンスではどのようなことを行うのでしょうか。

ここでは、一般的なインプラント治療後のメンテナンスの内容について解説します。

お口の状態の確認

インプラントのメンテナンスでは、まずはお口全体の状態を確認します。

一般的なインプラントのメンテナンスでの確認項目は、以下のとおりです。

  • 全体的な虫歯・歯周病の有無
  • 全体的な噛み合わせの確認
  • インプラントの上部構造の欠けや破損の有無
  • インプラントのねじのゆるみ
  • 歯周ポケットの深さ
  • 歯茎の腫れや出血などの炎症の有無
  • インプラント・歯の揺れの有無

インプラントを長持ちさせるためには、インプラントが全体の歯並びや噛み合わせと調和していることが大切です。

そのため、インプラント部位の確認はもちろん、虫歯や歯周病の有無、噛み合わせの確認など、全体的にお口の中を検査します。検査の際に虫歯や歯周病が見つかれば、優先的に治療を行います。

磨き残し確認・ブラッシング指導

インプラントを長持ちさせるためには、定期的にメンテナンスを受けるだけでなく、毎日の歯磨きによるセルフケアが欠かせません。

毎日の歯磨きによる磨き残しをプロがチェックし、正しい歯ブラシの当て方やフロス・歯間ブラシの使い方などを教えてもらえます。

特に、インプラントは歯の根元に汚れが残りやすいため、正しい歯磨きの仕方を覚え、磨き残しをなくすことが大切です。また、正しい歯磨きの仕方を身につけることで、虫歯・歯周病予防にもつながります。

スケーリング

スケーリングとは、歯科医師や歯科衛生士などのプロが行う歯のクリーニングのことです。

毎日歯磨きをどれだけ丁寧にしていても、すべての汚れを取り除くことは難しいといわれています。特に、硬くこびりついた歯石は歯ブラシで取り除くことはできず、歯科医院で除去してもらう必要があるのです。

スケーリングではスケーラーという専用の器具を使い、歯に付着した汚れを徹底的に除去します。

仕上げ磨き

スケーリングでお口全体の汚れを除去したあとは、専用の器具を使って歯の表面を仕上げ磨きします。歯の表面を磨くことで、細菌の塊であるバイオフィルムや着色汚れなどを除去できるのです。

また、仕上げ磨きには汚れを落とすだけでなく汚れをつきにくくする効果もあります。そのため、メンテナンス後の虫歯や歯周病、インプラント周囲炎の予防にも効果的です。

このように、定期的にメンテナンスを受けることでインプラントやご自身の歯を清潔に保て、お口全体の寿命を延ばすことができるでしょう。

メンテナンスはどれくらいの頻度で受ける?

メンテナンスの頻度イメージ

インプラントのメンテナンスを受ける頻度は、3~6か月に1回が一般的です。歯科検診も3~6か月に1回が推奨されているため、インプラントの有無に関わらず、この頻度でメンテナンスを受けましょう。

3~6か月に1回とメンテナンスの頻度にバラつきがあるのは、お口の状態によって異なるためです。例えば、お口の中に磨き残しが多く、インプラント周囲炎になるリスクが高い場合は3か月に1回、場合によってはこれよりも短い頻度で通うこともあります。

一方で、セルフケアができており口内環境が良好であれば、6か月に1回の頻度で十分という場合もあるでしょう。このように、インプラントのメンテナンスを受ける頻度は3~6か月に1回が一般的ですが、お口の状態によって異なるのです。

インプラントのセルフケア方法

インプラントのケア

インプラントを長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスだけではなくセルフケアも欠かせません。メンテナンスを受ける頻度は3~6か月に1回のため、次のメンテナンスまでトラブルなく過ごすためには毎日の歯磨きが大切なのです。

インプラントのセルフケアで使用する歯ブラシは、インプラント用の歯ブラシもしくはやわらかめの歯ブラシを選びましょう。

ブラッシングのポイントは、以下のとおりです。

  • やさしい力で細かく磨く
  • 研磨剤が入っていない歯磨き粉を使用する
  • インプラントと歯茎の境目は45度の角度で歯ブラシを当てる

それぞれ解説します。

やさしい力で細かく磨く

インプラントを磨く際は、毛先が曲がらないほどの軽い力で歯ブラシを持ち、やさしい力で細かく磨きましょう。ゴシゴシと力強く磨くと、インプラントの上部構造に細かな傷がつく場合や、歯茎が下がる場合があるため注意してください。

研磨剤が入っていない歯磨き粉を使用する

研磨剤が入った歯磨き粉もインプラントを傷つける可能性があるため、研磨剤が入っていない歯磨き粉を選びましょう。

インプラントと歯茎の境目は45度の角度で歯ブラシを当てる

インプラントの周りを磨く際は、上部構造はもちろん、インプラントと歯茎の境目を丁寧に磨くことが重要です。インプラントと歯茎の境目に45度の角度で歯ブラシを当てて磨くことで、しっかりとインプラントの根元に歯ブラシが当たるため、効率的に汚れを取り除くことができます。

歯磨きの補助用具

デンタルフロスを使う女性

歯ブラシだけではお口の中のすべての汚れを取り除くことは難しいでしょう。

以下の補助用具を使用することで、歯ブラシでは届かない部分の汚れを取り除くことができます。

フロス・歯間ブラシ

磨きにくい歯と歯の間にはフロスや歯間ブラシを使用するとよいでしょう。

フロスは糸状、歯間ブラシはブラシ状になっています。フロスと歯間ブラシを使用することで歯と歯の間の汚れを取り除くことができるのです。

インプラントと歯の間にすき間がない場合はフロス、すき間がある場合は歯間ブラシを使用するとよいでしょう。

タフトブラシ

タフトブラシとは、毛束が1つしかない通常の歯ブラシよりも小さいブラシのことです。タフトブラシは小回りがきくため、インプラントと歯茎の境目や歯と歯の間などを効率的に磨けます。

歯ブラシでは届きにくい奥歯などを磨くときにタフトブラシを使用するとよいでしょう。

デンタルリンス

歯磨きをしたあと、デンタルリンスで口をゆすぐことで口内の殺菌・消毒ができ、インプラント周囲炎や虫歯などを予防できます。

就寝中は唾液の分泌量が減るため、口内が細菌繁殖しやすいです。就寝前は丁寧に歯を磨き、デンタルリンスでよく口をゆすぎましょう。

まとめ

インプラント治療後の説明

今回は、インプラントを長持ちさせるためのメンテナンスについて詳しく解説しました。

インプラントを長持ちさせるためには、毎日の歯磨きでできるだけ磨き残しをなくし、定期的にメンテナンスを受けることが重要です。

インプラントのメンテナンスでは、インプラントの状態を確認し、必要に応じて処置を行います。メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎になる場合や噛み合わせが悪くなる場合があるでしょう。

そのため、3~6か月に1回の頻度でメンテナンスを受けることが重要なのです。

インプラントを検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。

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