こんにちは。横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」です。
「インプラント治療ってどういう治療なの?」「インプラント治療にはどんなメリットやデメリットがあるの?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
インプラント治療は失った歯を補うための治療ですが、治療内容やメリット・デメリットについては、よく分かっていない方もいるでしょう。インプラント治療以外にも失った歯を補う方法があるため、自分に合った治療法を選ぶためには知識が必要です。
本記事では、インプラント治療の概要やメリット・デメリットについて詳しく解説します。失った歯を補うインプラント以外の治療法もご紹介するので、インプラント治療を検討している方はぜひ参考にしてください。
インプラント治療とは?
インプラント治療とは、あごの骨に人工の歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。周りの歯に合わせて形や色などを調整しながら人工歯を製作すること、埋め込まれたインプラント体とあごの骨が結合することから、天然歯のような見た目と咀嚼力が手に入ります。
そのため、見た目や機能性を重視する方に選ばれています。自費診療となるため治療費は高額ですが、耐久性と快適性など、メリットが多い治療法といえます。
インプラント治療のメリット
インプラント治療のメリットは、以下の5つです。
- 天然歯で噛む感覚に近い
- 健康な歯を削る必要がない
- 審美性に優れている
- 丈夫で長持ちする
- 骨が痩せるのを防げる
それぞれ解説します。
天然歯で噛む感覚に近い
インプラント治療を行うと、天然歯と同じような感覚でしっかりと噛めるようになります。あごの骨に直接インプラント体を埋め込むため安定性に優れており、天然歯に近い咀嚼力が手に入るのです。
インプラント体の素材にはチタンが使用されていることが多いです。生体親和性が高く劣化しにくいため、入れ歯やブリッジと比べて長期間使用できます。
健康な歯を削る必要がない
通常のインプラント治療では、1本ずつ独立してインプラントを埋め込むため、ブリッジのように隣接する健康な歯を削ることはありません。他の歯へ負担をかけずに、歯の機能と審美性を回復することができます。
審美性に優れている
インプラントは、見た目の美しさが大きなメリットです。保険適用の入れ歯やブリッジの場合、口を開けたときに金具が見えることがあったり人工歯が不自然に目立ったりするため、見た目を重視する方には不向きです。
一方で、インプラントの人工歯部分にはセラミックやジルコニアなどの素材が使われることが多く、天然歯と同じような自然で美しい見た目が手に入ります。また、金具が見えることもありません。
丈夫で長持ちする
インプラント体は、チタンやチタン合金という生体親和性に優れた金属で作られています。チタンは骨との親和性が高くあごの骨としっかり結合できるため、強く噛みしめても耐えられるでしょう。
また、インプラントは定期的なメンテナンスと適切な口腔ケアを行うことで、10〜15年以上長持ちさせることも可能です。
骨が痩せるのを防げる
歯がなくなると、刺激があごの骨に伝わりにくくなるため骨が痩せていきます。あごの骨が痩せると、あごの骨全体が歪んでいき口元が歪んで見えることがあります。
インプラント治療ではインプラント体を直接あごの骨に埋め込むため、噛む力が直接あごの骨に伝わります。骨が痩せるのを防げるため、顔の歪みも軽減できるかもしれません。
インプラント治療のデメリット
機能性・審美性においてメリットが多いインプラント治療ですが、デメリットも存在します。インプラント治療のデメリットは、以下の5つです。
- 保険が適用されない
- 治療期間が長い
- 外科手術が必要
- 術後のメンテナンスが必須
- 感染症にかかる恐れがある
それぞれ解説します。
保険が適用されない
インプラント治療は基本的に自由診療となるため、治療費が全額自己負担で高額になることが多いです。歯の治療において保険が適用されるのは、健康維持や回復を目的とした治療や、医療的に必要性が認められる場合に限られます。
インプラント治療は審美性を目的とした治療と見なされるため、保険の対象外となるのです。
しかし、医療費控除などを活用すれば、経済的な負担を減らしつつインプラント治療を受けることが可能です。詳しくは歯科医師と相談してみてください。
治療期間が長い
インプラント治療は、外科的な手術を伴ったりあごの骨とインプラントが結合するまでに時間がかかったりするため、治療期間が長くなる可能性が高いです。治療には少なくとも3か月、長い場合は1年程度必要です。
あごの骨が不足している場合には骨を増やす手術(骨造成手術)が必要になるので、さらに治療期間が延びます。
外科手術が必要
インプラント治療では、あごの骨にインプラントを埋入するために外科手術を行います。そのため、全身疾患を持つ方や骨の状態が不十分な方、高齢者など、健康状態によっては手術が難しい場合があります。
手術では歯茎を切開して顎骨に人工歯根を埋め込むため、手術に対する不安やリスクを感じる方も少なくありません。麻酔や鎮痛剤でこれらの症状はある程度緩和できますが、手術後のケアが重要です。
術後のメンテナンスが必須
インプラント治療終了後は、歯科医院での定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスでは、インプラントの状態や噛み合わせなどの状態をチェックし、必要に応じた処置が行われます。
3か月に1回程度のペースでメンテナンスを受けることが望ましいです。定期的なメンテナンスを続けることで、インプラントを含める口腔内の健康状態を維持してインプラントを長持ちさせられます。
感染症にかかる恐れがある
インプラント治療後は感染症のリスクが伴います。手術後の感染症や、インプラントの周りの組織が炎症を起こすインプラント周囲炎などを発症するリスクがあります。
インプラント周囲炎は、口腔ケアを怠ったり不摂生な生活を送ったりすることが原因で発生します。症状が進行するとインプラント周辺の骨が溶けていき、最終的にはインプラントの脱落を招く厄介な病気です。
インプラント周囲炎を予防するためには、日々の口腔ケアを徹底することが重要です。また、生活習慣の改善や、歯科医院での定期的なクリーニングも欠かせません。
失った歯を補うインプラント以外の治療法
ここまで、インプラントのメリット・デメリットについて解説してきました。デメリットが気になる場合は、インプラント以外の治療法を検討してみてもいいかもしれません。
インプラント以外の治療法は、以下の2つです。
入れ歯
入れ歯は、インプラント以外の代表的な治療法の1つです。取り外し可能な義歯であり、部分入れ歯と総入れ歯の2種類があります。部分入れ歯は一部の歯が欠けている場合に使用され、総入れ歯はすべての歯が欠けている場合に使用されます。
入れ歯は保険適用でも治療が受けられるので安価です。手軽に取り外せるため、メンテナンスも容易でしょう。
ただし、インプラントと比較すると見た目や咀嚼力が劣ります。装着感や使用感に違和感を覚えることもありますが、手軽で多くの人に選ばれる治療法の一つです。
ブリッジ
インプラント以外の治療法として、ブリッジも挙げられます。ブリッジとは、隣接する健康な歯を支台として、義歯を固定する方法です。
インプラント治療と比べて治療費が安く治療期間も短いことから、予算が限られている場合や短期間で治療を終えたい方から選ばれています。
しかし、ブリッジを装着する際に隣接する健康な歯を削る場合があり、削った歯の寿命が短くなる場合があります。また、ブリッジの下に食べ物が詰まりやすく清掃が難しいため、定期的なメンテナンスが必要です。
まとめ
本記事では、インプラント治療の概要やメリット・デメリット、加えてインプラント以外の治療法について解説しました。インプラントのメリットとして、審美性・咀嚼力ともに優れ、丈夫で長持ちすることが挙げられます。
一方で、インプラント治療には保険が適用されず全額自己負担のため、治療費は高額なことがデメリットといえます。高度な外科手術が必要であり、成功率は歯科医師の技術や経験に左右されます。
インプラント治療以外の選択肢として、入れ歯やブリッジなどの治療法が挙げられます。それぞれの治療法には一長一短があり、個々の状況や希望に応じて適切な治療法を選ぶことが重要です。
歯科医師と相談しながら、自分にあった治療法を見つけて健康な口腔状態を保ちましょう。
インプラント治療を検討されている方は、横浜市緑区にある歯医者「礒部歯科医院」にお気軽にご相談ください。